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色とりどりの花を咲かせるジャーマンアイリス。アヤメに似た可愛らしい花で、多くの方を夢中にさせる球根植物です。華やかな花を一度見ると、「育て方を知りたい」と思うことでしょう。美しいジャーマンアイリスの育て方について気になりませんか。
そこでこちらの記事では
- ジャーマンアイリスはどんな植物なのか
- ジャーマンアイリスの育て方における置き場所・水やり・肥料
- ジャーマンアイリスの育て方におけるお手入れ
- シュンランの育て方における増やし方
そもそもジャーマンアイリスってどんな植物なの?
ジャーマンアイリスと聞いて、どんな植物なのかパッと頭に浮かぶ方は少ないのではないでしょうか。ジャーマンアイリスについて解説します。ヨーロッパを原産とするアヤメ科アイリス属の球根植物
ジャーマンアイリスはヨーロッパを原産とするアヤメ科アイリス属の球根植物です。日本原産のアヤメと同様にアヤメ科の植物なので、花姿が非常に似ています。草丈は20~100㎝ほどで、開花期は5月~6月。品種によっては、10月~11月にも咲きます。色鮮やかで珍しい色彩の種類もある
ジャーマンアイリスは色鮮やかで珍しい色彩の種類があります。赤色・ピンク・オレンジ・青・紫・白・黄色・複色など様々です。その豊富な花色から、「虹の花(レインボーフラワー)」とも呼ばれます。耐寒性が強い
ジャーマンアイリスは耐寒性が強い球根植物です。日本の寒い冬にも耐える耐寒性を持つので、安心して育てられるでしょう。地植えや鉢植えでも、屋外に出しっぱなしで問題ありません。ジャーマンアイリスの育て方のポイント①置き場所
シャーマンアイリスの育て方における置き場所について解説します。置き場所が適切でないと、花が咲かないどころか枯れる恐れもあるので、気を付けましょう。日当たりと風通しのよい場所で管理する
ジャーマンアイリスは、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。日当たりや風通しが悪いと病気になったり、花が咲きにくくなったりするので注意してください。高温多湿や日照不足に注意する
ジャーマンアイリスは高温多湿や日照不足に注意した育て方をします。球根植物なので、高温多湿の環境では球根が腐る可能性が高いためです。また、日照不足は花が咲きにくくなるだけでなく、病気にもなりやすいので気を付けましょう。地植えの場合:乾きやすい場所に浅く植える
地植えの場合は、乾きやすい場所に浅く植えるのが上手に育てるコツです。花壇の場合は、草花や野菜の土だと水持ちがよすぎて腐りやすいので気を付けます。適度に小粒の砂利が含まれて砂っぽい土だと、上手に育てることができるでしょう。土が水持ちがよすぎる場合は、小粒の軽石を混ぜ込んで水はけを改善しましょう。鉢植えの場合:梅雨の時期のみ雨の当たらない場所に移す
鉢植えの場合は、梅雨の時期のみ雨の当たらない場所に移動させてください。高温多湿の環境を嫌うので、土がずっと湿っていると球根が腐りやすいです。梅雨の時期に雨に当たり続けると危険なので、軒下や室内に移動させると安心です。梅雨時期は乾燥気味に育てましょう。ジャーマンアイリスの育て方のポイント②水やり
ジャーマンアイリスの育て方における水やりのポイントについて解説します。ジャーマンアイリスに水をやりすぎると、球根が腐るかもしれません。水やりはどの植物にも共通して重要な育て方の一つです。水やりのコツを見ていきましょう。地植えの場合:基本的に不要
ジャーマンアイリスは地植えの場合、基本的に水やりは不要です。乾燥を好む植物なので、自然の雨だけで十分に育ちます。そのため、地植えする場合は、いかに水はけの良い場所に植えてあげるかどうかが最も重要です。鉢植えの場合
鉢植えの場合は、以下の2点に気を付けます。- 春の伸長・つぼみの時期は土が乾いたらたっぷりと
- 張る以外はやや乾かし気味に
春の伸長・蕾の時期は土が乾いたらたっぷりと
ジャーマンアイリスは、春の伸長・蕾の時期は土が乾いたらたっぷりと水やりすることがポイントです。基本的には乾燥気味に育てるジャーマンアイリスですが、花が咲く3~4月はしっかりと水やりしましょう。開花期に水不足になると、蕾が開かず花が枯れやすいので注意してください。春以外はやや乾かし気味に
春以外はやや乾かし気味に育てましょう。ジャーマンアイリスは、高温多湿の条件を嫌い、土が湿っていると球根が腐りやすい植物です。花が咲く生育期の春以外は、乾燥気味に育ててください。ジャーマンアイリスの育て方のポイント③土
