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『ハナカンザシ』いかにも日本原産ぽい名前の観葉植物に見ますが、実は海外が原産の植物です。可愛らしい花をたくさん咲かせるため、寄せ植えに用いられることが多く、人気の高い観葉植物です。寄せ植えが好きな方は手に入れたい植物でしょう。しかし、ハナカンザシはやや癖のある植物で、上手く育てられない方も多いです。 そこで、今回はハナカンザシの育て方について解説します。この記事を読めば以下のことが分かりますよ。
- ハナカンザシの特徴
- 暑さ寒さへの耐性
- 夏越しさせる時のコツ
そもそもハナカンザシってどんな植物なの?
まず、ハナカンザシがどのような植物なのか解説します。ハナカンザシについて詳しくなれば、適切な育て方を実践できます。育て方しか知らないという方はぜひ、目を通してみてください。オーストラリア原産のキク科ローダンテ属
ハナカンザシはオーストラリアを原産とするキク科ローダンテ属の植物を指します。オーストラリアに自生しているため、暑さに強そうなイメージがありますが、暑さには弱いので日本の夏をどう乗り切るのかが重要になります。 また、寒さにも強くないので、場合によっては寒さ対策も講じる必要が出てきます。とはいえ、軽く霜が降る程度なら平気なので、寒さが厳しくない地域なら、平気なことも多いです。 暑くても寒くてもダメなので、育て方を工夫する必要があります。しかし、育成難易度は並程度なので、育て方を間違えないなら問題なく生育できるでしょう。「花かんざし・花簪」は流通名で、学名は「ローダンテ・アンテモイデス」
『花かんざし・花簪』は所謂流通名で、本来の学名は『ローダンテ・アンテモイデス』といいます。「ハナカンザシは売ってないけど花簪や花かんざしある」という場合は、そちらを買っても問題ありません。紙のような質感の花びらが特徴的
ハナカンザシの特徴は紙のような質感の花びらが特徴的です。実際にさわると分かりますが、ゴワゴワしたような手触りです。面白い手触りなので、ハナカンザシの花が咲いたらぜひ、触ってみてください。ハナカンザシの育て方のポイント①置き場所
ここからは花簪の育て方を解説します。まず、置き場所について見ていきましょう。植物は自分で動けないので、置き場所が悪くても自分で移動できません。カビや害虫・病気の原因にもなるので、不適切な場所に置いて育てないように注意してくださいね。高温多湿に注意し、日当たりと風通しの良い場所で育てる
ハナカンザシを置く場所は高温多湿に注意して、日光と風通しを意識して生育しましょう。ハナカンザシは高温多湿が弱点の植物です。そのため、日当たりと風通しが良い場所を選んで、多湿にならない場所かつ高温になりにくい場所を選んで育てましょう。地植えには向かないため鉢植えやプランター栽培がよい
ハナカンザシは地植えでの生育に適していません。日本の夏と冬がハナカンザシに適していないなた、移動させる必要があるからです。そのため、ハナカンザシを植え付ける場合は地植えをさけ、鉢植えやプランター栽培がおすすめですよ。夏場は明るい日陰の風通しの良い場所で管理する
夏場は直射日光の当たらない、明るいく風通しの良い場所で管理しましょう。ハナカンザシ高温に強くなく、特に高温と多湿のふたつが合わさったらかなり危険な状態です。そのため、多湿状態を防ぐためにも、風通しの良い場所に置いて多湿状態を防ぐ必要があります。冬場は軒下や室内に移動させるとよい
冬場は軒下や室内に移動させるのがおすすめです。ハナカンザシは寒さにもあまり強くありません。とはいえ、軽い霜程度なら平気です。お住いの地域やその時の気温によっては、ハナカンザシに致命傷を負わせる可能性があります。そのため、冬場は霜が防げる軒下や暖かい室内にどうさせるのが良いでしょう。ハナカンザシの育て方のポイント②水やり
