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皆様はナルコユリをご存知でしょうか?ナルコユリはユリ科の植物で、ギボウシなどの斑入りの葉っぱと似ていて可愛らしいのが特徴的です。
ナルコユリは春になるとスズランのような小さな白花を開花させ、じっくりと小さな白花を鑑賞したい方にぴったりな植物でもあります。そんなナルコユリですが、実はどんな植物なのかを知らずに育ててしまうと失敗してしまうこともあります。
今回の記事では、そんなナルコユリの育て方から、どんな特徴を持っているのか、またお手入れの方法などを以下の流れで解説していきます。
- そもそもナルコユリはどんな植物なのかを解説
- ナルコユリの育て方のポイント①置き場所を解説
- ナルコユリの育て方のポイント②水やりを解説
- ナルコユリの育て方のポイント③土を解説
- ナルコユリの育て方のポイント④肥料を解説
- ナルコユリのお手入れの方法とは?
- ナルコユリの育て方のまとめ
そもそもナルコユリってどんな植物なの?
それではまずは、そもそもナルコユリはどんな植物なのかを解説していきます。あらかじめナルコユリがどんな観葉植物なのかを知っていれば、適性をしっかりと理解した育て方を実践することができますよ。日本や朝鮮半島などを原産とするキジカクシ科アマドコロ属の多年草
ナルコユリは、日本や朝鮮半島などの温帯を原産とするキジカクシ科アマドコロ属の多年草植物です。温帯に自生することから、あまり寒さに強くありませんが、多年草として日本では栽培されています。ちなみにオオナルコユリという大型のナルコユリも可愛くておすすめです。新芽は食べることができる
ナルコユリは食べられる山菜としても非常に人気があり、インターネット上では数々のレシピ(食べ方)が存在します。それほど多くの方に愛されるナルコユリは、新芽を食べることができ、茹でて醤油で食べると美味ですよ。似ている植物・アマドコロとの違い
続いては、よく園芸界で言われる、ナルコユリと似ている植物として挙げられるアマドコロとの違いについて解説していきます。ナルコユリとアマドコロは何が違うのでしょうか?茎がつるつるしている
まず園芸専門の方がよく言う専門的な違いでいえば、「茎がつるつるしているかしていないか」の違いがあります。アマドコロはよく茎を触ってみれば分かりますが、茎に角があり、ナルコユリは角がないためつるつるとした触り心地になります。ガーデニング上は区別があいまい
以上のような違いは専門的なあるものの、実を言えば「ガーデニング上は区別があいまい」であるというのが現在の結論でもあります。そのため、「どちらを育てたいか」でしかないということになります。育て方はどちらも同じ
また、ナルコユリとアマドコロの育て方はどちらも共通しています。そのため、以下でご紹介させていただく「ナルコユリの育て方」をアマドコロを育てている方は参考にしてみることをおすすめしますよ。それでは、ここからは「ナルコユリの育て方」を解説していきます。ナルコユリの育て方のポイント①置き場所
それではここからはこの記事の本題でもある、ナルコユリの育て方のポイントを解説していきます。ナルコユリの育て方のポイントの中でもかなり重要な、「置き場所」をここからはお話ししていきます。日当たり~明るい日陰で栽培できる
結論からお伝えすると、ナルコユリは日当たりの良い場所から半日陰の場所まで育てることができます。一日中どんな時でも直射日光には当てないようにし、昼間の明るい日陰が理想的です。やや繊細な植物であるため、室内での栽培も屋外での栽培も、この日当たりの良い場所から半日陰の場所で栽培するように心がけましょう。地植えの場合
地植えの場合についてですが、地植えの場合は植えつける場所が日光が豊富に当たる場所なのかが重要になります。また、地植えの場合は植え付けると移動することが難しいため、なるべく風通しの良い場所に植えるようにし、過湿にならないようにする工夫も必要です。鉢植えの場合
また、鉢植えの場合は時期によって置き場所や管理方法を少しだけ変える必要があります。時期によってどのように変えるべきなのかを以下で解説していきます。春:よく日に当てる
まず春には、十分な日光を浴びることのできる場所に置き、新しい芽が成長しやすいようにしてあげましょう。こうすることで、スズランのような白い花が5〜6月に咲きやすくなります。夏:日陰で管理する
次に夏は、日陰で管理するようにしてあげましょう。直射日光に弱く、日光に当てすぎてしまうと斑入りの葉っぱが茶色くなってしまうことがあります。そうならないためにも、夏場は日陰で管理しましょう。冬:戸外に置いて冬の寒さに当てる
次に冬場は、戸外に置いて冬の寒さに当てさせましょう。冬に屋外で管理をすれば、根茎のみ残り、地上部が勝手に枯れてくれるので、翌年の準備が整います。ナルコユリの育て方のポイント②水やり
