サルスベリは剪定しないとどうなる?剪定の正しい方法から時期まで

サルスベリは剪定しないとどうなる?剪定の正しい方法から時期まで
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目次

皆さんはサルスベリ(百日紅)という樹木を知っていますか?サルスベリは美しい花を咲かせるため庭木としてとても人気が高い植物です。そのため、お庭にサルスベリを植えたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

サルスベリをお庭に植える時には剪定と呼ばれる作業が必要です。しかし、枝を切る剪定はどのように行えばよいのか不安ですよね。特にガーデニング初心者の方の場合は特に剪定に対して苦手意識を持っている方が多いでしょう。

この記事では、

  • サルスベリに必要な剪定のポイント
  • サルスベリを剪定しなかった時に起こりやすいトラブル
  • サルスベリの剪定に必要なものや手順、コツ
  • サルスベリの仕立て方とその特徴

について解説いたします。

この記事を最後まで読むことで、サルスベリにはどのような剪定を行う必要があるのかや、サルスベリの剪定を行う上で重要なポイント、剪定をしないとどうなるのか知ることができるでしょう。これからサルスベリを庭に植えたいと考えている方や、サルスベリを元気に育てたいと考えている方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。

サルスベリのお手入れで重要な「剪定」

サルスベリのお手入れで重要な「剪定」

サルスベリ(百日紅)を上手に育てるための剪定とは、なぜ必要なのでしょうか。ここでははじめにサルスベリにおける剪定の重要性やサルスベリとはどのような特徴を持つ植物なのかについて解説いたします。

サルスベリの剪定は生育や花つきを良くするのに効果的

サルスベリを正しく剪定することで、サルスベリの生育や花付きを良くすることができます。つまり、より美しく元気に育てることができるようになります。

サルスベリは、夏から秋にかけてピンクや白などの花を咲かせる落葉樹

サルスベリは夏から秋にかけてピンク色や白の花を咲かせます。花はヒラヒラとフリンジが細かく入っておりとても特徴的かつ、美しいため庭木としてもよく植えられています。冬になると葉っぱを落とし、春に芽吹くというライフサイクルを持つ落葉樹です。

剪定は不要な枝を切り樹形を整える作業

剪定とは、ひこばえなどの生育に不要な枝を切ったり、樹形を整えるために行う作業のことを指します。花木や果樹、デリケートな植物の場合剪定の方法を間違えると花や果実がつかなくなったり、最悪の場合は枯れることがあるため剪定を行う場合には植物の特徴を良く知ることが大切です。

サルスベリの花や木を楽しむための剪定方法やポイントを紹介

サルスベリの花や紅葉をより楽しむためには剪定を正しく行うことがポイントです。この記事ではサルスベリの上手な剪定方法やポイントを紹介していきます。

サルスベリの木を剪定をしないとどうなる?

サルスベリの木を剪定をしないとどうなる?

そもそもなぜサルスベリに剪定が必要なのでしょうか。枝を切るということはすなわち樹木を傷つけるということのため、中には剪定はしない方がいいのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。ここではなぜ剪定が必要なのかを知るために、サルスベリを剪定しないとどうなるのかについて解説いたします。

サルスベリは成長スピードが速いため、放置していると樹高が高くなる

サルスベリは成長速度が早い植物です。そのため、剪定を行わずに放置しているとすぐに樹高が高くなってしまいます。樹高が高くなると管理が大変になるだけでなく、大きさによっては景観を損なってしまうことがあります。

樹高は2mから10mになることもある

サルスベリの樹高は小さいものでは2m、大きいものであれば10mとかなり幅があります。樹高は剪定によってコントロールできるため、管理しやすい樹高を維持するために剪定を行うことが大切です。高木であるサルスベリは業者に剪定を依頼するのもおすすめです。費用は掛かるものの手間をかけずに剪定ができるため、時間がない方や費用に余裕がある方は依頼をするのがおすすめです。

剪定は木を小さくしたいときにも有効

既に大きくなってしまったサルスベリも剪定を行うことで小さくすることができます。しかし、あまりにも大きくなったものに対してかなり強い剪定を行うと枯れる場合があるため、こまめに剪定をしておくことが重要です。

