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皆様はベゴニアという植物の名前をご存知でしょうか?ベゴニアは非常に原種の多い植物で、その数はなんと世界中で2000種類を超えているのだとか。幅広い地域で自生していることから、どんな気候や環境にも適応しやすく、初心者さんでも育てやすいと人気のある植物でもあります。 今回の記事では、そんなベゴニアを実際に育ててみたいという方や、「詳しくベゴニアの育て方を知りたい!」という方々に向けて、「正しいベゴニアの育て方」を以下の流れで解説していこうと思います。
- そもそもベゴニアはどんな植物なのかを解説
- ベゴニアの育て方「置き場所」を解説
- ベゴニアの育て方「水やり」を解説
- ベゴニアの育て方「肥料」を解説
- ベゴニアを切り戻し剪定する方法をご紹介
- ベゴニアの植え替えのやり方ご紹介
- ベゴニアを増やす方法とは?
- 一重咲きや八重咲きなど個性あふれる多くの品種をご紹介
- まとめ
ベゴニアってどんな植物?
それではまずは、ベゴニアの育て方を解説する前に、そもそもベゴニアとはどんな植物なのかについて解説をしていきます。ベゴニアの基本情報
ベゴニアは先ほどもお話ししたように非常に多くの品種がある植物であるため、基本的にどんな環境下においてもすくすくと生育してくれる丈夫な植物です。花の特徴は、赤やピンクなどの王道のカラーがあり、丈夫さとともに美しさも兼ね備えています。植物名 | ベゴニア |
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学名 | Begonia |
草丈 | 20cm〜60cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 普通 |
左右非対称でユニークな葉を持つ観葉植物
ベゴニアの最も特徴的な点は、その葉です。ベゴニアの葉は左右非対称で、不規則な模様や色彩があり、その美しさとユニークさが魅力とされています。さまざまな種類が存在し、葉の形や模様、色調が異なります。本来は多年草だが寒さに弱く種類によっては一年草として扱われる
ベゴニアはもともと多年生植物であり、適切な条件下では長寿命で成長します。しかし、一部の種類は寒さに敏感で、寒冷地域では一年草として扱われることもあります。寒さに弱い品種のベゴニアは、低温にさらされないように注意が必要です。世界中に2000種以上の原種があるとされ大きく4つにわけられる
ベゴニアは、世界中に2000種以上の原種があるとされており、それらは大きく4つのタイプに分けられています。四季咲きベゴニア
四季咲きベゴニアは、通常、一年草として知られています。冬に枯れてまた良く年新たな花を咲かせるタイプのベゴニアになります。球根ベゴニア
球根ベゴニアは春と秋に花を開花させる種類のベゴニアで、草丈が30cm以下になることが一般的なコンパクト目なベゴニアになります。木立性ベゴニア
木立性ベゴニアは、年始を除く一年中で花を開花させます。木立性なので茎が立ち上がって咲いており、大きめな花を咲かせることが特徴的です。根茎性ベゴニア
根茎性ベゴニアは、春から初夏までに開花をさせます。根茎性ベゴニアと呼ばれるだけあって根っこをしっかりと張るため、横方向に伸びやすくなります。隣接する植物と絡み合わないようにしましょう。このタイプは日陰に強いので、日当たりが少ない場所でもよく育ちます。ベゴニアの育て方【置き場所】
続いてはこの記事の本題でもあるベゴニアの育て方を解説していきます。まずはベゴニアの育て方「置き場所」を解説していきます。植え方によって置き場所は変わります。鉢植えの場合
まずは鉢植えの場合を見ていきましょう。春秋冬はガラス越しの日光に当てる
ベゴニアは明るい日当たりのいい場所を好みますが、強い直射日光には弱いため、ガラス越しの日光に当てることが理想的です。特に春と秋、冬には窓際に置いてあげるとよいでしょう。夏は室内の明るい日陰に移動させる
夏の時期には強い日差しから保護するため、室内の明るい日陰にベゴニアを移動させましょう。これにより、葉や花が日焼けを受けず、健康的に育ちます。地植えの場合
続いては地植えの場合です。西日が当たらない場所に置く
