アスターの育て方を紹介!種まきのしかたから人気の品種まで徹底解説

アスターの育て方を紹介!種まきのしかたから人気の品種まで徹底解説
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目次

皆さんはアスターという植物をご存じでしょうか?アスターはキク科の植物で、別名は「エゾギク」とも呼ばれています。日本で品種改良が進み、園芸植物として切り花などに重宝されています。 しかし、アスターってどのような植物かよくわからないし、切り花として扱われていても育て方なんてわからないし…と思う人も多いのではないかと思います。 そこで、この記事では
  • アスターの基本情報
  • アスターの育て方について
  • アスターの病原虫の対処方法や植え付け方法
  • アスターのたくさんの品種
について詳しく解説していきたいと思います。 この記事を最後まで読んでいただければ、アスターという植物、アスターの育て方も理解できるのではないかと思います。 ぜひ最後までご覧ください!

アスターってどんな植物?

アスターってどんな植物?
まず、アスターとはどんな植物なのかを紹介しましょう。

アスターの基本情報

アスターはキク科カリステフス属の植物です。 日本では古くから仏花や切り花として栽培され、親しまれてきました。 花の色もたくさんあり、白・桃・紅赤・紫・青色があります。 近年は品種改良により、様々な花型や花色が楽しめる人気品種となりました。
植物名 アスター
学名 Callistephus chinensis
草丈 30cm~1mほど
耐寒性 やや弱め
耐暑性 強い

中国北部原産の半耐寒性の一年草

アスターは元々は中国北部原産の古くから知られた草花です。 半耐寒性の一年草で、多数の園芸品種が存在しますよ。

エゾギクやサツマギクとも呼ばれる

アスターは別名でエゾギク(蝦夷菊)と呼ばれていますが、江戸時代に渡来した後、実際は九州で多く作られていました。 そのためサツマギク(薩摩菊)とも呼ばれています。 そのほか中国北部から朝鮮半島北部で自生していたため、チャイナアスターや朝鮮菊とも呼ばれるとか。

古くから仏花などの切り花として親しまれてきた

日本では古くから仏花など、夏の切り花として長く親しまれてきました。 そのため、切り花として多く栽培されています。

近年の品種改良で大輪種などが登場し人気が急増した

以前は仏花などの切り花としてのイメージが強かったアスターですが、近年は品種改良により、小ぶりのダリアを思わせるような大輪種や微妙な色の品種が登場し、園芸植物として人気が急上昇しています。 ガーデンや花壇でアスターを育てる方も多いですよ!

多年草タイプで冬越しして花を咲かせる宿根アスターも人気

アスターとは別に、宿根アスターも人気があります。 宿根アスターはキク科シオン属で、キク科の中でも大きな属の1つです。 アスターとは違い、多年草で地植えで育てていても冬越しができます。

アスターと宿根アスターは育て方に違いがあるので注意

アスターと宿根アスターには育て方に違いがあるので注意が必要です。 アスターは一年草であり、寒さには弱く、また連作障害を起こしやすい植物でもあります。 半面、多年草である宿根アスターは冬越しが可能なので、防寒などが必要なかったりします。 アスターによって育て方に違いがあるので、間違えないようにしましょう。

アスターは育てるのが難しいとされるが正しく育てれば初心者でも花を咲かすことができる

アスターは、育て方を少しでも間違えてしまうと、枯れてしまったり花が咲かなかったりと初心者には少し栽培難易度の高い園芸植物と言われています。 しかし、気を付けておく点がいくつかあり、それに気をつけつつ正しく育てることができれば初心者の方でもきれいな花を咲かせることは可能です! ぜひ、アスターの育て方をマスターしてみてください!

アスターの育て方【種まき】

アスターの育て方【種まき】
アスターとはどんな植物か理解できたのではないでしょうか?では、次にアスターの育て方を細かく分けて解説をしていきたいと思います。 まずは、アスターの育て方「種まき」について解説していきましょう。

春まきの時期は3~4月が適期

アスターは苗から育ててもOKですが、アスターは種まきでも育てることができ、春まきと秋まきで分けられます。 アスターを春まきする場合は3~4月ごろが適しています。

秋まきの時期は9~10月が適期

基本的に春に撒くのが適したアスターですが、秋にも種まきをすることができます。 秋に撒く場合は9~10月にまくのがよいでしょう。 この時の発芽温度も15~20℃前後です。

アスターの種まき手順

アスターの種まきの手順を簡単に解説しましょう。 アスターは移植を嫌う植物ですので、箱かポットにまくようにします。 セルトレーか6cmポットに2~3粒ずつでまき、発芽後は間引いたりする育て方をしましょう。

