目次
皆さんは観葉植物を挿し木する方法について知っていますか?観葉植物の挿し木は、一見難しそうに思われる方も多いかもしれませんが、コツをつかめばそれほどでもありません。 そこでこの記事では、
これらの物が準備出来たら、鉢の底に鉢底ネットを敷き、その上に水はけを良くする鉢底石を敷き詰めます。その後、鉢の4割程度まで観葉植物用の土を入れ、真ん中に根が出た観葉植物を配置します。最後に鉢の8~9割まで土を入れて、隙間ができないようになじませたっぷり水を与えると完成です。 ハイドロカルチャーに植え替える場合は、ハイドロボール・容器・根腐れ防止剤・水耕栽培用の液体肥料などを用意し、ハイドロカルチャーで育てる場合と同じ方法で発根促進剤を入れ、根の出た観葉植物を植え替えます。
- 観葉植物の挿し木とは?
- 観葉植物を挿し木にする方法やコツ
- 挿し木で観葉植物を増やすメリット
- 観葉植物を挿し木にする時期やタイミング
観葉植物の【挿し木】ってなんですか?
そもそも観葉植物の「挿し木」とはどういうことを言うのでしょう?挿し木とは、植物の枝や茎・葉を切り取り、土に挿して植え、発根させていく株の増やし方のことです。それでは、挿し木での増やし方について順に見て行きましょう。観葉植物を増やす1つの方法
挿し木とは、観葉植物を増やす一手段です。挿し木をすることで、元の観葉植物と全く同じ性質を持った観葉植物を増やせますが、レアな葉の模様をしている場合などは、挿し木をしても同じような模様が出てこない場合も多々あります。挿し木には「枝挿し」「葉挿し」「根挿し」という方法があり、種からではなかなか増やしにくい草花に用いられます。初心者でも簡単にできる方法です
挿し木は、ポイントさえしっかり押さえておけば、初心者でも簡単に成功させられます。とはいえ、そのポイントが難しいのでは?と思っておられる方も多いでしょう。挿し木をした植物から根が出る仕組みは、カットした枝には根としても成長できる未分化細胞が存在しているためです。 条件が整うことで未分化細胞が活性化し、根として変化します。ところがカットした茎の部分が挿し木に適した体力や栄養分をしっかり蓄えているかどうかで発根能力に差が生じ、挿し木が成功するか否かの分岐点になります。観葉植物を挿し木にする方法やコツを徹底解説
それでは、観葉植物を挿し木にするには、どのようなポイントやコツを把握しておけばよいのでしょう?わかりやすい順にご紹介していくので、用意するものと併せて読み進めて理解を深めてくださいね。挿し木で観葉植物を増やすメリット
挿し木で観葉植物を増やすと、親である株と全く同じ遺伝子を持った株を作ることができます。クローン技術の素ともいえる方法です。さらに挿し木をすると、病気にかかりにくく強く健康で生育旺盛な植物を計画的に増やすことができる点がメリットといえます。また枯れかけている観葉植物のクローンを作り、育て続けることもできるため挿し木はとても人気のある方法です。他の増やし方に比べて短時間で増やすことができる
挿し木は種から育てるより短時間で多くの苗を作れるため、手間や時間を削減してより早く株を増やせます。また、挿し木で増やした株は親株と同じ遺伝子を持っているため、同じ性質です。そのため、バラツキの無い苗を大量に増やせ、不安要素を持つことなく育てられる利点があり人気もあります。剪定後や折れたり枯れかけの観葉植物を再生できる
挿し木は、剪定後に元気がなくなった場合や、折れたり枯れかけたりしている観葉植物の元気な部分を切り取り、挿し木を行うことで観葉植物を再生することが可能です。大切に育てていた観葉植物が何かの拍子に不調になったら悲しいですが、この方法なら観葉植物を再生して改めて育てていけるため、育てる楽しみを継続できるところもメリットの一つです。観葉植物なら何でも挿し木で増やすことができるの?
