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ツバキは一年中葉を落とさない常緑樹で、美しい花を咲かせることでも有名です。日本を代表する花木で盆栽でも鉢植えでも栽培することができますので、もしかしたら周囲に育てている方もいらっしゃるかもしれません。 ただ、ツバキは初心者におすすめですが、適切な育て方をしないと美しい花が咲かなかったり枯れてしまう可能性があります。 そこで今回は、
- そもそもツバキ(椿)ってどんな植物?
- ツバキの育て方のポイント
- 成長した後のツバキの育て方やお手入れ方法
- ツバキの様々な楽しみ方
- ツバキの人気の品種を紹介
そもそもツバキ(椿)ってどんな植物なの?
ここからは、ツバキ(椿)はどういった植物なのか説明していきます。育てる花を選定するうえでの基本情報となりますので、是非把握しておいていただけたらと思います。また、ツバキは価格.comなどで比較検討することができるので、価格.comでツバキの品種を調べてみるのがおすすめです。日本、台湾を原産とするツバキ科ツバキ属の花木
ツバキは日本、台湾を原産とするツバキ科ツバキ属の花木です。日本や台湾は湿潤な気候かつ涼しい気温となっているため、ツバキの生育環境として適切といえます。日本で古くから愛されている花
ツバキは日本で古くから愛されている花で、美しい花と光沢のある葉で知られています。また、よく観賞用として庭園や公園で栽培されており、展示会などでも人気があります。ツバキの種子から採れる油は、化粧品や石鹸などに利用されることもあります。サザンカ(山茶花)とよく似ている
サザンカ(山茶花)とツバキはよく似ており、花や葉の外観の類似性から混同されることがあります。そこでここからは、ツバキとサザンカの違いについて説明していきます。葉の大きさの違い
サザンカの葉は艶がなく小さめです。ツバキと比べるとよく分かるので確認しておきましょう。花の咲き方の違い
サザンカ(山茶花)はツバキよりも一般的に小型で、花びらが5枚、単一咲きという特徴があります。ツバキは単一咲きだけではなく八重咲きの品種もあるので、この点で区別することができるでしょう。 また、サザンカの花は一般的に香りが強いのに対して、ツバキの花は香りがある場合とない場合があります。花の落ち方の違い
サザンカは花びらが一枚一枚バラバラに落ちますが、ツバキは1つの花がそのまま丸ごと下に落ちます。そのため花の落ち方を見ることで、サザンカかツバキか判別することができます。葉の付け根の細かい毛も見分けるポイント
サザンカとツバキの決定的な違いは、葉の付け根の細かい毛があるかどうかです。サザンカには繊毛がありツバキにはないため、ここで見分けることもできるでしょう。ツバキの育て方のポイント①置き場所
まずはツバキの育て方のポイントとして「置き場所」について説明していきます。置き場所によってツバキの生育は大きく変わってきます。日当たりの良い場所~明るい日陰で育てられる
ツバキは日当たりの良い場所~明るい日陰での育て方が適切です。ツバキは明るい間接光を好みます。日向では西日や直射日光が当たりすぎないようにする
日向では西日や直射日光が当たりすぎないようにしましょう。日向で直射日光が当たりすぎると葉が焼けてしまう可能性があるため、特に午後の強い日差しから守ることが重要です。冬の北風に当てない
ツバキは冬の北風に当てないようにしましょう。冬季に北風が吹くことでツバキの葉や花が枯れてしまうことがあるためです。寒冷紗やビニールシートで防寒、防風する
寒冷紗やビニールシートで防寒、防風しましょう。寒冷紗やビニールシートはホームセンターなどで入手することができます。北海道などの寒冷地は室内に入れる
北海道などの寒冷地の場合、ツバキは室内に入れましょう。北海道などでは室内に入れることで寒風や霜からツバキを守ることができます。コンクリートの近くに植えない
