目次
皆様はイングリッシュラベンダーをご存知でしょうか?イングリッシュラベンダーはラベンダーの中でも特に良い香りのする品種として人気があります。
それに地中海沿岸が原産地なので、高い耐寒性を持っており、東北などの寒冷地でも地植え栽培ができる強みもあることから初心者さんでも比較的育てやすいです。
しかしながら、実際にイングリッシュラベンダーを育ててみる際に、育て方やお手入れの方法を知らないと枯らしてしまうこともありますよ。
今回の記事では、「イングリッシュラベンダーを育ててみたい!」という初めて育てる方や「イングリッシュラベンダーの失敗しない育て方を知りたい」という詳細な育て方を理解したい方に向けて、「イングリッシュラベンダーのお手入れと正しい育て方」を以下の流れで徹底解説していきます。
- そもそもイングリッシュラベンダーはどんな植物なのかを解説
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント①:置き場所について解説
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント②:水やりについて解説
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント③:土について解説
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント④:肥料について解説
- イングリッシュラベンダーのお手入れ方法をご紹介
- イングリッシュラベンダーの育て方のまとめ
そもそもイングリッシュラベンダーってどんな植物なの?
それではまずは、そもそもイングリッシュラベンダーがどんな植物なのかについて解説していきます。特徴や性質をあらかじめ知っておくことで、イングリッシュラベンダーに最適な育て方を実践することができますよ。それではイングリッシュラベンダーの特徴を解説していきます。地中海沿岸を原産とするシソ科ラベンダー属の植物
イングリッシュラベンダーは、地中海沿岸を原産とするシソ科ラベンダー属の植物です。野菜のシソやバジルと同じシソ科であるというのは面白いですよね。代表的な紫色の花を持つイングリッシュラベンダー。イングリッシュラベンダーは特に密集して咲いている姿に多くの方が魅力的だと思うでしょう。香りがよく寒さに強い
イングリッシュラベンダーは香りがよく寒さに強い性質を持っています。ラベンダーは多くのハーブや芳香剤、アロマオイルなどにも使用されており、イングリッシュラベンダーにはリラックスできる香りを期待することができます。 それに寒さにも強いのは、地中海沿岸を原産とする北半球に主に自生することが由来しています。日本においての寒冷地での栽培にも適しており、イングリッシュラベンダーは他のラベンダーの種類と比べても丈夫なラベンダーと言えます。イングリッシュラベンダーの育て方のポイント①置き場所
続いてはこの記事のメインテーマである、イングリッシュラベンダーの育て方のポイントを解説していきます。一つ目のイングリッシュラベンダーの育て方のポイントは、「置き場所」になります。どんな置き場所が適しているのかや、地植えと鉢植えで異なる置き場所とは、というお話しをしていきます。日当たりと風通しの良い場所で管理する
結論からお伝えすると、イングリッシュラベンダーは十分な日光とな通しの良い環境を必要とします。基本的には日当たりが豊富な場所で管理をすることで、ラベンダーの香りや花付きが活性化されます。また、風通しの良い場所では、湿気や病気の予防をすることができ、適度に乾燥した環境も必要とします。地植えの場合:西日の当たる場所は避ける
また、地植えでイングリッシュラベンダーを育てる場合は、特に西日の当たる場所は避けるようにしましょう。鉢植えのイングリッシュラベンダーは夏季になると鉢内の土壌が過熱しやすいため、半日陰に移動させることで植物を守ります。は高温多湿を嫌うため、西日が直接当たる場所では土壌が過熱されてしまい、イングリッシュラベンダーの根っこにストレスを受ける可能性があります。 また、直射日光は葉焼けの原因になります。地植えする場所を決める前に、必ず一日の日の当たり方や動きを確認しておくことが必要です。鉢植えの場合
続いては鉢植えの場合です。何を意識した置き場所が良いのかを解説していきます。夏場は半日陰に移動させる
鉢植えのイングリッシュラベンダーも高温多湿を嫌うため、夏の時期になると鉢内の土壌が日光が原因で過熱されやすいため、半日陰に移動させることで植物を守りましょう。梅雨時期や台風・秋雨の時期は雨の当たる場所を避ける
またイングリッシュラベンダーは、梅雨時期や台風・秋雨の時期は雨の当たる場所を避けるようにしましょう。特に雨の当たる場所では根腐れや病気のリスクが高まります。基本的に「高温多湿にならないようにすること」を心がけましょう。レンガなどの上に置いて浮かせるとよい
