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ココヤシはむき出しの丸い実から根や葉を伸ばす植物で、南国ムードを演出できるため多くの方に人気のある観葉植物です。見た目からも分かるように耐暑性があるため夏の暑い日でもすくすくと成長していきます。
ただ、ココヤシは丈夫ではあるものの、適切な育て方をしていかないと健康的に成長することなく枯れてしまう可能性があります。
そこで今回は、
- ココヤシってどんな植物なの?
- ココヤシの育て方のポイント
- ココヤシのお手入れ
- ココヤシが枯れてしまう原因と対処法を解説
ココヤシってどんな植物なの?
ココヤシは果実であるココナッツが有名だと思います。ただ「どのような植物でどういった育て方をするのか」ということは分からない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。 そこでここからは、ココヤシの基本的な情報について説明していきます。是非園芸する植物を選ぶ際のご参考にしていただけたらと思います。ココヤシは熱帯地方で育つヤシの木
ココヤシは熱帯地方で育つヤシの木です。高さ15メートル以上に成長することもあり、大きな羽状の葉を持っています。沖縄で広く分布しており、沖縄に行くと海沿いに自生するココヤシを見ることができます。 ココヤシの最も特徴的な部分は果実であるココナッツで、外部に堅い皮を持ち内部には白い果肉とココナッツウォーターが含まれています。種皮の中にはココナッツオイルを含む種があり、食用としても使われています。 ココヤシは熱帯の海岸地域に広く分布していて、塩分に強いことから海水に近い環境でも生育していきます。 また、耐暑性が強く耐陰性もありますが、その一方で耐寒性が弱いため冬場の育て方は注意が必要となります。ココヤシの花言葉は「思いがけない贈り物」「固い決意」
ココヤシの花言葉は「思いがけない贈り物」「固い決意」です。ココヤシには「どこからか流れ着いた」というイメージがあるため、思いがけないという言葉はぴったりです。 また、ヤシの実の固さから「固い決意」という花言葉がついたといわれています。ココヤシの花言葉を知っておくことによって、贈り物や庭づくりをする際に役立てることができるでしょう。ココヤシは強い風水パワーを持っている
ココヤシは強い風水パワーを持っています。ヤシの木は上に上に葉を伸ばしていく植物であり、仕事や健康についての運を上昇させるといわれています。 ヤシの木が描かれている絵を飾るだけでも風水のパワーが得られるといわれています。そのため、風水的なメリットからも栽培している方が多くいらっしゃる植物です。ココヤシの育て方のポイント①:置き場所
ここからは、ココヤシの育て方のポイントについて説明していきます。まず、ココヤシの育て方のポイントとなるのが「置き場所」です。 適切な場所で育てることによって、光合成をしっかりと行えたり病害虫による被害を受けにくくすることができます。特にココヤシは耐寒性が弱いため、温度が低くなる場所に置かないよう十分な注意が必要となります。日当たりのいい室内の場所で育てる
ココヤシは耐陰性はありますが、できる限り日当たりのいい室内の場所で育てましょう。ココヤシは光合成を行うことで必要なエネルギーを生成します。日当たりの悪い場所で育てることによって光合成に必要な光が不足すると、成長が遅れたり弱くなる可能性があるため注意しましょう。 また、風通しも重要で、風が通りにくい場所では湿気がたまりやすくなり、カビや真菌が発生する可能性が高まります。そのため、日当たりが良いという条件と合わせて、風通しの良い場所を選定しましょう。15℃以上の場所で育てる
15℃以上の場所で育てましょう。ココヤシは寒さに弱い植物であり、15℃以下の場所で育てると健康的に成長しない可能性があります。 一定以上の温度の場所で育てることで、適切に成長させることができます。そのため、冬場になったら室内の比較的温度が高い場所での栽培を検討しましょう。ココヤシの育て方のポイント②:水やり