次に、育て方のポイントの2つめとして、水やりについて解説します。水やりは全ての植物で同じようにおこなうと失敗するので、ハナカンザシにあった水やりの方法を心がけましょう。水やりしすぎると弱ってしまうことがある
ハナカンザシに水やりのしすぎは厳禁です。水やりをしすぎると、ハナカンザシが衰弱します。あくまでも『やりすぎ』が問題なので、普通に与える分には問題ありませんよ。やや乾燥気味を意識するとよいでしょう。土の表面が乾いたら水をあげる
ハナカンザシに水を与えるタイミングは『土の表面が乾いた』です。湿っているのに追加で水分を与えると、水のやりすぎが原因で枯れることも。そのため、土の表面が乾燥したらお水を与えてくださいね。花や葉ではなく土に水をかけるのがポイント
ハナカンザシに水を与える場合は花や葉っぱに水を変えるのではなく、土に水を与えるのがポイントです。「どういうこと?」と思う方もいるでしょう。ジョーローでシャワーのようにハナカンザシ全体に水分を与えるのでなく、土にのみ水分を与えるイメージです。 なので、土に水を直接与えるイメージで水を与えましょう。ハナカンザシの育て方のポイント③土
水やりの次は、育て方のポイント2として土について解説します。土はさまざまな種類が販売されているので、どれを購入すればいいのか迷うことも多いでしょう。本記事を参考にハナカンザシに合っている土を使用してくださいね。水はけの良いアルカリ性の土が適している
ハナカンザシは水はけが良好なアルカリ性の土が最適です。「土ぐらい庭で取れるものでよくない?」と思う方もいるでしょう。しかし、日本で取れる土の多くは酸性です。そのため、ハナカンザシで使う土は専門店などで購入しましょう。低温期は草花用培養土でも育てられる
冬や春先などの低温期は草花用培養土でも十分育てられます。草花用の土なら、ホームセンタなどで比較的どこでも購入できますよ。そのため、低温期にハナカンザシを始めるのはおすすめといえるでしょう。夏越ししたい場合
ハナカンザシを夏越しさせたい場合、使用する土を替える必要があります。どのような土を使用するのか解説するのでぜひ、参考にしてください。山野草土
手頃に入手るなら、山野草土の土を使うのがおすすめです。値段も3Lで1,000円程度などで、お財布に優しいのも嬉しいですね。水はけ力にも優れているので、夏越しに適している土といえるでしょう。軽石や鹿沼土を主体にした土
軽石や鹿沼土を主体にした土を使うのもおすすめです。鹿沼土は土と書いてありますが、実は軽石です。しかし、指でつぶせる程度の硬さしかないので、土と呼ばれているのではないでしょう。比較的安価で、10L以上入っていても1,000円しない場合もあります。 また、軽石・鹿沼土ともに水はけ力に優れおり、ハナカンザシの夏越しに最適です。夏越しするならぜひ、使ってみてください。寄せ植えしたい場合は花と野菜の土がよい
ハナカンザシを寄せ植えしたいなら、花と野菜の土を使うのがおすすめです。赤玉土が配合されており、水はけは十分なので問題ありません。また、元肥も配合されているので、扱いやすさも抜群です。寄せ植えをするならぜひ、花と野菜の土を使ってくださいね。ハナカンザシの育て方のポイント④肥料
最後に、ハナカンザシの育て方ポイントとして肥料について解説します。観葉植物によっては肥料がなくても問題なく成長する品種も存在します。ハナカンザシに肥料は必ず必要なのか確認しましょう。肥料はあまり必要としない
ハナカンザシを育てるのに、肥料はあまり必要ありません。そのため、肥料が手元になければ購入する必要はありません。もし、途中でハナカンザシに元気がなければ栄養不足が考えられるので、肥料を使うようにすれ問題ないでしょう。植え付け時に元肥を与える
ハナカンザシに肥料を与えるタイミングは植え付けのタイミングで元肥として与えます。植え付けは3月におこなうのが、ベストです。また、元々土に元肥が十分配合されている土もあるので、元肥が配合されいる土を使うのもおすすめですよ。開花期間に薄めた液肥を定期的に与える