それに鉢植えの場合、レンガやスタンドなどを使用し、鉢を地面から浮かせることで、水はけが良くなり、ラベンダーが適切な環境で育つことができます。また夏の時期は地面もかなり熱くなるため、コンクリートの上などには直接置かないようにしましょう。イングリッシュラベンダーの育て方のポイント②水やり
続いてのイングリッシュラベンダーの育て方のポイントは、「水やり」になります。イングリッシュラベンダーの水やりはどんなポイントを押さえてやれば良いのか、どんなことに注意をすれば良いのかを解説していきます。基本的に乾燥気味に育てる
イングリッシュラベンダーは地中海原産であることから、元から乾燥に強い植物です。そのため、水やりのコツは基本的に乾燥気味に育てることです。反対に過湿に弱いので、土が湿気ているのに水を与えると、根腐れなどの病気、害虫の発生リスクを高めてしまうため注意が必要です。定期的に土の表面が乾いたら程よい量の水を与えましょう。朝か夕方に水をやるとよい
水やりは特に朝または夕方に行うと良いです。これにより、日中の強い日差しや高温により水分が蒸発することで起こる、根っこやお花への悪影響を減らすことができます。開花中は乾燥しすぎないよう注意
イングリッシュラベンダーが開花期に入ると、多くの水分を必要とします。お花がより健康に開花しやすくするためには、水切れを起こさないように十分な水分を確保しましょう。しかしながら、過湿状態にイングリッシュラベンダーをしないようにしましょう。イングリッシュラベンダーの育て方のポイント③土
続いてのイングリッシュラベンダーの育て方のポイントは、「土」になります。どんな土を好むのか、またおすすめの配合比率などを解説していきます。水はけ、水持ち、肥料もちのよい土を好む
イングリッシュラベンダーに適した土は、水はけ、水持ち、肥料もちのよい土になります。この3つが整っている環境であればあるほど、健康的なイングリッシュラベンダーを栽培することができます。市販のハーブ用培養土で育てられる
しかし、そういった土壌を用意するのが大変という方は、ぜひ「市販のハーブ用培養土」で育ててみてください。市販のハーブ用培養土はあらかじめ上記の「水はけ、水持ち、肥料もち」の良い土がブレンドされています。腐葉土4:赤玉土3:日向土2:パーライト1の配合土など
もしあなたが土を自分で作ってみたいというのであれば、「腐葉土4:赤玉土3:日向土2:パーライト1の配合土など」の配合がおすすめです。全体的に「水はけ、水持ち、肥料もち」をバランス良く意識するとこの配合が適しています。少量の苦土石灰を加えるとよい
また、イングリッシュラベンダーは酸性の土壌を嫌うため、少量の苦土石灰を加えることで酸性土壌を抑えることができます。酸性の土壌は根の成長を阻害することもあるので、注意が必要です。イングリッシュラベンダーの育て方のポイント④肥料
最後のイングリッシュラベンダーの育て方のポイントは、「肥料」になります。イングリッシュラベンダーはそもそも肥料が必要な品種なのか、また与えるのであればどんな種類の肥料を与えるのが良いのかを解説していきます。肥料をあまり必要としないため与える場合は少な目でよい
結論からお伝えすると、イングリッシュラベンダーは肥料をあまり必要としない植物です。そのため、肥料を必要に応じて与える場合は、コツとして少なめに与えることがおすすめです。元肥:緩効性化成肥料を施す
まず肥料を与えるのであれば、元肥として緩効性化成肥料を施すのが良いでしょう。緩効性化成肥料はゆっくりと長い間効く肥料です。追肥
次は成長過程で与える追肥について解説していきます。地植えの場合:春に緩効性化成肥料を施す
まず、地植えの場合は春に緩効性化成肥料を施しましょう。春に施すことでその後の成長を大きく促進させやすくなります。鉢植えの場合:生育旺盛な時期に緩効性化成肥料を施す
また鉢植えの場合は、生育旺盛な時期に緩効性化成肥料を施しましょう。こちらも同様に成長をより促進させるために肥料を与えましょう。夏と冬は肥料を与えない
イングリッシュラベンダーは夏と冬は肥料を与える必要はありません。夏と冬は生育がおさまる時期なので、無理に肥料を与えてストレスをかけることをしないようにしましょう。イングリッシュラベンダーの植え替え・植え付け
続いては、イングリッシュラベンダーの植え替え・植え付けについて解説していきます。植え付け
まずは、イングリッシュラベンダーをどのように植え付けると良いのかを解説していきます。苗の選び方
イングリッシュラベンダーの苗の選び方のポイントは、元気な苗を選ぶことです。元気な苗は葉色が鮮やかで、花が咲いているものであればしおれていないかをチェックしてみてください。植え付けのしかた
- 植え付けに適した時期は春から初夏まで。まず苗を準備します。
- 新しい鉢(もしくは花壇)に市販のハーブ用の培養土を入れます。
- 苗から取り出し、植えていきます。
- 水をたっぷり与えて管理してください。