次のココヤシの育て方のポイントは「水やり」です。水やりはたくさんすれば良いというわけではなく、過剰な水やりをすると土壌中の酸素が無くなり、根が酸欠状態になりやすくなります。 根腐れの要因ともなってしまうため、水は適切な量を適切なタイミングで与えるようにしましょう。指を数センチ深く差し込んで土壌の湿度を確認した時に、少し湿っているようなら適切な水分を与えられているといえます。春から秋は水やりはたっぷりと
春から秋は水やりはたっぷりと行いましょう。目安としては、土を触ってみて水分が感じられなければ水を与えます。春から秋は成長スピードも早くなるため、根の乾燥には気を付けましょう。 植物の根が乾燥すると水分の吸収が低下して、植物の細胞が収縮して葉がしおれるなどの症状が出てくる可能性があります。また、乾燥による根腐れも起こりえるので注意しましょう。冬は2~3日に一回の水やりで十分
冬は2~3日に一回の水やりで十分です。冬はココヤシの成長が鈍化するので春~秋と比べて水やりの間隔を空けましょう。 ただ、手で土を触って乾いているようであれば、その都度水やりが必要となります。2~3日に一度の水やりが手間に感じたら、水やりチェッカーを使うのがおすすめです。 水やりチェッカーは植物の土壌中の湿度を測定することができるツールで、植物が十分な水分を受け取っているかどうかを確認することができます。ココヤシの育て方のポイント③:土
次のココヤシの育て方のポイントは「土」です。土は植物を育てる際に非常に重要な要素であり、適切な土壌にすることで栄養をしっかりと吸収させることができます。 逆に栄養不足や排水不良の土壌での育て方をした場合、植物が適切に成長しなかったり根腐れの原因となってしまいます。土については植物を健康的に成長させるためのかなり重要な要素となるため、きちんと準備しておきましょう。ココヤシは水はけのいい土を好む
ココヤシは水はけのいい土を好みます。水はけのいい用土であれば通気性が高いため酸素を根に十分に供給することができ、植物全体の発育が促進されます。 また、水はけの良い用土は柔らかいため、植物の根付きが良好になるというメリットもあります。水はけが良いことによって土壌温度も調節することができるので、耐寒性が弱いココヤシにとって土が冷たくなるのを防ぐことができます。市販の観葉植物用の土でも大丈夫
ココヤシは市販の観葉植物用の土でも健康に育てることができます。その際は以下のポイントをチェックしておきましょう。- 通気性
- 水はけ
- 栄養成分
- 無害な成分であるかどうか
ココヤシの育て方のポイント④:肥料
最後のココヤシの育て方のポイントは「肥料」です。適切な肥料を与えないと土壌の栄養分が枯渇して成長が阻害されてしまう可能性があります。 また、植物が栄養不足になると弱ってしまうため、病害虫に対する抵抗力が低下して被害を受けやすくなります。ただ、過剰に肥料を与えてしまうと塩分濃度が上昇して根の発育に悪影響を与える可能性があるため、適度な量の肥料を与えるようにしておきましょう。2か月に一回程度肥料を与える
ココヤシには2ヵ月に一回程度肥料を与えましょう。その際に与えるのは遅効性肥料がおすすめです。遅効性肥料とは、植物に対して長期間に渡って栄養素を供給するために設計された肥料の一種で、徐々に栄養素を放出していくのが特徴です。 なお、更に大きくしたい場合は1ヵ月に1回ほど液肥を加えましょう。液肥は液体状の形態で提供される植物用の肥料で、水と混ざりやすいので1ヵ月に1回ほど与えることですぐに根に栄養を吸収させることができます。小さく育てたい場合は肥料は控えめに
小さく育てたい場合は肥料は控えめにしましょう。肥料を控えめにしておくことによって、ココヤシの成長を抑制することができます。 肥料を控えめにして成長を抑制し、剪定や切り戻しで整えていくことで好みの大きさで育てることが可能です。ココヤシのお手入れ
ここからは、ココヤシのお手入れ方法について説明していきます。ココヤシが成長するのを放置するのではなく、適切なお手入れをすることによって、より長く健康的に成長させることができます。 適切な育て方に加えてお手入れをしていくことによって、病害虫のリスクを減らしたり、冬越しができる可能性を高めることができます。植え付け
まずはココヤシの植え付け方法について説明していきます。植え付けは日当たりや風通しが良い場所を選び、栄養分があり水はけの良い土壌を選択しましょう。 ココヤシの植え付けをする手順は以下の通りです。- 適切な場所を選定する(日当たりや風通しが良い場所)
