イキシアの育て方を紹介!増やし方から人気の種類まで徹底解説

イキシアの育て方を紹介!増やし方から人気の種類まで徹底解説
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目次

イキシアという花をご存じですか? チューリップやスイセンと同じ春にたくさんの花を咲かせる、スッとしたラインが魅力の球根植物で、色もピンクや白、黄色などバリエーションがとても豊富です。名前は知らないけれど花屋さんの隣を通った時に見かけたことがあるかもしれませんね。 しかしイキシアを育ててみたいと思っても、どんな植物なのか、いつ頃花が咲いて、水やりや植え替えなど管理はどうするのか、気になることも多いはず。 そこでこの記事では
  • イキシアの基本情報
  • 基本的な育て方【植え付け】
  • 基本的な育て方【用土】
  • 基本的な育て方【置き場所】
  • 基本的な育て方【水やり、肥料】
  • 植え替えとふやし方
についてくわしく解説していきます。イキシアの代表的な品種についてもまとめましたので、最後まで読んでガーデニングをする時には、ぜひ参考になさってくださいね。

イキシアってどんな植物?

まずは、イキシアの基本情報について理解を深めていきましょう。葉の形や花の大きさ、球根が出回る時期や似た植物との見分け方についてもご紹介します。ぜひきれいなイキシアの姿を楽しんでください。

イキシアの基本情報

イキシアはアヤメ科イキシア属の半耐寒性球根です。針金のように細く伸びた茎と葉に、柔らかく小ぶりな花がたくさん咲き、まるで花束のように明るい印象が特徴です。日本ではヤリズイセンと呼ばれ親しまれています。原産は南アフリカで40~50種もの原種があり、自然交雑しやすく、園芸品種も非常に多く流通しています。
植物名 イキシア
学名 Ixia
草丈 30~80cm
耐寒性 普通
耐暑性 強い

アヤメ科イキシア属の球根植物

イキシアは多年草の球根植物の中でもアヤメ科イキシア属に分類されます。花の付き方がスイセンに似ており、草丈は30~80㎝くらいまで育ちます。日当たりと水はけの良い場所を好み、冬の寒さに当たることで見事な花を咲かせます。上手に夏越し、冬越しすることで毎年花を観賞できますよ。

アヤメ科は毒性があるとされるがイキシアはない

実は球根植物の中でもアヤメ科は根や茎に毒があることでも知られています。皮膚炎や嘔吐などの症状が出る場合もあるため手袋が必須ですが、イキシアには毒がありません犬や猫を飼育されているご家庭や、かぶれやすい体質の方はぜひイキシアを選んで育ててみてはいかがでしょうか。

国内で園芸用として流通しているイキシアのほとんどが交配種

イキシアは交雑しやすいのが特徴です。そのため園芸品種の育種が進み、現在流通している品種は50種以上もあります。淡いピンク色や黄色、可憐な白などカラフルな他、花の大きさも小輪から大輪まで幅広く、香りを楽しむためにイキシアを栽培する愛好家もいるほどです。背丈が高い多年草なので、草丈の低い草花と合わせてガーデニングで風景を作る際にも魅力的に彩ってくれます。

苗や切り花が出回る時期は4~6月頃

苗や切り花が出回る時期はおよそ4~6月頃。桜やチューリップなど早春の花がひと段落して、初夏が始まる頃に花屋さんに並びます。乾燥した球根は10月頃からホームセンターや園芸店に並びますので、秋植えする方は球根から育ててみてください。すでに芽が伸びている状態の苗は、切り花と同じ春にヒヤシンスやクロッカスのような形で売られていますから、ぜひ好みの一鉢を選びましょう。

良く似ているイキシアとスパラキシスの違い

ここで似た植物でもあるスパラキシスとイキシアとの違いについて、ご紹介します。両方とも南アフリカ原産の球根植物で、花が咲く前は葉や茎の形が非常によく似ているためパッと見ても見分けがつかない時があるんですよ。

イキシアは花弁を目一杯開く

イキシアとスパラキシスを比べた時、一番違うのが花数と花弁の開き方ではないでしょうか。イキシアは稲穂のように花茎の下についたつぼみから順番に咲き、花数も6~10輪とこんもりとした印象です。花弁は色んな形があるものの、一重咲きでめいっぱい開くのが特徴。夜間や雨の日は花を閉じて、明るい日中は花弁を開く性質があります。

スパラキシスは花弁がやや反り返っている

スパラキシスも同様に稲穂のように花茎につぼみがつきますが、1本の花茎につき3~6輪ほどイキシアよりも少なめです。花弁の形は似ているものもありますが、花弁がくるりと反り返っているので簡単に見分けることができますよ。1つの球根から2、3本茎が伸びて花を咲かせ約1ヶ月間は花を楽しめるでしょう。

