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育てやすい観葉植物として人気のパキラ。ずっと育てているにもかかわらず、花を見たことがない方は多いのではないでしょうか。
そもそもパキラは花が咲く植物かどうかもわからないですよね。もし花が咲くのなら、咲かせ方も知りたいと思いませんか。
実は、パキラには個性的な花が咲きます。しかし、花の咲かせ方には注意点や育て方にポイントがあるため、なかなか花を咲かせることができません。
そこでこちらの記事では
パキラは熱帯地域である中南米原産であるため、暑さ乾燥に強い植物。その反面、寒さには弱いので冬の時期は最低5℃以上で育てます。
5℃以下の寒さに当たり続けると、枯れる恐れがあるので注意してください。耐陰性はありますが、あまりに暗い場所では生育が悪くなります。
直射日光の当たらない明るい場所で育てましょう。原産地では100年以上生育することもあります。
しかし、大事に育てれば一生を共にするパートナーになることも。上手な育て方をすれば花も楽しめるかもしれません。
- パキラの花は珍しい?
- パキラの花言葉
- 花が咲く条件
- 花を咲かせるための育て方
観葉植物パキラの特徴について知ろう
観葉植物として人気のパキラ。手のひらを広げたような葉をしており、洋風和風の雰囲気に合う植物です。 強健な性質を持っているため、初めて育てる方にも安心して育てられます。それでは、パキラの特徴について見ていきましょう。パキラの基本情報
パキラはアオイ科パキラ属の植物です。原産地域 | 中南米 |
---|---|
耐寒性 | 熱帯地域原産のため、最低5℃以上で育てる |
耐暑性 | 非常に強い |
耐陰性 | 耐陰性はあるが、明るい場所で管理 |
寿命 | 原産地では100年以上生育する |
パキラの花は珍しい?種類によって違う花が咲く!
インテリアグリーンとしてさまざまな種類のあるパキラですが、実は花が咲きます。ただし、多くの場合パキラは挿し木で増やして販売されているため、花が咲くことはありません。 種から育てた実生(みしょう)と呼ばれるパキラのみ花が咲きます。そのため、パキラの花は非常に珍しいと言えます。 種類によっても花の特徴や実の色などが違うため、実生のパキラや種を手に入れ育てて珍しい花を咲かせてみると面白いでしょう。 以下4種類の特徴を紹介します。- パキラ・アクアティカ
- パキラ・グラブラ
- パキラ・ミルキーウェイ
- パキラ・ムーンライト
パキラ・アクアティカ
アクアティカは、日本でも馴染みのあるパキラの1種類です。葉はやや丸みを帯びており優しい印象。白色の花に雄しべがピンク~赤の華やかな花を咲かせます。 開花後の実の色は茶色です。パキラ・グラブラ
グラブラも、アクアティカ同様に日本で馴染みのあるパキラの1種類。葉はアクアティカに比べ細く尖る特徴があります。花と雄しべどちらも白いため、開花した様子は非常に爽やかです。 開花後の実の色は緑色。日本に流通するパキラはグラブラであることが多いため、多くの方はこちらの種類を一般的なパキラとして認知しています。パキラ・ミルキーウェイ
ミルキーウェイは、葉に白斑が無数に入るグラブラの斑入り品種です。突然変異した品種であり、挿し木や接ぎ木によって増やされ販売されています。 ミルキーウェイの実生は流通量が少なく、手に入れることは難しいかもしれません。グラブラからの突然変異なので、葉は細く尖った特徴をしています。パキラ・ムーンライト
ムーンライトは葉に黄斑が入るグラブラの斑入り品種です。流通量が少なく、ミルキーウェイ同様に、挿し木や接ぎ木で販売されています。 実生のムーンライトも稀に販売されているので、花や実を楽しみたい方は実生の苗を手に入れましょう。葉や花の特徴は通常のグラブラと同様ですが、黄斑の入った明るい葉は部屋の中を明るい雰囲気にしてくれます。パキラの花の開花時期
パキラの花の開花時期は6~7月です。ただし、花が咲くのは実生のパキラだけであることに注意してください。 さらに、成熟した株でしか花が咲かないため、5~10年は育てる必要があります。5年以上育てても、日当たりや風通しなどの環境によっては花が咲かないこともあるので育て方には注意が必要です。パキラの花は甘い匂いがする
パキラの花は甘い匂いがします。臭い匂いではありませんので安心してください。 パキラの花は非常に短命です。甘い匂いを楽しむためにも、パキラを大事に育てつぼみが付いたら開花を見逃さないようにしましょう。 パキラの花は夜に開花するので、つぼみを確認したら夜に開花していないか確認してください。パキラの花言葉:【快活】【勝利】