- 土壌を準備する(栄養分があり保水性や水はけの良い土壌)
- ココヤシの根に合わせて適切な深さの穴を掘る
- 根が絡まっていないか、病気がないか確認する
- 植え付けを行う
- 植え付けをした後は適切な量の水を与える
植え替え・鉢替え
ここからは、ココヤシの植え替えや鉢替えをする方法について説明していきます。植え替えや鉢替えも植え付けをする時と同様、場所選びと土壌の選定が重要となります。 植え替えをする際の手順は以下の通りです。- 植え替えをする時期を決める
- 新しい土壌を準備する
- 植物を取り出す
- 根がからまっていないか、病気はないか確認する
- 新しい土壌に植え替えをする
- 水を十分に与える
剪定・切り戻し
剪定・切り戻しも重要な作業です。剪定や切り戻しは植物の一部を切り取ることを指し、形成や成長を制御したり、不要な部分を取り除いて必要な部分にエネルギーを集中させるために行います。 また、密集している部分を剪定や切り戻しですっきりさせることにより、風や光が植物全体に当たるようになり、病害虫なども防ぐことができます。夏越し・冬越し
ココヤシは耐暑性がある植物なので、夏越しは問題なく行えます。ただ、放置しておいていいわけではなく、定期的に観察はしておきましょう。 冬越しについてですが、ココヤシは寒さには弱いため、室外が20℃以下になったら室内で管理した方が良いでしょう。室内での育て方をする際は、エアコンの風が直接当たらないような場所で管理することが重要です。 また、冬場であっても定期的に葉水をすることで、ココヤシを清潔な状態に保つことができます。種まき
日本の気候ではココヤシを種から発芽させることは難しくなるため、芽吹いているものを購入する育て方の方が良いでしょう。ココヤシの苗などは園芸店や植物専門店、オンラインの植物販売サイトなどで入手することができます。 ココヤシを購入する際は健康状態や育成状況に注意を払って、健康で元気な苗を選ぶことが重要です。その際は病気になっていないか、発育不良はないか、などもチェックしておきましょう。ココヤシが枯れてしまう原因と対処法を解説
ここからは、ココヤシが枯れてしまう原因と対処法について解説していきます。枯れてしまう原因について知っておくことで問題の早期発見が可能となり、手遅れになってしまうのを防ぐことができます。日本は気候が暖かくないので、栽培限界がある
日本はココヤシの栽培に適した気温となる時期があまりないため、どうしても栽培限界があります。特に冬場での生育が難しくなるため、室内で育てることを基本としていきましょう。 室内で育てる際も十分な日光を当てたり、適切なタイミングと量で水やりを行うなどのケアが必要となります。また、病害虫の被害に遭ってしまう可能性もあるため、定期的に観察しておくことが重要です。冬に水をやりすぎてしまう
冬に水をやりすぎてしまうのもココヤシが枯れてしまう原因となります。冬はそこまで多くの水分を必要としないため、根腐れを起こさないよう通気性の良い状態を維持して育てていきましょう。ハダニが発生してしまう
ハダニは繁殖力が強く、大量発生してココヤシを枯らしてしまうことがある厄介な害虫です。葉の表面や裏面にクモの巣のような糸が付いていたり、葉っぱに斑点やキズがあった場合は特に注意しましょう。 ココヤシはヤシの実の部分が虫が隠れるような場所となるため、それなりに虫が付きやすい植物といえます。 ハダニへの対処法は以下の通りです。- 傷んでいる葉っぱはカットしておく
- 葉の表面、裏面や茎を水で洗浄する
- ハダニに効果がある液体を噴霧しておく(殺虫剤など)
【まとめ】ココヤシの育て方を紹介!冬越しのポイントや枯れる原因まで徹底解説
ここまで、ココヤシの育て方のポイントやお手入れ方法、枯れてしまう原因と対策について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- ココヤシは熱帯地方で育つ多くの方に知られる観葉植物
- ココヤシの育て方のポイントは「置き場所」「水やり」「土」「肥料」となる
- ココヤシのお手入れとして植え付け・植え替えや剪定、種まきを行う
- ココヤシが枯れてしまう原因として水のやりすぎや害虫の発生がある