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牡丹に似た、美しく華やかな花を持つシャクヤク。庭の花として、切り花とし、様々な場面で楽しむことができる花として大変人気が高いです。その美しさを少しでも長く、近くで楽しみたいものですよね。押し花にするのも素敵ですが、より立体的にシャクヤクの美しさを残したいという方、ドライフラワーにしてみるのはいかがですか。
ドライフラワーってパサパサしてしまってきちんと長期保存できる自信がない、そもそもシャクヤクってドライフラワーにできるの?など、シャクヤクをドライフラワーにする上で様々な疑問が思い浮かんでくることでしょう。
そこで今回は、シャクヤクのドライフラワーについて詳しく解説していきます。本記事を読むと
- シャクヤクの基本情報
- シャクヤクはドライフラワー向きの花か否か
- シャクヤクをドライフラワーにする方法
- 自分でできるシャクヤクのドライフラワーとは
- シャクヤクのドライフラワーを上手に作るコツ
といったことがよく分かるようになります。シャクヤクのドライフラワーに挑戦してみたいという方、ドライフラワーとしてのシャクヤクを楽しみたいという方、ぜひ本記事を最後まで読み、参考にしてみて下さい。
シャクヤク(芍薬)とはどのような植物?

シャクヤク(芍薬)のドライフラワーについて解説する前に、そもそもシャクヤクとはどのような植物なのかということをここでおさらいしておきましょう。
鮮やかな大輪を、伸びた細い茎の先に咲かせるシャクヤク
大輪の花が目を引く美しいシャクヤク(芍薬)は、観賞用の花として、また漢方の材料として古くから人と密接に関わってきました。
薬草として渡来し、観賞用として親しまれる
シャクヤクは美しい花が有名ですが、実はその根を乾燥させたものは漢方として古くから重宝されてきました。鎮痛剤としての効能が有名ですが、他にも血液を滋養し、婦人科系の働きを整える効果があると言われています。日本にも初めは漢方の原料として渡来しました。
しかし、その花の美しさは瞬く間に話題を呼び、観賞用のものが各地で栽培されるようになったのです。江戸時代には「茶花」として鑑賞され、品種改良も盛んに行われて、より美しい花を付けるシャクヤクが増えていきました。それと同時に古典園芸も盛んになりました。
女性の美しさを形容することわざにも使われる
シャクヤクは、薬として女性科系の病気に特に効力を発揮してくれるように、女性と密な関りを持つ植物ですが、さらに、シャクヤクの花の美しさは女性の美しさとも結びつくようになり、女性特に美女の形容として用いられるようになりました。 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は特に有名な文言です。可憐で美しい花を咲かせると共に、この生薬を服用する女性はシャクヤクの花のように晴れやかで美しくなるという意味も込められているそうです。
シャクヤクの基本情報
シャクヤクの原産地はアジア大陸北東部です。今では原種を始め数多くの園芸品種が世に出回っています。色も白や紅などのスタンダードカラーはもちろん、ピンク色のものや淡いオレンジ色のものなど豊富な色合いを楽しむことができます。 牡丹とよく間違われる植物ですが、牡丹は樹木、芍薬は草本と分類も異なります。
科・属名 | ボタン科ボタン属 |
---|---|
原産地 | シベリアから中国北部、朝鮮半島北部などの草原 |
開花時期 | 5月から6月にかけての初夏 |
花の色 | 紅、白、黄、ピンク、紫、赤など |
別名 | ピオニー、顔佳草(かおよぐさ)、夷草(えびすぐさ)、花相など |
シャクヤク(芍薬)はドライフラワーアレンジにもピッタリ

ここまでシャクヤクの基本情報について解説してきました。普段あまり植物の情報などを気にしていなかったという方は発見もあったことでしょう。ここからは、シャクヤクのドライフラワーアレジメントについて解説していきます。
花びらを多く重ね、品種によってさまざまな色があるシャクヤクはドライフラワーとしての見応えも高い
