カリブラコアの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから人気の品種まで

カリブラコアの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから人気の品種まで
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目次

夏の花壇に植えるお花と聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。朝顔やヒマワリ、サルビア、マリーゴールドなど夏はたくさんの花が咲き乱れる美しい庭を楽しむことができる季節ですよね。そのような夏の花壇にペチュニアと並んでよく植えられるカリブラコアという植物をご存じでしょうか。 カリブラコアは夏の庭を彩るお花の代表として古くから人気のある植物です。毎年のように新しい品種が登場し、カリブラコアが大好きという方も多いのではないでしょうか。 一方で、カリブラコアを最後まで綺麗に咲かせ続けることができずに悩んでいるという方も多いと思います。その原因はもしかしたら、間違った育て方で育てていることかもしれません。 今回は、
  • そもそもカリブラコアとはどのような植物なのか
  • カリブラコアの基本的な育て方と管理のコツ
  • カリブラコアに必要な育て方以外のお手入れ
  • カリブラコアによくあるトラブル
について解説していきます。 カリブラコアを育てていみても毎年調子が悪くなってしまう、上手に育てることができない、そもそもカリブラコアを育てたことがないという方は今一度育て方を再確認してみましょう。初心者の方やカリブラコアの育て方に悩んでいる方におすすめの記事となっています。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

カリブラコアってどんな植物?

はじめに育て方について知る前に、カリブらがどのような植物であるのかを確認しておきましょう。カリブラコアの性質や特性を知ることでおのずと育て方のポイントも掴むことができるようになりますよ。

カリブラコアの基本情報

カリブラコアは南アメリカの温帯地域などを原産とするナス科の植物です。日本ではゴールデンウィークごろから苗が出回り始め、それを夏前に植えておくことで夏にはこんもりと沢山の花を咲かせる植物となっています。
植物名 カリブラコア
学名 Calibrachoa
草丈 10~30cm
耐寒性 弱い
耐暑性 強い

こんもりした美しい花姿が可愛らしい植物

植えたばかりの苗はスカスカの状態であるものの、カリブラコアは育てていくうちにこんもりと茂りだし、とてもかわいらしい見た目になります。そのため株間は成長を見越して広めに開けておくと良いでしょう。

ペチュニアによく似た花を春から秋まで長い間咲かせるのが特徴

カリブラコアの花はペチュニアの花をそのまま小さくしたような見た目となっています。たくさんの花を春から秋までの長い間咲かせるのが特徴となっています。

品種によっては美しい八重咲きのカリブラコアもある

また、品種によっては八重咲きの花を咲かせるカリブラコアもあります。華やかで美しいためこちらもよく育てられていますよ。

生育旺盛で病気にも強く、ガーデニング初心者にもおすすめ

カリブラコアは基本的には生育旺盛で病気や暑さにも強く、育て方さえ確認しておくことでガーデニングを始めたばかりという方でも簡単に育てることができる植物となっています。ぜひ挑戦してみてくださいね。

カリブラコアの育て方【用土】

カリブラコアの育て方として1つ目に解説するのは用土についてです。カリブラコアがどのような土を好むのかを知り、それに従った土に植えることでグッと管理しやすくなりますよ。まずはカリブラコアを植える用土について確認していきましょう。

カリブラコアは中性土壌や酸性土壌を好む

カリブラコアは中性から酸性の土壌を好むとされています。そのため花壇に植える場合、特に苦土石灰などで土を中和する必要はありません。

赤玉土などを混ぜて土壌を酸性によせる

水はけを良くするために腐葉土によく混ぜられる赤玉土には、実は土を酸性に近づけるという役割もあります。カリブラコアは酸性土壌を好むため赤玉土などを混ぜ込んで水はけを良くしつつ土を酸性に傾けておきましょう。

一般的な培養土は中性土壌に調整されていてそのままでも大丈夫

一般的に市販されている花の培養土はほとんどが中性土壌に調整されています。そのため、特に土壌改良を行う必要もなくすぐに植えつけることができますよ。

元肥として緩効性化成肥料を施す

カリブラコアの土には元肥としてゆっくりと長期間に渡って効果を発揮する緩効性化成肥料を施しておきましょう。元肥を施しておくことでカリブラコアの成長を促進しつつ花を咲かせるエネルギーも蓄えさせることができます。

害虫防除のためにオルトラン粒剤等の殺虫剤を撒いておく

また、元肥の他に害虫を防除するためにオルトラン粒剤などの殺虫剤を株本に撒いておくことで害虫を避けることができます。特に発生しやすい害虫があらかじめわかっている時にはその害虫に有効な殺虫剤を撒くようにします。

