目次
クルクマ(Curcuma)は白や紫に近いピンク色の花を咲かせる球根植物で、美しい葉や花を楽しむために多くの方に育てられています。また、クルクマはウコンの原料としても使われることがあり、様々な医療や料理にも使用されています。
このように多様な使い方ができるクルクマですが、適切な育て方をしないと上手く生長しなかったり枯れてしまう可能性があります。
そこで今回は、
- そもそもクルクマってどんな植物なの?
- クルクマの育て方のポイント
- クルクマの植え替え・植え付け
- クルクマの増やし方
- クルクマのお手入れ
- クルクマを寄せ植えで楽しみましょう
- クルクマの人気の品種を紹介
そもそもクルクマってどんな植物なの?
クルクマ(Curcuma)は美しい花や葉で多くの方に育てられていますが、ウコンの原料として使われることもあります。また、火の通った野菜の中にクルクマを加えると野菜の香りがオリエンタルに変わるため、香辛料として使われる場合もあります。 ここからはクルクマの基本情報について説明していきます。タイを原産とするショウガ科クルクマ属の耐寒性球根植物
クルクマはタイを原産とするショウガ科クルクマ属の耐寒性球根植物です。観賞価値が高い植物ですが、薬としても使うことができます。白、ピンク、グリーンなど様々な花色の蓮に似た花を咲かせる
クルクマは、白、ピンク、グリーンなど様々な花色の蓮に似た花を咲かせます。クルクマの花はとても美しいので園芸用としても人気があります。花に見える部分は花でなく包葉という葉
花に見える部分は花弁ではなく包葉と呼ばれる葉が変化したものとなりますが、一般的にはこれをお花として扱っています。クルクマの育て方のポイント①置き場所
まず、クルクマの育て方のポイントは「置き場所」です。適切な置き場所で適切な育て方をすることによって、健康的に生長させることが可能です。日当たりの良い場所で育てる
日当たりの良い場所で育てましょう。十分な日光を受けることで植物は光合成をして、十分な栄養を生成することができます。地植えにするのがおすすめ
クルクマは地植えでの育て方がおすすめです。クルクマは高温多湿でよく生育する植物なので、日当たりが良い場所で栽培しましょう。鉢植えの場合はベランダや屋外で育てるとよい
鉢植えでの育て方をする場合はベランダや屋外で育てるとよいでしょう。その際も日当たりが良い場所に設置することが重要です。冬は球根を掘り上げて室内で保管する
冬は球根を掘り上げて室内で保管しましょう。クルクマは寒さに弱い植物なので、気温が10度以下になったら室内に入れることをおすすめします。クルクマの育て方のポイント②水やり
次のクルクマの育て方のポイントは「水やり」です。たくさん水を与えすぎると根腐れを起こしてしまう可能性があるので、適切な量を適切なタイミングで与えましょう。地植えの場合:夏に土の表面が乾いたら水を与える
地植えでの育て方をする場合、夏に土の表面が乾いたら水を与えます。クルクマは土が乾くと草花や草丈の成長が悪くなるので、草花や草丈を生長を阻害しないためにも適切な管理を行いましょう。鉢植えの場合
鉢植えでの育て方をする場合、地植えの場合と違った水やりの仕方をしていきます。土の表面が乾いたらたっぷりと
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。鉢植えでの育て方の場合は土が乾きやすいので要注意です。生育期は乾燥を嫌うため水切れに注意
生育期は乾燥を嫌うため水切れに注意です。毎日水やりをするくらいでちょうど良いので、時間を決めて行いましょう。高温で乾燥している場合は朝夕2回与える
高温で乾燥している場合は朝夕2回の水やりをしましょう。夏場は定期的に観察してトラブルが起きないよう注意するのがポイントです。クルクマの育て方のポイント③土
次のクルクマの育て方のポイントは「土」です。適切な土での育て方をしないと植物がうまく育たないことがあるため、これから説明するポイントをチェックしておきましょう。やわらかく肥沃な土を好む
クルクマはやわらかく肥沃な土を好みます。そのため、植物に必要な栄養素が豊富に含まれている用土を選定しましょう。適切な用土を選ぶことができると植物の成長は早くなります。地植えの場合:完熟牛ふんや腐葉土、ピートモスを入れるとよい
地植えの育て方をする場合は、完熟牛ふんや腐葉土、ピートモスなどを入れましょう。完熟牛ふんや腐葉土は栄養分が豊富で土壌の保水性や通気性を向上させてくれます。ピートモスも土壌の保水性と通気性を上げる効果があります。鉢植えの場合
ここからは、鉢植えでの育て方をするポイントを紹介していきます。市販の培養土で育てられる
鉢植えの場合は、市販の培養土で育てることが可能です。ホームセンターで購入することができるため、初心者にもおすすめです。自作する場合は赤玉土7:腐葉土3の配合土など
用土を自作する場合は、赤玉土7:腐葉土3の配合土が良いでしょう。赤玉土7:腐葉土3の配合にすることで土壌の保水性や排水性を向上させることができます。クルクマの育て方のポイント④肥料
