モッコウバラの育て方を紹介!初心者でも簡単な植え付けや剪定方法も

モッコウバラの育て方
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目次

桜が咲き終わったころにカスタードクリームのような淡い黄色の花や可憐な白の花を咲かせるモッコウバラ。優しい香りを放ちながら枝いっぱいに花をつける姿はとても魅力的です。そんなモッコウバラは通常のバラよりも育てやすく、園芸初心者でも簡単に育てることができます。 今回は誰でも簡単に育てることができるモッコウバラの育て方について以下の通りに解説していきます。
  • モッコウバラの基本情報
  • モッコウバラの育て方
  • 日々の手入れのコツ
モッコウバラはアーチ状のものやフェンスにうまく誘引できれば、簡単に自分好みの形に形成できる植物です。モッコウバラの育て方、剪定・誘引、適した環境など詳しく解説していきます。この記事を最後まで読めばモッコウバラの育て方やうまくいくコツなどがわかるため、これから育ててみようと思っている方は最後まで読んでみてください。

モッコウバラとはどんな植物?

モッコウバラとはどんな植物?
モッコウバラの育て方を解説していきますが、そもそもモッコウバラという植物を知っていますか。モッコウバラの基本情報について解説していきます。

ツルばらの一種

モッコウバラは中国原産のツルばらの一種です。バラ科バラ属に属する常緑つる性木本になります。四季咲きのバラと比べるとトゲがなく丈夫な枝にたくさんの花をつける植物です。また生育が旺盛な植物で、放ってしまうと枝ばかりが伸び花が咲かなくなったり花付きが悪くなります。せっかくのモッコウバラを放置して育てるのではなくきちんとした管理を行うことによって綺麗な姿で成長するでしょう。

成長が早く草丈3m~10mほどになる

モッコウバラは成長が早く草丈が最大で10Mほどになるものもある植物です。モッコウバラの葉は小さく、花は白と黄色の2色で一重咲きと八重咲きがあり、大きく分けて4種類に分けられます。モッコウバラはツルばらの中でも最も大きくなるランブラーという種類に分類され、枝という枝にびっしりと直径3cmほどの小さな花を咲かせる植物になります。

4月~5月に白や黄色の香りが良い花を咲かせる

モッコウバラの花は4月から5月の春頃に開花し、白や黄色の可愛らしい花を房状に咲かせます。モッコウバラの花付きはよく満開の時期には枝をしならせるほどのたくさんの花を咲かせるため、遠くからでも人目を引くような植物です。モッコウバラは香りもよく、甘くて芳醇な香りがします。和名では「木香薔薇」といい、インド原産の植物から取れる木香という芳香剤に似た香りが花から漂うことから木香薔薇と名づけられました

トゲがなく初心者でも育てやすいバラ

モッコウバラは普通のバラより丈夫で病害虫には強い植物のため、園芸初心者の方でも比較的育てやすい植物です。また植物全体にトゲがないことも誰もが育てやすい理由になります。モッコウバラはつる性の植物のため、育ててみようと思ったらアーチやフェンスに誘引して庭や花の形を自分の好みに演出してみましょう。

モッコウバラの育て方①:置き場所

モッコウバラの育て方①:置き場所
モッコウバラは生育旺盛な植物です。モッコウバラにとって良い置き場所について解説いたします。

日当たりと風通しの良い場所で管理

モッコウバラは庭植えや鉢植えでも日当たりと風通しの良い場所で管理することで元気にのびのびと育ってくれます。寒さには弱いため、寒冷地での栽培や寒い場所での栽培は避けてください。

日当たりが悪いと花つきが悪くなる

モッコウバラは生育が旺盛な植物のため日陰でも育ちますが、日があまりにも当たらないと花付きが悪く病害虫の被害にあいやすくなります。よく日が当たる場所でモッコウバラを育て綺麗な花を咲かせましょう。

モッコウバラの育て方②:水やり

モッコウバラの育て方②:水やり
モッコウバラの水やりについてです。モッコウバラを元気に育てるために適切な水やりについて解説いたします。

土の表面が乾いたら水やり

水は鉢植えの表土が乾燥して白っぽくなっていたら水を与えるタイミングになります。水は鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えてください。夏ごろの気温が高い時期の水やりは昼間に行うと蒸れてしまったり、水温が高くなって植物が弱ってしまう原因となります。夏場の水やりは午前中か夕方の涼しい時間帯に行いましょう。土が湿っている状態が続くと根が腐ってしまうため、しっかり土が乾いてから水をたっぷり与えるようにメリハリをつけると元気にすくすく育ちます。