続いてのナルコユリの育て方のポイントは、「水やり」になります。どんな水やりをすればよく育つのか、また植え付け方によって変わる水やりのポイントをここからは解説していきます。地植えの場合:基本的に不要
結論からお伝えすると、地植えの場合は基本的に不要になります。地植えや庭植えをしてしまえば、後は自然の雨だけで十分成長することができます。そのため、極端に乾燥していなければ、地植えの場合は水やりはしなくてオッケーです。鉢植えの場合
続いては鉢植えの場合を解説していきます。鉢植えは以下のポイントを押さえて水やりをしてみましょう。土が乾いたらたっぷりと
ナルコユリは水を与えないと土が乾燥しやすくなります。そのため、水やりのタイミングは土の湿度に注意を払うことが大切です。土が表面が乾いたら、たっぷりと水を与えることで乾燥していない潤いのあるナルコユリに育てることができるでしょう。水が鉢底から流れ出るまで与えると、根に均等に水分が行き渡ります。春は水切れに注意
特に春は成長期でもあり開花時期でもあるため、なおさら土が乾燥しやすくなります。そのため、特に水切れには注意が必要です。目安は先ほどと同様に、土の表面が乾いたら水やりを行いましょう。しかし、水をたくさん与えすぎると根腐れや根茎の病気になりやすいので、水やりは適量にすることが重要です。冬の休眠期も控えめに水やりをする
また、冬はナルコユリの休眠期に当たり成長が遅くなるため、水やりは控えめに行いましょう。基本的に、土に表面が乾燥したのを確認してから約3日ほどが経過してから水を与えるようにしましょう。水をたくさん与えると、根が腐る危険があるため、注意が必要です。ナルコユリの育て方のポイント③土
続いてのナルコユリの育て方のポイントは、「土」になります。どんな用土を使用して育てれば良いのかも、地植えか鉢植えかによって大きく異なります。そのためここからは、地植えか鉢植えかで異なる「用土のポイント」を解説していきます。地植えの場合:植え付け前に腐葉土や堆肥を混ぜ込む
ナルコユリは栄養分豊富な土壌を好みます。地植えの場合は、植えつける前に、腐葉土や堆肥を土に混ぜ込むことで、土壌の保水力や栄養分を向上させることができます。これにより、ナルコユリは健康な根を生やし、元気な成長をすることができますよ。 また、土壌の排水性があまりに悪い場合は、川砂などを混ぜて水はけをよくしてあげることも重要です。総じて、地植えの場合、土に栄養があればあるほど、ナルコユリの根が健康で強力に成長し、美しい花を咲かせることができます。地植えのナルコユリに適切な土壌環境を整え、定期的な水やりと肥料を施すことで、美しいナルコユリを維持し続けることができます。鉢植えの場合
続いては鉢植えの場合です。鉢植えの場合では、どんな用土を使用すれば良いのか、また使用する土をブレンドする際に必要な配合比率について解説していきます。赤玉土7:腐葉土3の配合土など
ナルコユリは鉢植えの場合も土壌中の養分を必要とするため、鉢植えにおいても栄養が豊富な土を用意することが大切です。特におすすめの配合比率として、赤玉土と腐葉土を7:3の比率で混ぜた土が適しています。赤玉土は水はけのよくする代表的な土で、これをベースにします。また、栄養分の補給をするために、腐葉土を少し混ぜることで天然の栄養を持った土壌を作ることができます。この配合の土であれば、土壌の通気性と保肥力を両立させ、ナルコユリの根が健康に成長することができます。市販の草花用培養土で育てられる
また、上記にような配合が面倒に感じる方や、簡単なことから始めたい初心者さんなどは、ぜひ園芸用の市販培養土もナルコユリの栽培に利用できるのでおすすめです。品質の良い培養土は、適切な養分があらかじめ含まれており、ナルコユリが健康な状態で成長できますよ。 それに、こういった培養土は、Amazonなどの通販サイトで購入することがおすすめです。特に培養土は重いものが多いので、発送から到着まで管理してくれる大手通販サイトがおすすめです。ナルコユリの育て方のポイント④肥料
最後のナルコユリの育て方のポイントは、「肥料」になります。どんな肥料を使えば良いのか、そもそも肥料は必要なのかについて解説していきます。地植えの場合:植え付け時以降はほぼ必要ない
結論からお伝えすると、ナルコユリは地植えの場合は植え付け時以降はほぼ必要ありません。ナルコユリは植え付け時に肥料を土壌に混ぜ込んでおけば、それ以降は自然の環境だけでも十分に育つことができる丈夫な観葉植物です。鉢植えの場合
続いては鉢植えの場合について解説していきます。鉢植えでは肥料はいつ必要なのか、またどんな施し方で肥料を与えるのが良いのかを解説していきます。施肥の時期:3月~6月、9月頃