カリブラコアの育て方【植え付け】

カリブラコアの育て方として2つ目に解説するのは植え付けの方法です。カリブラコアには主に2回の植え付け時期があります。植え付けの手順だけでなくそれぞれの植え付け時期の特徴についても併せて解説いたします。

植え付けは3月から9月が適期

カリブラコアの植え付けは育て方や環境にもよるものの3月~9月が良いでしょう。万全な状態で植え付けを行いたい時にはゴールデンウィークごろを目安に行うと寒さに当たる心配も少ないですよ。 また、春に植えつけたカリブラコアの体力が消耗してしまい花が咲かなくなった時には夏の終わり~秋にかけて花を楽しむために9月頃にカリブラコアを植えて楽しむこともあります。

冬越しさせた株を植え付けるときは4月から6月または9月が適期

挿し木などによって冬越しさせた株を植えつける時には寒さの戻りによって枯れるのを防ぐために4月~6月頃に植え付けを行うと良いでしょう。また、先ほどと同じ理由で9月に行うこともあります。

カリブラコアの植え付け手順

カリブラコアの植え付けは以下のように行います。
  1. カリブラコアをポットから抜き、根を1/3ほどほぐす
  2. 植え付け穴に根を入れ、深植えにならないように植え付ける
  3. たっぷりと水を与える
  4. 鉢植えの場合など、水をあげた後に土のかさが減った場合は継ぎ足してもう一度水を与える
  5. 通常の育て方に従って管理する

カリブラコアの育て方【置き場所】

カリブラコアの育て方として3つ目に解説するのは置き場所についてです。カリブラコアが好む環境で育てることで病気や害虫も発生しにくくなり、かなり育てやすくなります。綺麗な花を楽しむためにもしっかりと置き場所を確認しておくと良いでしょう。

鉢植えで育てる場合の置き場所

カリブラコアを鉢植えで育てる時の置き場所について解説します。

一年中日当たりと風通しの良い場所に置く

鉢植えでカリブラコアを育てる時には一年を通して日当たりと風通しの良い場所に置くようにしましょう。日当たりの悪い場所では花が咲きにくくなります。

少し高い場所に置いて病気の原因となる泥はねを防ぐ

カリブラコアの鉢を台などを用いて少し高い場所に置くことで泥はねを防ぐことができます。泥はねによって病気が発生することもあるため水やりを行うときなどは注意しましょう。

冬越しさせる場合は室内に取り込んで防寒する

冬越しさせる場合でも室内の窓際など日当たりの良い場所に置きます。ただし、夜間の窓際は大変冷え込むため部屋の中央に移動するなどの対策を取ります。

地植えで育てる場合の置き場所

カリブラコアを地植えで育てる時の置き場所について解説します。

日当たりの良い場所に置く

鉢植えと同様、日当たりの良い場所で育てることを徹底しましょう。日当たりが悪いと花数も減ってしまい、貧弱な株に育ってしまいます。

マルチングを施したり水はけの良い土の花壇に置いて泥はねを防ぐ

また、泥はねを防ぐためにマルチングを施したり、水はけのよい土で育てたりといった対策をとることで病気を大きく減らすことができます。

カリブラコアの育て方【水やり】

カリブラコアの育て方として4つ目に解説するのは水やりの方法についてです。水やりは植物を育てていくうえでとても重要かつコツが必要な作業と言えます。カリブラコアに適した水やりの方法を知ることが、カリブラコアを上手に育てる大きなポイントと言っても良いでしょう。

植え付けから2~3週間の間は水のやりすぎに注意する

植え付けてから2~3週間の間は根付いて間もないため一時的に苗が萎びることがあります。しかし、それに驚いて水を与えてしまうと根腐れを起こすことがあるため注意しましょう。

土の表面が乾いたら鉢底からあふれるくらいたっぷり水をあげる

カリブラコアの水やりの方法は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えるが基本です。このルールを守ることで基本的には枯らすことなく育てることができます。

真夏は水切れしないように注意する

真夏の間は水の蒸発量が多くなり水切れを起こしやすくなります。そのため特に真夏はこまめにカリブラコアの様子を確認して土が乾いていれば水を与えてください。

土が湿っているときに水をあげると根腐れを起こす可能性がある

土が湿っている時に水を与えると根が呼吸困難を起こし根腐れを起こすことがあります。根腐れは初心者の方が一番遭遇しやすいトラブルとなっているため、必ず土が乾燥しているかどうかを確認して水を与えるようにしてください。

カリブラコアの育て方【肥料】

カリブラコアの育て方として5つ目に解説するのは肥料の与え方についてです。カリブラコアは長期にわたってたくさんの花を咲かせて私たちを楽しませてくれます。しかし、花を咲かせるためにはたくさんのエネルギーが必要です。正しい肥料の与え方を実践することできっと綺麗な花を楽しむことができるようになりますよ。