ハナカンザシの開花期間に、薄めた液肥を繰り返しに与えるのがおすすめ。開花は植物にとって体力を使うおこないです。そのため、栄養補給として栄養不足を補うために、適度に薄めた液肥を与えてくださいね。なお、液の希釈は必ず、使う肥料の説明通りにしてください。濃すぎると、肥料焼けを起こしてハナカンザシが枯れてしまいますよ。ハナカンザシのお手入れ
ハナカンザシの育て方は水やりなど、比較的高頻度でおこなうお世話の他に定期的におこなうお手入れがあります。毎日おこなうものではないので、頻度は高くありませんが、必ずおこなう必要があります。では、どのようなお手入れが必要なのか見ていきましょう。植え付け
最初にハナカンザシの植え付けについて解説します。植え付けはハナカンザシを購入したら必ず必要になる行為です。そのため、植えつけ方法を間違えないようにぜひ、確認してくださいね。植え付けの時期:3月頃
ハナカンザシを植え付ける時期は3月頃がベストです。3月頃になると、寒さも和らいできて、これからどんどん成長していく時期なります。ハナカンザシが安定する少し前に植え付けることで、すくすくと成長させることができますよ。苗選びのポイント
ハナカンザシの苗を選ぶポイントはズバリ「蕾がたくさんついている苗」です。蕾のたくさんついている苗は健康に育っている証です。そのため、苗を選ぶときは蕾の多さで決めるのが良いでしょう。 また、株が蒸れていないかもチェックする必要がありますが、株の蒸れ具合は観葉植物経験者でないとやや難しいでしょう。ひとまず、蕾の多さで選んでみてくださいね。植え付けのしかた
植え付けの方法を解説します。植え付けは、以下の手順でおこなえますよ。- 苗と比べひとまわり大きな容器を用意する
- 容器に鉢底ネットを敷きその上に鉢底石を引く(底が見えなくなるまで)
- 用意した土を容器の半分程度まで入れる
- 苗を取り出して容器の中心に置く
- 土を入れる
- 隙間が無いように棒状のもので押し入れる
- 水をたっぷり与える
植え替え
次に植え替えについて解説します。ハナカンザシの植え替えは少し他の植物とは違い、植え替えをおこなう場合としない場合に分かれます。詳しく見ていきましょう。ハナカンザシは一年草として扱われることが多い
ハナカンザシは一年草として取り扱うことがほとんどです。そのため、ハナカンザシの植え替えは必要ありません。枯れる時期が来れば自然と枯れるので、そのままでも丈夫です。多年草として育てる場合は4月~5月頃に植え替える
ただし、ハナカンザシを多年草として育てる場合は4~5月頃に植え替えをおこない育て方を変えます。草花用の土などを使うなどして、梅雨と真夏に備えましょう。植え替え方法は、植え付け方法と同じなので、省略します。剪定
ハナカンザシの剪定の方法も見ていきましょう。草花の剪定は樹木のような剪定と違います。そのため、樹木のみの剪定経験しかない場合は間違えないように確認しましょう。切り戻し
ハナカンザシの切り戻しは混み合わないように、古い株を切り戻しするだけです。混み合いそうな場所を見つけて古い株なら切り戻してあげましょう。花がら切り
ハナカンザシの花が終わったら、花がら切りをおこないます。咲き終わった花をそのままにしておくと病気・害虫やカビの発生の原因に繋がります。また、株自体の寿命も短くなる傾向があるので、咲き終わった花はすぐに切り取ってしまいましょう。枝すかし・刈り込み
ハナカンザシの枝すかし・刈り込みは古い枝を切り取るだけです。古い枝を切り取ることで、新しい枝が生えて株自体も長持ちするようになりますよ。夏越し
ハナカンザシは基本的に夏越しできな植物です。そのため、多くは一年草と扱われています。しかし、育て方によっては多年草と扱われることもあるので、夏越しが可能な場合もあります。詳しく見ていきましょう。育てる環境により夏越しできる場合がある
