つるバラの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから人気品種まで

つるバラの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから人気品種まで
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目次

皆様はつるバラをご存知でしょうか?つるバラは名前の通り蔓性のバラで、茎が比較的長いバラになります。花色もピンクや赤、パープルカラーとさまざまで、花壇にあると鮮やかな雰囲気を作ってくれる植物です。 しかし、そんなつるバラを育てようと思っても、バラの一種なので他の観葉植物などと違い、専門的なお手入れや育て方が必要になり特に初心者さんが何も知らずに育てられる植物とは言えません。 つるバラを育ててみたい方や実際の育て方を知りたい方に向けて、今回の記事では初心者さんでもわかるつるバラの育て方を以下の流れで解説していきます。
  • そもそもつるバラはどんな植物なのかを解説
  • つるバラの育て方のポイント①:置き場所について解説
  • つるバラの育て方のポイント②:水やりについて解説
  • つるバラの育て方のポイント③:土について解説
  • つるバラの育て方のポイント④:肥料について解説
  • 植え替え・植え付けについて解説
  • つるバラを増やす方法について解説
  • つるバラのお手入れ方法をご紹介
  • つるバラの人気の品種をご紹介
  • つるバラの育て方のまとめ
最後までご覧いただくことで、つるバラの育て方が明確にわかり、実際に失敗することなく育てることができるでしょう。また最後にはおすすめの品種をまとめているので、お気に入りのつるバラを見つけてみてください。ぜひ最後までお付き合いください。

そもそもつるバラってどんな植物なの?

それではまずは、そもそもつるバラがどんな植物なのかについて解説していきます。

北半球の亜熱帯~寒帯にかけて分布するバラ科バラ属の落葉性低木

つるバラはバラ科のバラ属に属する植物で、北半球の亜熱帯から寒帯にかけて広く分布しています。この種類のバラは、他の四季咲きのバラとは違い、春のみに花を開花させる特徴があります。

茎の節間が長く、支柱によりかかるか地面を這って育つ

またつるバラは、その名の通り、茎やつるを伸ばすことに優れ、節間が比較的長く、しなやかな茎を形成します。これらの茎は支柱やフェンス、アーチなどにからませることで、美しい垂れ下がる花を楽しむことができます。一方で地面を這う品種も存在し、庭の地面を覆い尽くす素晴らしい景観を作り出すこともできます。

1年目の新苗は基本的に花が咲かない

それにつるバラの特徴の一つに、1年目の新しい苗木は基本的に花を開花させないことがあります。花をつけるエネルギーよりも、つるを伸ばすことにエネルギーを使ってしまうため、2年目以降にならないと、美しい花を楽しむことができません。

つるバラの育て方のポイント①置き場所

続いてはこの記事の本題でもある、つるバラの育て方のポイントを解説していきます。一つ目のつるバラの育て方のポイントは、「置き場所」になります。どんな置き場所に置けば良いのか、地植えと鉢植えではどう変わるのかを解説していきます。

日当たりと風通しのよい場所を好む

つるバラは日光を必要とする植物で、美しい花を咲かせるためには十分な日当たりの確保が大切です。日当たりがいい場所では花の色と香りが最も引き立ちます。また、風通しのよい環境も好み、植物が適度に乾燥すると病害虫の発生を防げます。

地植えの場合

続いては地植えの場合を見ていきます。

数時間しか日が当たらない場合は鉢植えにして日当たりを確保する

地植えの場合でつるバラが日照不足になることがあるのであれば、鉢植えに移植して日当たりを確保することがおすすめで、こうすることで植物の成長を促進することができます。

株の間隔は50㎝以上あける

また、複数のつるバラを地植えで植え付ける場合、株の間隔を50㎝以上あけることで、十分な空間を確保でき、それぞれの植物が適切な日光を受けられるようにすることができます。

鉢植えの場合

続いては鉢植えの場合を見ていきましょう。

鉢をコンクリートの上に直接置かない

鉢植えのつるバラを育てる場合、鉢をコンクリートの上などに直接置かないようにしましょう。コンクリートは熱を吸収し、根を悪くさせる可能性があるため、鉢の下に足台を敷いて隙間を開けてあげる必要があります。

春~秋は日当たりの良い場所に

春から秋にかけては、日当たりの良い場所に鉢を配置しましょう。これにより、つるバラが充分な光合成を行えて、美しい花を咲かせることができます。

冬は軒下などに移動させるとよい

寒さに弱いため、冬場は基本的に軒下などに移動させるとよいでしょう。こうすることで寒さから守ることができます。

つるバラの育て方のポイント②水やり

続いてのつるバラの育て方のポイントは、「水やり」になります。鉢植えと地植えで変わる水やりの方法を解説していきます。

地植えの場合:基本的に乾燥期のみでよい

地植えの場合は、基本的には乾燥期に水を与えるだけで十分です。つるバラは乾燥に対して耐性があり、土が乾いたらたっぷりと水を与えることで根腐れを防げます。それ以外の時期は雨だけで十分水分を確保できます。