シャクヤクには様々な園芸品種がありますが、中でもおしべが弁化した八重咲のシャクヤクが有名です。花びらを多く重ねた姿は、あるでドレスのスカートを何重にもきたプリンセスのようで、高貴ですよね。その姿をできるだけそのまま残すにはドライフラワーアレンジメントがぴったりです。バラのドライフラワーも渋みがあって素敵ですが、シャクヤクの花のドライフラワーはボリューム感も出るので、華やかさを演出してくれます。
シャクヤクでドライフラワーを作るやり方や
シャクヤクでドライフラワーを作る方法はシリカゲルを用いて乾燥させる方法、ハンギングで自然と乾燥するのを待ってドライフラワーにする方法があります。どちらも簡単な方法なので、初心者でも問題なくシャクヤクのドライフラワー作りを楽しむことができますよ。
シャクヤク(芍薬)向きのドライフラワーの選び方

ここからは、シャクヤクのドライフラワーを作る上で大切になってくるポイントをまとめていきます。
ふんわりと開いた状態のシャクヤクを使用する
まず花選びですが、咲きたてのものでも、散り始めのものでもない、ほどよく開花しているものを選びます。
花びらが開いていることで乾燥させやすい
花が咲きたてのシャクヤクは、まだまだ完全開花にほど遠いです。花弁の少ない花やボリュームの少ない花であれば、咲きたてのものをドライフラワー加工しても問題ありません。しかし、シャクヤクレベルの花でしかも大輪、花びらも多いものとなると話は別になってきます。より乾燥させやすいものを選ぶべく、完全開花したものをドライフラワー用に選ぶ必要が出てくるのです。もし、咲きたてのシャクヤクを選んでしまうと、乾燥させるのにとても時間がかかります。
また、自然にドライフラワーになるを待っている間に誤って枯れさせてしまう心配もあります。なので、シャクヤクをドライフラワーにするのであれば、完全開花したものを選ぶようにして下さい。
散り始めたものはドライフラワーにできないため注意
散り始めてしまったシャクヤクは残念ながらドライフラワーにはできません。既に乾燥気味なのだからドライフラワーにしやすいのではと思われるかもしれませんが、散ってしまうということは既に生命が尽き、枯れ始めている証拠なのです。一度枯れたものは元に戻らないように、枯れ始めたシャクヤクの老いを止めることもできません。もしそのままドライフラワーにしてしまっても、全ての花弁が抜け落ちて丸裸になってしまいます。美しいシャクヤクの姿をそのまま残したいのであれば、綺麗に開花したものを素材として用意しましょう。
花色を残したい方は濃い色のシャクヤクを使用する
シャクヤクの魅力は花の大きさだけではありません。綺麗に発色する色味にも気品が感じられますよね。あの色合いをなんとか残したいという時には、より濃い色味のシャクヤクをドライフラワーアレンジメントの素材として用意しましょう。
ドライフラワーにすると茶色になりがち
ドライフラワーは瑞々しさを奪って加工するので、どうしても色味がくすんで、茶色っぽくなりがちです。その渋さがドライフラワーの良さとも言えるのですが、せっかく綺麗な色だったのにと残念に思うこともあるでしょう。もし、シャクヤクの色を活かしたドライフラワー作りを目指しているのであれば、より濃い色味を選んでみましょう。赤いバラのドライフラワーは赤色が比較的よく残るように、シャクヤクも濃い色味の方がドライフラワーにしてもきちんと残せるのです。
シャクヤクには白やピンク、赤や黄色の品種がある
シャクヤクは白色や紅色が有名ですが、近年は黄色や紫色、派手な赤色などの色味も人気が高まってきています。ピンク色はドライフラワーにすると茶色になってしまいやすいですが、赤色や紫色などは比較的その色味を保ってドライフラワーにできるのでおすすめです。
シャクヤク(芍薬)のドライフラワーの作り方①ハンギング法

シャクヤクをドライフラワーに加工する方法でもっとも簡単なのがハンギング法です。
ハンギング法のやり方は花を下に向けて吊るすだけで初心者におすすめ
ハンギング法とは、その名の通り、ただ吊るしておくだけという至って簡単なやり方になります。初心者でも簡単にできて失敗も少ないので、ぜひ挑戦してみて下さい。
用意するもの
用意するものは以下の通りです。
シャクヤク
満開になった、ボリューム感のあるシャクヤクを選びましょう。この時、花に既に傷があるものは選ばないようにして下さい。
輪ゴム
