ハイドロボールの再利用方法を紹介!水耕栽培以外の用途から捨て方まで

ハイドロボールの再利用方法を紹介!水耕栽培以外の用途から捨て方まで
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目次

ハイドロボールはハイドロカルチャーなどの水耕栽培で利用される用土のひとつ。通常の用土と違い、人工的に作られた土なので、害虫などの発生がなく安心して室内でも使用できます。水耕栽培をおこなうのに最適な培地になるので、水耕栽培をおこなうには欠かせません。

成長はやや緩やかになりますが、ホームセンターなどでも安めの価格で販売されているので、室内で観葉植物を栽培したい方には便利な園芸品です。

室内で観葉植物を育てるのに最適なハイドロボールですが「ハイドロボールって再利用できるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

そこで今回は、ハイドロボールの再利用について解説します。この記事を読めば以下のことが分かりますよ。

  • ハイドロボールの再利用方法
  • ハイドロボールの寿命
  • ハイドロボールの別の用途の使い方
  • ハイドロボールの捨て方

ハイドロボールの取り扱いに困っている方はぜひ、最後まで読んでみてくださいね。

ハイドロボールは洗うことで何度でも再利用ができる!

ハイドロボールは洗うことで何度でも再利用ができる!

結論から説明すると、ハイドロボールは洗うことで何度でも再利用ができます。何度でも再利用ができるとはいえ、再利用にできる期間は限られています。詳しく見ていきましょう。

水耕栽培に使われ、管理も簡単な園芸資材ハイドロボール

ハイドロボールは水耕栽培に使われる管理が簡単な園芸資材です。人口の土とも呼ばれるハイドロボールですが、プラスチックでなどでは作られていません。ハイドロボールは粘土を高温で焼いて多孔質(発泡)になるように作られた園芸資材です。別名『発泡煉石』とも呼ばれています。

多孔質とは小さな穴が無数に空いている形状です。小さな穴が無数に空いているので、保水性・通気性共に優れており水耕栽培に適した園芸資材といえるでしょう。

ハイドロボールの交換時期は最低でも半年に1回

ハイドロボールの交換期間は最低でも半年に1回です。交換期間までなら何度でも再利用可能です。では、どのような項目に注意して交換するのか詳しく見ていきましょう。

汚れが気になる際には確認してみよう

ハイドロボールの汚れが気になる際は、汚れを隠してみましょう。人の目で見て汚れていると思った場合は、実際に汚れていることが多いです。例えば、黒ずみや緑色の汚れなど普通では考えられないような色になっている場合は、汚れている可能性が高いです。ちょっとでも「ここ気になるな」と思ったら、よく観察して確認してみましょう。

白いふわふわしたものはカビのため取り除こう

ハイドロボールに白くてふわふわしたものが付いている場合は、カビのため取り除きましょう。カビはハイドロボールの劣化だけでなく植物にとっても悪影響です。ハイドロボールで植物を栽培している場合は、根っこに直接カビが触れる可能性があります。

そのため、カビなどの雑菌が原因で植物が調子を崩す可能性があります。白いふわふわしたカビを見つけた場合は取り除きましょう。

ハイドロボールの再利用方法:洗浄

ハイドロボールの再利用方法:洗浄

では、ハイドロボールの再利用方法について解説します。ハイドロボールを再利用するにはいくつかの手順があります。まずは、最初におこなう『洗浄』について解説します。詳しく解説するのでぜひ、参考にしてくださいね。

①土を取り出し、残った茎・根っこなどのごみを取り除く

まず、用土を取り出して残った茎や根っこなどのごみを取り除きましょう。ごみが残ったまま洗浄しても、ごみから雑菌が繁殖し何もしていないのに汚れ始めるからです。ハイドロボールの用土自体に栄養はありませんが、茎や根っこには植物が持っている栄養があります。

