フウセンカズラの育て方を紹介!摘心のコツやお手入れのポイントまで

フウセンカズラの育て方
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目次

フウセンカズラは巻きひげを持っていて、フェンスなどに絡みつきながら繁茂する人気の高い植物です。グリーンカーテンを作るのにも向いていてお手入れが簡単なので、初心者で「フウセンカズラで園芸を始めてみよう」という方も多くいらっしゃいます。 ただ、基本的には育て方はそこまで難しくはないものの、適切な育て方をしないと思ったように成長してくれない可能性があります。 そこで今回、
  • そもそもフウセンカズラってどんな植物?
  • フウセンカズラの育て方のポイント
  • フウセンカズラのお手入れ
というテーマで解説していきます。 当記事を最後までお読みいただくことによって、フウセンカズラの適切な育て方について知ることができます。 フウセンカズラの適切な育て方を実践することによって、涼しげで繊細な草姿を長く楽しむことができますので、是非当記事を最後までご覧ください。

そもそもフウセンカズラ(ふうせんかずら・風船葛)ってどんな植物なの?

そもそもフウセンカズラ(ふうせんかずら・風船葛)ってどんな植物なの?
ここからは、フウセンカズラはどのような植物なのか、その特徴について説明していきます。フウセンカズラの育て方を知るうえでの基本情報となりますので、まずは確認しておきましょう。

アジア・アフリカを原産とするムクロジ科フウセンカズラ属の一年草

フウセンカズラはアジア・アフリカを原産とするムクロジ科フウセンカズラ属の一年草です。花言葉は「一緒に飛び立ちたい」や「あなたとともに」で、軽やかな果実をつけるということから連想されたといわれており、多くの果実をつけることから「多忙」という花言葉も存在します。 フウセンカズラは夏から初秋にかけて花を咲かせ、花が大きく風船のような形状をしていることから「風船葛(ふうせんかずら)」と呼ばれています。中にはハート形の花を持つ品種もあるため、ハート形状の花を持つ品種を探し求める方もいらっしゃいます。 風船葛(ふうせんかずら)は観賞用に栽培されることが多く、庭園などで見かけることが多い植物です。

開花後に紙風船のような実をつける

フウセンカズラは名前の通り、開花後に紙風船のような実をつけます。実は花が受粉されてから成熟すると中に種子ができて、外側が膨らんで風船のような形になります。この実は空気が入っていて浮力があるので、風に乗って遠くまで飛ぶことができます。 フウセンカズラのタネの模様は猿の顔のようにも見えるため、愛嬌のある造形を楽しむことができるでしょう。

つる性で小さな白い花をつけ、グリーンカーテンとしても人気

フウセンカズラはつる性で小さな白い花をつけ、グリーンカーテンとしても人気です。グリーンカーテン(緑のカーテン)は植物を支柱やフェンス、ネットなどに絡ませて、垂直の表面を覆うように育てられた緑のカーテン状の植物を指します。 フウセンカズラをグリーンカーテンとして育てる場合には、十分な日光を受けられる場所で育てることが重要です。 適切な育て方とお手入れをすることによって、美しい外観と涼しい陰のあるグリーンカーテンが完成します。

お手入れが簡単なので初心者でも育てやすい

フウセンカズラはお手入れが簡単なので、初心者でも育てやすいという特徴があります。育て方もそこまで複雑ではないため、いくつかのポイントを押さえておくことによって、長く健康に生長させることができるでしょう。

フウセンカズラの育て方のポイント①置き場所

フウセンカズラの育て方のポイント①置き場所
まず、フウセンカズラの育て方のポイントとして「置き場所」があります。フウセンカズラを配置する場所によって成長が大きく変わってくるため、適切な置き場所を知っておきましょう。

日当たりが良い場所を好む

フウセンカズラは日当たりの良い場所を好みます。真夏の直射日光に当てても元気に育つので、「夏は日陰に、冬は日当たりが良い場所に」といった育て方の使い分けが必要ありません。 フウセンカズラが思ったように成長しない時は、日照不足になっている可能性があります。基本的には日当たりの良い場所で管理しましょう。

つる性のため支柱など這わせるものが必要

フウセンカズラはつる性のため支柱などツルを這わせるものが必要です。特にグリーンカーテンとしてフウセンカズラを育てる際は、適切な支柱やフレームを用意して、ツルが上方に成長できるようにしましょう。

室内栽培にはあまり向かない

フウセンカズラの適切な育て方として「十分な日光を与える」ことが重要となります。そのため、室内栽培だと十分な日光を確保することが難しく、成長に悪影響となる可能性があります。 室内栽培を行う場合は、室内での明かりやスペースを確保できるという条件が必要となります。

フウセンカズラの育て方のポイント②水やり

フウセンカズラの育て方のポイント②水やり
次のフウセンカズラの育て方のポイントは「水やり」です。フウセンカズラは生育旺盛なので水をたくさん必要としますが、ひたすら与えればいいというわけではありません。適切な育て方をするためにはタイミングが重要となります。