カリブラコアは多肥を好む

カリブラコアはたくさんの花を咲かせることから多くの肥料を必要とします。多肥環境を好むため肥料切れに注意しましょう。

3月から11月の生育期は緩効性肥料を定期的に追肥する

3月~11月の生育期は緩効性の肥料を定期的に追肥してください。特に花が増える6月~9月は肥料切れを起こすと花が咲かなくなってしまいます。

液体肥料も2週間に1回程度施す

緩効性肥料の他にも液体肥料を水やりの際に希釈して2週間に1回程度施します。液体肥料は即効性があるものの持続性はないため薄めのものをこまめに与えた方が効果が現れますよ。

カリブラコアの育て方【その他のポイント】

カリブラコアの基本的な育て方の解説は以上で終了です。その他にカリブラコアをより楽しむためのポイントがあるため、いくつかのテクニックを解説いたします。

摘心を行う

摘心(ピンチ)という作業について解説いたします。

先端の芽を切り花数を増やせる

摘心によって先端の芽を切ることで脇芽が成長します。その分花芽ができるためこまめに摘心を行うことでたくさんの花を咲かせることができるようになります。

植え付けてから2週間後が摘心の適期

初めて摘心を行うのは植え付けを行ってから2週間後を目安にすると良いでしょう。その後は適宜成長したら摘心を行っていきます。

カリブラコアの摘心の手順

カリブラコアの摘心の方法は以下の通りです。
  1. 十分に伸びた枝を選びます
  2. 枝先の芽を手やハサミで切り取ります
  3. 脇芽が成長したらその芽も同様に切り取ります
  4. 繰り返していくと脇芽が増えこんもりと育ちます

切り戻し剪定を行う

切り戻し剪定という作業について解説いたします。

通気性をよくして発育を安定させる

切り戻し剪定を行うことで通気性をよくし、病害虫の発生を防ぐとともに発育を安定させることに繋がります。また全体的に芽を更新することで花の開花をそろえる効果もあります。

切り戻し剪定は梅雨前が適期

切り戻し剪定は湿度が高い梅雨前に行うのが一般的です。その他にも全体的に元気がなくなってしまった時や徒長してしまった時には切り戻し剪定を行うことがあります。

カリブラコアの切り戻し剪定の手順

カリブラコアの切り戻し剪定の方法は以下の通りです。
  1. 株本から1/3を残すようにバッサリとカットします
  2. こんもりと育つように、もともとの形に沿うようにカットしましょう
  3. 切った枝は挿し木にも使用できます
  4. その後は通常の育て方に基づいた管理を行います

花がら摘みを行う

花がら摘みという作業について解説いたします。

より長い間花を楽しむことができる

花がら摘みを行うことで、カリブラコアの花をより長い期間楽しむことができます。種を作るエネルギーを消費させないという目的のほか、病気を防ぐ意味もあります。

咲き終わった花をこまめに摘む

咲き終わった花はこまめに手で摘み取っていきましょう。ただし、花盛りになると花数が非常に多くなるため少し大変です。そのため無理せず行うことができる範囲でかまいません。

枯れた葉も同様に摘む

花だけでなく、枯れた葉も早めに摘み取ります。枯れた葉は風通しが悪くなる原因になるほか、病気や害虫が発生しやすくなってしまうため必ず除去しましょう

カリブラコアの様々なトラブル

カリブラコアを正しい育て方で育てていると思っていても、トラブルに遭遇してしまうことがあります。カリブラコアによく起こる様々なトラブルや対処方法について解説いたします。同様の症状がみられないかを見比べてみてくださいね。

カリブラコアが枯れる

カリブラコアが枯れてしまう原因や対処法について解説します。

カリブラコアが枯れる主な原因は多湿による根腐れ

カリブラコアは非常に丈夫な植物です。しかし、多湿にはあまり強くないため根腐れを起こして枯れることがあります

水をあげすぎないように注意する

水やりのルールをもう一度確認しておきましょう。また、水はけのよい土を使うこともポイントです。基本的な育て方を理解することで枯れるトラブルはグッと減らすことができますよ。