地植えのベゴニアを育てる場合、西日が直接当たらない場所を選びましょう。ベゴニアは日陰でも栽培できるので、午後の強い日差しから保護される場所が適しています。夏場は木陰などで半日陰になるようにする
また夏の時期には木陰などで半日陰になるような場所に植えることで、ベゴニアの健康を保つことができることもポイントになります。ベゴニアの置き場所の注意点
最後はベゴニアの置き場所の注意点をご紹介していきます。耐陰性が強い一方、強い日光には弱いので注意する
ベゴニアは日陰を好む植物ですが、長時間の強い日光にさらされると葉や花が傷み、病気の症状が発生してしまうことがあります。適切な日当たり管理が大切です。冬越しをしたい場合は5℃以下にならないような場所に置く
また、冬越しをしたい場合は気温が5℃以下にならないような場所に置きましょう。ベゴニアは寒さに弱いため、冬越しをしたいのであれば、冬だけは室内で気温の管理をするなどの工夫がいるでしょう。ベゴニアの育て方【水やり】
続いてのベゴニアの育て方は「水やり」になります。水やりは植え方にかかわらず共通のポイントがありますので、そのポイントを解説していきます。春~秋は土が乾いたらたっぷり水をあげる
ベゴニアは春から秋にかけて成長期に入り、土が乾いたらたっぷりと水を与えてください。しかし、水はけの良い土を使い、水をためすぎないように注意しましょう。冬は水の量と頻度をかなり抑えて乾燥気味で管理する
冬季はベゴニアの成長が遅くなるため、水の量と頻度を減らし、土を乾燥気味に保つようにします。適度な多湿を嫌い、多湿が続くと根腐れなどの病気も発生しやすくなるので注意が必要です。ベゴニアの水やりの注意点
続いてはベゴニアの水やりの注意点をご紹介していきます。湿度が高い状態や水浸しが続くと根腐れを起こし枯れるので注意する
過度な湿度や過剰な水やりは根腐れの原因になります。土が表面から乾いたら水を与え、過湿を避けましょう。気温の低い朝方に水をやることで湿気を防ぐ
朝方の気温が低い時に水を与えると、水が蒸発しにくく湿気を防ぐことができます。水を与える時間帯を変えることもおすすめです。受け皿に水がたまった状態で放置をしないよう注意する
受け皿にたまった水は根部に悪影響を及ぼす可能性があるため、こまめに受け皿を空にしましょう。葉に直接水がかかると傷むので水をあげるときは土に注ぐ
ベゴニアの葉に水がかかると葉が傷むことがあります。水やりの際は用土に直接水を注ぐように心がけましょう。ベゴニアの育て方【肥料】
続いてのベゴニアの育て方は「肥料」になります。肥料はそもそも必要なのか、どのような注意点があるのかをぜひ以下の情報を参考にしてみてください。ベゴニアは基本的に肥料を与えなくても元気に育つ
そもそも、ベゴニアは肥料を与えなくても比較的元気に成長します。特に肥料を与えない場合でも、元気な葉と美しい花を楽しむことができますよ。肥料を与える場合は緩やかに効く緩効性肥料を用土に混ぜる
しかし、肥料を与える場合はベゴニアには緩効性肥料が適しています。これらの肥料は長期間にわたって栄養を供給でき、ベゴニアの健康的な成長をサポートします。用土に混ぜることで均一に栄養が行き渡ります。ベゴニアに肥料を与えるときの注意点
続いてはベゴニアに肥料を与えるときの注意点について解説していきます。夏場の暖かい時期に肥料をあげると肥料障害を起こして弱ってしまう
夏の高温期には肥料を与えないようにしましょう。高温と肥料の組み合わせはベゴニアにストレスを与え、肥料障害を起こさせる可能性があります。春や秋に肥料を与える場合も量が多すぎないように注意する
また、肥料の量にも注意が必要です。春や秋に肥料を与える場合、過剰な量を与えないようにし、指示通りに肥料を調整しましょう。冬は成長がストップするので肥料を与える必要はない
冬季はベゴニアの成長が遅くなるため、肥料を与える必要はありません。冬は休眠期と考え、肥料の供給を停止しましょう。ベゴニアを切り戻し剪定する方法
続いてのベゴニアの育て方は「切り戻し剪定」になります。そもそも「切り戻し剪定」といのは、花の開花後に思い切って鉢の周りに沿ってバッサリと剪定することで、また新たな花を咲かせることができる剪定方法を言います。ベゴニアを剪定するタイミング
それではまずは、ベゴニアを剪定するタイミングを解説していきます。四季咲きベゴニア・立性ベゴニア:5月半ば~10月