針金のように硬く細長い茎をもつ

イキシアの大きな特徴の1つは、針金のように硬い茎ではないでしょうか。触ってみると、思った以上に硬く、しかも細いことにびっくりするかもしれません。グラジオラスと同じく頑丈な茎ですが、大輪の品種や草丈の高い品種は支柱を立てて茎を固定し、折れて倒れないようにしてあげましょう。咲き終わったら茎の根元から切り取ります。

葉も細長い形状をしている

イキシアの葉も、茎と同じように細長いのが特徴です。細長い葉を真上に伸ばして折れにくいため、昔の人は剣に例えたりもしたそうです。3月から伸び始め、6月にはたくさん生い茂ります。花が咲き終わり梅雨前には茶色く枯れてきますので、病気予防のため根元からハサミで切りそろえてください。

黄色からエメラルドグリーンまで様々な花色の種類がある

イキシアの原種の中でもぜひご覧いただきたいのが、ビリディフローラです。エメラルドグリーンの鮮やかな花色は人工的に交配して出来た色ではなく、自然の花色でどこか神秘的な雰囲気があります。ビリディフローラ以外にも、バイカラーや黄色とオレンジのコントラストが美しいイエローエンペラーなど、非常に豊富な花色が楽しめます。

多年草で上手に夏越しと冬越しをすることで毎年花を楽しめる

イキシアは夏に休眠する半耐寒性の多年草です。そのため、夏越し冬越しを上手にして毎年花を楽しめるようにしましょう。夏は花が咲き終わり球根で過ごしますが、雨が多く過湿の状態が続くと球根が腐ってしまうため、掘り上げて涼しい日陰の場所で乾燥させて保存します。また冬も球根や根が凍結しやすい東北や北海道など寒冷地では保温対策が必要です。

花言葉は「誇り高い」や「協調」で怖い意味はない

イキシアの花言葉は、「誇り高い」や「協調」という言葉が当てられています。花の美しく咲く様子や、下から順番に咲いていく様子がこんな花言葉を生みました。多くの花を1つの茎からまとめて堂々と咲くイキシアをプレゼントに贈るのも素敵ですね。スポーツをしている人やたくさんの人をまとめる上司へ、メッセージカードに一言添えて贈れば、豪華で爽やかな花束になるでしょう。

イキシアの育て方【植え付け】

イキシアについて詳しくなったところで、次は基本的な育て方について1つずつご紹介していきます。まずは植え付け。イキシアは球根植物ですから、植え付けの適期や場所など気をつけたい点がいくつかあります。

イキシアの球根の植え付け時期は10~11月が適期

イキシアの球根の植え付け適期は、10~11月がいいでしょう。地面の温度が0℃以上の季節に植え付けることで、発芽を促します。逆に寒すぎると冬越しに必要な体力がないまま低温にさらされてしまうため、春に花が咲かない場合も。朝晩は冷え込むけれど日中はまだ18~24℃あるような季節に植え付けるようにしてください。

地植えをする場合は前年に植えた場所を避けて植え付ける

イキシアは地植え、鉢植えどちらもおすすめです。ただしアヤメ科は連作障害が出やすい植物でもありますから、地植えする場合には前年に植えた場所を避けて違う場所へ植えてください。用土は有機質の豊富な水はけのよい土がおすすめです。鉢植えする場合には、植え付けるたびに新しい用土を使うようにしましょう。

イキシアの植え付け手順

イキシアの植え付け手順は、そう難しくありません。次の手順で植え付けてみましょう。
  1. 植え付ける場所の酸度調整をする
  2. 深さ3~4㎝、4~5㎝くらいの間隔で穴をあけていく
  3. 球根の丸いおしり部分を下にして植える
  4. 上から2~3㎝土をかぶせる
鉢植えにする場合は、4号鉢なら3球、5号鉢なら7球くらいがおすすめです。

イキシアの育て方【用土】

植え付けの次に知っておきたいのは、用土についてです。約半年は土の中にあるイキシア、育て方の中でも用土はとても大切なポイントになってきますよ。具体的にどんな用土がいいのか、配合する場合や酸度調整の仕方についてもご紹介します。