カリブラコアの花が咲かない

カリブラコアの花付きが悪い、花が咲かない原因やたいしょほうについて解説いたします。

肥料切れの可能性が高い

カリブラコアは多肥環境を好みます。そのため肥料を切らしてしまうと花数が大きく減ってしまうため肥料の与え方を見直してみましょう。

すぐに肥料を追加すると開花が始まることもある

液体肥料など速効性のある肥料を施すことで開花が始まることがあります。その他日当たりの良い場所に移動するなど、カリブラコアの育て方を意識してみましょう。

カリブラコアが弱っている

カリブラコアが弱る原因や対処方法について解説いたします。

剪定のしすぎが原因

育て方に問題がないのにもかかわらず弱ってしまうときには、剪定のし過ぎが原因である可能性があります

必要以上の剪定は行わないようにする

剪定を行うと新しい枝を伸ばすためにカリブラコアは多くのエネルギーを消費します。そのため、必要以上の過度な剪定は行わないようにしましょう

カリブラコアの様々な種類

カリブラコアにはたくさんの種類があります。下記では有名なカリブラコアの品種について解説しています。お気に入りの品種を探してみるのも楽しいですよ。

ミリオンベル

ミリオンベルはサントリーが開発したカリブラコアです。枝分かれが多く非常にたくさんの花を咲かせるほか、暑さにも強いなど性質も丈夫なため初心者の方に特におすすめです。ミリオンベルにはピンク、ホワイト、イエローなど淡色の他マーブル模様が入った株も存在します。

カメレオン

カメレオンは花のマーブル模様が特徴的な品種です。カメレオンという名前は生き物のカメレオンの様に徐々に花色が変化することから名づけられています。花色の変化も楽しむことができる面白い品種です。

ティペット

ティペットは八重咲きのカリブラコアです。一般的なカリブラコアよりも花が豪華に見えるため一株だけの鉢植えでも十分な存在感を放ちます。園芸初心者の方でも簡単に栽培できるもののティペットの花は大きいため、梅雨の時期は花に水が溜まりやすくそこから傷みやすいため地植えよりも軒下などで育てた方が良いかもしれません。

ウノダブル

ウノダブルもティペットと同様八重咲きのカリブラコアです。八重咲きではあるもののコンパクトな花を咲かせるためメインの花材でなくわき役として植えるのもおすすめです。ウノダブルも人気の高い品種となっています。

カリー

カリーは花の形が通常のカリブラコアとは異なり少しクルリと巻いたようになっているのが特徴の品種です。また、カリーは一般的なカリブラコアよりも暑さや梅雨などにも強くガーデニングを始めたばかりという方にもおすすめの品種となっています。

セレブレーション

セレブレーションはカメレオンと同様に花色が変化する面白い品種です。グラデーションの様に花色がじんわりと変わっていく様子をしっかりと楽しむためにセレブレーションのみの一株で育てると良いでしょう。

ティフォシー

ティフォシーはイタリア語で「熱狂的なファン」という意味があるようです。その名前の通り非常に人気が高い品種となっており、最近ではティフォシーダブルという八重咲き品種も登場しました。

シャルウィダンス

シャルウィダンスは通常のカリブラコアよりもこんもりと育ちやすく、樹形が整いやすいことがポイントの品種です。通常のカリブラコアの場合中心部が枯れやすいものの、シャルウィダンスは中心部も茂ったままで見栄え良く育てやすくなっています。

スーパーベル

スーパーベルは非常に多彩な花色があるカリブラコアの園芸品種です。中には八重咲きのものや、マーブル模様の入った花を咲かせる品種もあります。花がコンパクトなスーパーベルポケットという品種群も販売されています。

サンバ

サンバは比較的ほかの品種よりもコンパクトに育つことが特徴の品種です。そのため限られたスペースでカリブラコアを育てたい時にはサンバという名前の入った品種を選んでみてはいかがでしょうか。花数も多く美しい品種です。

ダブルピンクリップル

ダブルピンクリップルは先ほど紹介したスーパーベルの一種です。八重咲きかつビビットなピンク色の美しい花が特徴的なダブルピンクリップルはカリブラコアとは別の植物のようにも見えます。

【まとめ】カリブラコアの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから人気の品種まで

カリブラコアはいくつかの育て方のポイントがあるものの、基本的には育てやすい植物ということが分かりましたか。初心者の方が育てるのもおすすめなカリブラコアの栽培にぜひチャレンジしてみてくださいね。 この記事のポイントは、
  • カリブラコアはよく日の当たる水はけのよい場所を好む
  • カリブラコアは水の与えすぎによって根腐れを起こすことがある
  • カリブラコアは花を咲かせるために肥料を切らさないことが大切
  • 摘心や切り戻し剪定によって樹形を整えたり花を増やすことができる
です。 カリブラコアは育てやすい植物ではあるものの、より美しく咲かせるためにはいくつかのテクニックを駆使する必要があることも知っておくと良いでしょう。テクニックとは言うものの難しいものではないためぜひ育て方の中に取り入れてみてくださいね。 最後になりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園では花の育て方など、植物に関する記事を多く掲載しています。もしもほかの植物で育て方が分からない等困ったことがあればぜひほかの記事も参考にしてみてくださいね。