先述した通り、ハナカンザシは基本的に夏越しができません。しかし、育てる方や環境によっては夏越しが可能になる場合もあります。まずは、ご自身の環境が夏越しできのか確かめてみてください。梅雨の間は雨除けできる場所に
ハナカンザシが夏越しできる環境は、雨除けできる場所です。特に梅雨の時期は高頻度で雨が降るので、雨除けは必須になります。まずは、自分の家でどこなら雨除けできるのか考えてみてください。温度が高くなりすぎない場所で管理する
ハナカンザシを夏越しさせるなら、温度が高くなりにくい場所で管理します。ハナカンザシは暑さに弱い観葉植物です。そのため、梅雨が過ぎた後は真夏の猛暑が課題になります。記録できる温度計を置くなどして、温度の確認をしてみてください。「月にサボテン」などのサイトでも夏越しのポイントが紹介されている
ハナカンザシの夏越しについてさらに詳しく知りたいなら「月にサボテン」などのサイトを参考にしてみてください。ハナカンザシの夏越しは困難な場合も多いので「月にサボテン」など色んなサイトを参考にして育て方を確認してみてくださいね。支柱立て
次にハナカンザシの支柱立てについて解説します。ハナカンザシの種類によって支柱が必要なのか変わります。まずは、育てているハナカンザシに支柱が必要なのか確認してくださいね。風で茎が折れたり倒れたりしないよう対策する
支柱建てをおこなうことで、風で茎が折れないように対策できます。とはいえ、種類によってはそもそも支柱が必要ない品種も存在します。本当に支柱が必要なのか、確認してくださいね。高性種を栽培する場合は支柱が必要
ハナカンザシの中でも高性種を栽培する場合は支柱が必要になります。高性種とは草丈が高く成長する品種です。 草丈が高く成長すると、風の影響を強く受けるので、茎が折れやすくなります。そのため、支柱を立てて茎が折れないようにするんですね。高性種のハナカンザシを育てているなら、支柱を立ててくださいね。ハナカンザシの挿し木での増やし方
ハナカンザシの増やし方について解説します。ここでは挿し木での増やし方を紹介します。正しい育て方ができているなら、挿し木で順調に増やせるでしょう。詳しく見ていきましょう。挿し木の適期:3月~5月
ハナカンザシの挿し木をおこなう期間は3~5月が適期です。寒さが和らいで、比較的暖かく日当たりも丁度よくなった3~5月頃に挿し木をおこなうと、成功する可能性が高いですよ。挿し木のしかた
ハナカンザシの挿し木の方法は次の方法で、簡単におこなえますよ。- ハナカンザシを15cm程度にカットする
- カットした枝の切り口を斜めにカットする
- 水を張った容器に枝を挿し1時間以上水を吸わせる
- 鉢に植えたっぷりの水を与える
- 発根するまで待つ
ハナカンザシの種まきでの増やし方
ハナカンザシは種まきでも増やせます。しかし、ハナカンザシは日本の環境では種がつきにくいです。日本で種を採ろうとすると、ハナカンザシの育て方に合った施設が必要になります。そのため、ハナカンザシの種を購入して増やすのがおすすめです。種まきの適期:9月~10月
ハナカンザシの種をまくなら9~10月に種を撒きます。ただし、9~10月に種を撒けるのは霜が降らない暖かい地域のみです。寒い地域の場合は3月ぐらいに種を撒きましょう。種まきのしかた
ハナカンザシの種まきの方法は、一般的な植物の種まきと同じです。難しく考えず、セオリー通りに種を撒いてあげてください。また、発芽するにが25度程度が必要になります。育て方の参考にしてください。【まとめ】ハナカンザシの育て方を紹介!夏越しのコツや増やし方まで徹底解説
本記事ではハナカンザシの育て方について解説しました。ハナカンザシは育て方によって一年草にも多年草にもなる植物でしたね。また、地域によっては一年草にせざるをえないので注意が必要です。 本記事のポイントは- ハナカンザシの花は紙のような感触が特徴
- 暑さ寒さ共に強くないので管理に工夫が必要
- 夏越しさせるなら土を替える必要がある