四季咲きベゴニア・立性ベゴニアは、5月半ば~10月に剪定することがいいでしょう。温暖な気候の下でやることがストレスなく剪定をするポイントです。球根ベゴニア:初夏の開花が終わったら
球根ベゴニアは初夏の開花が終わったら剪定をしましょう。根茎ベゴニア:梅雨以降の湿度が高い時期
根茎ベゴニアは、梅雨以降の湿度が高い時期に剪定をしましょう。寒くなる前に早めに終わらすことが重要です。それぞれの剪定手順
それぞれの剪定手順を見ていきましょう。四季咲きベゴニア・立性ベゴニア
四季咲きベゴニア・立性ベゴニアは、どちらも茎が長くなりやすいので、短くしたい場合は、株全体を脇芽からバッサリと剪定しましょう。球根ベゴニア
球根ベゴニアは、全部を選定するのではなく、草丈がおおよそ半分程度になるような高さで剪定することがおすすめです。根茎ベゴニア
根茎ベゴニアは、生え際から間引くようにして剪定することがおすすめです。ベゴニアの植え替え方法
続いてのベゴニアの育て方は「植え替え方法」になります。植え替えの頻度や方法などを解説していきます。1~2年に1度植え替えをする
ベゴニアの植え替えの頻度は1~2年に1回植え替えをすることがおすすめです。1~2年に1回以上の頻度で植え替えをすることは推奨できません。植え替えは真夏を避けた5月~9月の間に行う
また、植え替えの時期は真夏を避けた5月~9月の間に行うことがおすすめです。成長期に合わせて植え替えをすることで、ストレスなく植え替えを実行できます。植え替え先の鉢は一回り大きめのものを用意する
どんな観葉植物とも同様に、植え替えや植え付け時は鉢は一回り大きめのものを用意するようにすることで、根っこの成長を考慮することができ、根詰まりを防ぐことができます。ベゴニアを植え替える手順
- まず、現在の鉢からベゴニアの株を丁寧に取り出します。
- 根の周囲の固まった土の1/3ほど取ってください。
- 健康な根を残し、黒ずんで腐った根や他の根よりも長い根を見つけた場合は、切り取りましょう。
- 次に、新しい鉢に移植する準備をします。一回り大きな鉢を用意し、鉢底ネットを敷き、鉢底石を均等に敷き詰めます。
- 新しい土を事前に用意し、鉢底石が隠れるほどの量を鉢に入れます。
- ベゴニアの株を新しい鉢に植え付け、周囲の隙間に新しい土を埋めていきます。
- 最後に、鉢底から水が十分に流れ出るまでたっぷりと水を与えて作業完了です。
ベゴニアの増やし方
続いてのベゴニアの育て方は「増やし方」になります。ベゴニアはどのように増やすことができるのか、またその手順を解説していきます。挿し木によって初心者でも簡単に増やすことができる
ベゴニアは挿し木によって初心者でも簡単に増やすことができます。挿し木は用土に挿すだけでいいので、非常に簡単に増やすことができます。ベゴニアを増やすなら5月上旬頃がもっとも最適
ベゴニアを増やす最適な時期は、通常、春の5月上旬から始めることが推奨されます。この時期に挿し木を行うと、成長が良好に進み、健康な新しい株を育てることができます。ベゴニアを挿し木で増やす手順
- まずは、現在開花していない茎を選び、芽が付いた節から2~3節の長さに剪定されたものを用意します。
- 土に挿す部分に葉っぱがついていたら取り除き、発根しやすくするために水に数時間つけておきます。
- お好みの容器に挿し木用の土を入れ、挿します。
- 発根するまでは過度な日光を与えない日陰で栽培します。発根が確認できたら、お好みの鉢で生育していけばOKです。
一重咲きや八重咲きなど個性あふれる多くの品種がある
最後は、ベゴニアの一重咲きや八重咲きなど個性あふれる多くの品種をご紹介していきます。それぞれの特徴や育て方、またどのような花色を持っているのかなどをここからは解説していきます。レックス
まずはレックスです。レックスは根茎性の植物で、葉先が紫色になっている観葉植物としても活躍してくれる、鉢植えに適した特徴を持っています。リーガース
次はリーガースです。リーガースは球根ベゴニアで、ピンクや赤色の花を咲かせます。垂れ下がるように生えてくるので、ハンギングなどの飾り方に指定もいいでしょう。エラチオール
次はエラチオールです。エラチオールは真夏以外通年流通している鮮やかな赤色の葉っぱを持つ球根ベゴニアになります。マクラータ
次はマクラータです。マクラータは、水玉模様の葉っぱを持つ印相的なベゴニアです。葉っぱだけではなく、綺麗なピンクのお花も美しく良く目立ちます。フォーチュン