風通しや生育が悪くなり、病害虫に侵される

サルスベリの剪定を行わないと風通しが悪くなるだけでなくひこばえなどの不要な枝に養分が吸い取られ生育が悪くなります。特に日当たりが悪い場所では病害虫に侵されやすいためご注意ください。また、生育が悪くなると元気がなくなり病害虫に侵されやすくなります。

侵されやすい病害虫:うどん粉病

うどん粉病は葉っぱに白い粉のような斑点が付着する病気です。特に風通しが悪いと発生します。光合成を阻害し、葉っぱを枯らすこともあり花付きを悪くします。剪定を行い風通しを良くすることで予防できます。

侵されやすい病害虫:すす病

すす病は葉っぱに煤のような黒い斑点が現れる病気です。カイガラムシやアブラムシなどの害虫によって媒介され、葉っぱを枯らし花付きを悪くします。カイガラムシやアブラムシが発生しないように風通しを良くすることが大切です。

侵されやすい病害虫:サルスベリフクロカイガラムシ

サルスベリフクロカイガラムシはサルスベリに付着するカイガラムシです。風通しが悪いと発生しやすくなり、樹液を吸い葉っぱを枯らします。成虫になると農薬が効きにくくなるため、幼虫のうちに対処することが大切です。

倒木の危険性がある

病害虫によってサルスベリが枯れると、倒木する危険性があります。特に樹高が高くなりやすいサルスベリの場合倒木すると事故につながりかねません。日ごろから剪定を行うか業者に剪定を依頼しコンパクトにしておく、風通しを良くして枯れないようにするという対策が必要です。

サルスベリの剪定を行う時期は夏と冬!

サルスベリの剪定を行う時期は夏と冬!

サルスベリを剪定するときには時期を見極めることが大切です。適期に剪定を行うことでより効果を発揮します。反対にあまり適当ではない時期に剪定を行うと木を傷めてしまうため避けましょう。季節ごとにどのような剪定を行うのかも変わってくるため、しっかりと確認してくださいね。

サルスベリは夏の開花期に軽い剪定を行い、冬の落葉期に強剪定をする

サルスベリの剪定は2回に分けて行います。サルスベリの開花期である夏には軽めの剪定を、冬の落葉期にはバッサリと切り詰める強剪定を行います。

夏の剪定時期は開花期の8月初旬から中旬ごろ

夏の剪定は開花期の8月初旬から中旬に行います。品種によっては10月頃に紅葉を楽しむことができるため、風通しを良くして葉っぱが病害虫によって枯れないようにするのがポイントです。

夏剪定は二度咲きを楽しむ目的がある

8月頃に夏に剪定を行うことで2回目の花を咲かせる二度咲きを楽しむことができます。剪定を行うことでより長く花を楽しむことができるためぜひ剪定を行うようにしましょう。日当たりの良い場所で育てたサルスベリはより二度咲きを楽しむことができる可能性が高くなります。

5月から6月につく花芽を切り落とさないよう注意

5月から6月はサルスベリの花芽が付く時期です。この時期に剪定を行ってしまうと花芽を切り落とすことになってしまい花を楽しむことができなくなってしまいます。適期に剪定を行うことにしましょう。

冬の剪定時期は休眠期の12月から3月

冬の剪定時期はサルスベリの休眠期に当たる12月から3月に行います。落葉時期に剪定を行うことで最低限ダメージを小さくすることができます。

冬剪定は全体の樹形を整えるために行う

冬剪定はサルスベリ全体の樹形を整えるために行う剪定です。枝を大きく切っても問題ないため、どのような樹形にしたいかを考えて剪定を行うと良いでしょう。

休眠期は剪定の負担を小さくできる

休眠期の剪定は負担を小さくすることができます。そのため、樹形を整えるための大きな剪定は冬の落葉時期に行うことで枯れるなどのトラブルを減らすことができますよ。

季節別サルスベリの剪定方法

季節別サルスベリの剪定方法

季節ごとに異なるサルスベリの剪定方法について解説いたします。剪定に必要な道具やどのような枝を切ればよいのか、不要な枝の見分け方などを知り、上手に剪定を行ってみてくださいね。