ツバキはコンクリートの近くに植えないようにしましょう。コンクリートは太陽光を吸収して暖かくなるため、ツバキを過熱してしまう可能性があります。また、コンクリートは水を吸収しにくく、ツバキの根が十分な水を得られなくなることがあります。ツバキの育て方のポイント②水やり
次のツバキの育て方のポイントは「水やり」です。適切な水やりをして土壌が乾燥しないようにすることで、ツバキを健康的に生長させることができます。地植え
まずは地植えの場合の水やりの仕方を説明していきます。土の表面が乾いたらたっぷりと
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。こうすることで、新しい根が土壌にしっかりと接触して、根がしっかりと成長できるようになります。植え付けて二年以降は基本的に水やりは不要
植え付けて二年以降は基本的に水やりは不要です。ただ、あまり乾燥しているようなら適宜水やりをしましょう。夏の乾燥期に与える場合は涼しい時間に
夏の乾燥期に与える場合は涼しい時間に行いましょう。こうすることで、水分が蒸発せずに根に吸収される時間を確保することができます。鉢植えの場合
ここからは、鉢植えの場合の水やりの仕方について説明していきます。土が乾いたらたっぷりと
土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。鉢植えのツバキに水を与える際は、十分な量の水を使って根までしっかりと浸透させることが重要です。開花期は特にたっぷりと与えてあげましょう
開花期は特にたっぷりと水やりを行いましょう。開花期は花弁を広げるために特に水を必要とするためです。梅雨の時期、9月~12月は水やりを控えめに
梅雨の時期、9月~12月は水やりを控えめにしましょう。梅雨の時期、9月~12月は比較的土壌が湿っており、植物が過剰な水分にさらされないようにする必要があります。ツバキの育て方のポイント③土
次のツバキの育て方のポイントは「土」です。ツバキの栽培に適した用土にすることでより健康に育てることができます。水はけがよく有機物の多い弱酸性の土を好む
ツバキは水はけがよく有機物の多い弱酸性の用土を好みます。酸性を保つために、ピートモス、腐葉土、松かさなどの酸性の土壌改良材を混ぜるのもおすすめです。地植えの場合
ここからは、ツバキを地植えする育て方の場合の土について説明していきます。腐葉土を混ぜ込む
ツバキを地植えする育て方の場合は腐葉土を混ぜ込むようにしましょう。腐葉土は酸性のためツバキが好む酸性土壌を作ることができます。土が硬い・やせている場合は市販の培養土を混ぜ込むとよい
土が硬い・やせている場合は市販の培養土を混ぜ込むとよいでしょう。市販の培養土は病気にかかりにくく、PH度数を調整する必要がないのが特徴です。土壌の酸性やアルカリ性などが調整されているので、植物に合った環境を整えることができます。鉢植えの場合:赤玉土1:鹿沼土1:完熟腐葉土かバーク堆肥1の配合土など
鉢植えの育て方の場合は、赤玉土1:鹿沼土1:完熟腐葉土かバーク堆肥1の配合土などがおすすめです。土壌を作る場合は「排水性の良さ」「酸性土壌」を意識しましょう。赤玉土などを適切に配合することで、害虫の発生や病気を防ぐことができます。ツバキの育て方のポイント④肥料
最後のツバキの育て方のポイントは「肥料」です。適切な肥料を与えることで、よりツバキの成長を促進することができます。地植えの場合
ここからは、地植えの場合の肥料について説明していきます。元肥として有機質肥料や緩効性肥料を施す
元肥として有機質肥料や緩効性肥料を施しましょう。有機質肥料とは、動植物由来の原料を使って作られている肥料のことを指します。また、緩効性肥料とは、施肥した時から効き始めて、少しずつ溶け出して長期間効果が持続する肥料のことを指します。寒肥として有機肥料を施す
