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アスチルベという植物を皆さんは知っていますか?アスチルベとは、初円錐状の花茎を伸ばして、初夏になればふわっとした小さい白やピンクの花を咲かせる可愛らしい植物です。また、元々日本に自生している宿根草でもあるので、日本に適した植物と言えます。環境に適応することもでき、初心者の方でも安心して育てられる植物でもあります。 でも、アスチルベについて詳しくないし、育て方もよくわからない…という園芸初心者の方もいらっしゃると思います。 そこで、この記事では
まずは、アスチルベについてよくわからないという方も多いと思いますので、いったいどんな植物なのかを解説していきましょう!
アスチルベがどのような植物かわかっていただけたと思いますので、ここからは育て方についてポイント別に紹介していきたいと思います。 まずは、アスチルベの育て方「置き場所」についてです。
アスチルベの育て方、次は「水やり」について解説しましょう。
アスチルベの育て方、次は「土づくり」について解説しましょう。
アスチルベの育て方、次は「肥料」について解説しましょう。
アスチルベの育て方、次は「冬越し」について解説しましょう。
ここまで、育て方について解説してきましたが、植物は環境や育て方によってはどうしても害虫が付いたり病気になったりします。アスチルベも例外ではありません。 そんなアスチルベはどんな害虫・病気になるのか?またその対処法についても解説していきましょう。
育て方次第で害虫や病気になってしまうのは、お手入れをあまりしていないとなりやすいです。そこで、アスチルベの日々お手入れしておくポイントを解説しましょう。
次に、アスチルベの植え付けのポイントについて解説していきましょう。
アスチルベの植え替えのポイントも合わせて解説しましょう。こちらも適した時期は3月~4月・10月~11月ですよ!
アスチルベは植え替えを兼ねて増やすことができます。その増やし方について解説していきましょう。
しっかりした育て方をしていても、どうしても花が咲かないトラブルになっている方もいるのではないでしょうか?花が咲かない原因について解説していきましょう。
ここまで、アスチルベの育て方や気を付ける害虫や病気、トラブルの原因などを解説してきました。そんなアスチルベですが、たくさんの品種が存在し、多くの方に楽しまれています。ここからは人気品種について解説していきましょう!
- アスチルベって?
- アスチルベの育て方は?
- アスチルベの病気や植え付けなどのポイントは?
- アスチルベによくあるトラブルとは?
- アスチルベの人気ある品種は?
アスチルベとはどんな植物?

日本にも自生する宿根草
アスチルベとは、元々日本の野山に自生している宿根草です。そのため、元々日本の環境に適した植物ということが言えるでしょう。白やピンクのふわりとした小さな花を咲かせる
アスチルベの花はとても可愛らしく、白やピンクのふわっとした小さな花をつけるのが特徴です。円錐状に花茎が伸びるので、花壇や庭に植えておけば、風によってふわふわと揺れる姿を見ることができますよ!多湿に強く乾燥に弱い植物
多湿に強く梅雨の時期に花を咲かせ始めますので、雨に当たろうと花が傷みにくいです。日本の気候にぴったりなアスチルベは育て方さえ分かれば栽培しやすい植物と言えるでしょう。 半面、暑さや乾燥には弱い植物ですので、日差しなどに注意が必要となります。アスチルベの育て方①:置き場所

夏は日陰で管理をする
アスチルベの育て方として覚えておいてほしいのが、暑さと乾燥には弱いということです。そのため、風通しと日当たりの良い場所で育てるのも良いでしょう。 もしくは、木陰などの半日陰の場所に置いてあげましょう。乾燥が苦手なため強い直射日光にはさらさない
アスチルベは多湿には強いですが、乾燥は苦手です。日差しの強い夏場にそのまま放置してしまうと、葉焼けを起こしてしまい、株が弱る原因となります 真夏の暑い時期は室内で育てること、もしくは半日陰に置いて管理することがオススメです。アスチルベの育て方②:水やり

