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皆様はマドカズラという植物を知っていますか?マドカズラはサトイモ科モンステラ属の仲間で、見た目は観葉植物の中でも人気の高いモンステラのような形をしています。それに比較的成長も早く、また半つる性の植物のため放置しておくと横にどんどん広がって生長していく性質も持っています。 そのため、マドカズラのつるが伸びすぎたり、大きくなりすぎてしまうと適切な剪定が必要ですが、正しい方法を知らないと失敗してしまってバランスが悪くなったりうまく生長しなかったりすることもあるでしょう。 そこで今回の記事では、「マドカズラが伸びすぎてしまったらどうすればいいのか」を具体的に知りたい方に向けて、以下の流れで「マドカズラが伸びすぎてしまった時に必要な剪定方法と、基本的な育て方」を解説していきます。
- そもそもなぜマドカズラが伸びすぎるのかを解説
- マドカズラの剪定に適した時期をご紹介
- マドカズラの剪定に必要なものを解説
- マドカズラの剪定のやり方をご紹介
- マドカズラの剪定の注意点について解説
- 剪定以外で伸びすぎて垂れ下がるマドカズラの対処法をご紹介
- マドカズラの増やし方を解説
- マドカズラの基本の育て方を解説
- マドカズラのトラブルでよくあるQ&A
- マドカズラが伸びすぎたらどうしたらいいのかのまとめ
マドカズラが伸びすぎたらどうしたらいい?
それではまずは、そもそもなぜマドカズラが伸びすぎてしまうのかについてお話ししていきます。確かにマドカズラは上記の通り半つる性の観葉植物であるため、生長と共につるも長くなります。しかし実はそれだけの理由ではなく、マドカズラの茎やつるは伸びすぎてしまうことがあるので、その理由を解説していきます。マドカズラは日照不足が原因で間延びする
結論からお伝えすると、マドカズラは日光を好む植物なので、日が当たりにくい場所ではつるが間伸びしやすくなります。充分な日光がないと、つるが自然と伸びてしまい、見た目がスッキリしないだけでなく、反対に茂りすぎてしまうこともあります。そのため、日照時間を確保することや、置き場所を工夫することが大切です。伸びすぎたマドカズラには切り戻し剪定を行う
そのため、マドカズラのつるが伸びすぎてしまった場合は適切な剪定が必要です。主に春から夏にかけて成長が活発な時期に、余分なつるを適度に切り戻し剪定をすることで、植物全体が健康的に成長します。また、切り戻しによって新芽や葉が生え、常に美しい形状を維持することができます。マドカズラを剪定する理由
そこで、続いてはマドカズラを剪定する理由を解説していきます。以下のような目的を持ってマドカズラを剪定する必要がありますよ。樹形をきれいに保つことができる
一つ目の理由に、「樹形をきれいに保つことができるから」です。マドカズラは急速に成長し、そのつるは容易に伸びすぎてしまいます。そのため、剪定を行うことで樹形を整えられ、美しい外観を維持することができます。適切な剪定によって、見栄えの良いコンパクトな葉姿をキープすることができます。風通しをよくし、病害虫のリスクを抑えれる
二つ目の理由に、「風通しをよくし、病害虫のリスクを抑えれるから」です。つるが無秩序に伸びすぎると、植物全体が茂りすぎ、風通しが悪くなります。そのため、剪定によって不要なつるを適度に取り除くことで、風が通り、湿気や病害虫の発生リスクを低減させることができます。これによって、マドカズラはより健康で丈夫な状態を保つことができます。マドカズラの剪定に適した時期
続いては、より具体的なマドカズラの剪定について解説していきます。まずはマドカズラの剪定に適した時期についてです。どのような時期にマドカズラの剪定をするのが適しているのかを知っていれば、失敗することなく剪定を行えるでしょう。成長期である5~9月の時期が剪定に適している
マドカズラの成長期は主に5月から9月までの春から夏にかけてです。この時期は気温が温暖で日照時間が長いため、植物が活発に成長し、新しいつるが発生しやすくなります。成長期に剪定を行うことで、比較的ストレスなく伸びすぎたつるを整え、理想的な形を維持することができます。冬の休眠期は剪定を控える
また、冬季はマドカズラが休眠期に入る時期であるため、新しい成長がほとんど見られない時期です。そのため、この期間はマドカズラは休息しているため、剪定を控えましょう。剪定によって新しいつるが発生することが少ない事もそうですが、植物が休眠する時期に剪定をすると傷口が癒えにくくなります。したがって、剪定は成長期に集中させ、冬季は植物を休ませることが重要です。マドカズラの剪定に必要なもの
続いては、マドカズラの剪定に必要なものを解説していきます。マドカズラの剪定には実は二つのものしか必要ありません。多くのものがなくとも剪定を行えるので、初心者さんでも安心して剪定をできるでしょう。それでは必要な道具をご紹介していきます。清潔な園芸バサミ