地植えの場合は基本不要

モッコウバラを地植えで育てる場合は、特に水やりの心配はなく降雨で問題はありません。庭に植え付けたあと根が根付くまではしっかり水やりを行うことが大切ですが、根付いてからは水やりに気を配ることはないです。晴れが続いて乾燥した日が続いたら様子を見て水を与えてください

モッコウバラの育て方③:土作り

モッコウバラの育て方③:土作り
モッコウバラの土づくりについてです。モッコウバラを元気に育てるために適切な土づくりを解説いたします。

水はけと水持ちの良い土が適している

モッコウバラを育てることに適した土は水はけがよく水もちの良い土壌が最適です。水はけ・水もちがいい用土を使用すると土に含まれる水分を調節でき、空気もうまく循環させることができます。水もちと水はけの良い用土を使用することによって植物に必要な水と空気を適切に供給できるようになるため、モッコウバラを育てるときには水はけと水もちの良い用土を用意しましょう。

バラ専用培養土がおすすめ

モッコウバラは市販されているバラ専用の培養土で十分元気に育ちます。自分で配合した用土を使用する場合は赤玉石6:腐葉土4の割合で混ぜたものを用意しましょう。バラ専用の培養土はモッコウバラが育ちやすい土づくりができているためおすすめです。

モッコウバラの育て方④:肥料

モッコウバラの育て方④:肥料
モッコウバラの肥料についてです。モッコウバラに与える適切な肥料の与え方について解説いたします。

植え付け時に元肥として緩効性肥料を施す

肥料は植え付けるときに土壌に堆肥として緩効性肥料を施して、土壌を栄養豊かにしてください。土壌に栄養がなさすぎると花が開花するまで時間がかかったり、花付きが悪くなったりします。他のバラの品種よりも生命力が強いため与える回数が少なくても大丈夫です。市販されているバラ用の肥料もあるため、どのような肥料がいいかわからなくなったらバラ用の肥料を使用してみましょう。

モッコウバラは多肥を嫌うため注意

モッコウバラは肥料を与えすぎると、子孫を残そうとせずに枝や茎ばかりを伸ばし花を咲かせなくなります。また病害虫の被害にも合いやすく、枯れる原因になるため肥料の与えすぎはよくありません。肥料は普段から控えめに与え、特に生育期が終わる9月以降は肥料を与えないようにしてください。

モッコウバラに多い病害虫と対処法

モッコウバラに多い病害虫と対処法
モッコウバラは生育が旺盛なため病気や害虫の被害は少ない植物ですが、弱ってくるとアブラムシやハダニの餌食になってしまうことがあります。モッコウバラがアブラムシやハダニの被害にあったときの対処法について解説していきますのでご覧ください。

アブラムシ

アブラムシは春先に多く発生し新芽を食べて最終的に枯らしてしまう害虫です。見つけたらすぐに専用の薬剤で駆除を行うか歯ブラシなどでこそぎ落としてください。定期的に葉水を行うことも予防につながるため、予防もしっかり行いましょう。

ハダニ

ハダニは夏に乾燥すると発生します。葉が密集して湿度が高くなったり、植物が乾燥していたりするとよく発生する害虫です。適度に剪定を行ったりこまめに葉水を行うなど予防を心がけましょう。ハダニが発生してしまったら葉や花弁の栄養を吸収し枯らしてしまうため、すぐに殺虫剤などで駆除を行ってください。

モッコウバラの日々の手入れのコツ

モッコウバラの日々の手入れのコツ
ここまで育て方の基本を解説してきました。ここからは手入れのコツや増やし方について解説していきたいと思います。まずは日々のお手入れのコツについて解説していきますのでご覧ください。

枝の誘引

モッコウバラはつる性の植物のためつるをどんどん伸ばす植物です。どんどん伸びるつるを自分の好きな形に誘引することで、自分好みのおしゃれな庭やインテリアにできます。モッコウバラを誘引することで綺麗でおしゃれなインテリアグリーンになるでしょう。

剪定

モッコウバラの剪定を行うことで風通しが良くなり、病気や害虫の発生を防げたり翌年にも花を楽しめることができます。剪定は花が咲き終わった後に枝の付け根からカットしてください。モッコウバラの株本から若い芽であるシュートは、放っておくと縦横無尽に伸びてしまいます。花をたくさん咲かせたいのなら邪魔なシュートは剪定しましょう。