10日前後で発芽する

種まきをした後、5mmほど薄く土をかぶせ、翌日に水やりをしてあげます。 アスターは10日前後で発芽します。

発芽適温は20℃前後、寒すぎると発芽しないので注意する

アスターの発芽適温は15~20℃前後となります。 寒さに弱い植物ですので、あまりに寒すぎると発芽しませんので注意しましょう。

発芽するまで水を切らさないように注意する

アスターの種まきをした後、発芽するまでは水を切らさないように管理します。 あまり土壌の環境が悪いと、発芽しないこともあります。

アスターの育て方【用土】

アスターの育て方【用土】
アスターの育て方、次は「用土」について解説していきましょう。

酸性土壌を嫌うので植え付け2週間前に苦土石灰を施しておく

アスターは野菜同様、中性用土を好む植物です。 日本の土は基本的に酸性の土であるため、地植えで育てる場合は、植え付ける2週間前に土を掘り起こして、苦土石灰を混ぜて酸性調整を行いましょう。 アスターは野菜と同じ育て方をするため、用土を大事にしましょう。

水はけの良い土を好むので腐葉土を多めに混ぜる

また、水はけの良い土を好む植物でもありますので、苦土石灰を混ぜた土に腐葉土も混ぜておくとよいでしょう。 鉢植えの場合は、市販で販売されている腐葉土であれば中性ですので、そのまま使用できますよ。

アスターの育て方【肥料】

アスターの育て方【肥料】
アスターの育て方、次は「肥料」について解説していきましょう。

植え付け時に元肥として化成肥料を混ぜ込む

アスターの花付きや花数をよくしてあげるには、肥料をしっかりと与えてあげることが大事です。 なので、植え付けをするときに元肥として化成肥料を土に混ぜ込んでおくとよいでしょう。 地植えの場合は、土に苦土石灰を混ぜ込んでおいてもよいでしょう。

肥料切れしないよう週に一度液肥を与えて育てる

肥料が切れないよう、しっかりと管理してあげる必要があります。 追肥として即効性の化成肥料を1か月に1回与えるか、液体肥料を週に1度与えるようにしましょう。 つぼみがたくさんついて開花するまで続けるのがベストです。

肥料が足りていないと芽が出てこない場合があるので注意する

アスターは肥料が足りなく、栄養状態が悪くなると発芽しない可能性もあります。 種の品質によって出なかったり温度だったりと、これが原因とは言いきれませんが、しっかりと観察してあげることが大事です。

アスターの育て方【置き場所】

アスターの育て方【置き場所】
アスターの育て方、次は「置き場所」について解説していきましょう。

日当たりと風通しの良い場所に置く

アスターの育て方として、日当たりと風通しが良い場所に置いてあげましょう。 また、水はけの良い場所も選んであげることも大事ですよ。 日陰でアスターを育ててしまうと、茎が間延びしやすくなって倒れやすくなり、花付きも悪くなったりと、生育が悪くなります。

アスターは連作を嫌う

また、アスターは連作を嫌う植物でもあります。 そのため、同じ庭で育てたい場合でも、5~6年は育てることができません。

以前アスターを栽培した場所に置くと枯れる原因になるので注意

同じ場所で同じ植物を何回も植えると、連作障害を起こす原因になります。 特にアスターは連作障害を起こしやすい植物で、病気になりやすくなったり、生育が悪くなったりしてしまうのです。 これは、特定の養分が土の中から欠乏することが原因と言われており、枯れる原因となりますので、注意が必要です。

プランターや鉢植えでも以前アスターを育てた土に置かない

じゃあ、プランターや鉢植えだったら連作障害は起こらないのか?とお思いでしょうが、同じ土で育てると連作障害は起こります。 ですので、プランターや鉢植えで育てるときも、新しい用土を準備するようにしましょう。

アスターの育て方【水やり】

アスターの育て方【水やり】
アスターの育て方、次は「水やり」について解説していきましょう。

つぼみがつくまでは土の表面が乾いたらたっぷり水をあげる

アスターはやや乾燥気味を好む植物です。 しかし、苗の状態で乾燥が続くと、草丈が伸びないうちに開花してしまうこともあります。 なので、つぼみが付くまでは土の表面が乾いたらたっぷり水をあげてください。

つぼみがついたらやや乾燥気味に育てる

アスターにつぼみがついてきたらやや乾燥気味に育てていきます。 ただ、加湿に弱い植物なので、葉っぱやつぼみに水を当てないように、土に水を注ぐようにして与えてあげましょう。