サルスベリの剪定に必要なもの

サルスベリの剪定に必要なものは以下の通りです。用意してスムーズに剪定を行いましょう。

剪定バサミ

剪定バサミは切れ味の良いものを選ぶことがポイントです。切れ味が悪いハサミを使用すると何度も枝を傷つけることになるためダメージを大きくしてしまいます。また、重さや大きさなども扱いやすいものを選びましょう。

剪定のこぎり

剪定のこぎりは太い枝を切る時に使用します。特に冬の強剪定で使用することになるでしょう。大きくなってしまったサルスベリをコンパクトにしたい時や、樹形をしっかり整えたい時には剪定のこぎりが必要になる場合があります。

高切り枝バサミ

高切り枝バサミは高いところの枝を剪定するために使用します。サルスベリは樹高が高くなる植物です。そのため、手の届かない枝などを切る際にとても便利です。

三脚

三脚は足場として利用して高い場所にある枝などを剪定するときに使用します。高切り枝バサミと同様、樹高が高いサルスベリの剪定にとても便利な道具です。

夏剪定の方法

8月頃に行うサルスベリの夏剪定の方法は以下の通りです。季節に合ったお手入れをして元気に育てましょう。

一年枝の花房下2から3節目を切る

夏剪定の場合、一年枝の花房下の2から3節目を切るようにします。全体的にそのような軽い剪定を行って枝の更新を行いましょう。新しい花芽ができ二回目の開花を楽しむことができる場合もあります。

「一年枝」とは4月から5月頃に新芽から伸びた枝

ちなみに、一年枝とは4月から5月頃に新芽から伸びた枝のことを指します。元気があって若い枝のため4月頃の枝は剪定バサミでも簡単に切ることができることが特徴です。

冬剪定の方法

サルスベリの冬剪定は以下の通りです。樹形を整えるお手入れは冬の休眠期に行うようにしましょう。

不要な枝を枝元から切る切り戻し剪定を行う

冬剪定の主な目的は樹形の整頓です。樹形を乱したり風通しなどを悪くしたりする不要な枝を根元から切る切り戻し剪定を行いましょう。なお、根本以外の場所で切るとその部分から枝分かれすることがあるため余計に茂ってしまいます。そのため、根元できるとすっきりさせることができますよ。

不要枝とは株本から生える「ひこばえ」など

不要枝と呼ばれるものの代表は株本から勢いよく生えるひこばえです。ひこばえはエネルギーが集中しやすく花付きが悪くなることがあったり、風通しが悪くなってしまう原因となる枝のため冬剪定の時に取り除くことをおすすめします

サルスベリを盆栽や鉢植えで育てている場合の剪定方法

サルスベリを盆栽や鉢植えで育てている場合の剪定方法

サルスベリは庭木だけでなく盆栽や鉢植えで育てることもできます。その場合、庭植えのサルスベリとは異なる剪定が必要となるため鉢植えや盆栽でサルスベリを育てている方は育て方に合った剪定を行うようにしましょう。

盆栽や鉢植えの場合、大きくなりすぎた部分を小さくする剪定を行う

盆栽や鉢植えでサルスベリを育てている場合、大きくなりすぎてしまった部分をコンパクトにする剪定がメインとなります。時期は庭植えのサルスベリと同様夏と冬に行うものの、成長の具合をみて剪定を行うかどうかを決めましょう。

軽く枝や葉を整える程度であれば、夏に軽い剪定を行う

茂りすぎた部分を透かしたいなど、軽く枝や葉っぱを整える程度の剪定は夏に行います。特に梅雨から夏はうどん粉病やすす病などの病害虫が発生しやすいため剪定を行って風通しを確保することが重要です。

樹形を大きく変える場合は、冬に切り戻し剪定を行う

樹形を大きく変えるような剪定を行う場合は冬に行いましょう。特に枝だけでなく幹を切り詰めるなどの大掛かりな剪定は落葉している冬以外の時期に行うと大きなダメージとなるため避けるようにしてくださいね。

サルスベリの2種類の仕立て方

サルスベリの2種類の仕立て方

サルスベリには主に二種類の仕立て方があります。好みの樹形を選ぶことでよりお庭造りが楽しくなりますよ。ここではメジャーな自然樹形とこぶ仕立ての二種類の仕立て方をご紹介します。