そのため、植物の栄養を求めて雑菌が湧きやすい環境になっています。なので、ハイドロボールを取り出した後は、茎や根っこなどのごみを綺麗に取り除きましょう。

②ハイドロボールを水で浸し、毎日水を交換する

ごみを綺麗に取り除いたら、ハイドロボールを水で浸して毎日水替えをおこないましょう。「洗うだけじゃダメなの?」と疑問に思う方も多いでしょう。詳しく解説するので、最後まで読んでみてくださいね。

表面の汚れとしみ込んだ肥料成分を取り除こう

ハイドロボールを水で浸す理由は、表面の汚れと染み込んだ肥料成分を取り除く必要があるからです。ハイドロボールは粘土を焼いて作られた園芸品です。多数の穴が開いており、水分を取り込みやすいように作られています。

そのため、水と一緒に肥料成分も染み込んでおり、そのままにしておくと肥料成分をエサに雑菌が繁殖してしまいます。なので、数日間水に浸して染み込んだ汚れや肥料成分を取り除く作業をおこなう必要があるんですね。

かき混ぜながら取り切れなかったゴミを取り除こう

水に浸しながらかき混ぜて、取り切れなかった小さなゴミを取り除きましょう。目視でごみを取り除くのはどうしても限界があります。ハイドロボールの色によっては確認しずらいゴミがあるからです。そこで、ハイドロボールを水に浸しながらかき混ぜることで、軽いゴミを浮上させ、より綺麗に取り除くことができます。難しい作業ではないので、綺麗にゴミを取り除いてあげましょう。

ハイドロボールの再利用方法:殺菌

ハイドロボールの再利用方法:殺菌

ハイドロボールの洗浄をおこなったら、次に『殺菌』をおこないましょう。水道水には塩素が含まれているので、殺菌効果が期待できます。しかし、カビなどの一部の雑菌に対しては効果が薄いことがあります。では、どのように殺菌していくのか詳しく解説しますね。

煮沸消毒又は、熱湯を回し掛けする

ハイドロボールを殺菌するには、煮沸消毒もしくは熱湯を回し掛けするのがおすすめです。煮沸消毒の方がムラがなく消毒できますが読者の中には「いくら汚れを取ったとはいえ、土をキッチン用品に入れるのは抵抗がある」という方も多いでしょう。

そこで、おすすめするのが『熱湯の回し掛け』です。熱湯の回し掛けなら直接キッチン用品で煮沸消毒する必要はなく、バケツなので簡単に熱湯消毒をおこなうことが可能です。水位はハイドロボールが浸かる程度の熱湯を入れましょう。水位が低いと、部分的に殺菌できない場合があるので注意してください。

基本的に熱湯消毒で死滅しない細菌や雑菌はごく限られた種類のみです。そのため、熱湯消毒はハイドロボールの消毒に優れた方法といえるでしょう。

オキシドール(過酸化水素水)に浸けるのも効果的

ハイドロボールの消毒はオキシドール(過酸化水素水)に浸けるのも効果的です。オキシドールはあまり聞き馴染みがないと思いますが、エタノールと同じく消毒に使用できる薬品です。オキシドールの方が酒税にかからず、安価で入手できます。

ただ、エタノールとは違い100均での購入はできません。オキシドールを購入するなら、通販や薬局で購入する必要があります。

どちらにせよ、熱湯と違いお金がかかります。既に持っている場合にのみオキシドールで消毒すればよいでしょう。

また、薬剤を使っているので効果的と思われますが、熱湯消毒でも効果も十分なので無理にオキシドールを購入する必要はありませんよ。

ハイドロボールの再利用方法:乾燥

ハイドロボールの再利用方法:乾燥

ハイドロボールの消毒まで終わったら、次にハイドロボールを『乾燥』させましょう。ハイドロボールは多孔質なのでしっかり乾燥させないと、カビの発生原因になります。せっかく、熱湯なので消毒しても再びカビが生えては意味がありませんよね。では、詳しく見ていきましょう。

かご等に広げ、日光に当てて乾燥させる

ハイドロボールを消毒し終わったらかご等に広げて、日光にあてて乾燥させましょう。かごはなるべく浅くて広い物を用意するのがベストです。深くても問題ないですが、狭くて深いかごはNGです。なぜなら、狭いかごはハイドロボールが重なってしまい、上手に乾きにくいからです。季節によっては、重なったハイドロボールが原因でカビが生える原因になります。