イキシアは水はけの良い土を好む

イキシアの球根は高温と多湿を嫌います。そのため腐葉土が3割くらい混ざった、水はけの良い土を準備してください。鉢植えなら雨が当たらない置き場所がおすすめです。また冬越しの際、関東から南の暖かい地域なら地植えでもOKですが、東北や北海道では鉢植えに球根を移して日光が当たる室内に避難しましょう。春に花が咲き終わったら、球根が腐らないよう球根を掘りだして、雨の当たらないすずしい日陰で乾燥保存します。

アルカリ性の土を好むので1週間ほど前から土に苦土石灰を混ぜる

イキシアの好きな土の酸度(ph)はアルカリ性です。雨が降ってそのままだと、雨で土のph値が次第に酸性へかたむいてきますから、植え付ける前の1週間くらい前に苦土石灰を混ぜて、土の酸度調整をしてください。ホームセンターで市販の草花用培養土はすでに酸度調整されているため、苦土石灰を混ぜなくてもかまいません。地植えで前年と同じ用土を使う場合は、まず苦土石灰をまいておくと安心ですね。

イキシアの育て方【置き場所】

用土について理解を深めたら、イキシアの置き場所についても合わせて確認しておきたいものです。いくら用土がよくても置き場所が悪いと成長に支障が出たり、病害虫の被害に合ったりしますよ。基本的な育て方でいい置き場所の条件とはなんでしょうか?

日当たりと水はけの良い場所に置く

イキシアは日当たりが良く水はけの良い場所を好みます。そのためよく日の当たるベランダや庭、軒下などが置き場所に向いていますよ。植え付けの11月中下旬頃、南向きの日当たりのよい軒下がおすすめ。さらに水はけの良さも大切です。鉢植えなら、用土はもちろん、鉢を鉢置き台や鉢置きスタンドなどへ載せて風通しをよくしておきましょう。

高温多湿にならないような場所に置く

イキシアは丈夫で栽培しやすい植物ですが、風通しが悪く高温多湿な環境が続くと病気になりやすくなります。多湿で球根が腐り、葉が黄色くなるなどの症状が出ていたら要注意。イキシアがかかりやすい、フザリウム腐敗病が考えられます。そうでなくても、高温と多湿で株や根が傷み、雑菌が侵入しやすくなりますから、風通しの良い場所を探して置いてください。

雨の当たらない場所に置く

風通しの良い場所と合わせて、雨が直接当たらない軒下や庭木の陰などへ植え付けましょう。イキシアは雨の湿度でも弱ってしまうことがままあります。特に花が咲いた直後は、株の体力がなくなっている時期。花を切り落としたら雨に極力当たらないよう室内へ移動したり、雨よけをかけたりと工夫してみてください。

冬は0℃以上の場所で冬越しする

先ほどお伝えしたように、イキシアは半耐寒性のため寒冷地では寒さでうまく育ちにくい植物です。霜が降りる12月頃からは土の温度が0℃以上の場所で冬越しするようにしてください。もし寒冷地で地植えにしている場合、透明なビニールシートや防寒トンネルでの保温がおすすめです。空気穴を開けることも忘れずに。鉢植えなら室内へ移動して凍結を防ぎましょう。

温暖地以外は地植えすると冬越しできなくなる可能性がある

関東から南の暖かい地域では地植えでの冬越しが可能ですが、それ以外の地域では地植えすると冬越し出来なくなり春に芽が出ない可能性があります。東北や北陸、北海道では地植えせず鉢植えで育てた方がうまく育ちますよ。ヒヤシンスやクロッカスのように鉢で育てて、よく日の当たる窓辺やベランダに置いて管理してください。

イキシアの育て方【水やり】

さて基本的な育て方について、だいぶくわしくなりましたね。そろそろイキシアの水やりについて理解を深めていきましょう。ポイントは、夏と冬では水やりの仕方が変わること。どういうことなのか、しっかり確認していきましょう。

10~11月頃から花後までは土の表面が乾燥したらたっぷり水やりをする

まずは植え付けてからの水やりについて解説します。10~11月、秋から春にかけてはイキシアの生育期にあたります。この時期は極力乾かさないようにしましょう。特に葉が伸び出してから開花までは、用土が乾き始めたらたっぷり与えます。開花してから花が終わる頃までは、少しずつ水やりの回数を減らして、葉が茶色く枯れ始めたら水やりをやめましょう。

植え付け時期の10~11月までは水を与えない

次は、開花して葉が枯れた後の水やりについてです。花が咲き終わると次の季節に向けて分球が進みます。分球が順調に進むよう、葉が枯れたあとの休眠期は、植え付け時期の10~11月までは水をやらずに乾燥させてください。鉢植えの場合は、雨の当たらない場所に移動します。地植えの場合は、土が十分に乾燥したら球根を掘り上げて、秋まで乾燥させておきます。