では、観葉植物ならどんなタイプでも挿し木で増やせるのでしょうか?順に見て行きましょう。挿し木で増やすことができる種類の観葉植物
まず、挿し木で増やせる観葉植物をご紹介していきたいと思います。種類は、以下の通りです。- モンステラ
- シェフレラ
- カポック
- クワヅイモ
- オリーブ
- ガジュマル
- パキラ
- ポトス
- アイビー(ヘデラ)
- カネノナルキ
- ゴムの木
挿し木で増やすことができない種類の観葉植物
一方挿し木で増やせない観葉植物の種類には以下のタイプがあります。- サボテン
- テーブルヤシ
- ヤシ類(シュロチク・カンノンチク)
- シダ類(アジアンタム・ネフロレピス・ヒカゲヘゴ)
- バナナ
観葉植物を挿し木にする時期・タイミング
ここからは挿し木を行うと良い時期やタイミングを具体的に見て行きましょう。挿し木のポイントについて理解を深めていってくださいね。挿し木を行うのは観葉植物の成長期の5月~9月
観葉植物の挿し木を行うのに一番ベストな時期は、観葉植物の成長期の5月~9月です。冬の寒い時期は観葉植物の休眠期に当たるため、触らずそっとしておくようにしてください。植え替えや剪定と一緒にしない方がいい
観葉植物の植え替えや剪定を行うと、一見元気そうに見えている場合でも往々にして弱っていることが多いです。そのため、植え替えや剪定に併せて挿し木もしてしまうと、弱った親を使うことになってしまうため、あまりオススメではありません。冬に行うと観葉植物にかなりの負担がかかる
既にご紹介したように、気温が低下してくる冬の時期は、観葉植物の休眠期です。そのため、この時期にアレコレ触ってしまうと、ただでも弱り気味の観葉植物にさらに負担をかけてしまうことになります。最悪の場合はそのまま弱って枯れてしまうこともあるため、注意が必要です。観葉植物を挿し木にするために必要なもの
ここからは、観葉植物を挿し木にするときに必要な道具について見て行きましょう。各項目別に順にご紹介します。鉢
鉢は小ぶりのものを選ぶようにしましょう。挿し木に対し、あまり大きすぎる鉢を使用すると、過湿気味になり根が腐食してしまいます。それを防ぐため、鉢は通気性および水はけの良いものを選ぶようにしてください。土
土は無菌状態で清潔な土がポイントです。もし挿し木にしようと思っている観葉植物が、病気や害虫に弱いタイプなら、無菌のパーミキュライト・赤玉土・鹿沼土などの用土をオススメします。一般的な観葉植物の培養土・草花の培養土には、たい肥や有機肥料が使われていることがあるため、菌が大変繁殖しやすい状態になるので使用を避けるようにしてください。はさみ
親株から枝や茎を切り取ったり、余分な葉をカットするときに使います。切り口の断面の繊維を壊さないように、切れ味の良いものを使うようにしてください。また、一度熱湯消毒し、しっかり乾燥させた清潔なハサミを使うことをおすすめします。万が一雑菌が付着したままのハサミを使うと、その雑菌が切り口に移り、そこからどんどん繁殖してせっかく挿し木をしても全滅なんていうことになりかねないため、必ず消毒が終わったハサミを使うことを心掛けてください。じょうろ
じょうろは、緩やかな優しい水流が出るタイプのじょうろがおすすめです。注ぎ口の先端部に取り付けるハス口蛾れば、シャワーのような優しい水が出るため、葉の表面や土がえぐれて根を傷める心配がないですし、広範囲に一度に水やりができるためおすすめです。観葉植物を挿し木にする手順①【土に挿す場合】
ここからは、観葉植物を挿し木にするときの手順をご紹介していきたいと思います。まずは用土に挿す場合から順に見て行きましょう。増やしたい観葉植物の枝を切り取る
まず、増やしたい観葉植物の新芽が3~4枚ほどついている枝をカットします。この時、葉が付いている枝下から2~4節目の枝をカットしてください。長さは節のすぐ下でカットすると発根しやすくなるためおすすめです。枝を選ぶとき、なるべく今年芽吹いた新芽の部分をカットして本枝にするようにしてください。古い部分の切除を行って挿し穂を作る
カットした枝の茶色くなって木化した古い部分をカットし、挿し穂を作っていきます。この時必ず元気のある枝を厳選し、2~3節ごとほどの長さに分けて挿し穂にすることで枝の下部から根が出て、新たな株を増やせます。この方法は「植物の栄養繁殖」という、植物が身に付けた生き残る術でもあります。葉を小さくカットする
観葉植物は葉から水を蒸散する性質を持っており、挿し木の成功率を上げるために大きな葉は1/2~2/3の大きさになるようにハサミでカットしましょう。なお、小さな葉は付け根から切ってしまうようにしてください。切った面を斜めにカットして面積を広げる
カットした枝の切り口の断面を斜めにカットすると、断面の面積が広がり、水を吸い上げやすくなります。この状態で30分~1時間ほど水にしっかり浸け、枝に水分がたっぷり行き渡るようにしておきます。挿し穂のカット部分を洗浄し発根促進剤塗って土に挿す