植え替え
次はイングリッシュラベンダーの植え替えの適切なタイミングとやり方と解説します。植え替えのタイミング
植え替えの適切なタイミングは成長が旺盛な時期である春と秋に行うのがベストです。植え替えのしかた
現在が鉢植えであれば今よりも一回り大きな鉢に植え替えましょう。地植えであれば「水はけ、水持ち、肥料もちのよい土」を入れ、植え替えましょう。イングリッシュラベンダーの挿し木での増やし方
続いてはイングリッシュラベンダーの挿木での増やし方を解説していきます。挿し木の時期:4月~6月、9月
挿し木に最適な時期は4月~6月、9月になります。春と秋の成長期付近に行うとストレスが比較的に少なく挿し木をすることができます。挿し木の手順
- 新しい硬めの茎を剪定して、挿し木に使う挿し穂を準備してください。
- 挿し穂はおおよそ10cmほどの長さでカットしましょう。
- 約1時間程度水に浸けておき、水分を吸収させておくと発芽しやすくなります。
- ポットに土を入れ、そこに挿し穂を挿します。
- 直射日光を避けた日当たりのある場所で数日間管理し、安定し始めたら風通しの良い場所で育てましょう。
イングリッシュラベンダーのお手入れ
最後は、イングリッシュラベンダーのお手入れの方法について解説していきます。どのようにお手入れをすれば良いのかをぜひ参考にしてみてください。剪定
まずはイングリッシュラベンダーの剪定のやり方を解説していきます。花後、梅雨入り前に切り戻しを行う
剪定は、花が咲き終わった後、梅雨入り前に切り戻しを行うと良いでしょう。剪定をすることにより、全体のボリュームが抑えられ、風通しの良い環境を作れます。特に過密した状態であると湿度が高まることもあるため、梅雨入り前に剪定をすることが適しています。剪定のしかた
- 剪定ハサミを用意します。長く育てていて幹が太くなっている場合などは大きめの剪定ノコギリなどを使用しても良いでしょう。
- 枯れていたり、病気がちな枝などから剪定していきます。
- コンパクトにしたい場合も剪定を行い、好きなサイズになるまで剪定をしましょう。
花後の管理
続いては、イングリッシュラベンダーの花後の管理について解説していきます。終わりそうな花は早めに切る
イングリッシュラベンダーは、花が完全に先終わってから剪定をするのではなく、前もって終わりそうな花は早めに切ることで、翌年もしっかりと元気な花を咲かせることができ、吸えずに切り花としても楽しむことができます。ドライフラワーとしても楽しめる
また、イングリッシュラベンダーは新鮮なうちに収穫すればドライフラワーとしても楽しむことができます。鮮やかなパープルの花色はドライフラワーの中でも際立って目立つことから、アクセントにもメインにも最適です。病害虫
続いては、イングリッシュラベンダーの病害虫について解説していきます。アブラムシ
イングリッシュラベンダーに発生しやすい害虫にアブラムシがあります。アブラムシは風通しの悪い環境で繁殖しやすいため、適度の乾燥できる場所において管理することや、水やりをしすぎないなどの工夫で対処することができます。ハダニ
またハダニもイングリッシュラベンダーに発生しやすい害虫で、ハダニがつくと葉っぱが霞んだような色になり、早めに駆除しないと健康状態が悪化していきます。専用の殺虫時で駆除しましょう。【まとめ】イングリッシュラベンダーの育て方を徹底解説!成長後のお手入れまで
いかがだったでしょうか?イングリッシュラベンダーの育て方から、イングリッシュラベンダーのお手入れの方法まで丸っとこの記事一つでお分かりいただけたのではないでしょうか。 今回の記事のポイントは以下になります。- イングリッシュラベンダーは、地中海沿岸を原産とするシソ科ラベンダー属の植物で、野菜のシソやバジルも同じシソ科
- イングリッシュラベンダーは香りがよく寒さに強い性質を持っている
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント①置き場所は、「日当たりと風通しのよい場所に置くこと」
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント②水やりは、「基本的に乾燥気味に育てること」
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント③土は、「水はけ、水持ち、肥料もちのよい土で栽培すること」
- イングリッシュラベンダーの育て方のポイント④肥料は、「肥料をあまり必要としないため、与える場合は緩効性化成肥料を施すこと」
- 植え替えの適切なタイミングは成長が旺盛な時期である春と秋に行うのがベスト
- イングリッシュラベンダーは新鮮なうちに収穫すればドライフラワーとしても楽しむことができる
- 挿し木に最適な時期は4月~6月、9月になる
- 剪定は、花が咲き終わった後、梅雨入り前に切り戻しを行うのがいい