土には水はけがよいもの、水持ちが良いものさまざま。ジャーマンアイリスは、どちらの土を好むのか気になりませんか。ジャーマンアイリスの育て方における土のポイントについて見ていきましょう。地植えの場合
地植えの場合は以下の2点がポイントです。- 苦土石灰と扶桑度を混ぜ込んで耕す
- 畝をつくるとよい
苦土石灰と腐葉土を混ぜ込んで耕す
ジャーマンアイリスを地植えする場合は、苦土石灰と腐葉土を混ぜ込んで耕します。苦土石灰は、植物栽培において土の酸度を調整して、カルシウムを補給する働きがあります。カルシウムは植物細胞組織の頑丈さに影響する栄養素です。つまり、カルシウムをしっかりと与えることで、葉や茎、根の組織が強くなり、病気になりにくくなります。球根の場合は、球根そのものが腐りにくくなるので、カルシウムはおすすめの栄養素です。細胞組織が強くなると、軟腐病にもかかりにくくなります。 地植えの場合は、水持ちがよいと腐る可能性が高くなるので、腐葉土を混ぜ込んで土壌改良しましょう。ただし、腐葉土を入れすぎると水持ちがよくなりすぎるので、注意してください。畝をつくるとよい
地植えする場合は畝を作るとよいでしょう。畝を作ることで、水はけが改善され、土が乾燥しやすくなるためです。野菜栽培でも畝を作りますが、同じような理由です。球根が地面よりも高い位置にあるので、雨が降ってもいつまでも湿っていません。太陽光も畝全体に当たりやすく、よく乾燥します。鉢植えの場合
ジャーマンアイリスを鉢植えにする場合は、以下の3点が育て方ポイントです。- 市販の園芸培養土で育てられる
- 赤玉土5:鹿沼土3:腐葉土2の配合土
- 苦土石灰を混ぜ込むとよい
市販の園芸用培養土で育てられる
ジャーマンアイリスは市販の園芸培養土で育てることも可能です。しかし、水持ちがよすぎるので、球根が腐りやすい可能性があります。球根を腐らせないためにも、小粒の鹿沼土や軽石を混ぜ込んで、水はけをよくするとよいでしょう。赤玉土5:鹿沼土3:腐葉土2の配合土など
オリジナルで土を作る場合は、赤玉土5:鹿沼土3:腐葉土2の割合で作りましょう。赤玉土を入れすぎると水持ちがよくなりすぎるので、分量には注意してください。苦土石灰を混ぜ込むとよい
苦土石灰を混ぜ込むのは、地植えの時と同じ理由です。苦土石灰は、土の酸度を調整して、カルシウムを補給する働きがあります。カルシウムは植物細胞組織の頑丈さに影響する栄養素です。つまり、カルシウムをしっかりと与えることで、葉や茎、根の組織が強くなり、くなりにくくなります。球根の場合は、球根そのものが腐りにくくなるので、カルシウムはおすすめの栄養素です。ジャーマンアイリスの育て方のポイント④肥料
ジャーマンアイリスの育て方における肥料のポイントを解説します。肥料の与えすぎに注意
ジャーマンアイリスには肥料の与えすぎに注意してください。肥料過多が病気の原因となる
肥料過多が病菌の原因になります。必要以上に肥料を与えると、生育を阻害するので、注意してください。また、生育を阻害するだけでなく、必要以上の窒素過多は、植物細胞を柔らかくしてしまいます。組織細胞が柔らかいと、すぐに葉に傷が付いたり、茎が折れたりします。その結果、傷口から病原菌が侵入して、軟腐病になる適切な時期に適切な量を与えるのがポイントです。肥料を与えなくても育てることができる
ジャーマンアイリスは、乾燥したやせた土地で育っているので、本来肥料を多く必要としません。肥料は与えなくてもよだてることができます。肥料を与えすぎると、葉ばかり茂り花が咲かなくなったり、球根が腐りやすくなったりするので気を付けてください。葉が増え始めたら窒素の少ない液肥を与える
ジャーマンアイリスの葉が増え始めたら、窒素の少ない液肥を与えてください。窒素は葉の栄養素です。窒素を与えると、植物は葉色がよくなったり枝葉が増えたりします。しかし、与えすぎると、「花が咲かなくなる」「植物組織が弱くなる」などの弊害も。葉が十町に増えたら、窒素を与えることはやめて、花芽に栄養が集まるように育ててください。芽が動き始めたら緩効性化成肥料を株元に置き肥する
ジャーマンアイリスの芽が動き始めたら、緩効性化成肥料を株元に置き肥します。緩効性化成肥料はゆっくりと効く肥料。芽が動き始めるということは、土の中で根も動き始めています。ゆっくり伸びる根に合わせて肥料が溶けだすので、根痛みすることもなく、効果的に栄養を与えることが可能です。ただし、緩効性肥料も与えすぎると生育に悪影響なので、与える量には気を付けましょう。鉢植えの場合は地植えよりも少なめにするのがコツ
鉢植えの場合は地植えよりも少なめにするのがコツです。鉢植えでは、土の量が限られており、与えすぎると肥料分が土の中に溜まりやすいためです。土の中に肥料分が多いと、土環境が崩れて生育に悪影響を及ぼします。鉢植えでは、肥料は少なめにして育てましょう。ジャーマンアイリスのお手入れ