自然樹形での仕立て:うねる幹を生かした仕立て方

自然樹形の木はどのような庭にも調和し、仕立てやすいため初心者の方におすすめです。和風のお庭やロックガーデンにもよく似合います。サルスベリは基本的な剪定を行っておけば樹形は整いやすいため、最もメジャーな仕立て方といえるでしょう。サルスベリの株立ちも涼しげな樹形でおすすめです。

こぶ仕立て:剪定によってあえてこぶを作る仕立て方

こぶ仕立ては剪定によってこぶを作る仕立て方です。こぶがあることで野性的でインパクトのある樹形になります。冬剪定の時に同じ枝を切り続けていくと徐々にこぶが大きくなっていくため、時間はかかるものの盆栽などにもおすすめです。

こぶを剪定したい場合はこぶより下の付け根部分で切り取ろう

こぶを剪定するときにはこぶより下の付け根の部分で切り取り切り口を小さくすることがポイントです。

数年に一度が目安

こぶの剪定は数年に一度を目安に行うようにします。こぶを頻繁に剪定するとダメージを受けて弱ってしまったり最悪の場合は枯れてしまう場合があるため避けるようにしましょう。

切り口に癒合材を塗って保護しよう

こぶを剪定すると切り口が大きくなってしまいます。すると切り口から陽害虫が侵入し枯れてしまう場合があるため癒合材を切り口に塗ってダメージを抑えます。癒合材を塗ることで剪定後の痛みなどを軽減させることができるため、特に大きな剪定を行った時には塗布することをおすすめします。

初心者にも育てやすい花木サルスベリのおすすめ品種

初心者にも育てやすい花木サルスベリのおすすめ品種

サルスベリにはいくつかの品種が存在します。特徴がそれぞれ異なるサルスベリを下記ではご紹介いたします。お気に入りのサルスベリの品種を選んでみてくださいね。

サルスベリブラックパール

サルスベリブラックパールは名前の通り黒色の葉っぱとパールのような白い花が美しい品種です。白と黒のコントラストでより花が引き立ち、花がない時期でも黒色の葉っぱが存在感を与えます。サルスベリブラックパールはより印象的なサルスベリを育ててみたい方におすすめの品種です。ロックガーデンなどのワイルドなお庭にもぴったりです。

サルスベリセンターステージ

サルスベリセンターステージは黒い葉っぱと華やかな赤色の花がとてもきれいな品種です。全体的にまとまりがあり、落ち着いた色合いをしているため様々な雰囲気のお庭に合うでしょう。また通常のサルスベリよりもコンパクトな樹形になりやすいためサルスベリセンターステージはスペースがあまりないお庭や鉢植えで育てるのもおすすめです。

サルスベリクリムゾンレッド

サルスベリクリムゾンヘッドは赤色がとても引き立つ珍しいサルスベリです。まるで秋の紅葉のように見えるほど真っ赤に染まる姿はとても目立ち、シンボルツリーとしてもおすすめですよ。サルスベリクリムゾンヘッドはより華やかなお花を楽しみたい方におすすめの品種です。

まとめ

今回はサルスベリの剪定の必要性や剪定方法について解説いたしました。サルスベリを剪定する意味や上手に剪定するポイント、栽培のコツについて知ることはできましたか?

この記事のポイントは、

  • サルスベリを剪定することで病気を予防したり、樹形を整えることができる
  • サルスベリの剪定は夏と冬に行うと良い
  • サルスベリを剪定するときは不要な枝を切ったり枝を透かすと良い
  • サルスベリは株立ちの自然樹形仕立てやこぶ仕立てができる
です。
 
サルスベリはとても育てやすく、初夏には花を、10月頃の秋には紅葉も楽しめる育てていて楽しいおすすめの植物です。サルスベリを剪定するときに必要な知識や手順を知り、上手にサルスベリを育ててみてくださいね。きっと綺麗に花を咲かせてくれるはずですよ。
 
最後になりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園ではガーデニングや植物、園芸に関する情報を記載しております。園芸や植物の栽培に何か困ったことがある時にはほかの記事を及んでみると役に立つかもしれません。ぜひ、読んでみてくださいね。