寒肥として有機肥料を施します。有機肥料を与えることで、土壌の改善効果や土壌の細菌を増殖させる効果が見込めます。鉢植えの場合
ここからは、鉢植えの場合の肥料について説明していきます。3月に化成肥料を追肥する
3月に化成肥料を追肥しましょう。追肥することで更に栄養を根に行き渡らせることができます。開花中の株は咲き終わったあとに追肥する
開花中の株は咲き終わったあとに追肥します。過剰な肥料は花に負担をかける可能性があるためです。2月頃に寒肥として化成肥料を施す
2月頃に寒肥として化成肥料を施します。化成肥料は窒素、りん酸、カリウムのうち2つ以上を含んだ複合肥料を指します。土のアルカリ性により弱った株には生理的酸性肥料を与えるとよい
土のアルカリ性により弱った株には生理的酸性肥料を与えましょう。生理的酸性肥料を与えることで肥料が吸収された後も土に酸性の成分を残すことができます。ツバキのお手入れ
ここからは、ツバキの育て方で重要となる「成長後のお手入れ方法」について説明していきます。植え付け・植え替え
ツバキの植え付けや植え替えをする際はいくつかのポイントを押さえる必要があります。調整を加えてよりツバキが成長しやすいようにしましょう。適期は3月中旬~4月、9月中旬~10月中旬
植え付け・植え替えの適期は3月中旬~4月、9月中旬~10月中旬です。3月中旬~4月、9月中旬~10月中旬に植え付けなどを行うことで、花芽が固まったタイミングで効率的にツバキを慣らしていくことができます。苗木の選び方
ツバキの苗木を選ぶ際は、健康な葉や茎を持っているものを選びましょう。具体的には「葉が鮮やかで健康的な色をしている」「茎がしっかりと立っていて折れ曲がっていない」ものが良いです。植え付けのしかた
ツバキの植え付けは地植え、鉢植えともに植穴もしくは鉢底に有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として入れておきます。植え替えのしかた
2~3年に1回ほど、一回り大きな鉢に植え替えます。その際は根鉢を三分の一ほどくずして、根をはさみで切り詰めます。剪定
ここからは、ツバキの剪定方法を説明していきます。3月~4月に行う
ツバキの剪定は3月~4月に行いましょう。3月~4月に剪定をすることによって、新芽を形成する時期に効率よくエネルギーを供給することができます。剪定のしかた
ツバキは円錐状になるように伸びた芽を中心に切り落とします。徒長枝も一緒に切り落とすとよりすっきりとした樹形になります。増やし方
ここからは、ツバキの増やし方について説明していきます。挿し木
伸びた枝を10~20cmほど切り取って挿し穂にし、挿し穂の葉は枝先から3枚ほど残して切り落とします。取り木
幹や枝から発根させて新しい株を作るのが取り木です。挿し木より成長する可能性が高いのが特徴です。種まき(実生)
種まき(実生)という方法もあります。種まき(実生)をすることで最初からツバキを育てるのを楽しむことができます。ツバキの花が咲かない原因と対処法
ここからはツバキの花が咲かない原因と対処法について説明していきます。育て方を改善することで美しい花が咲くようにしましょう。花が咲かない原因
ツバキから花が咲かないのには様々な原因があります。剪定の時期を誤った
ツバキは枝を剪定することで花芽を形成しやすくなりますが、剪定の時期を誤った場合、枝が古くなって花芽が形成されにくくなる可能性があります。肥料不足
適切な栄養分が供給されていないと花芽の形成が十分に行われない場合があります。栄養分を供給するうえで十分な肥料は必須となります。肥料の窒素分が多すぎる
肥料の窒素分が多すぎると、葉はたくさん茂るものの花があまり咲かないということになりかねません。より窒素の量が少ない肥料を選びましょう。植え替え直後
植え替え直後は根を成長させるためにエネルギーを使ってしまい花が咲かないことがあります。根腐れ