モッコウバラの苗の選び方

モッコウバラの苗の選び方
モッコウバラを育ててみようと思ったときに、どこを見て購入の判断を付ければいいかわかりませんよね。モッコウバラを選ぶ際のポイントについて解説いたしますので、購入される際にはぜひ参考にしてみてください。

種から育てるのは時間がかかるため苗の購入がおすすめ

モッコウバラを種から育てると開花するまでに3年ほどかかります。そのため早く花が見たい方は種より苗を購入した方がおすすめです。秋になるとホームセンターや園芸店にモッコウバラの苗が出始めるため、秋ごろに購入してください。

葉や茎の色が鮮やかなものを選ぶ

植物の状態は葉や茎によく表れます。葉につやがあって株本までしっかりと茂っている鮮やかな緑色のものを選びましょう。葉が落ちていたり枝が折れているものはなるべく避けてください。また枝に花芽がついているものであれば翌春には開花が楽しめます。花を楽しみたい方は葉が鮮やかな色で花芽がついているものを選んでください。

虫がついていないか確認する

必ず植物全体を見て虫がついていないか確認してから購入してください。虫は葉の裏や目につきにくい場所に発生していることが多いため、虫には注意しましょう。

変色や徒長しているものは選ばない

苗の葉や茎が変色していたり徒長しているものは選ばないでください。変色や徒長しているものは環境が悪い場所で育ってきている植物のため避けましょう。弱っているモッコウバラよりも元気なモッコウバラの方が育てやすいし枯れる心配が少ないため、変色や徒長しているものは選ばないようにしてください。

モッコウバラの植え付けのポイント

モッコウバラの植え付けのポイント
モッコウバラの植え付けについて解説します。植え付けのポイントについて解説するので、モッコウバラを植え付けする際には参考にしてください。

10月~11月が植え付けの適期

モッコウバラを植え付ける際には10月から11月が適しています。花が咲き終わった時期に植え付けると植物を傷つけにくいです。モッコウバラの枝は成長が早いため、誘引するための支柱やフェンス、アーチ等の準備も必要になります。植え付け後はたっぷりと水を与えて管理してください。

鉢植えの場合は苗より二回り以上大きいものを使う

モッコウバラを鉢植えに植え付ける場合は、苗の大きさにもよりますが苗より二回りくらい大きな鉢を用意して植え付けてください。大きく成長しても倒れないような大きな鉢に植え付けることで根詰まりを引き起こすことなく成長ができます。

プランターの場合は間隔をあけて植えつける

地植えやプランターの場合は間隔を十分に開けて植え付けましょう。成長しているモッコウバラ同士が成長の妨げになることもあるため、植える場所の間隔はあけて植え付けてください。また地植えやプランターに植え付ける場合、植え付ける土に堆肥を混ぜ込んでおく必要があります。肥料を混ぜ込んだ土で間隔を空けながら植え付けていきましょう。

根鉢を崩さないようにポットから出す

地植えや鉢植えに限らず、根についた土はほぐさずそのまま植え付けてください。もともと苗についていた土は落とさずにポットから出すことで形も崩れずにうまく植え付けることができます。

モッコウバラの植え替えのポイント

モッコウバラの植え替えのポイント
モッコウバラの植え替えについて解説いたします。植え替えのポイントについて解説いたしますのでモッコウバラを植え替えする際には参考にしてください。

根詰まりを防ぐため数年に1回植え替えをする

モッコウバラを鉢植えで育てている場合は根詰まりを防ぐために数年に1回は植え替えが必要です。鉢の中にある根が鉢底から出てきたら植え替えを行いましょう。植え替えることで根が生えるスペースを確保でき、新しい土によって栄養が補給されます。植え替えを行うことで植物が弱ってきたり花が咲かなくなることを防げるため、必ず数年に1回は植え替えを行いましょう。

11月頃が植え替えの適期

植え替えは花が咲き終わって寒くなってきた11月頃が適しています。モッコウバラが休眠期に入るため寒くなってきた秋から冬に行いましょう。
  1. 鉢の底を鉢底ネットで覆い鉢底石を敷き詰める
  2. 鉢の3分の1から2分の1くらいまで用土を入れ、根についた土は崩さずに苗を鉢の中心に置く
  3. 鉢の縁から下2cmから3cmのところまで用土を入れ、たっぷりと水やりを行う
  4. 水やりを行い沈んだ分の用土を足し完成
植え替え後は普段の水やりに比べて水を欲しがります。普段よりも少し水やりに注意してください。

