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バオバブという植物を知っていますか?図鑑やテレビなどで、とても大きな植物として紹介されることがしばしばあるため見たことがあるという方もいらっしゃるでしょう。または星の王子様という小説にて名前を聞いたことがある方もいるかもしれません。しかし、実物を見たことがあるという方はあまり多くないかもしれませんね。
バオバブは日本では植物園で見ることができる植物です。その他に塊根植物としてマニアの中でも栽培されています。
しかし、実はバオバブは観葉植物として意外と簡単に育てることができる植物です。もしも自宅でバオバブを育てることができたらちょっとした自慢ができるかもしれませんね。一方、簡単に育てることができるとは言ってもバオバブを元気に育てるためには正しい育て方を知っておく必要があります。
この記事では、
- そもそもバオバブとはどのような植物なのか
- バオバブを上手に育てるための育て方とコツ
- バオバブをより長く楽しむためのお手入れとその方法
- バオバブの種まきの方法
バオバブってどんな観葉植物なの?
育て方について解説する前に、まずはバオバブがどのような植物なのかについて解説いたします。バオバブがどのような特徴を持つ植物なのかを知ることで正しい育て方を知るためのヒントになる他、より楽しんでバオバブの栽培ができるはずですよ。アオイ科バオバブ属の木
バオバブはアオイ科バオバブ属の樹木です。学名は「Adansonia」で、よく知られている名前であるバオバブ(Baobab)は英名です。原産地はマダガスカル、オーストラリア、アフリカといった乾燥地帯です。原生地では枝が根に見えることから「逆さまの木」とも呼ばれています。幹がふっくら膨らむ見た目が特徴
バオバブの見た目は幹がとても発達しており、とてもユニークです。この太い幹には乾季を乗り切るために雨季に吸収した多くの水が貯蔵されています。多肉植物のような仕組みで乾季を乗り越え原生地では何年も生育しています。日本では盆栽として人気がある
日本ではその独特なフォルムから盆栽としても人気が高い植物です。また生育も緩やかなため盆栽にすると長く美しい樹形を保ちやすいということも人気が高いポイントと言えるでしょう。星の王子様でも有名な木
みなさんは星の王子様というお話を知っていますか?星の王子様という物語にもバオバブの木が登場します。残念ながらバオバブは大きすぎるがあまり王子様の星を壊してしまうことから迷惑な植物として扱われているものの、物語に出てくる植物がそのまま自宅でも楽しむことができるのは少し嬉しいですね。星の王子さまは世界中にファンがいる作品のため、星の王子様好きの方へのプレゼントとしてもおすすめですよ。バオバブは子宝運を高める風水効果がある
また、バオバブには子宝運を高める風水効果があるとも言われています。玄関など気が入り込む場所に置くことで効果を高められると言われていますよ。このように縁起が良い植物として、新築祝いや結婚祝いに贈られることもあります。バオバブはいくつか種類がある
バオバブには原産地に応じていくつかの種類があります。それぞれの種類によって見た目が異なるものの育て方はほとんど同じです。①アフリカ原産のアダンソニア・ディギタータ
アダンソニア・ディギタータ(Adansonia digitata)はアフリカが原産のバオバブです。バオバブの中でも主要な品種で、ネットショップだけでなくフリマサイトやネットオークションでも取り扱いがされています。また、ディギタータは日本ではもっとも流通しているバオバブとも言われています。②マダガスカル原産のアダンソニア・ザー
アダンソニア・ザー(Adansonia za)はほかのバオバブと比べると葉が細かいという特徴があります。マダガスカル島原産のバオバブです。斑入りのものは観賞価値が高く、観葉植物として非常に人気が高いですよ。③マダガスカル原産のアダンソニア・フォニー
アダンソニア・フォニー(Adansonia fony)はバオバブの中でもそこまで大きくならない種類と言われています。しかし、あくまでもバオバブの中で葉という話で、他の植物と比べるとやはり大きく育つようです。バオバブの育て方のポイント①:置き場所
それでは早速バオバブの育て方についてポイントごとに解説いたします。バオバブの育て方のポイントとして一つ目に解説するのはバオバブの置き場所です。どのような環境をバオバブが好むのかを意識することがポイントとなりますよ。バオバブは日当たりと風通しの良い場所を好む