鉢植えの場合

次は鉢植えを見ていきましょう。

土が乾いたらたっぷりと

鉢植えのつるバラは鉢の土が乾いたら、たっぷりと水を与える必要があります。水は根元から優しく与え、土壌が充分に湿っていることを確認しましょう。

午前中に行うとよい

水やりは通常、午前中に行うのが良いでしょう。これにより、植物が日中の水分の蒸発に備えられ、夜間に湿度を維持することもできます。

冬は控えめに与える

冬季になるとつるバラは休眠状態に入り、水分摂取量が減少します。そのため、冬は水やりを控えめに行い、過湿状態を避けましょう。

芽が出た時期から蕾までの生育期は特に水切れに注意する

またつるバラが新しい芽を出してから花が咲くまでの生育期の期間は、水分を特に必要とする時期です。この時期は水切れを防ぐようにし、花の形成と成長をサポートしましょう。

つるバラの育て方のポイント③土

続いてのつるバラの育て方のポイントは、「」になります。どんな土を好むのかを解説していきます。

水はけがよく有機質に富んだ土を好む

つるバラは水はけがよく、有機質に富んだ土壌を好みます。特に過度に湿った土壌では根が腐る可能性があるため、水はけを良くするために砂やパーライトを混ぜることがおすすめです。

地植えの場合:堆肥や完熟腐葉土などを混ぜ込む

つるバラを地植えで育てる場合は土壌改良をすることが大切です。主には堆肥や完熟腐葉土を土に混ぜ込むことで、土壌の保水力と栄養供給が向上します。これにより、つるバラは健康で美しい花を咲かせることができます。

鉢植えの場合

鉢植えの場合を解説していきます。

赤玉土7:堆肥3の配合土などがよい

鉢植えのつるバラに最適な土は、赤玉土と堆肥の比率が7:3ほどの配合土です。この割合では、良好な水はけと栄養のある土壌にすることができます。

初心者の方は市販のバラ用の培養土が便利

しかしながら、初めてつるバラを育てる場合や初心者さんは、市販のバラ用の培養土を使用することをお勧めします。これらの培養土は元からつるバラの成長に必要な栄養分を含み、管理が簡単だからです。

つるバラの育て方のポイント④肥料

最後のつるバラの育て方のポイントは、「肥料」になります。こちらも地植えと鉢植えで異なる肥料がなんなのかを解説していきます。

地植えの場合

まずは地植えを見ていきましょう。

植え付け時に元肥を施す

地植えの場合は植え付け時に元肥を施すと健康的につるバラが成長することができます。

春の開花が終わったら粒状肥料を施す

また、春の開花が終わったら粒状肥料を施すことで、次の開花の準備に備えることもできます。

冬に寒肥を施す

それに、冬になれば寒肥を施すことで、休眠期を比較的安全に過ごすことができ、寒さに負けない状態にすることに成功します。

鉢植えの場合

次はは鉢植えを見ていきましょう。

生育期に液肥や油かすなどを定期的に与える

鉢植えの場合は主に生育期に液肥や油かすなどを定期的に与え、天然の栄養分を施すことで自然に近い状態で栽培することができます

暑さで弱っている株には活力剤を併用してもよい

また、つるバラが暑さで弱っている場合には、活力剤を併用してみましょう。活力剤を使用することで夏の暑さの乗り越えることができます。

冬に寒肥を施す

また地植え同様に、鉢植えも冬の寒さを乗り越えるために冬に寒肥を施すと、安定的に越冬することができます。

つるバラの植え替え・植え付け

続いてはつるバラの植え替え・植え付けについて解説していきます。

植え付け

まずは植え付けのやり方と適切な時期を解説します。

新苗の植え付けの適期:4月~6月

新苗の植え付けの適期は4月~6月になります。新苗は前年の秋から冬に接ぎ木して栽培してある1年目の苗になり、これは春頃に行うのが良いでしょう。

大苗の植え付けの適期:10月~3月

また大苗は前年に接木した苗を、春に畑などに植えて栽培し、それを秋まで育てたもののことを言います。そのため、大苗の植え付けの適期は10月~3月になります。

北海道などの寒冷地では5月

しかしながら、寒さの厳しい北海道などの寒冷地では、主に5月ごろに植え付けをすると良いでしょう。温度が安定した頃合いが適期です。

新苗の植え付けのしかた

新苗は大苗と比べまだ成熟していないので、大きな鉢に植え付けてはいけません。まずは小さめの鉢に鉢土を崩さないように植え付け、根っこを傷つけずに植え付けを行います。

大苗の植え付けのしかた

大苗はバラ専用の用土を用意し、根鉢を崩さないように植え付けます。成長することも考慮し一回り大きな鉢に植え付けます。水をたっぷり与え、根付くまで水切れを起こさないように管理しましょう。