鉢植え地植え共に秋まで乾燥させる

夏のじめじめとした環境は、イキシアにとって苦手な環境です。カビや病気、虫食いがないように、鉢植え、地植え共に秋までしっかりと乾燥させてください。鉢植えは、雨が当たらない場所なら掘り起こさずとも大丈夫。屋外室内どちらかで保管してください。地植えは球根を掘り起こして、1~3日ほど陰干しして湿気を飛ばし、ネット袋やかごなど通気性のよい入れ物へ入れて保管しておきましょう。

イキシアの育て方【肥料】

水やりと合わせて覚えておきたいのが肥料の与え方です。基本的な育て方の中でも、肥料はたくさん欲しがる植物とあんまり必要ない植物があり、与える栄養分もそれぞれ違います。イキシアの上手な育て方をマスターするためにも、ぜひ把握したいものです。

イキシアは肥料を必要としない

イキシアは実はほとんど肥料を必要としない植物です。理由は、塩分を含む肥料に当たると根焼けを起こしてしまうから。火傷のような症状がでて、根が傷むと傷口から菌が侵入して最悪株全体が腐ってしまうこともあります。植え付ける前の元肥はいりません、どうしても生育が良くない場合は発芽後に緩効性の肥料を少量、置き肥して様子を見てください。

むやみに与えると肥料障害を起こすので注意する

肥料を与えて一番心配なのは、肥料障害が起きることです。肥料の塩分で根焼けしたイキシアは、フザリウム腐敗病などの病気にかかりやすくなるため注意が必要です。予防として、塩分を含む肥料を使わないことと、新しい用土を使うことが挙げられます。また追肥をする場合は、発芽後から葉が緑色の間に1~2週間に1度、液肥を水やりの代わりに与えましょう。

イキシアの植え替え方法

球根植物のお困りごとで多いのが、実は植え替えに関するお困りごとです。植えっぱなしでもいいと思われがちな球根植物ですが、掘り起こしたり、毎年植え替えしたりするのにはちゃんと理由があるんです。イキシアの植え替えについて詳しくまとめました。

イキシアは連作障害を防ぐために毎年植え替えをする

南アフリカ原産のイキシアは、球根植物の中でも乾燥し痩せた土地が大好き。腐葉土の割合が増えたり、追肥したりと栄養たっぷりの同じ土壌だと、2年目以降の生育が悪くなる傾向があります。これを連作障害といいます。病気にもかかりやすいので、鉢植えなら毎年、地植えなら長くても2年ごとに違う場所へ植え替えてください。

10~11月が植え替えの適期

植え替えに適した時期は、涼しい秋の10~11月頃がおすすめです。植え付けと同じように新しい用土を準備しましょう。古い土は、土の再生材を混ぜて違う植物を植える時まで寝かせます。日当たりと水はけのよい場所を見つけたら、植え替えの2週間前には苦土石灰を混ぜ合わせておきます。

イキシアの植え替え手順

イキシアの植え替え手順は、植え付けの場合とほぼ同じです。ポイントは違う場所へ植えることと新しい用土を使うことの2点です。
  1. 植え付ける場所の酸度調整をする
  2. 深さ3~4㎝、4~5㎝くらいの間隔で穴をあけていく
  3. 球根の丸いおしり部分を下にして植える
  4. 上から2~3㎝土をかぶせる
鉢植えにする場合は、4号鉢なら3球、5号鉢なら7球くらいが目安。間隔を広めにとって開花後の分球がよく進むようにしましょう。

イキシアの増やし方

ここで育て方の中でもワンポイント。それは増やし方についてです。球根植物ですが、スイセンやクロッカスなどのように植えっぱなしでどんどん増えていくわけではありません。イキシアの簡単な増やし方についてまとめました。長く楽しむためにもポイントを押さえておきましょう。

イキシアの球根は植えっぱなしでも自然に分球する

イキシアの球根は、初夏の開花後に親球の周りに小さな子球ができていく分球という方法で増えていきます。分球は植えっぱなしでも自然に分球しますので、水やりの量や回数を減らして様子を見ましょう。梅雨前に球根を掘り上げたら、くっついている子球や親球を手で1つずつ分けて、傷がついているものや黒く腐っているものがあれば処分してくださいね。

分球した球根を別の場所に植え付ける

分球した球根はそれまで植えていた場所とは別の場所に植え付けてください。連作障害を防ぎ、まだ小さな子球を太らせるためです。大きい親球であれば秋に地植えしてもOKですが、子球は鉢植えで管理してしっかり大きくしてからが、花付きもよく病気にもなりにくいのでおすすめです。