アスターの植え替え・植え付け方法

アスターの植え替え・植え付け方法
育て方のポイントについてある程度解説してきましたので、ここからはアスターの植え替え・植え付け方法について解説していきましょう。

アスターは一年草なので植え替える必要はない

アスターは一年草ですので、花が咲いたあとは枯れてしまうので、植え替える必要はありません。 ただ、同じ用土で連作をすることは避けるようにしましょう。

2株以上植え付ける場合は苗と苗の間隔を15cmあける

もし、庭にアスターを2株以上植え付ける場合は、苗と苗の間隔を15cmほどあけて植えるようにします。 植え付け時期としては、3~5月ごろが適していますよ。

アスターの植え付け手順

アスターを植え付ける際の手順を解説しましょう。
  1. 日当たりが良くて水はけの良い場所を選び、用土に化成肥料や苦土石灰などを混ぜ込んで耕しておきます。
  2. 根っこを切らないようにポットから出して、15cm間隔で苗を植えていき、深植えにだけならないように気を付けて植え付けます。
植え付けをする時期として、本葉が4~5枚ほどついたら仮植えするか、庭や鉢植えに植え付けます。

アスターの剪定方法

アスターの剪定方法
アスターの育て方として、選定方法も解説しておこうと思います。

切り戻し剪定

まず、アスターの剪定として、切り戻し剪定というやり方があります。

切り戻しの適期は5月から6月

アスターは切り戻しする時期として、5月~6月に行うのがよいです。 株ごとに5~7本の茎を選んで残します。

1/3から半分ほどを残して上部を剪定する

また、切りすぎないように1/3から半分ほど残し、上部を剪定するようにします。 バッサリと切り戻すと、その位置からわき芽が出てきます。

アスターの切り戻し手順

アスターの切り戻し手順について解説しましょう。
  1. 5~6月ごろにスタートし、株ごとに5~7本ほど茎を選び、残します。
  2. 地上から約15cm程度刈り込みます
  3. 時間が経つと、わき芽が出てくるので、草丈を抑えることができます!

花がら摘み

アスターは花がら摘みも大切な選定方法ですので、解説していきます。

花がほぼ終わってきたら花がら摘みを行う

アスターは花が終わってきたころから、花がら摘みを行うようにしましょう。 あまりほったらかしにしてしまうと、そこから腐っていくことがありますので、注意が必要です。

花のついている茎の上部を剪定する

枯れた花のついた茎の上部を剪定することで、虫がつかなくすることができます。 また、株が弱ることを防ぐことができるので、花付きがよくなっていきますよ。

摘心

アスターの剪定方法、次は摘心を解説していきましょう。

摘心は春に本葉の枚数が5~6枚程度になった時が適期

摘心をする適期として、春に本葉の枚数が5~6枚程度になった時がよいです。 この時、先端を2節ほど摘み取る程度でよいです。

脇芽の本葉の枚数が5~6枚程度になったら再び摘心を行う

また、本葉以外にわき芽の本葉の枚数が5~6枚程度になったら、また摘心を行います。 この時も2節ほど摘心する程度でよいですよ!

アスターの摘心の手順

摘心の手順も解説しましょう。
  1. 春ごろに本葉が5~6枚ほどになったら、先端を2節ほど切り落とします。
  2. 少し時間を置いて、わき芽の本葉も5~6枚ほどになったら、同じく先端を2節ほど切り落とします。
こうすることで、花を増やすことができますよ。 ただし、摘心や切り戻しをすると、開花時期が遅くなるので、ほどほどで。

アスターを挿し木で増やす方法

アスターを挿し木で増やす方法
アスターはあまり知られていませんが、挿し木でも増やすことが可能ですので、その方法を解説していきましょう。

挿し木は6月が適期

アスターを挿し木する時期は6月に行うのが良いでしょう。 先端から8cmほど切り取った茎を、バーミキュライトなどに挿しておきます。

アスターの挿し木手順

まず、剪定した時の枝で挑戦してみましょう。
  1. 5~6cmほどにカットし、下のほうの葉っぱを切り取ります。
  2. ポットに土を入れ、下2cmほどを土に挿します。