植え替え

次は植え替えのやり方と適切なタイミングを解説します。

鉢植えの場合は1年に1回を目安に植え替える

鉢植えの場合は1年に1回を目安に植え替えることが重要です。成長の速度に合わせて植え替えをしてあげることで、根腐れなどの病気の発生を防ぐことができます。

植え替えのしかた

植え付けと同様にデリケートな植物なので、引き抜く際は根鉢を崩さないようにし、根っこを傷つけないように植え替えます。植え替え時は葉っぱや枯れた枝を剪定しておくことで、根っこに負担がかからずに済みます。

つるバラの増やし方

続いてはつるバラの増やし方を解説していきます。

挿し木

まずはつるバラの増やし方のひとつである挿し木の方法をご紹介します。

挿し木の適期:4月~7月

つるバラの挿し木は4月から7月の間に行います。成長が活発な時期であれば、挿し穂がより成功しやすくなります。

挿し穂の取り方

挿し木に使用する挿し穂は、元のつるバラから切り取る必要があります。挿し穂は健康な部分を使用します。挿し穂は約15〜20cm程度の長さで切り取りましょう。

挿し木のしかた

つるバラの五枚葉の枝を2節ほど剪定バサミでカットし、土に挿して発根を待ちます。

挿し木のあとに活力剤を与えるとよい

挿し木の後には根を張りやすくするために、挿し木の後に成長促進剤などの活力剤を使用することがおすすめです。

接ぎ木

続いては接ぎ木の方法をご紹介します。

芽接ぎの時期:夏から秋

つるバラの芽接ぎは、夏から秋に行います。この時期であればつるバラに過度な負担をかけずに行うことができます。

切り接ぎの時期:冬

また切り接ぎの時期は、冬ごろに行います。穂木の水分吸収が低いこの時期に行うとスムーズにできます。

接ぎ木のしかた

まず台木を作りましょう。株元の茎をT時に切り込みを入れ、株元の樹皮を剥き出し、そこに穂木を入れ込みます。この部分を接ぎ木用のテープでぐるぐると巻きます。数週間すると新芽が出てきます。

種苗登録されている品種の営利目的の繁殖は禁止されている

また、種苗登録されている品種の営利目的の繁殖は禁止されているので、注意しましょう。

つるバラのお手入れ

続いては、つるバラのお手入れについて解説していきます。どのようにお手入れをすれば良いのかをぜひ参考にしてみてください。

夏越し

まずは夏越しの方法を解説していきます。

マルチングを行う

マルチングは土をビニールで覆うことを言います。こうすることにより夏の直射日光などの強い日差しに直接晒されるのを防ぐことができます

シュートの処理を行う

またシュートと言って、つるバラの成長期に1本だけグンと伸びているつるバラは剪定をする必要があります。1本だけグンと伸びているのは新芽の証拠で、元気でありすぎるが故に他の栄養も奪ってしまうことや、翌年でないと花が開花しないこともあるため切り取って処理する必要があります。

花がら切り

続いては花がら切りの方法を解説していきます。

早めに花がら切りを行う

花がらと言われる咲き終わった花は、見つけ次第早めに切り取ってください。放置しておくと景観が悪くなり、栄養も奪ってしまいます。

切った後に活力剤を与えるとよい

また、花柄を切った後に活力剤を与えると、同じように咲いている花に栄養を与えることができ、切った箇所に再度栄養を供給することができます。

花がら切りのしかた

咲き終わった花がらを見つけたら、清潔で切れ味のいい剪定ハサミで花首からカットしてください。

つるの誘引

次はつるの誘引の仕方を解説していきます。

12月~1月頃は枝が曲げやすい

つるバラの誘引は12月~1月頃が特におすすめです。というのもこの12月~1月頃は、枝が柔軟になっているので、曲げやすく、フェンスのような場所にも比較的簡単に誘引することができます。

フェンス仕立ての場合

フェンスに誘引する前に、まずは必要ない弱った枝やすぐ折れる枝は剪定してあげましょう。剪定をして整理をした後に、フェンスに沿わせて株元からワイヤーなどで固定していきます。

オベリスク仕立ての場合

つるバラのオベリスクはコンパクトに誘引ができるメリットがあります。オベリスクをまず準備します。オベリスクは縦に長い支柱なので、無料で登録できる通販などで購入して届けてもらうのがおすすめです。次にオベリスクにしたから上に巻き付けていき、紐などで固定していきましょう。