イキシアの分球手順

イキシアの分球とは具体的にどうすればいいのでしょうか。 手順について確認していきましょう。
  1. 6~7月頃、断水して土がしっかり乾いている時に球根を掘り起こす
  2. 掘り起こした球根の土やゴミを優しく落とす
  3. まとまってくっついている親球と子球を1つずつ手で分ける
  4. 傷がついているもの、黒く腐っているものがあれば処分する
  5. 秋になるまで涼しい場所で乾燥保管
  6. 鉢植えなら赤玉土7、腐葉土3の割合で用土を混ぜる
  7. 深さ3~4㎝、4~5㎝くらいの間隔で穴をあけていく
  8. 球根を植え付けて、上から土をかぶせる
 

1年ほどして大きくなったらまた別の場所に植え付ける

分球して1年目の子球はまだ小さく、親球とは別の場所に植え付け太らせる必要があります。元々イキシアの球根は他の球根に比べて小さいため、花を咲かせるためには1年くらい生育させましょう。赤玉土7、腐葉土3を混ぜ合わせた用土に化成肥料を少量足して、子球を植え付けます。1年後大きくなったら本格的に植え付けてください。

イキシアの種類

ここまでイキシアの育て方についてまとめてきました。読み進めていくうちに、イキシアの育て方やポイントについて自信が出てきたと思います。さあいよいよ、ご自分が植えてみたい品種を選んでみませんか? 原種はもちろん、いろんな種類が流通していますので、ぜひお好みの品種を見つけてみましょう。

ビリディフローラ(原種)

イキシアの原種の中でも特に人気のあるビリディフローラは、南アフリカ原産のエメラルドグリーン色が魅力的な花です。花弁は細めでとんがった星の印象があります。ビリディフローラという名前はラテン語の「緑色の花を咲かせる」ことから来ています。それだけ自然界で緑色の花が珍しいということですね、丈夫で花壇に植えっぱなしでも毎年花を咲かせますから、初心者にもおすすめです。

マキュラータ

イキシア・マキュラータは、同じ種類なのにオレンジ色、黄色、白とバリエーション豊かな品種です。草丈は30~40㎝とイキシアの中でも中間くらい。黄色いしべとふんわり咲く花弁のコントラストがかわいらしい印象を与えます。混植して群生する様子を楽しんでもいいですし、鉢植えにしてコンパクトにも楽しめる人気の種類です。

フレキシオーサ

イキシアの中でも極小の草丈であるフレキシオーサは、大きく育っても非常にコンパクトな印象があります。花が咲くとほんのり甘い香りがして、形は丸みがあり、青みのあるピンクの花弁が目を惹きます。原種のため丈夫で育てやすいのも魅力のひとつですね。初めて育てる方はまずフレキシオーサを選ぶ方も多いんですよ。

ポリスタキア

イキシア原種系の中でも少し草丈の高いポリスタキアは、透き通るような白や濃いピンク色の花を咲かせます。50㎝くらいまで育つことから切り花としても多く流通しており、花が咲くと果物のように甘い香りが広がりますよ。ポリスタキアの中でも、花弁の根元がブルーに染まる白い種類はとりわけ美しいと非常に人気があります。

【まとめ】イキシアの育て方を紹介!増やし方から人気の種類まで徹底解説

いかがでしたでしょうか。イキシアの花は一つの茎にいくつもの花をたくさん咲かせて花束のように美しい球根植物です。基本的な育て方を覚えておけば、あとは気候やお好みに合わせて、丈夫で育てやすい原種を育ててもいいですし、鮮やかな色合いで選んで楽しんでもいいでしょう。花束として大切な相手へプレゼントする時は、花言葉と共にメッセージを添えて贈ればとても喜ばれると思います。 この記事のポイントは、
  • イキシアは南アフリカ原産の半耐寒性球根の多年草
  • 苗や切り花が出回る時期は4~6月頃
  • 黄色からエメラルドグリーンまで様々な花色の種類がある
  • 基本的な育て方① 植え付けや植え替えの適期は10~11月
  • 前年に植えた場所を避けて植え付ける
  • 基本的な育て方② 水はけの良い土を好む
  • 基本的な育て方③ 日当たりのよく雨の当たらない場所
  • 基本的な育て方④ 水やりは10~11月頃から花後までは土の表面が乾燥したらたっぷり
  • 花後から秋までは掘り起こし、断水する
  • 基本的な育て方⑤ 肥料は塩分のない緩効性肥料を置き肥する
について紹介しました。 イキシアの育て方を通して、冬から春にかけても花のある生活を楽しんでみませんか。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。