輪ゴムはシャクヤクの茎をまとめる際に使います。茎は乾燥すると水分の分細くしぼむので弾力性のある輪ゴムを使うことでしっかり固定できるのです。 また、シャクヤクをまとめて数本ハンギングする時に輪ゴムでまとめると便利です。しかし、一回に数本同時にハンギングすると乾燥に時間がかかることが多く、おすすめしません。
麻紐などの紐
吊るす際に茎をしばる道具として麻紐を用います。麻紐は植物を傷めにくいので、おすすめです。しかし、家に麻紐がないという方はある紐を用いてもらって大丈夫です。
ハサミ
茎の長さや葉のカットにハサミが必要です。できれば園芸用のハサミを用意しましょう。麻紐の調整にもハサミは使うので、文具のハサミもあると良いでしょう。
ハンギング法でのドライフラワーの作り方
ハンギング法でシャクヤクをドライフラワーにする方法は次の通りです。
葉をつけたままのシャクヤクの切り花を用意する
ハンギング法を用いると、花だけではなく茎や葉まで一気にドライフラワー加工することができます。なので、葉っぱも少し残してハンギング加工を始めましょう。ただし、あまりにも葉が生い茂っていると葉の乾燥に時間がかかってしまうので、適当に間引きします。
一本ずつ茎に輪ゴムをまき、麻紐を通す
茎1本に輪ゴムを巻き、そこに麻紐を通します。輪ゴムはきつすぎると茎を傷めてしまうので気を付けましょう。
花を下に向け吊るして10日ほどで完成
花を下に向け、直射日光を避けた風通しの良い場所で吊るしておきます。10日ほどで花がパリパリとなっていればハンギング成功です。この時、壁からは少し離し、花が何にも触れていない状態で行うと、立体さを失わずに綺麗にドライフラワー加工することができますよ。
シャクヤク(芍薬)のドライフラワーの作り方②シリカゲル法

シャクヤクをドライフラワーにするやり方にはシリカゲルを用いた方法もあります。
シリカゲル法は、短時間で乾燥できるためシャクヤクの色を残したい人におすすめ
シリカゲルの良いところは、短時間でドライフラワー加工ができる点、色味をそのまま残してドライフラワー加工できる点にあります。シャクヤクの色味を美しく残したいという方はシリカゲル法がおすすめです。
用意するもの
用意するものは以下の通りです。
シャクヤク
満開になった綺麗なシャクヤクを用意します。容器に入る大きさにカットしないといけないので、花の美しさをメインに選ぶと良いでしょう。
シリカゲル(乾燥剤)
シリカゲルいわゆる乾燥剤が相当量必要です。できればドライフラワー用のものを用いて下さい。ドライフラワー用のシリカゲルを用いればより綺麗に仕上げることができます。
密閉容器
シリカゲルとシャクヤクの花がしっかり入る大きさで、完全密閉できる容器を用意しましょう。
ハサミ
シャクヤクの花をカットする際にハサミを用います。ある方は園芸用のものを用意しましょう。
シリカゲル法でのドライフラワーの作り方
シリカゲル法でシャクヤクをドライフラワー加工するやり方は以下の通りです。
シャクヤクを容器に入るサイズにカットする
シャクヤクを容器に入る大きさにカットします。この時、一緒にシリカゲルを入れるので、シリカゲルがたっぷり入るだけの余裕を容器に残して下さい。
容器にシリカゲルを3分の1程度いれる
シリカゲルを容器の3分の1程度入れます。この時、容器が濡れていないかよく確認しておきましょう。
容器にシャクヤクを入れ、シリカゲルをまんべんなくかける
シリカゲルが入った容器にシャクヤクを入れます。その上からシリカゲルを目いっぱい入れ、花が見えなくなるようにします。この時、花びらの間にもしっかりシリカゲルを入れることで、より乾燥が完璧になります。ただし、一気にシリカゲルを勢いよく投入するとせっかくのシャクヤクの花が崩れてしまうので、少しずつ、花にダメージが及ばない程度に入れるようにしましょう。
蓋をして冷暗所で1週間寝かせて完成
蓋をしてしっかり密閉したシリカゲル浸けシャクヤクの容器は冷暗所で寝かせます。だいたい1週間寝かせれば完成します。シリカゲルから取り出したシャクヤクにはシリカゲルが付着しています。花びらに付着したシリカゲルを無理に手で取るのではなく、筆などの柔らかいもので優しく除去するようにしましょう。
通販での購入も!シャクヤクドライフラワーのおすすめ商品