次はフォーチュンです。フォーチュンは、秋冬に花を開花させます。一つの鉢で一重咲きと八重咲きの花を楽しむことができる面白いベゴニアです。ネグロセンシス
次はネグロセンシスです。ネグロセンシスは、緑の葉っぱに鮮やかなピンクの班が入ったベゴニアになります。独特な見た目をしている不思議な印象のある植物になります。ラブミー
次はラブミーです。ラブミーは、発色のいいピンクカラーをしているベゴニアになります。球根ベゴニアなので、草丈が短いことから鉢植えに適しています。ジュラウ
次はジュラウです。ジュラウは、ブラウンの葉っぱに鮮やかなピンクの班が特徴的なベゴニアになります。ビッグ
次はビッグです。ビッグは、鮮やかな赤色の花を持つベゴニアになります。直射日光にあたっても育つので、園芸植物としては育てやすいと人気があります。サマーウィング
次はサマーウィングです。サマーウィングは、下方向に垂れ下がるように咲くタイプのベゴニアです。薄い赤色の花が特徴的です。タブレット
次はタブレットです。タブレットは、ピンクや白、赤色とった豊富なカラーを持つベゴニアです。八重咲きなので、非常に美しい見た目をしています。ワッパー
次はワッパーです。ワッパーは、綺麗な赤色の花を持ちます。大きめな花と艶やかな緑の葉っぱのコントラストが美しい花になります。ウェノーサ
次はウェノーサです。ウェノーサは、やや毛羽だった葉っぱを持つ珍しい品種の植物です。スモーキーな緑の葉っぱが特徴的です。エスカルゴ
次はエスカルゴです。エスカルゴは、名前からもお分かりのとおり、カタツムリの殻ようにぐるぐると渦巻いた形をしているベゴニアになります。クロロスティクタ
次はクロロスティクタです。クロロスティクタは、茶色に見える葉っぱに鮮やかな緑の斑点を持つ、通常の植物と逆のカラーをしているベゴニアになり、不思議な色彩に目を奪われてしまうような見た目が特徴的です。サラワク
次はサラワクです。サラワクは、ややザラザラとした葉を持つ不思議なベゴニアです。少し多肉植物かのように見えるのも、この品種の特徴でしょう。サザーランディ
次はサザーランディです。サザーランディは、オレンジ色のベゴニアで、垂れ下がるように咲くタイプになります。花は小さいので、鉢植えに適しています。ドラゴンウィング
次はドラゴンウィングです。ドラゴンウィングは、もっさりと咲く花姿が特徴的です。鮮やかな真っ赤な花は園芸濁物として非常に美しいと評判です。流れ星
最後は流れ星です。流れ星は、まるで流れ星かのような班の入った葉っぱと、垂れ下がるように咲く綺麗なピンクの花が特徴的なベゴニアになります。フラワーデザイナーが解説!ベゴニアの育て方のコツ
ベゴニアは暖かい環境を好み、最適な温度は18~24℃です。寒さには弱く、特に10℃以下になると成長が鈍くなるため、冬場は室温を15℃以上に保つようにしましょう。寒い場所や冷たい風が当たる場所は避け、暖かい室内に置くことが大切です。
ベゴニアの花が終わった後は、枯れた花や葉をこまめに取り除くことで、次の花が咲きやすくなります。また、古い葉や傷んだ葉を剪定することで、風通しを良くし、病害虫の予防になります。
ベゴニアの育て方|失敗しないポイントや長生きさせるコツを紹介のまとめ
ベゴニアの育て方、いかがだったでしょうか?正しい育て方を実践すれば、ベゴニアは意外と簡単に育てられることがお分かりいただけたかと思います。 今回の記事のポイントは以下になります。- ベゴニアは世界中に2000種以上の原種があるとされており、四季咲きベゴニア・球根ベゴニア・木立性ベゴニア・根茎性ベゴニアに分けられる
- ベゴニアの育て方「置き場所」のポイントは、基本直射日光や西日を避けた暖かで日当たりの良い場所に置くこと
- ベゴニアの育て方「水やり」のポイントは、春~秋は土が乾いたらたっぷり水をあげ、冬は水の量と頻度をかなり抑えて乾燥気味で管理すること
- ベゴニアの育て方「肥料」のポイントは、基本的に肥料を与えなくていいが、与える場合は緩やかに効く緩効性肥料を用土に混ぜること
- ベゴニアの育て方「植え替え」のポイントは、1~2年に1度植え替えをし、植え替え先の鉢は一回り大きめのものを用意すること
- ベゴニアの育て方「増やし方」のポイントは、5月上旬に挿木をすること
- ベゴニアは、レックスやエラチオール、ネグロセンシスなど様々な品種があることが特徴的