まず一つ目は、「清潔な園芸バサミ」です。マドカズラの剪定には、清潔な園芸バサミが不可欠で、切れ味が鈍くなったり汚れていると、つるを傷つけたり病原菌を広げる可能性もあります。そのため毎回の剪定前には、アルコールや消毒液でハサミを清潔に拭き上げ、なるべく鋭利な状態を保つことで傷をつけずに剪定をすることができます。ゴム手袋
二つ目は、「ゴム手袋」です。マドカズラはサトイモ科の植物であるため、樹液にはシュウ酸カルシウムが含まれています。このシュウ酸カルシウムが肌に触れることでかぶれる可能性もあるため、ゴム手袋は必須になります。特に、一部の人はマドカズラに対してアレルギー反応が起こることがあるため、手袋の使用は安全面で非常に重要です。マドカズラの剪定のやり方
続いては、マドカズラの剪定のやり方について解説していきます。どのようなことを意識して剪定をすればいいのか、またどのようなやり方で剪定をするのかを解説していきます。剪定後の完成形をイメージする
まず、剪定をいきなり始める前に、マドカズラの剪定後の姿をイメージすることが重要です。どの部分までつるをカットするか、全体の形を整えるかを考えながら作業すると、理想的な形に仕上げやすくなります。株元の葉を2~3枚残し、葉が伸びている節の手前で剪定する
次に、実際に剪定をする際には、株元にある葉を2~3枚残し、葉が伸びている節の手前でカットします。この方法により、新芽が出やすくなり、マドカズラがより豊かな形に成長させることができます。また、節の手前で剪定することで、大きな新しい茎が発生しやすく、健康的でバランスの取れた樹形を維持することができます。マドカズラの剪定の注意点
続いては、マドカズラの剪定の注意点について解説していきます。どんなことに注意をして伸びすぎたつるを剪定するのがいいのかをお話ししていきます。マドカズラの樹液に触れないようする
まず一つ目は、「マドカズラの樹液に触れないようすること」です。上記の通り、マドカズラは樹液があり、切った部分から樹液が滲み出ることがあります。この樹液は肌に触れると刺激を与えることのあるシュウ酸カルシウムを含んでいるので、剪定作業を行う際には、できるだけ手袋を使用するか、樹液がかからないように注意深く作業しましょう。もし樹液が付着した場合は、すみやかに洗浄することが重要です。挿し木で増やしたい場合は気根を残す必要がある
二つ目は、「挿し木や茎伏せで増やしたい場合は気根を残すこと」です。マドカズラを増やす際に挿し木や茎伏せをしたい場合、切り取ったつるに気根があるので、この気根を残しておくことで、挿し木や茎伏せが安定して成功しやすくなります。気根を傷つけないように注意して剪定を行い、作業を進めましょう。剪定以外で伸びすぎて垂れ下がるマドカズラの対処法
続いては、剪定以外で伸びすぎて垂れ下がるマドカズラの対処法について解説していきます。「剪定は少しハードルが高い作業なので不安...」といった方は、ぜひ以下のような剪定以外の対処法を利用して、マドカズラを栽培してあげるのもおすすめです。ハンギング
まずはハンギングです。ハンギングで自然な垂れ下がりを楽しめる
マドカズラが伸びすぎて垂れ下がり、その美しい姿を生かしたい場合はハンギング(吊るして栽培すること)がおすすめです。鉢を吊るし、つるをそのまま下に垂らすことで、植物が自然な形で成長でき、むしろ見栄えが良くなります。またハンギングは空間にアクセントを与えることもできるおすすめの飾り方でもあります。ハンギングのメリット
マドカズラをハンギングすることにはいくつかのメリットがあります。まず、空間を有効活用できるため、庭やベランダ、室内などで場所を取らずに栽培できます。また、つるが垂れ下がることで、視覚的なアクセントが生まれ、他の植物と組み合わせることで素敵な観葉植物コーナーを作ることができます。ハンギングは、伸びたつるをそのまま生かすことで、自然なマドカズラの魅力を引き出す方法の一つです。支柱で支える支柱仕立て方
続いては支柱で支える支柱仕立て方をご紹介します。支柱にマドカズラを巻き付けることで垂れ下がりを防ぐ
マドカズラが伸びすぎて邪魔になる場合は、支柱を活用して植物をサポートすることもおすすめです。支柱にマドカズラのつるを巻きつけ、縦に成長させることで、垂れ下がりをコントロールできます。これにより、マドカズラがより規則的に成長し、空間を効果的に利用できます。支柱で支えるメリット
支柱を使用してマドカズラをサポートすることにもいくつかのメリットがあります。まず樹形を整え、つるが乱れずに垂直に成長することができます。また、支柱を活用することで、植物が空中に広がりすぎないため、庭やベランダなどの省スペースでも栽培できます。支柱で支えることで、マドカズラが美しい形で成長でき、見た目も随分とスッキリとした印象を与えます。マドカズラの増やし方
続いては、マドカズラの増やし方について解説していきます。どのような増やし方があるのか、またそのやり方をお話ししていきます。挿し木
まずは挿し木です。挿し木の手順
- まず健康な親株から切り取った茎を準備します。成熟している健康な茎を選ぶことが重要です。
- 親株から切り取った茎は気根と葉っぱがついている状態にしましょう。
- 土に挿す前に水の中に気根を入れ、数十分アクを抜きます。
- 挿し穴を用意し、湿った培養土に挿し木を植え込みます。