地植えは根付いたあとの水やりは基本的に不要

地植えの場合であれば、根付いたあとの水やりは基本的に不要です。土の表面が乾燥したタイミングで水をたくさん与えるようにしましょう。具体的には、指を土の表面に差し込んでみて、土が乾いていた場合に水を与えます。 ただ、真昼に水を与えると蒸れやすくなるため、なるべく気温の低い朝か夕方に水やりをするのがおすすめです。

鉢植え・プランター植えの場合:土が渇いたらたっぷりと

鉢植えやプランター植えでの育て方の場合、土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。環境や気温によっても水分の蒸発するスピードが変わるため、夏は比較的頻繁に水やりをする必要があります。そして冬は生長が遅くなるので、水やりの頻度を減らして土が乾くタイミングで水やりをしていきます。 また、フウセンカズラはきれいな水を好むため、可能であれば浄水器で水をきれいにして与えると良いでしょう。

フウセンカズラの育て方のポイント③土

フウセンカズラの育て方のポイント③土
次のフウセンカズラの育て方のポイントは「土」です。適切な土壌でフウセンカズラを育てることで健康な生長をサポートすることができます。

水はけが良く通気性のある土を好む

フウセンカズラは水はけが良く通気性のある土を好みます。そのため、砂やパーライト、腐葉土を混ぜた軽くて水はけの良い土を使用するのがおすすめです。そして、通気性のある土を選ぶことで根が酸素を適切に吸収できるようになり、病気や根腐れを防ぐことができます。 また、フウセンカズラはやや酸性から中世の土壌を好むので、土壌のpH値を測定する際にpH6から7の範囲にしておくと良いでしょう。

地植えの場合:掘り起こした土に完熟堆肥や腐葉土を混ぜ込む

フウセンカズラを地植えで育てる場合、掘り起こした土に完熟堆肥や腐葉土を混ぜ込みましょう。完熟堆肥や腐葉土を混ぜ込んだ土にすることで生長が促進され、タネの状態であっても育ちやすくなります。

鉢植えの場合

フウセンカズラを鉢植えで育てる場合も「水はけが良く通気性がある土」がポイントとなります。ただ、そこまで複雑な配合をする必要はなく、これから紹介する土で十分に生育させることができます。

市販の草花用培養土を用いる

まず、市販の草花用培養土を用いるという方法です。元々栄養分を含んでいる肥沃な土壌となりますので、フウセンカズラに適切に栄養を供給することができます。草花用培養土は初心者でも入手しやすいのでおすすめです。

赤玉土6:腐葉土4の配合土でもよい

フウセンカズラを鉢植えで育てる際に「赤玉土6:腐葉土4」の配合土でも問題ありません。基本的にはフウセンカズラは丈夫なので、適切な栄養を供給できる土であればすくすくと育っていきます。

フウセンカズラの育て方のポイント④肥料

フウセンカズラの育て方のポイント④肥料

最後のフウセンカズラの育て方のポイントは「肥料」となります。肥料は何でもいいというわけではなく、肥料にチッソが多いものを利用すると葉が茂りすぎてしまう場合があります。 花つきを良くするためにも肥料の成分には気を付けましょう。適切な肥料を与えることによってフウセンカズラはぐんぐん生長していきます。

元肥:緩効性化成肥料を施す

元肥として暖効性化成肥料を施しましょう。暖効性化成肥料とは、与えた時から肥料の効果が表れ、ある程度の期間効果が持続する肥料を指します。暖効性化成肥料は追肥と元肥のどちらにも使用することができ、環境にもやさしい肥料となっています。

追肥

追肥は植物が成長する過程で、主に栄養を補給するために追加的に与えられる肥料を指します。植物が成長すると土壌から取り込んだ栄養分が枯渇していくので、追肥をすることで栄養不足を補うことができます。

リン酸分とカリ分の多い緩効性肥料を置き肥する

フウセンカズラの追肥では、リン酸分とカリ分の多い暖効性肥料を置き肥しましょう。置き肥とは、植物の栄養を補うために土壌の上に直接散布したり、植物の周囲にまいて与える肥料を指します。 リン酸は根の発育を促進するため、よりしっかりとした根の成長を促すことができ、風などで株が倒れるリスクを軽減することができます。また、カリウムは植物の耐性を向上させるのに役立ち、病気などに対する抵抗力を高められます。

液体肥料を定期的に施すのもよい

液体肥料を定期的に施すのもよいでしょう。液体肥料は水に溶かして使用するので、植物は必要な栄養を素早く吸収することができます。また、液体肥料を使うことによって根周辺に均一に栄養分が供給され、均一な生長を促進することが可能です。

窒素分が多いものは葉だけが茂り花付きが悪くなるので注意

窒素分が多い肥料を使用すると、葉だけが茂り花付きが悪くなるので注意が必要です。適切なバランスの肥料を使用することで、健康的で美しい花が咲くように成長させることができます。

フウセンカズラのお手入れ

フウセンカズラのお手入れ
ここからは、フウセンカズラが生長した後の適切な育て方、お手入れ方法について解説していきます。フウセンカズラは非常に速く生長する植物なので、定期的なお手入れをすることで生長をコントロールして美しい外観を保つことができます。