年間を通して水切れさせないように管理
アスチルベは多湿の環境が大好きですから、1年間を通して水切れを起こさないことが重要となります。鉢植えで育てていて水切れを起こすと、葉っぱがチリチリになって枯れやすくなり、つぼみも枯れて花が咲かない原因にもなります。 しっかりと湿り気のある状態をキープしてあげましょう。土の表面が乾いたらたっぷり水やり
水やりをする目安として、土の表面が乾いていたらたっぷり水やりをしてあげましょう。特に夏場は乾燥しやすいですので、しっかり観察してあげることが重要です!アスチルベの育て方③:土作り

水はけと水もちの良い土が適している
育て方として、アスチルベは特に土質を選ぶわけではありませんが、水はけと水もちの良い土を選ぶとよいでしょう。市販で販売されている草花用培養土を使用するのもオススメです。 もし、草花用培養土を使用する場合は、そこへ鹿沼土と腐葉土を1~2割ほど混ぜ込んであげると花付きが良くなります。配合する場合は赤玉土6:腐葉土4がおすすめ
もし、自身で配合した土を使おうと考えている場合は、赤玉土6:腐葉土4ほどを混ぜ込んだ土を使うのがオススメです。鉢植えはこの配合土が良いですが、地植えの場合は、たっぷり腐葉土とたい肥を混ぜ込んだ土がオススメです。アスチルベの育て方④:肥料

4月~5月の成長期と10月ごろに化成肥料を施す
アスチルベはたくさん肥料がいらない植物ですが、成長期の4~5月と暑さが納まってくる10月ごろに化成肥料を施してあげましょう。化学肥料を株の周囲にばらまいて、軽く耕して土になじませてあげます。根が傷まないように少しずつ与える
たくさん肥料をあげれば花をたくさんつけてくれると思う方もいると思いますが、アスチルベは肥料がそこまで必要ではない植物ではあります。そのため、たくさん肥料を与えてしまうと根っこが傷み、株を弱らせる原因となります。 肥料をあげたいと思う場合は、花の元気がないときにだけ与えるようにしましょう。基本的に少しずつ与えるのがポイントとなります。アスチルベの育て方⑤:冬越し

花芽をつけるために一定の低温にあてる必要がある
アスチルベは冬になれば、葉っぱを落として休眠に入る準備をします。冬の寒さに強い植物ですので、地植えの場合は植えっぱなしにして、来年に花芽をつけてくれるように低温に当ててあげることが必要になります。鉢植えの場合も室内に取り込まない
鉢植えで育てている場合も、室内に取り込んでしまうと寒さを経験できず、空調などによって乾燥してしまったりして、花が咲かない可能性がでてきます。そのため、屋外に置いておいても冬越ししてくれますので、そのままの環境で管理しましょう。アスチルベに多い病害虫と対処法