ジャーマンアイリスの育て方におけるお手入れについて解説します。植え付け
植え付けのお手入れのポイントは以下の3つ。- 植え付けの時期は3月、9月下旬ころ
- 秋に植える根張りがよくなる
- 植え付けの仕方
植え付けの時期:3月、9月下旬ごろ
ジャーマンアイリスの植え付け時期は3月、9月下旬頃です。生育期は春と秋なので、3月と9月下旬ころに植え付けると順調に育ちます。夏や冬は生育が緩慢なので、植えつけても上手に育たず枯れる可能性があるので注意してください。秋に植えると根張りが良くなる
ジャーマンアイリスは秋に植えると根張りがよくなるとされています。なぜなら、秋のジャーマンアイリスは生育期ではありますが、開花期ではないため、葉や根の伸長に栄養を集中させることができるためです。春に植え付けた場合は、開花期でもあるので、根が張っていない状態でも花を咲かせようとします。結果的に、花に栄養が集中して、根があまり伸びないわけです。植え付けのしかた
ジャーマンアイリスの植え付けの仕方は、土に浅く植え付けることです。多くのジャーマンアイリスの苗はポットの土から球根が見えるように浅く植え付けられています。市の状態を維持するように浅く植え付けをしてください。苗ではなく、球根で手に入れた場合も同様です。球根を土で見えなくなるほど、深く土に植えると球根が腐る可能性が高くなります。植え替え
ジャーマンアイリスの植え替えのポイントを見ていきましょう。- 植え替えタイミングは2~3年に1回
- 植え替えの仕方
植え替えのタイミング:2~3年に1回
ジャーマンアイリスの植え替えタイミングは2~3年に1回です。植えっぱなしにしていると、芽が込んできて花付きが悪くなります。さらに、病気にもなりやすいので注意してください。鉢植えの場合は、根詰まりや土の劣化で生育ぐぁるくなりやすいので、特に注意しましょう。植え替えのしかた
植え替えの仕方は、植え付けの仕方と同様です。球根が地表から見えるように浅く植えることがポイント。鉢植えで、根詰まりしている場合は、根をほぐして黒ずんだ根を取り除いておくとよいでしょう。花後の管理
ジャーマンアイリスの育て方における花後の管理方法は以下の2つです。- 花がら摘み
- 枯れ葉を取り除く
花がら摘み
ジャーマンアイリスの花が終わったら、花がら摘みをしてください。花がらをそのままにしておくと、水に濡れてカビが生えたり、種を作って栄養が偏ったりして生育に悪影響です。見栄えも悪いので、花がらはこまめに取り除きましょう。枯れ葉を取り除く
ジャーマンアイリスの枯れ葉は取り除いてください。枯れ葉をそのままにしておくと風通しが悪くなったり害虫の住処になったりします。特に花後は、古い葉から枯れやすくなるので、葉が黄色く枯れてきたら早目に取り除いてあげましょう。増やし方
ジャーマンアイリスの増やし方は以下の2つです。- 株分け
- 分球
株分け
株分けは、梅雨が明けた8月~9月に行いましょう。株分け後は、生育が弱まるので、花後の乾燥した暖かい時期に行うのがベストです。あった気時期に株分けすることで、根がしっかり根付き体力を回復させることができます。根茎の括れた部分を綺麗に分けます。分けた球根にも芽や根が付くようにしておくと、その後の生育が良いです。その後は、植え付けと同じように浅めに植えなおして育ててください。分球
分球とは球根を分けることです。ジャーマンアイリスにおいては、上記の株分けと同じような形です。しかし、分球は、球根の括れた場所がなくても、ハサミやナイフで切り分けます。切り口から病原菌が入らないように癒合剤を塗っておくと安心です。癒合剤が乾いたら、水はけの良い土に浅く植え付けてください。切り分けた球根に新芽や根が付いていない場合は、発根するまで時間が掛かります。【まとめ】ジャーマンアイリスの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから増やし方まで
ここまでジャーマンアイリスの育て方について解説してきましたがいかがですか。 この記事のポイントは- ジャーマンアイリスはアヤメ科アイリス属の球根植物で、ヨーロッパを原産とする植物
- ジャーマンアイリスの育て方は、「置き場所:日当たりと風通しの良い場所」「水やり:鉢植えは土が乾いたら水やりで、地植えは水やり不要」「肥料:春と秋に少なめに与える」が重要
- ジャーマンアイリスの育て方におけるお手入れは「浅めに植え付け」「2~3年に一度の植え替え」「花がら摘み」「枯れ葉取り」
- ジャーマンアイリスの育て方における増やし方は、「株分け」「分球」