ナルコユリは成長期に多くの栄養を必要とします。鉢植えのナルコユリは、主に3月から6月にかけて、そして9月頃に施肥を行うのが良いでしょう。この時期は、新しい芽や葉っぱが成長しやすく、花芽が形成される重要な時期になります。施肥の回数は通常、月に1回程度が適しています。置き肥をするか液肥を施す
上記の時期に肥料を施すのであれば、置き肥か液肥を施しましょう。 まず、置き肥は土の表面に肥料を散布する方法で、根に近い場所に直接栄養を供給することができます。ナルコユリに置き肥を与える場合は、適切な肥料を用意し、土の表面に均等に置くことで、根がよりスピーディーに栄養を吸収できます。 液肥は液体肥料の略です。液体肥料は水に混ぜて使用をする肥料の形態で、根から直接栄養を吸収させることができます。鉢植えのナルコユリに液体肥料を与える場合は、肥料の濃度は必ずパッケージに記載のある希釈度に調整し、土壌にそのまま注ぐか、水やりの際にまぜて与えるかの方法があります。ナルコユリのお手入れ
最後は、ナルコユリのお手入れについて解説していきます。ナルコユリを正しい育て方で育てたらもちろん健康的な株に成長しますが、それを維持させるためには「お手入れ」も必要になります。ここからは、「植え付け」「植え替え」「病害虫の対処法」「株分けなどの増やし方」をそれぞれの項目に分けて解説していきます。植え付け
それではまずは、「植え付け」の方法を解説していきます。株分けして植え付ける場合
まずは株分けして植え付ける場合です。ナルコユリは2〜3年に一度は株分けをする必要があります。この株分けのタイミングで植え付けをするというてもありますよ。どこに植え付けたいかを決めて、好きな場所に植え付けましょう。ポット苗の場合
また、ホームセンターなどで販売されているポット苗の場合も同様に、どこに植え付けたいかを決めて植え付けましょう。ポット苗であればある程度大きさがわかるため、花壇などに植えたいのであれば、隣接する植物に干渉しないように距離を空けて植え付けましょう。植え替え
続いては植え替えです。植え替えはどのくらいの頻度で行えば良いのかを解説していきます。地植えの場合:4~5年に1回が目安
植えのナルコユリについては、通常、4~5年に1回の植え替えが目安になります。これくらいの期間が経つと根っこが土地に密に詰まってしまうため、新しい環境で成長できるスペースを提供するために植え替えをしてあげましょう。鉢植えの場合:2~3年に1回が目安
また鉢植えの場合は、特に根が鉢内の限られたスペースに成長し続けるため、一般的には2~3年に1回の植え替えが目安になります。鉢が根に詰まったり、土壌の栄養分が枯渇したりした場合には、年数に関わらず植え替えをしても大丈夫です。病害虫
続いては病害虫です。どんな病害虫が発生しやすいのか、また対処法を解説していきます。さび病
まずはさび病があります。さび病は葉っぱが鉄錆のように茶色く変色してしまう病気のことを言います。発生が確認できたら速やかに患部を駆除するようにしましょう。イモムシ
次にイモムシはよく発生する害虫です。イモムシは食害中なので、見つけたら殺虫剤で駆除しましょう。コウモリガ
次にコウモリガもよく発生する害虫です。コウモリガは蛾で、これも食害をするため発生が確認できたら、捕まえて速やかに駆除するのがおすすめです。増やし方
最後は増やし方です。どのように増やせば良いのかを解説していきます。株分け
ナルコユリは株分けで増やすことができます。大きく育った親株を、複数の子株にわけて植え付けることで増やすことができます。種まき
種まきは発芽までに約2年はかかると言われていて、比較的難しい増やし方になります。種を収穫したら実を取り除き、種まき用のポットに種をまき、ゆっくりと管理してあげましょう。気長に育てたい方におすすめです。【まとめ】ナルコユリの育て方を徹底解説!成長後のお手入れ方法から害虫対策まで
いかがだったでしょうか?ナルコユリの育て方が、ポイントごとに明確にお分かりいただけたかと思います。 今回の記事のポイントは以下になります。- ナルコユリはユリ科の植物で、ギボウシなどの斑入りの葉っぱと似ていて可愛らしいのが特徴的
- オオナルコユリという大型のナルコユリもある
- アマドコロとの違いは「茎がつるつるしているかしていないか」であるが、ガーデニング上は区別があいまいである
- アマドコロの育て方とナルコユリの育て方は同じ
- 日当たり~明るい日陰で栽培することでよく育つ
- 地植えの場合は基本的に水やりは不要で、鉢植えの場合は土が乾いたらたっぷりと与えることが重要
- 水はけと栄養分の豊富な土がおすすめ
- 鉢植えの場合、肥料は置き肥をするか液肥を施すだけで大丈夫。地植えに肥料は必要ない
- 肥料や土は重いので、発送から到着まで管理してくれる大手通販サイトAmazonがおすすめ
- 植え替えは地植えの場合は4~5年に1回、鉢植えの場合は2~3年に1回がおすすめ
- 株分けや種まきで増やせるが時間がかかる