自分でドライフラワーにするのが難しいという方、シャクヤクの生花を手に入れるのが難しいという方、通販でもシャクヤク(ドライフラワーのシャクヤク)が手に入るのをご存じですか。ここでは通販でおすすめのシャクヤクをご紹介します。
【朝摘み発送】生産量日本一 信州中野産 芍薬(しゃくやく)
朝摘みの新鮮なシャクヤクを送ってくれるお店(楽天出店)です。生花でも特に元気で色艶やかなものを欲している方におすすめです。近くの花屋にはシャクヤクが無いという方でシャクヤクの生花を探している方は、こちらのお店もぜひのぞいてみて下さい。
商品名 | 【朝摘み発送】生産量日本一 信州中野産 芍薬(しゃくやく)15本保証5本計20本(色はおまかせです) |
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価格 | 5098円(送料無料) |
内容 | 長野県産の芍薬20本 |
備考 | 楽天市場。冷蔵発送。近畿+60円、中国・四国は+160円、九州・北海道は+300円、沖縄は+800円が別途かかる |
芍薬 しゃくやく ドライフラワー 可愛いミニブーケ5個セット 結婚式 プチギフト
既にドライフラワー加工されているシャクヤクをお探しの方におすすめです。大輪の芍薬だけではなく、蕾の芍薬も入り、色目もクリーム色っぽいものと艶やかな紫ピンク色の花が品よく入ったミニブーケになっています。ギフト用にも最適です。
商品名 | 芍薬 しゃくやく ドライフラワー 可愛いミニブーケ5個セット 結婚式 プチギフト |
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価格 | 5980円 |
内容 | 15cm大のミニブーケ5束セット |
備考 | 在庫の関係で配送に時間がかかることがある |
シャクヤクのドライフラワーの使い道

最後に、ドライフラワーにしたシャクヤクをどのようにアレンジして使うとより素敵になるのかご紹介します。
インテリアとしてそのまま飾る
シャクヤクのドライフラワーは、1本だけでも十分存在感があるので、花瓶に挿したり、壁に掛けたりして、そのままインテリアとして使えます。 シャクヤクの花部分だけをドライフラワーに加工したという方は、枝のリースにドライフラワーのシャクヤクの花をくっつけてリースにするのも素敵ですよ。
数本束ねてブーケに
シャクヤクの花を一本だけ飾るのはちょっと寂しいという方は、数本束ねてブーケにしてみるのもおすすめです。ドライフラワーのブーケは生花のブーケとは異なりアンティーク感が増すので、大人な雰囲気を醸し出したい方やナチュラルなテイストにこだわりたいという方にもおすすめです。また、他のドライフラワーと組み合わせた花束を作ってみるのも素敵ですよ。
シャクヤク(芍薬)のドライフラワーの作り方を解説!上手に作るコツまでのまとめ
シャクヤク(芍薬)のドライフラワーについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。記事後半ではシャクヤクを自分でドライフラワーにする方法、作り方などにも触れました。いずれも難しい方法ではないので、ぜひチャレンジしてみて下さいね。本記事のポイント今一度まとめておきましょう。
- シャクヤクは観賞用として、生薬として、古くから重宝されてきた
- シャクヤクは白色や紅色の他、黄色、紫色、赤色など多色ある
- シャクヤクの花はボリュームがあるのでドライフラワーにも向いている
- 開花したての花よりも満開を迎えた花の方がドライフラワーに適している
- シャクヤクの花も茎も葉もドライフラワーにするにはハンギング法が適している
- シャクヤクの花の色をできるだけそのまま残してドライフラワー加工するにはシリカゲル法が適している
- シャクヤクのドライフラワーの作り方はいずれも簡単なので、初心者でも問題なく行える
- ドライフラワー加工したシャクヤクはインテリアとして長く楽しむことができる
シャクヤクの花は、なかなか手に入らない場合もありますが、そんな時は楽天などの大手通販で生花を探してみるのも手ですよ。 ぜひ、自分だけの素敵なシャクヤクのドライフラワーを作り、インテリアとして長く楽しんでみて下さいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。