挿し木後は明るい日陰で管理する

挿し木をした後は、明るめの日陰で管理してあげましょう。 受け皿を敷き、初根するまでは受け皿に水やりをしてあげましょう。

アスターの主な病害虫

アスターの主な病害虫
どんな植物にも、注意していて病気や病原虫はついてしまうものです。 アスターはどんな病気や病原虫がついてしまうのか解説していきましょう。

立ち枯れ病

アスターを育てるときに一番気を付けないといけない病気は「立ち枯れ病」です。 立ち枯れ病は苗の時期に発生しやすく、茎や葉っぱが黒っぽい色になっていきます。 発症し広がってしまうと、株全体が枯れる原因となってしまいますので、早めに切り取るようにしましょう。 こうなると薬剤なども効かなくなりますので、高温多湿・連作を避けることが大事となります。

さび病

アスターは「さび病」にも注意です。 さび病は、葉っぱの裏に斑点ができ、次第にさびのように盛り上がっていき広がる病気です、 この病気も発症すると、対処しづらい病気です。 風通しを良くし、高温多湿を避けましょう。

斑点病

斑点病」とは、生育して少し後に、茎葉に発生します。 斑点病を発症すると、葉っぱに斑点ができ、そのうち落葉してしまいます。 こちらは通気性と水はけの良い場所にしてあげると、対処できます。

アブラムシ

アブラムシ」は新芽やつぼみに引っ付き、吸汁する害虫です。 アブラムシは春や秋に発生しやすいので、ほったらかしにするとつぼみまで食い尽くしてしまうので、こまめに殺虫剤を散布しましょう。

ウリバエ

ウリバエ」はオレンジ色の虫で、葉っぱや花を食い荒らす病害虫です。 ウリバエも、アブラムシ同様、こまめに殺虫剤を散布して駆除することが大事です。

アスターの様々な種類

アスターの様々な種類
ここまで、アスターの育て方を解説してきました。 ここからはアスターの様々な種類についてみていきましょう! ガーデンや花壇に植える参考にしてみてください!

ビクトリア

ビクトリア」は完全八重咲の矮星品種で、ビクトリアシリーズとも言われています。 花もちもよく、赤・白・ピンク・青・紫の色の花が咲きますので、花壇やガーデンの寄せ植えにしても見映えがよくなりますよ。 8~10月にかけて開花し、暑さ・寒さにも強い品種ですよ!

ミステリーレディ

ミステリーレディ」は、花径が3~3.5cmと大輪で、こちらも八重咲のアスターです。 ミステリーレディはパステルカラーのような花色を付け、花もちが良く、次から次へと花が上がりますので、切り花におすすめの品種です。 うどんこ病にも強く、雨や風に株割れしにくく改良された品種でもあります。

ステラ

ステラ」は、花径が3cmほどの半八重咲のアスターです。 ステラは分枝が多く発生する品種で、ボリュームがあります。 花壇に植えると、草丈が高いので存在感がありますよ!

プリンス

プリンス」は、コンパクトで、葉っぱは黒みがかった色をしており、環境によってはより真っ黒になる品種です。 プリンスの見ごろは秋遅くなので、ガーデンが寂しくなってくる頃に、見ごろになってよい風情を醸し出してくれますよ!

アルペン

アルペン」は、花弁が非常に細い形で糸状になっている所と、開花後の果実にはタンポポのようなふわふわした外観の種をしています。 アルペンは「ロックガーデン」や「花壇の縁取り」などで親しまれる品種です。

スターレイル

スターレイル」という種類も存在します。 しかし、スターレイルについては情報が少ない状態となっております。

マーガレット

マーガレット」は宿根アスターを思わせる一重咲きで、草丈が70~80cmと大きく育ちます。 育てる場合は、支柱を立ててあげて倒れないようにしてあげましょう。 マーガレットの花の色は、桃・淡桃・青・白・紫など、混合した花が咲きます。

松本アスター

松本アスター」は暑い夏でも花もちが良く、仏花などに用いられることが多い花です。 また、松本アスターを花壇に植えると、草丈の高さによって存在感が増します! 70~80cmほどの草丈になるので、支柱を立ててあげると安心ですよ。

【まとめ】アスターの育て方を紹介!種まきのしかたから人気の品種まで徹底解説

今回は、アスターの育て方について記事を書かせていただきました。 仏花や切り花などに用いられるアスターは、夏の風物詩といってもよい植物なのかもしれません! この記事では
  • アスターはキク科カリステフス属の植物で、別にエゾギクとも呼ばれる多年草である
  • アスターの育て方のポイントとして連作を嫌うため、同じ場所で育てることができない。
  • アスターは立ち枯れ病やアブラムシなど、気を付ける病気や病原虫が多い!
  • アスターにはたくさんの種類があり、どれも人気がある!
ことがわかったのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。