バオバブは日当たりと風通しの良い場所を好む植物です。管理するときには日光に十分当て、換気すると良いでしょう。また、風通しを良くするために鉢を台にのせるなどもおすすめです。風通しが悪いと病気や害虫が発生しやすくなります。バオバブを元気に育てる上で置き場所はとても大切なポイントとなります。室内でも屋外でも育てることができる
バオバブは日当たりが良く風通しが良い場所であれば室内でも屋外でも育てることができます。バオバブが好む環境を用意して、お好みの場所でバオバブを育ててみてくださいね。寒さに弱いので最低5℃以上の場所で育てる
ただし、バオバブは寒さに弱いため冬場は室内に取り込むようにします。最低でも5℃以上を維持できるような場所で管理するようにしましょう。リビングなど暖房器具をよく使用するような部屋に置くのがおすすめです。気温が下がると落葉するものの、完全に枯れたわけではないため誤って処分しないようにしましょう。バオバブの育て方のポイント②:水やり
バオバブの育て方のポイントとして二つ目に解説するのは水やりの仕方についてです。バオバブはほかの観葉植物とは大きく異なる水やりの仕方が必要になります。育て方の中でも特に難しい内容となるためしっかりとポイントを掴みましょう。乾季と雨季がはっきりしている場所出身のため、水やりはメリハリが重要
バオバブは乾季と雨期がはっきりしている場所を原産地としている植物です。そのため水やりはほかの植物とは異なり乾季と雨季を意識したメリハリのあるものにする必要があります。具体的な水やりの方法については下記より解説いたします。春と夏は土の表面が乾いたらたっぷりと水をやる
春と夏はバオバブの成長期です。水を良く吸収するため土の表面が完全に乾燥したらたっぷりと水を与えるようにしましょう。鉢の底から水が流れ出すまでを目安に与えます。鉢底皿を使用している場合、鉢底皿に水がたまったままだと根腐れを起こす原因になるため必ず捨てるようにしましょう。また、土の表面が湿っているのに水やりをすると同様に根腐れを起こすため避けましょう。病気や害虫が発生する原因にもなります。冬は根腐れしやすいので乾燥気味に育てる
反対に冬はバオバブが休眠期に入るため水をあまり吸収しません。そのため冬は乾燥気味に管理しないと根腐れを起こすため注意が必要です。十分に生育したバオバブであれば冬に水を与える必要はありません。若い小さな株の場合でも、土が完全に乾燥してから1週間後を目安に水を与える程度で十分です。バオバブの育て方のポイント③:肥料
植物を育てるには肥料が必要と言われることがありますよね。しかし、すべての植物がそうとは限りません。バオバブの育て方のポンととして三つ目に解説するのはバオバブと肥料についてです。元気にバオバブを育てるには正しく与えることがとても大切ですよ。バオバブは肥料がなくても育つ
バオバブの原生地はあまり土が肥えていない荒涼とした土地です。そのためバオバブは肥料があまりないような土でも育てることができます。与えすぎると肥料焼けを起こし根を傷めるためかえって成長を阻害してしまうことがあります。基本的には与えなくても十分です。大きくしたいなら肥料をあげるのも大切
しかし、バオバブをより大きく育てたいのであれば肥料をあげることが大切です。正しい育て方で育てつつ、肥料を適量与えることでより早く大きく育てることができますよ。下記ではバオバブへの正しい肥料の施し方について解説いたします。肥料の与え方は主に2通り
肥料の与え方は主に二通りあります。それぞれ自分が管理しやすい方法で肥料を与えましょう。それぞれにメリットがありますよ。与え方①5月~9月の期間に、2か月に1回程度置き肥を置く
5月~9月の期間、2ヶ月に1回程度を目安に置き肥として緩効性の化成肥料を与える方法があります。肥料の量さえ調節することで肥料焼けを起こしにくいため、バオバブの根を傷める心配がありません。初心者の方に特におすすめの肥料の与え方です。与え方②薄めた液肥を2週間に1回程度与える
また、水やりの際に生育期には薄めた液体肥料を2週間に1回程度のペースで与えるという方法もあります。液体肥料はすぐに効果が現れるためより早くバオバブを大きくすることができるでしょう。初心者の方の場合肥料を与える目安が分かりにくいためバオバブの栽培になれてきたら挑戦することをおすすめします。【バオバブが成長したらすること】植え替え
バオバブが成長したら、先ほど解説してきた育て方の他にいくつかのお手入れが必要になります。その一つが植え替えです。ここではバオバブの植え替えについて解説いたします。生育速度がゆっくりなため、植え替えはあまり必要ない