白絹病
「白絹病」はカビが原因でなる病気です。白絹病を放置してしまうと周りにも伝染してしまい、全滅する可能性がでてきます。この病気は、根っこや茎に発生しやすく、発生初期では褐色の斑点が見つかり、病気が進むと株元の土に白いカビがびっしりついて、やがて枯れてしまいます。 病気を見つけたら、蔓延させないために早く抜き取り、土ごと処分します。これに対処するには、土づくりの際、水はけの良い環境を作ってあげることが予防になります。灰色かび病
「灰色かび病」は葉っぱや花に発生し、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がります。20℃ほどの気温で多湿の環境の場合に発生しやすいです。風通しが悪かったり、枯れた花や葉っぱを放置していると発生しやすくなります。 対処法として、花がらをこまめに取り、葉茎が生い茂っている場合は間引いたりして、風通しをよくすることが灰色かび病の予防になります。アブラムシ
「アブラムシ」は、葉っぱや茎について、そこに針を刺して養分を吸い取って弱らせてしまう害虫です。3月ごろに発生しやすく、繁殖力もとても強いです。発生初期に見つけたら、こすり落とすか、シャワーをかけてはじいたりします。虫が苦手な人は、薬剤も販売してますので、そちらを散布しましょう。 植え付ける前に、あらかじめ土にアブラムシ用の粒状薬剤を混ぜ込んでおいて防除しておくのも手です。ヨトウムシ
「ヨトウムシ」は、夜に葉っぱや茎を食べてしまう蛾の幼虫です。昼間に姿を見せることはないので、姿を見かけないときはヨトウムシにやられていると想定しましょう。日中は土の浅い所に潜んでたりします。 見つけ次第、捕まえて殺虫剤を散布しましょう。また、米ぬかが好物ですので、近くに米ぬかを置いておくと、おびき寄せられますので効果があります。ハダニ
「ハダニ」は葉っぱの裏についてそこから栄養を吸い取る害虫です。高温で乾燥した環境が大好きで、梅雨あけなどに発生しやすいので注意しましょう。ハダニも繁殖力が強い害虫ですので、被害が拡大すると、葉っぱにクモの巣のような網が発生したりします。 湿気が嫌いですので、高温・乾燥期に葉っぱの裏に水を霧吹きなどでかけておくと予防になりますよ。アスチルベの日々の手入れのポイント

花がら摘み
アスチルベの開花が終わったら、しっかりと花がら摘みをしてあげます。こまめに花がら摘みをしておけば、株周りも清潔さを保てて、病気や害虫の発生予防につながります。 また、開花し終わったままにしてとくと、そのままタネを作ってしまい株が消耗してしまい、来年の花が少なくなったりします。こまめに花がら摘みをすることで来年以降もたくさん花をつけてくれますよ!切り戻し
冬になると、地上にでている葉っぱなどは枯れていきますが、根っこはしっかりと生きています。株元から枯れた部分を切り戻しておくとよいでしょう。 根っこが地中に残っていれば、来年にまた新芽をつけて元気な花をつけてくれますよ!アスチルベの植え付けのポイント

植えつけの適期は3月~4月、10月~11月
アスチルベの植え付け時期は、3月~4月の春か、10月~11月の秋がよいでしょう。 地植えの場合は、土づくりした場所に、苗の根鉢よりも大きい穴を作って、根鉢を崩さないように植え付けます。作る場所は、日陰~半日陰の場所に作りましょう。 鉢植えの場合は、苗よりも一回り大きめの鉢を用意します。鉢植えの底に軽石を入れておき、植え付けておきます。 どちらも植え付けた後は水をたっぷりとあげましょう。植えつける際に土に腐葉土を混ぜておく
アスチルベの育て方で植え付ける際に、土に腐葉土を混ぜ込んでおきましょう。植え付ける2週間ほど前に腐葉土を混ぜて耕しておくことで、土が熟成して植え付けた後の根っこの張りがよくなりますよ!アスチルベの植え替えのポイント

地植えの場合は植え替えしなくても大丈夫
地植えで栽培しているときは、毎年植え替え必要はありません。ですが、3~4年も植えっぱなしにしておくと、株が大きく育って、根っこが混み合って老化が進んでしまうので、根っこを切り分けて植え替えします。鉢植えの場合は1~2年ごとに植え替える
鉢植えで栽培しているときは、成長するとともに根詰まりを起こしてしまう可能性があり、株の勢いがなくなってしまうので、1~2年ごとに植え替えてあげましょう。 鉢から株を取り出し、古い根っこは整理して根鉢を崩して、新しい培養土を使用して植え替えます。古い用土を落として一回り大きい鉢に植え替える
もし、今の大きさよりももっと大きい株に育てたい!と考えている方は、元の鉢よりもさらに大きい鉢を用意してあげましょう。 植え替えるときも、古い用土を軽く落としてあげてから植え替えます。アスチルベの増やし方