ゴムの木などのカットすると樹液が出てくる観葉植物の場合は、切断面から白い樹液が出てきます。この樹液が付いたままだと、発根が阻害され正常な成長を行えないため、水でさっと洗い流すようにしてください。洗い流した後は切断面に「ルートン」などの発根促進剤を添付し、準備しておいた土に挿して行きます。 この時、挿し穂の上下を間違わないようにすることが大切なポイントです。万が一間違えてしまうと、いつまで経っても発根してこないため、せっかく挿し木を行っても失敗に終わってしまいます。観葉植物を挿し木にする手順②【水挿しにする】
土に挿して挿し木を行う以外に、水挿しで観葉植物を挿し木にする方法もあります。ここからは、水挿しで挿し木にする方法を順にご紹介していきたいと思います。水を入れた後斜めに枝を切り、切り口部分を水につける
元にしようと思っている観葉植物から元気で新しい茎を一本選び、カットしていきます。その後、容器に水を入れ、下葉をカットした茎を水に挿すと水挿しの完了です。ここまで完了したら、あとは切った部分から発根してくるのを楽しみに待ってください。水がなくならないように、毎日水を換えて管理する
毎日水を換え、明るい日陰で管理すると徐々に成長していき、根が生えてくると水差し成功です。少なくとも3日に1度の水替えは必須です。もし容器の中に水分が残っている場合は、水を一度全部捨て新鮮な水を入れるようにしてください。水差しのポイントは、清潔な水をどれだけ保てるかが重要ですし、これがクリアできないと根が腐ってしまい、水挿しは失敗に終わってしまうため注意が必要です。しっかりとした根が出たのを確認したら根を傷めないように優しく植え替えを行う
根がしっかり出てきたのを確認出来たら、根を傷めないように極力注意を払い、土への植え替えやハイドロカルチャーへの植え替えを行ってください。土に植え替える場合は、以下の準備物が必要です。- 新しい鉢
- 受け皿
- 土
- 鉢底石(軽石)
- 鉢底ネット
複数回の植え替えや準備物が多くて嫌だという人は水挿しがおすすめ
土で挿し木を行う場合は、成長と共に複数回の植え替えが必要です。そのたびに植え替えの準備物を揃える必要がありますが、準備がどうしても苦手という人は、初めから水差しの方法で行うことをおすすめします。水挿しは土で行うより手軽ですし、何より水の交換に気を配るだけで簡単に観葉植物を増やせるため、おすすめの方法です。ハイドロカルチャーで挿し木を行う方法
ここからは、ハイドロカルチャーを使って挿し木を行う方法をご紹介します。インテリアとしてもおすすめの方法です。では、順に見て行くので読み進めていってくださいね。基本的に他の挿し木の方法と変わらないが発根したら植え替える
ハイドロカルチャーで挿し木を行う方法は、他の挿し木を行う方法と何ら変わりませんが、発根してきたら植え替える必要があります。土へ植え替えてもいいですし、このままインテリアとしてハイドロカルチャーで育てていくのもおすすめです。ポイントは、水挿しで発根した観葉植物をハイドロカルチャーに植え替える方が観葉植物が育ちやすいということです。ハイドロカルチャーへの植え替えは少し難しい
水挿しで発根した根はまだまだ未熟で弱いため、途中で折れたり根元から取れることも多々あります。そのため、既にしっかりしている観葉植物と同じ扱いをして植え替えると、せっかく発根した観葉植物の根が全て取れて枯れてしまうこともあるため、優しく慎重に植え替える必要があります。観葉植物の挿し木をした際に注意すること
ここからは、観葉植物を挿し木にした際に注意すべきポイントについてご紹介していきます。このポイントさえマスターすれば、挿し木を上手に育てることができますよ。いきなり日光に当てるのはNG
挿し木を行い、いきなり直射日光に当てるのは良くありません。日向と日陰の水分蒸散量は大変異なり、日向の蒸散量は日陰の4~20倍となるため注意が必要です。気づかないうちに挿し木が乾燥し、カラカラになって乾燥してしまったなんていうこともあるため、必ず日光に当てる時は注意を払ってください。はさみなどは清潔なものを使うこと
はさみなどのグッズは必ず殺菌消毒済みの清潔なものを使うようにしてください。もし菌が付着している状態で使ってしまったら、その菌が直接観葉植物に移り、そこから繁殖して観葉植物に良い影響を与えないばかりではなく、最悪の場合枯らしてしまう恐れがあるため、はさみなどの管理には注意を払う必要があります。観葉植物を挿し木で増やすこともできる!挿し木にする方法やコツを徹底解説のまとめ
この記事では観葉植物を挿し木で育てる方法やコツについて主に解説してきましたが、いかがでしたか?- 「挿し木」は観葉植物を増やす一方法である
- 「挿し木」は初心者でも簡単にできる
- 「挿し木」は他の観葉植物を増やす方法より短時間で出来る
- 「挿し木」をすることで、折れたり枯れかけたりしている観葉植物を再生できる
- 観葉植物には「挿し木」で増やせるタイプと増やせないタイプがある
- 観葉植物を挿し木にする場合、土に挿す・水に挿す・ハイドロカルチャーで挿し木を行う3パターンがある
- 観葉植物を挿し木にした場合、急激に日光に当てることはタブーである