バオバブは生育速度がゆっくりな植物です。そのため、他の観葉植物の様に頻繁な植え替えはあまり必要ありません。不必要な植え替えはダメージとなるため避けるようにしましょう。鉢と株の大きさのバランスが崩れてきたら植え替えをする
バオバブを長く育てていくと鉢に対して株が大きくなりすぎることがあります。そうなるとバランスが崩れ鉢が転倒しやすくなるため植え替えを行うようにしましょう。植え替えは生育期の春や秋がおすすめです。気温が低いと根付きが悪いため避けるようにします。【バオバブが成長したらすること】剪定
バオバブを長く育てていくと大きくなることがあります。そのようなときには剪定をするのも一つの手でしょう。生育速度がゆっくりなため、剪定はあまり必要ない
剪定も生育が緩やかなバオバブに対してはあまり行う必要がありません。しかし剪定自体への耐性はあるため誤って枝が折れてもすぐに復活します。好みの大きさに仕立てたいときは適宜剪定をする
好みの大きさに仕立てたい場合や、仕立て直しをしたい時には適宜剪定を行いましょう。剪定は生育期であればいつでも行うことができます。反対に冬はダメージが大きくなるため避けるようにしましょう。太い枝や幹を切り落とした時は癒合材を塗るようにします。剪定をするときは必ずきれいなハサミを使う
また、剪定をする時には必ず清潔なハサミを使うようにします。ハサミを消毒していなかったり、使いまわしていると切り口から病気が感染してしまうことがあります。そのためハサミはライターなどで炙って消毒するようにしましょう。バオバブの幹を太くする方法を解説
バオバブの特徴と言えばとても太い幹ですよね。しかし、自生しているものに比べると鉢植えのバオバブは幹が細いかもしれません。そのようなバオバブはどのようにして幹を太くするのでしょうか。下記ではバオバブの幹を太くする方法について解説いたします。幹を太くするには年数が重要
原生地で育っている非常に幹の太いバオバブの樹齢をご存じでしょうか。じつは、あのバオバブは平均200年~300年、中には6000年の樹齢と言われているのです。このようにバオバブの幹を太くするにはとても長い年月が必要です。正しい育て方で何年も育てればだんだん太くなる
正しい育て方で何年も育てていくと少しずつではありますがバオバブの幹は徐々に太くなっていきます。気長に楽しく、小さな変化を見つけながら育てていくのがバオバブ栽培の魅力の一つですよ。バオバブを種まきから育てることはできる?
バオバブは種から育てることができるのか気になりませんか?観葉植物の多くは挿し木や株分けと言った栄養繁殖によって増やすことができます。そのため、種まきはあまりメジャーな増やし方ではありません。ここではバオバブと種まきについて解説いたします。種まきから育てるのが醍醐味と言われるほど相性が良い
バオバブは種まきから育てるのが醍醐味と言われるほど種まきとの相性が良い植物です。発芽してから大きくなっていくバオバブを間近で観察することができるためマニアのなかではとても人気の高い育て方となっています。種まきに適切な時期は気温が25℃を超える夏
バオバブの種まきに適切な時期は、気温が25℃を超える夏の間です。25℃を保つことができる環境であればどの時期でも発芽するため種まきを始めることができるものの、初心者の方の場合は育てやすい夏にタネを蒔くことをおすすめします。発芽して少し大きくなったら植え替えを行い、その後は通常の育て方に則り管理します。種まきからバオバブの育成を楽しもう!
種まきからバオバブを育てることで、苗から育てるのとはまた違った楽しさを知ることができます。バオバブの種は園芸店ではあまり見かけないためネットショップやフリマサイト、ネットオークションを利用すると良いでしょう。ぜひバオバブを種から育ててみてくださいね。【まとめ】バオバブの育て方を紹介!主な品種から幹を太くする方法まで徹底解説
今回はバオバブの育て方を中心にさまざまなバオバブに関する情報を解説いたしました。この記事を参考にぜひバオバブの栽培に挑戦してみてくださいね。 この記事のポイントは、- バオバブはメリハリのある水やりが重要
- バオバブは日当たりが良く、風通しの良い環境を好む
- バオバブの生育は緩やかなため植え替えや剪定は頻繁に行わなくても良い
- 冬は休眠期に入るため水は控えめにする
- バオバブの幹を太くするには気長に正しい育て方で長期間栽培する必要がある
- 種まきからバオバブを楽しむこともできる