なるべく広いかご等にハイドロボールを広げてまんべんなく日光が当たるように乾燥させましょう

天気が悪い場合、電子レンジを用いる方法で行う

天気が悪い場合は電子レンジを用いて乾燥させる方法があります。便利な反面「家電に土を入れたくない!」という方も多いはず。なので、家電に土を入れても平気な方は参考にしてみてくださいね。

濡れたまま熱することで、殺菌と乾燥を同時に行おう

電子レンジを使用して乾燥させる場合は、濡れたまま電子レンジにかけましょう。乾燥させたまま電子レンジに入れて殺菌と乾燥をおこなうと、ハイドロボールが焦げます。場合によっては火事になる可能性もあるので、絶対に乾燥させたハイドロボールを電子レンジにかけないようにしてください。

少量のハイドロボールを乾燥させる際に便利

電子レンジでハイドロボールを乾燥・殺菌する場合、少量のハイドロボールを処理するのに有効です。少量のハイドロボールを殺菌・乾燥させるのに何日も天日干しして乾燥させるのは手間ですよね。そこで、便利なのが電子レンジです。電子レンジならスイッチひとつで乾燥と殺菌ができます。さらに、数分で乾燥・殺菌の両方が完了するので時短としても優秀です。

とはいえ、ハイドロボールは清潔といっても『土』です。土を電子レンジにかけたくない人も多いでしょう。ですが、電子レンジはハイドロボールの再利用に必需品ではないので、無理に使用する必要はありません。電子レンジに土を入れても忌避感がない方は、時短として使用しても良いでしょう。

ハイドロボールの再利用方法:保存

ハイドロボールの再利用方法:保存

ハイドロボールを乾燥させたら、最後に『保存』方法について見ていきましょう。保存方法を間違えると、使用しようと思った時に「なんかカビが生えてるんだけど...」ということになりかねません。重要な項目なので、最後まで読んでみてくださいね。詳しく解説します。

密閉できる容器に入れて次使う時まで常温保存

乾燥まで終わったハイドロボールは密閉できる容器に入れて、次に使うまで常温保存しましょう。重要なのは『密閉』できる容器です。密閉できない容器に保存してしまうと、せっかく乾燥していたハイドロボールが湿気ってしまい、カビが生える原因になります。

カビが生えたハイドロボールは植物にとっても良くないので、なるべく利用は避けたいです。そのため、しっかりと密閉できる容器を用意して、カビが生えないようにハイドロボールを管理しましょう。

無機物なハイドロボールは繰り返し使えるエコな園芸資材

無機質なハイドロボールは繰り返し使えるエコな園芸資材です。室内でも利用できる土で1度購入すればしばらくの間繰り返し使えます。

そのため、足りなくなったら買い足せばいいので、お財布にも優しい園芸資材です。既にハイドロボールをお使いの方は、簡単に捨てずに本記事を参考にハイドロボールをお手入れして繰り返し使ってみてくださいね。

ハイドロボールは水耕栽培以外にも利用できる

ハイドロボールは水耕栽培以外にも利用できる

ハイドロボールは基本的にハイドロカルチャー(水耕栽培)で利用させる園芸用品です。しかし、ハイドロボールはハイドロカルチャー(水耕栽培)以外でも利用ができます。処分に困ってるハイドロボールがある場合はこれから紹介する使用方法を試してみてくださいね。詳しく見ていきましょう。

マルチング材として植物の乾燥や雑菌繁殖の予防に使おう

ハイドロボールはマルチング材として、植物の乾燥や雑菌繁殖の予防に使用できます。マルチング材とは畑などのファームで黒いビニール覆われている場所を見たことがありませんか?その黒いビニールがマルチング材です。現在では黒いビニールなどが使われることが増えましたが、昔は藁(ワラ)を中心に使われてきました。