株分け
植え替えをするときに、同時に株分けをするのがよいでしょう。10月以降~早春までの休眠期に行います。株分けをするときは、掘り上げた根っこをほぐし、清潔なナイフや包丁を使って分けていきます。この時、最低でも3株以上に分けてあげて、芽が付くようにします。種まき
株分けで増やすのが一般的なアスチルベですが、種まきでも増やすことができます。タネ自体あまり販売されておりませんが、花に種子をつけさせると回収することができます。 種まきだと、どうしても個体差がでてしまい、同じ花が咲くとは限りませんので注意しましょう。もしタネから育てたいと思う人は、2~3月が適期です。 また、そのまま庭や鉢に種まきできますので、育苗トレイは使用しなくても大丈夫です。【トラブル】アスチルベの花が咲かない原因は?

乾燥している
何回か話しておりますが、アスチルベは乾燥に弱い植物です。特に鉢植えだと、乾燥しやすく、葉っぱがチリチリになってつぼみも枯れるということもあります。 特に夏場は乾燥しやすいですから、水はたっぷり与えてあげてください。水切れを起こしている
鉢植えでも地植えでも、水切れを起こしていれば株が弱ってしまい、花が咲かないことに繋がります。地植えですと、雨が降れば十分ですが、最近の日本の気候では長く雨が降らなかったりして乾燥が続いてしまう可能性も。 乾燥していると感じた場合は、しっかり水やりをしてあげましょう。アスチルベの人気品種一覧

アレンジー種
アスチルベには、アレンジ―種という品種があり、こちらはゲオルグ・アレンズさんによってドイツで生み出された品種です。その品種を見ていきましょう!ラインランド
「ラインランド」は、綿菓子のようなふんわりとした花姿をしており、可愛らしい桃色の花をつけて、ロマンティックな雰囲気を醸し出す魅力ある園芸品種です。ラインランドの開花時期は春~秋、草丈も60cm×60cmまで成長します!シスターテレサ
「シスターテレサ」は、鮮やかなピンクの花色が咲き、初夏に庭を飾ってくれる品種です。シスターテレサの草丈はそこまで大きくならないので、鉢植え・寄せ植えに向いた品種となっています。チョコレートショーグン
「チョコレートショーグン」は、春から秋まで葉色が濃いままで鑑賞期間が長い品種です。チョコレートショーグンは淡いピンクの花をつけますので、色合いがおしゃれで人気ある品種ですよ!シネンシス種
シネンシス種は、別名「チャイニーズアスチルベ」「フォールス・ゴードビアード」とも呼ばれる中国原産の宿根草です。育て方をしっかりとすれば、すらっと垂直に伸びて、その茎の先に円錐状に咲く花穂が魅力ですよ。ビジョンインフェルノ
「ビジョンインフェルノ」は、ライム色のつぼみが淡いピンクに染まっていき、徐々に開花していくのがとても美しい品種です。開花後も花房が枯れず、グリーンに変わってドライフラワーのように長く楽しむことができますよ。ビジョンインホワイト
「ビジョンインホワイト」は、青銅色の落ち着いた葉っぱと白色の花の対比がとても美しい品種です。とても丈夫で、寿命も長いので長く園芸植物として楽しむことができますよ!【まとめ】アスチルベの育て方を紹介!冬越しのポイントや花が咲かない原因まで
この記事では、アスチルベの育て方について解説させていただきました。アスチルベは乾燥にさえ気を付けていれば、初心者の方でも栽培がしやすい園芸植物ではないでしょうか。 この記事では- アスチルベは昔から日本に自生している宿根草
- アスチルベの育て方は乾燥に気を付けておくこと!
- アスチルベはアブラムシやハダニが付きやすいので注意!
- アスチルベは乾燥と水切れを起こすと花が咲かないこともある
- アスチルベはアレンジ―種とシネンシス種が人気ある品種!