根鉢を崩さないよう注意

植え替えるときに根を傷つけないように注意を払いながら優しく根鉢を崩さないように植え替えてください。植え替えるときに枯れた葉、茶色や褐色になっている根を見つけたら切り取りましょう。元気な葉や根を残して根鉢も崩さないように注意しながら植え替えを行ってください。

モッコウバラの増やし方

モッコウバラの増やし方
モッコウバラは生育が旺盛な植物のため、増やすのに適した方法があります。モッコウバラを増やす方法について解説いたしますのでご覧ください。

挿し木が一般的

モッコウバラは成長が早い植物のため、増やすには挿し木が一般的な方法になります。挿し木は簡単に増やすことができ、やり方も簡単です。モッコウバラを1年楽しんだら挿し木に挑戦してみて、モッコウバラを増やしてみましょう。

花が咲き終わった6月~7月が適期

モッコウバラの挿し木は花が咲き終わった6月から7月くらいに行うといいです。挿し木を行い根がきちんと発根していることが確認出来たら鉢植えや地植えに植え替えて育てていってください。

10cm~15cmほど切り落とす

モッコウバラは2か月ほどで発根します。発根するまできちんと栽培を行うことが挿し木の成功につながるでしょう。
  1. 花が咲き終わった枝を先端から10cmから15cmほど切り落として、枝の根元を斜めにカット
  2. 斜めにカットした枝を1時間ほど水に浸し、発根促進剤をまぶす
  3. 湿らせた用土を入れた鉢に挿す
  4. 水分の蒸発を防ぐため葉は半分に切り、ビニール袋やラップで鉢を覆う
  5. 水を切らさないように明るい日陰で発根するまで管理
  6. 発根したらビニールを外し、鉢や地面に植え替えて完成
挿し木が成功するポイントは「挿している部分が常に水で湿っている状態をキープ」「根がでたら水を与えすぎない」です。これらを守ることで挿し木が成功しやすくなるため特にポイントに気を付けながら挿し木を行いましょう。

モッコウバラの誘引のやり方

モッコウバラの誘引のやり方
モッコウバラはつる性の植物のため、誘引する形でユニークになるかおしゃれになるか決まります。誘引のやり方について解説いたしますのでご覧ください。

モッコウバラの誘引とは

誘引とは植物のつるや枝、茎を支柱に結び付けて、成長する方向や全体の形を整えたり日当たりをよくして花実の付きをよくしたりすることです。モッコウバラで誘引するためにはアーチ状のものやフェンスで仕立てが必要になります。アーチ状のものやフェンスにモッコウバラを誘引することによって見た目が華やかでおしゃれなガーデニングやインテリアとなるでしょう。モッコウバラを誘引して自分好みの形を楽しんでください。

ワイヤーメッシュを使ってフェンスを作ってみよう

モッコウバラを誘引に仕立てることが多いのがワイヤーメッシュを使ったフェンスです。フェンスにモッコウバラを誘引して彩るととても華やかなフェンスが出来上がります。成長が緩やかになってくる秋にシュートを誘引することで綺麗に絡みつきながら伸びていくでしょう。モッコウバラの誘引は自分好みにアレンジしやすいため、モッコウバラの誘引にチャレンジしてみてください。

やり方

モッコウバラのやり方について説明いたします。
  1. 太い枝を仕立てるフェンスやアーチ状のものに斜めまたは横向きに絡ませる
  2. フェンスに絡ませたらある程度動かないように麻縄で固定
  3. 残った細い枝や短い枝は枝の隙間を埋めるように固め、固定しにくい枝は切り落とす
  4. 全体を固定できたら完成
前年も誘引を行ったなら前年の誘引を解いて、誘引をし直すとより美しいフェンスを楽しめます。

【まとめ】モッコウバラの育て方を紹介!初心者でも簡単な植え付けや剪定方法も

いかがでしたでしょうか。今回はモッコウバラの育て方について解説してきました。 今回の記事のポイントは以下の通りです。
  • モッコウバラはツルばらの1種で、トゲがなく初心者でも育てやすいバラ
  • モッコウバラの基本的な育て方は日当たりと風通しの良い場所で水のメリハリをつけながら与えると元気にのびのびと育つ
  • 枝の誘引や剪定を行うことで、形を整えながら綺麗に育てることができる
モッコウバラは生命力が強くトゲがないため誰でも簡単に育てることができる植物です。花も淡い色の花を咲かせ優しい香りのするモッコウバラはとても魅力的な植物になります。この記事を読んでモッコウバラに興味を持ったら、ぜひ育てることに挑戦してください。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。