多くの観葉植物には花言葉があります。パキラにも花が咲くことがわかると、その花言葉について気になるのではないでしょうか。 パキラの花言葉は以下の2つです。- 快活
- 勝利
①【快活】
パキラは原産地では100年以上育つこともある植物です。さらに、暑さや乾燥に強く日陰でも育つ力強さがあります。 これらの特徴から、「快活」という花言葉が名付けられました。パキラのように元気に毎日を過ごしたい方は、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。②【勝利】
パキラには、ある物語があります。貧困の村人がパキラを見つけ育てて販売したことで、富を得たという話です。 苦しい環境に負けずに貧困に打ち勝った幸運な成功物語から、「勝利」という花言葉が付いています。そのため、ビジネスシーンでのお祝いの贈り物としても利用されているのでしょう。パキラが枯れる=【スピリチュアル】な怖い意味もある
パキラは「発財樹」とも呼ばれ、金運を上げてくれる観葉植物としても人気です。さらに花言葉も怖い意味はなく、快活や勝利とポジティブな内容となっています。 パキラが元気に育っている間は、良いエネルギーを受け取ることができるでしょう。しかし、日当たりが悪かったり水やりをしなかったりすると、パキラは枯れてしまいます。 枯れたパキラに金運を上げる効果はありません。むしろ、金運を下げてしまう原因になります。 さらに快活や勝利という花言葉からも程遠い枯れた姿は、育てていた方に悪い影響を及ぼしてしまうかもしれません。せっかくの素敵なパキラで、怖い体験をしたくありませんよね。 パキラを大事に生き生きと育てて、幸運な毎日を過ごしてください。パキラの風水効果
パキラは「発財樹」と呼ばれていることから金運を、「勝利」という花言葉の由来となった物語から仕事運を上げる風水効果があります。 風水では仕事運に影響する東や北西の方角に、パキラを置くと効果的です。仕事が上手くいけば自然と金運にも良い影響が表れるでしょう。 風水効果を得るためにも、方角にこだわって育ててみてください。パキラの花が咲くための条件
パキラの花が咲くための条件を紹介します。①【挿し木株】ではなく【実生株】で育てること
パキラの花は、挿し木株では咲きません。そのため、花を楽しむためには実生株であることが重要です。 挿し木株とはパキラの枝を土に挿して増やしたものであり、実生株とは種から育てたものを言います。つまり、挿し木株を育て続けても花は咲きません。 それでは、その挿し木株と実生株の見極め方を紹介します。【挿し木株】=幹の太さが均等になっている
挿し木株の特徴は幹の太さが均等に真っすぐなっていることです。流通している多くのパキラは挿し木で増やしているので、幹の太さが均等になっています。【実生株】=幹の下の方が太い
実生株の特徴は幹の下が太くなっていることです。種から育てた株は、成長するにつれて幹の根元が太く大きくなります。 種から育てるため、大きく育てるには時間がかかり流通量が少なく貴重です。花を咲かせるには、幹の下の方が太いかどうかを判断して実生株かどうか見極めましょう。②種から育てたパキラも花が咲く
パキラの実生株は種から育てたものです。そのため、種を入手して種まきから育てれば、花を咲かせることができます。 パキラの種はインターネットを活用して手に入れたり、開花したパキラの実から収穫したりすることが可能です。パキラの花を咲かせるには風と光が重要
パキラの実生株を手に入れても、花が咲かなければ残念ですよね。花の咲かせ方をお話しします。①パキラに日光を当てる
パキラは日当たりのよい環境を好みます。ただし、西日や夏の直射日光に当たると葉焼けする恐れがあるので注意が必要です。 とはいえ、暗い場所では十分に育つことができないため、花が咲くことはありません。一年を通して、窓際の明るい環境で育てることが花の咲かせ方として重要です。②パキラを剪定して温度や風通しが良い場所に置く
パキラの花を咲かせるためには、温度や風通しに注意が必要です。熱帯地方原産のパキラは寒さに弱い植物なので、冬の温度に気を付けなければいけません。 冬は最低でも5℃以上を保って育ててください。窓際は屋外と変わらない温度まで冷え込むので、冬は窓際から離して管理することが重要です。 また、伸びすぎた枝葉や枯れた枝葉をそのままにしておくと、風通しが悪くなり病害虫の発生に繋がります。生育期の5~9月に風通しがよくなるように剪定してください。 暖かい環境で風通し良く育てることが、花の咲かせ方です。パキラに花を咲かせたい! その他の基本的な育て方