根腐れを起こしている場合、適切に花が咲かない場合があります。定期的に植物の健康チェックを行いましょう。病害虫が発生している場合は迅速に対処することが重要です。天候・環境が悪い
天候や環境が悪いと適切な育て方をしても花が咲かない場合があります。特にツバキは日光を好むため、十分な日光を受けられない場合は花芽の形成が妨げられる可能性が高いです。対処法
ここからは、ツバキの花が上手く咲かない場合の対処法を説明していきます。実がついていたら取る
実が付いていたら取りましょう。こうすることで花芽に十分な栄養を行き渡らせることができます。肥料を与える
肥料が足りていない場合は肥料を与えるようにしましょう。様子を見る
しばらく様子を見るのも手です。まずは原因を特定しましょう。土を耕す
土を耕すことによって土壌改善を試みる方法もあります。ツバキのさまざまな楽しみ方
ここからは、ツバキのさまざまな楽しみ方について説明していきます。生け花(切り花)にして花瓶で楽しむ
まず、生け花(切り花)にして花瓶で楽しむ方法があります。生け花(切り花)にする方法
ツバキを生け花(切り花)にするために、まずは適切な大きさの花瓶を選びましょう。そして花瓶の中に切り株や花瓶の花器を入れて、茎をしっかりと刺して安定させます。管理のしかた
生け花は直射日光が当たる場所や乾燥を避けて、涼しく明るい場所で管理しましょう。盆栽で楽しむ
ツバキを盆栽で楽しむ方法もあります。盆栽らしく仕立てる方法
盆栽らしく仕立てるために小型の葉や花を持つ品種を選びましょう。花が咲くことで楽しめる品種を選ぶのがおすすめです。ツバキの盆栽の管理方法
ツバキの盆栽の管理方法ですが、不要な枝の剪定や養分の補給を適宜行っていきましょう。苔玉で楽しむ
苔玉でツバキを楽しむ方法もあります。苔玉は管理が難しいため注意が必要
苔玉は管理が難しいため注意が必要です。苗木をネット袋に入れ、球体の形を持たせるようにネット袋の形を整えて、針金で固定します。苔玉での管理のしかた
苔玉は水に浸すことで苔が生育します。日陰で育てて適度な湿度を維持するようにしましょう。ツバキの人気の品種を紹介
ここからは、ツバキの人気の品種について紹介していきます。エリナ:耐寒性や日陰に強く、チャドクガが付きにくい丈夫な品種
エリナは耐寒性や日陰に強く、チャドクガが付きにくい丈夫な品種です。エリナは日本のツバキとは樹形や花の形が大きく異なっています。チャドクガはツバキの花に被害を及ぼす病気の一つです。西王母:淡い桃色に紅色のぼかしが入った花を咲かせる
西王母は淡い桃色に紅色のぼかしが入った花を咲かせます。西王母は一重咲き、筒咲き、中輪のツバキとなっています。玉ノ浦:濃い紅色に白い縁取りが入る
玉ノ浦は濃い紅色に白い縁取りが入っている品種です。玉ノ浦の花姿は艶やかで印象に残るものとなっています。ナイトライダー:ダークレッドの珍しい品種
ナイトライダーはダークレッドの珍しい品種です。ナイトライダーはニュージーランド産の黒いツバキとなっています。侘助:小さく可憐な花を咲かせる
侘助は小さく可憐な花を咲かせる品種です。侘助は花弁の数が少なく、あまり平開しない種類です。炉開き:枝の横に花をつける変わった咲き方の品種
炉開きは枝の横に花をつける変わった咲き方の品種です。炉開きというツバキの名は、茶道で風炉から炉の季節に変わる時期にちなんだものとなっています。【まとめ】ツバキの育て方を紹介!花が咲かないときの対処法から人気の品種まで
ここまで、ツバキの育て方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- ツバキは美しい花と光沢のある葉を持っており、初心者でも育てやすい
- ツバキの育て方のポイントは「置き場所」「水やり」「土」「肥料」となる
- ツバキの適切なお手入れ方法を知っておくことによって健康な成長をサポートできる
- ツバキは盆栽や鉢植え以外でも様々な楽しみ方がある
- ツバキには様々な品種がある