- 発根までは日陰や半日陰で挿し木を管理し、根がしっかりと生えるまで待ちます。
挿し木の注意点・ポイント
気根を必ず残して剪定をすることです。気根があるかないかで成長速度が倍近く異なるので、できる限り増やす際は気根を意識しましょう。株分け
続いては株分けで増やす方法を解説していきます。株分けの手順
- まずはマドカズラを鉢から優しく取り出しましょう。
- マドカズラを鉢から取り出したら自然と複数に株が分かれるので、まずは二つに分けてください。
- 後は水はけのいい培養土の入った鉢に植え替えればおしまいです。
株分けの注意点・ポイント
成熟していない株は複数に株分けすることができないので、まずは大きく成長していることを確認し、丁寧に作業を行うことです。マドカズラの基本の育て方
続いてはマドカズラの基本の育て方を解説していきます。置き場所:直射日光を避けれる日当たりのよい場所
マドカズラは直射日光を避けつつ、明るい場所での栽培が適しています。日陰の環境でも育ちますが、十分な光がある方がより健康な成長を促進します。室内の明るい窓辺やベランダが理想的です。温度:耐寒性が低くいため、5℃以上を保つ
マドカズラは耐寒性が低く、5℃以上の温暖な環境を好みます。寒冷地では冬には室内へ避難させ、適切な温度を維持することが重要です。夏季も暑すぎない場所で管理し、快適な環境を提供しましょう。水やり:土が乾燥したらたっぷりと水やりを行う
土の表面が乾燥したら、たっぷりと水を与えましょう。しかし、過湿気味にすると根腐れのリスクがあるため、適度な水やりが重要です。特に夏場は葉っぱなど全体的に乾燥しやすいので、こまめな水やりが必要です。土:水はけのよい土が適している
マドカズラは水はけの良い土であることも重要です。通気性があり、保水力がある軽めの培養土が適しています。赤玉土や腐葉土をベースに、川砂などを混ぜて土の質を調整しましょう。また、市販の培養土でも問題なく元気に成長させることができます。肥料:2か月に1度、真夏を除く5~10月の成長期に緩効性化成肥料を施す
成長期である5~10月(真夏を除く)には、2か月に1度程度で緩効性化成肥料を施します。バランスの良い肥料を施すことを意識し、マドカズラの健康な成長をサポートしましょう。肥料の過剰な使用はマドカズラに悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。植え替え:2年に1度、5~6月の成長期に行う
マドカズラは2年に1度の植え替えが良いでしょう。成長期の5月~6月に行うことで、新しい成長期に向けて植物をリフレッシュさせることができます。古くなった土を新しい培養土に取り替え、根の成長を妨げないようにしましょう。新しい鉢に植え替える場合は、少し大きめの鉢を選ぶことがポイントです。マドカズラのトラブルでよくあるQ&A
最後は、マドカズラのトラブルでよくあるQ&Aをご紹介していきます。いくつかのトラブルに対する対策を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。Q,マドカズラが枯れたんですけど、復活しますか?
A,完全に枯れていなければ復活できる場合もあります。 まずは状態を確認して、完全に枯れている(葉っぱが茶色〜黒になっている)のでなければ、まずは日当たりの良い場所におき、光合成を速やかにできる場所で管理し、水やりを適度にするといった基本的な育て方を実践してみてください。Q,マドカズラの葉が小さいのですが、大きくするにはどうすればいいですか?
A,基本的な育て方を実践するところから始めてください。 上記した通りの育て方を実践しましょう。肥料も適宜与え、与えすぎないようにコントロールしながら栽培しましょう。次第に葉っぱも元気に成長していきます。Q,マドカズラがひょろひょろしているのはなぜですか?
A,日光不足で徒長している原因が考えられます。 対策として、徒長が原因である場合はまずはきちんと日光の浴びられる場所に移動させてあげてください。葉っぱの表面にきちんと日光が当たることで光合成を行うことができ、間延びしすぎないマドカズラを栽培することができます。【まとめ】マドカズラが伸びすぎた時の対処法は?失敗しない仕立て方を解説!
いかがだったでしょうか?伸びすぎたマドカズラの対処法や剪定方法、増やし方までこの記事一つで詳しく知れたのではないでしょうか! 今回の記事のポイントは以下になります。- マドカズラはサトイモ科モンステラ属で、切れ込みのある葉っぱが特徴的
- マドカズラは日照不足が原因で間延びするするので、切り戻し剪定を行う必要がある
- マドカズラの剪定に適した時期は成長期である5~9月で、冬は休眠期なので避ける
- 「清潔な園芸バサミ」と「ゴム手袋」があれば剪定できるが、樹液に気をつけること
- 剪定後の完成形をイメージし、株元の葉を2~3枚残し、葉が伸びている節の手前で剪定する
- 剪定をせずとも、ハンギングや支柱でもおしゃれに飾ることができる
- 挿し木と株分けで増やせる直射日光を避けた日当たりのよい場所で、土が乾燥したらたっぷりと水やりを行うことでよく育つ