植え付け

フウセンカズラの植え付けをする際は、日当たりが良く風通しの良い場所を選びましょう。日陰の場所では生長が制限されて、花付きや実の形成が不十分になるおそれがあるためです。また、植え付けの時期も重要となります。

植え付けの適期:5月中旬~6月中旬

フウセンカズラの植え付けの適期は5月中旬~6月中旬となります。これはフウセンカズラは温暖な気候を好み、春から夏にかけて生長が促進されるため、5月中旬~6月中旬の時期に植え付けすることで健康的な生長が期待できるからです。

植え付けのしかた

苗の間隔は20~30cmで植え付けをするのが目安です。植え付けをする場合は、株元が地表面と平になるように植え付けるのがポイントです。また、フウセンカズラはつる性の植物なので、植え付ける際は適切な支柱や格子を用意して安定した生長環境にすることも重要です。

プランターに植える場合はなるべく深いものを

フウセンカズラをプランターに植える場合はなるべく深いものを使いましょう。プランターの底を深くすることによって、フウセンカズラの根が生長するための十分な空間を持つことができ、成長の阻害要因を無くすことができます。

摘心

摘心は植物の生長を制御するための方法の一つで、発芽した新芽や葉を切り取ることで形状を整えたり、健康的な生長を促進したりします。具体的な方法は、植物の先端部分や新しい芽を摘んで取り除くことによってその部分の生長を停止させ、側枝や側芽の生長にエネルギーを集中させます。 こうすることによって、花芽や実芽の形成を促進して、理想的な形状を保つことができます。

本葉が5~7枚になったら行う

本葉が5~7枚になったら芽の先端を摘み取っていきます。本葉を摘み取ることで新しいわき芽が出て、つるの数が増えていきます。

摘心のしかた

芽の先端を摘み取ることを摘心といい、摘心をした後に脇から芽が2本出て伸びてきたら、その2本を地面と平行になるようにします。そうすると2本から出たわき芽が空の方向に伸びていきます。

種まき

フウセンカズラの種まきをする際、いくつかのポイントに注意することで健康的に育てることが可能となります。

タネの入手方法

フウセンカズラの種子は園芸店やホームセンター、オンラインショップで購入することができます。また、種交換や友人・知人から入手する方法もあります。

ポットにまく方法

種まき用のポットに培養土を適量入れ、フウセンカズラの種を均等にまいていきます。ポットは温かく日光に当たる場所におきましょう。

直まきの方法

直まきの場合、土壌の表面にフウセンカズラの種を均等にまきます。種の大きさの2倍程度の深さにまき、まいた後は軽く培養土をかぶせます。

発芽後の管理

フウセンカズラの種が発芽した後、強い直射日光は避けるようにしましょう。また、適切な温度を保って、定期的な水やりを行います。また、必要に応じて高さや広がりを調整するために剪定をしましょう。

つるの誘引

ここからは、フウセンカズラのつるの誘引について説明していきます。上手くつるの誘引をすることができると、フウセンカズラを美しく見せることができます。

ネットに誘引してグリーンカーテンに仕立てる

フウセンカズラをネットに誘引することでグリーンカーテンに仕立てることができます。不要なつるや枝については剪定し、適宜形を整えていきましょう。

支柱に添わせる

フウセンカズラを支柱に添わせていきましょう。支柱は堅固にして、フウセンカズラが生長しても重さを支えられるようにします。

病害虫

フウセンカズラに病害虫がつくことによって、健康への影響や他の植物への被害が懸念されます。特に9月は気温が下がり始める季節のため、病害虫を引き寄せやすくなっています。 庭園全体に病気が広がってしまう可能性もあるため、9月は特に入念にチェックをし、発見後すぐに対処することが重要です。

ハダニ

ハダニは葉の裏から植物の細胞液を吸う小さな昆虫で、多くの植物に被害を与えます。ハダニがフウセンカズラに攻撃を仕掛けると葉の裏面に小さな斑点が現れ、葉の変色が始まります。 そして感染が進むと葉が黄色くなって乾燥し、最終的に落葉することもあります。

対処法:葉水をしたり、殺虫剤をかける

ハダニの対処法としては、石鹸水やニームオイルといった天然の殺虫剤をかけるというものがあります。葉水をすることでハダニを物理的に除去することもできます。また、ハダニの天敵昆虫を放つという方法もあります。

【まとめ】フウセンカズラの育て方を紹介!摘心のコツやお手入れのポイントまで

ここまで、フウセンカズラの育て方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、
  • フウセンカズラは丈夫でお手入れが簡単という特徴がある
  • フウセンカズラの育て方は「置き場所」「水やり」「土」「肥料」が重要
  • フウセンカズラのお手入れ方法を知ることで園芸を長く楽しめる
です。 フウセンカズラの適切な育て方を知ることによって、特徴的な花や実を長く楽しむことができますので、是非当記事をご参考にしていただけたらと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。