アーチ仕立ての場合

アーチ仕立ての場合も同様に、アーチを準備して、下からつるバラを誘引していきます。ワイヤーなどで固定していく際は、一本ずつ固定していき、すぐ折れるような枝は剪定してください。

剪定

最後は剪定について解説していきます。

切り戻し

つるバラの剪定は、まず開花した花の花がらから切ってあげ、全てが枯れ終わったら株元からバッサリと切り戻していけば、翌年の春にまた元気な花が咲くことができます。

摘心

摘心は、つるバラの苗の先端部を剪定することで、そこから発生する脇芽から新しい花を開花させる方法を言います。摘心をすることで伸びすぎる枝になるのを防ぐことができます。

つるバラの人気の品種を紹介

最後はつるバラの人気の品種を紹介していきます。ぜひお気に入りのつるバラを見つけて、栽培してみてくださいね。

ゴールドバニー

まずはゴールドバニーです。ゴールドバニーは鮮やかな黄色の花が特徴的なつるバラで、一年中寒さが厳しくない限り花が咲き続ける四季咲きのバラでもあります。

スパニッシュビューティー

続いてはスパニッシュビューティーです。スパニッシュビューティーは大輪系のつるばらで、美しいピンクカラーの花が特徴的な品種です。うどんこ病などの病気になりやすいので注意が必要です。

ポルカ

続いてはポルカです。ポルカはオレンジカラーのつるバラで、アーチ状のものに絡まって美しく成長します。お家にフェンスなどがあり、それに張って育てたい方は是非この美しいポルカがおすすめです。

サラバンド

続いてはサラバンドです。サラバンドは真っ赤なバラになります。特に地植えで花壇などで栽培すれば、色鮮やかなお庭を作ることができるでしょう。

うらら

続いてはうららです。うららは濃いピンクカラーのつるバラになります。耐寒性が強いので、屋外でも生育することができます。

サマースノー

続いてはサマースノーです。サマースノーは名前の通り、夏頃の温暖な季節に咲く雪のような真っ白な花色のバラで、清楚な見た目から贈り物などにも適しています。

ジュリア

続いてはジュリアです。ジュリアは薄いオレンジ色のバラで、エレガントな見た目をしてます。

カクテル

続いてはカクテルです。カクテルは真っ赤な花びらに、中央がやや黄色の花が特徴的です。一般的なつるバラとして流通しており、人気が高いのもこの品種になります。

舞姫

続いては舞姫です。舞姫は白からピンクの色がある品種で、日当たりの良い環境を好むので、屋外での栽培が適しています。12月〜1月には剪定とフェンスなどに誘引をするとあっちこっちにツルが伸びすぎることを防ぐことができます。

ブルームーン

続いてはブルームーンです。ブルームーンは名前ほど青いわけではなく、青みがかった紫のような色をしている見た目をしています。枝が硬いので、アーチなどに誘引することは適していません。

パレード

続いてはパレードです。パレードはよくあるローズカラーをしているつるバラになります。大輪なので切り花にして飾ることもおすすめです。

シンデレラ

最後はシンデレラです。シンデレラはローズカラーに白色の花を持つつるバラで、コンパクトなサイズ感から室内の鉢植えでも栽培が可能です。

【まとめ】つるバラの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから人気品種まで

いかがだったでしょうか?つるバラの育て方やつるバラの管理方法など、この記事一つで育て方に関する情報を知ることができたのではないでしょうか! 今回の記事のポイントは以下になります。
  • つるバラはバラ科のバラ属に属する植物で、北半球の亜熱帯から寒帯にかけて広く分布する落葉性低木
  • つるバラの育て方のポイント①置き場所は、「日当たりと風通しのよい場所に置くこと」
  • つるバラの育て方のポイント②水やりは、「土が乾いたらたっぷりと与え、地植えは乾燥期のみでいい」
  • つるバラの育て方のポイント③土は、「水はけがよく有機質に富んだ土で栽培すること」
  • つるバラの育て方のポイント④肥料は、「有機質肥料を主に植え付け時と開花後の春に与えること」
  • 植え付けは北海道などの寒冷地では5月に行い、植え替えは鉢植えの場合は1年に1回を目安に植え替えること
  • つるバラは挿し木や接ぎ木で増やせる
  • シュートの処理を行うことで翌年に開花させることができる
  • オベリスクは縦に長い支柱なので、無料で登録できる通販などで購入して届けてもらうのがおすすめ
  • つるバラの人気の品種にはスパニッシュビューティーやサラバンドがある
ぜひこの記事のつるバラの育て方を参考に、美しいつるバラを楽しんで栽培してみてくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。