藁やビニールの代わりにハイドロボールを使用することで、同じような効果が期待できます。とはいえ、大規模なマルチングをおこなうには、とてつもない量のハイドロボールが必要になります。そのため、家庭菜園などの小規模なファームにマルチングをおこなう場合にハイドロボールが有効といえるでしょう。

汚れが取れなくなっても排水性と通気性の良い鉢底石として使える

汚れが取れなくなったハイドロボールは、外見こそ汚いですが排水性と通気性に優れているため、鉢底石としても活用ができます。とはいえ、すべてのハイドロボールが鉢底石に適しているわけではありません。では、どのようなハイドロボールが鉢底石に適しているのか、詳しく見ていきましょう。

通気性を良くするため小粒のハイドロボールは避ける

鉢底石に適しているハイドロボールは、小粒以外のハイドロボールです。小粒のハイドロボールを使用してしまうとハイドロボール間の空間が小さくなってしまい、通気性が悪くなります。そのため、ハイドロボールを鉢底石として利用するなら、小粒ではなく中~大のある程度の大きさのハイドロボールを使用しましょう。

植木鉢の底から2~3㎝の厚さに入れる

ハイドロボールを鉢底石として使用する場合は、2~3cmの厚さになるように鉢の底に敷きます。鉢底石として使用できるハイドロボールは、小ぶりでない物をしようするため、そこまで多くの量を必要としません。ハイドロボールの大きさによりますが、2段ほどハイドロボールを重ねれば2~3cm程度にはなるでしょう。小ぶりなハイドロボールを避ければ、難しく考える必要はないので安心してくださいね。

使い終わったハイドロボールを捨てるには?

使い終わったハイドロボールを捨てるには?

最後に使い終わったハイドロボールを捨てる方法について解説します。再利用を繰り返し使い切ったハイドロボールは捨てる必要があります。しかし「そもそもハイドロボールってなにに分類されるゴミなんだ?」と疑問に思う方も多いでしょう。どのように捨てればいいのか詳しく解説しますね。

無機物のハイドロボールは、不燃ごみとして分別して捨てよう

まず、無機物のハイドロボールは不燃ごみとして分別して捨てましょう。最低限、不燃ごみに分類されることだけは覚えておいてください。詳しくは後述しますが、不燃ごみに分別した後は地域によって捨て方が違うからです。ひとまず、不燃ごみに分類されると覚えておきましょう。

不燃ごみの捨て方は自治体のルールに従おう

不燃ごみの捨て方は自治体のルールに従って捨ててください。詳しくは、お住いの自治体のルールを確認してください。調べ方が分からない場合は『お住まい名 不燃ごみ 捨て方』と調べれば捨て方が記載されているページが表示されます。

分からないからといって適当に捨てたり破棄したりせず、しっかりと正しい捨て方でハイドロボールを処分してくださいね。

ハイドロボールの再利用方法を紹介!水耕栽培以外の用途から捨て方までのまとめ

本記事ではハイドロボールの再利用方法について解説しました。ハイドロボールは半年の間何度も使いまわすことができましたね。また、期限が過ぎたハイドロボールはマルチング材や鉢底石としても使用することができました。

本記事のポイントは以下の通りです。

  • 洗浄・殺菌・乾燥・保存を正しくおこなうことで再利用ができる
  • ハイドロボールの寿命は約半年
  • ハイドロボールはマルチング材や鉢底石として利用できる
  • ハイドロボールは不燃ごみとして捨てる

ハイドロボールはリビングなどの室内で清潔に観葉植物を育てるのに向いている資材です。なぜなら、土と違い清潔なので、リビングに置いても害虫や雑菌の心配がないからです。ハイドロカルチャーなどの水耕栽培をおこなうにはハイドロボールが最適な培地になるでしょう。

成長が遅くなるデメリットがありますが、ホームセンターなどでも比較的安い価格で販売されており、手が出しやすいのも魅力のひとつ。環境にも優しい資材なので、観葉植物を水耕栽培で育てたい方はぜひ、ハイドロボールを購入してみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENにはほかにもたくさんの記事を用意しておりますので、ぜひご覧ください。