日当たりと風通し、温度以外の基本的な育て方について解説します。①パキラに適切な量やタイミングで水やりを行う
パキラには、表面の土が乾いたら鉢底から流れるくらいに水やりすることが重要です。乾燥には強い植物ですが、水やりを怠ると葉が落ちたり花が咲きにくくなったりします。 ただし、受け皿に水を溜めると根腐れするので注意してください。冬は表面の土が乾いて2~3日後に控えめに水やりします。 冬は生育が緩慢なので、乾燥気味に育てましょう。②パキラの定期的(1年~2年に1回)な植え替えを行う
パキラは、1~2年に1回生育期の5~9月に植え替えします。ただし、水やり後に土の吸水が悪かったり鉢底から根が出ていたりする時も植え替えてください。 鉢から優しく引き抜き、一回り大きな鉢に植え替えましょう。この時に、黒ずんで柔らかい根は取り外しておきます。 もし根が固まっている場合は、ほぐしておくことも重要です。③肥料や栄養剤を与える
パキラを丈夫に育てて花を咲かせるために、肥料や栄養剤も重要です。与え方について解説します。固形肥料=大型パキラ向けで効果持続する
パキラには土に混ぜたり、土の上に置いたりする固形肥料が効果的です。効果期間は種類によりますが、長期間の肥料効果が期待できます。 ただし冬の生育が緩慢な時期に肥料を与えると、根を傷める恐れがあるので注意してください。土の上に置いている固形肥料は取り除きます。液体肥料=手軽で使いやすいが、あまり持続しない
液体肥料は生育期の5~9月に、2週間に1度水やり代わりに薄めた液体肥料を与えてください。速効性の液体肥料は、葉色を濃くしたり葉数を増やしたりする効果が高いです。 ただし、液体肥料は与えた時だけの効果なので、持続性はありません。定期的に与えることが重要です。栄養剤=サプリメント!パキラが弱ってるときに与えると抜群!
パキラが弱っている場合は肥料ではなく、栄養剤を与えます。栄養剤とは、一般的に活力剤や活力液と呼ばれるものです。 植物が弱っている場合は根が傷んでいることが多く、そんなときに栄養価の高い肥料を与えると枯れる原因に。根の成長を促すサプリメントである栄養剤を与えましょう。④病害虫には注意しながら育てる
パキラの花を咲かせるためには、病害虫の被害なく健康に育てることが重要です。パキラに発生しやすい病害虫は以下の3つ。- すす病
- カイガラムシ
- ハダニ
パキラの花の咲かせ方に関するよくある質問
最後に、観葉植物であるパキラの花の咲かせ方に関するよくある質問にお答えします。Q. パキラの花を咲かせるために挿し木で育てたものを大きくしたいと思いますが、どんな方法がいいですか?
A,挿し木のパキラでは花は咲きません。 花を咲かせるためには、種や実生株を手に入れて育ててください。実生株であれば5~10年ほど育てることで花が咲きます。Q. パキラの花はどのくらいの期間、開花するのですか?
A,パキラの花は、1日と非常に短い期間でしか開花しません。 そのため蕾を確認出来たら、幸運な瞬間である開花を見逃さないようにしましょう。花は臭い匂いではなく、甘い匂いです。ぜひ堪能してください。Q. パキラの花は1度咲いたら、また数年待つ必要がありますか?
A,パキラの花は1度咲けば翌年以降も再び咲く性質が強いので、数年と待つ必要はありません。 ただし、花が咲いた後も日当たりや温度、風通しに気を付けて健康的に育ててあげることが重要です。Q. 挿し木で水耕栽培をしています。花瓶の水は毎日変えたほうがいいですか?
A,パキラの挿し木を水耕栽培している場合は、花瓶の水は毎日変えてください。 水の中には根から出る老廃物を分解する微生物がいません。老廃物が水の中に溜まると、水が腐って水耕栽培しているパキラに悪影響です。 毎日、水を入れ替えてパキラの水耕栽培を楽しみましょう。パキラはどんな花が咲くの?パキラに花を咲かせるケア方法を解説のまとめ
ここまでパキラの花を咲かせる方法と育て方について解説してきましたがいかがでしたか。 この記事のポイントは- パキラの花は珍しい
- 花言葉は「快活」「勝利」
- 花が咲く条件は、挿し木株ではなく実生株であること
- 花を咲かせる育て方は日当たりと温度、風通しに気を付けること