最後のクルクマの育て方のポイントは「肥料」です。肥料を適切に与えることによって成長のサポートをすることができます。多肥を好み、高温期に肥料を多く必要とする
クルクマは多肥を好み、高温期に肥料を多く必要とします。そのため、他の植物より多めに肥料を与えましょう。元肥
元肥というのは最初の肥料で、植物が成長するための最初の栄養分を供給します。ここからは、元肥はどのようなものを与えれば効果的なのか説明していきます。完熟堆肥や腐葉土など有機物を混ぜ込む
元肥には完熟堆肥や腐葉土など有機物を混ぜ込みましょう。有機物を肥料に加えることによって、植物の成長をより促進させることができます。緩効性肥料を与える
緩効性肥料を与えましょう。緩効性肥料は植物に対して肥料の栄養素を徐々に放出します。そのため、持続的に栄養を供給することが可能です。春~秋の生育期に追肥する
春~秋の生育期に追肥しましょう。追肥とは植物に追加の肥料を供給することです。追肥を与えることで植物の成長に合わせた栄養供給が可能となります。三要素等量かリン酸分多めの化成肥料
追肥は三要素等量かリン酸分多めの化成肥料を与えましょう。これは春から秋の成長期に行います。開花期は液体肥料を併用するとよい
開花期は液体肥料を併用するのがおすすめです。開花しているときは肥料を多く必要とするため肥料切れには注意しましょう。クルクマの植え替え・植え付け
ここからは、クルクマの植え替え・植え付け方法について説明していきます。適切な植え替え・植え付けをすることで植物に過度なストレスを与えることなく新しい環境に適応させることができます。植え付け
まずは植え付けのポイントについて説明します。植え付けは適切なタイミングに適切な方法で行うことが重要となります。植え付けの適期:5月中旬頃
植え付けの適期は5月中旬頃となります。5月中旬頃に植え付けをすることで比較的植物のストレスを抑えることができます。植え付けのしかた
クルクマの植え付けのしかたは以下の通りです。- 植え付け場所を選ぶ
- 土壌を準備して穴を掘る
- 植え込みを行う
- クルクマを植えたら水を十分に与える
ビニール袋でトンネルを作って保湿すると発芽が早まる
ビニール袋でトンネルを作って保湿すると発芽が早まります。早く発芽させたい場合はトンネルを試してみることをおすすめします。生育初期に多肥、多湿にならないよう注意
生育初期に多肥、多湿にならないよう注意しましょう。このようにすると植物が枯死してしまう可能性があります。植え替え
ここからは植え替えの方法を説明します。植え付けとは異なる部分があるので把握しておきましょう。植え替えの時期:春
植え替えの時期は春が適期です。春に植え替えをすることでクルクマへのダメージを抑えることができます。植え替えの手順
植え替えの手順は以下の通りです。- 植え替え先を準備を行う
- 植物を元の場所から取り出して根から土を取り除く
- 新しい場所に植え替えを行う
- 植え替えた後は水を十分に与える
古い土を落とし、新しい用土に植える
植え替えをする場合は、古い土を落として新しい用土に植えることが重要です。古い土が残っていたり根がからまっていると植物の成長を阻害する可能性があります。クルクマの増やし方
ここからは、クルクマの増やし方について説明していきます。株分け(分球)の時期:冬越し前の株上げをした頃
株分け(分球)の時期は冬越し前の株上げをした頃が適期です。寒くなってから行うと枯死する可能性が高くなるため注意しましょう。分ける際にイモ状のものをとらないよう注意
分ける際にイモ状のものをとらないよう注意が必要です。イモ状のものは養分貯蔵をする大事なところなので、残しておきましょう。株分け(分球)のしかた
株分け(分球)のしかたは以下の通りです。- 株分け部分を選定する
- 株を分割する
- 分割した株を新しい場所に植え付ける
- 株分け後のケアをする
クルクマのお手入れ
ここからは、クルクマのお手入れ方法を説明していきます。剪定
まずは剪定の方法を説明します。剪定は植物の枝や葉を切り取って、形状を整えたり必要な場所にエネルギーを集中させるために行います。花後に花茎を切り戻す
花後に花茎を切り戻しましょう。花後に花茎を切り戻すことによって、新しい花芽の発生を促すことができます。開花途中で生育が止まったものは切り花にするとよい
開花途中で生育が止まったものは切り花にするとよいでしょう。こうすることで植物の必要な場所に必要な栄養を吸収させることができます。支柱立て:台風などで強風が心配な場合は支柱を立てる
台風などで強風が心配な場合は支柱を立てましょう。こうすることで植物が倒れるのを防ぐことが可能です。冬越し
ここからは冬越しの方法について説明していきます。11月中旬頃に球根を掘り上げる
11月中旬頃に球根を掘り下げましょう。クルクマは気温が10度以下の寒さになると枯死する恐れがあるため状況に応じて早めの対応が必要です。葉をつけたまま乾燥させ、暖かい場所で越冬させる
葉をつけたまま乾燥させて、暖かい場所で越冬させます。こうすることで無事に冬越しをすることができます。病害虫
ここからは、クルクマを育てるうえで気を付けるべき病害虫について説明します。アブラムシ
アブラムシは小さな昆虫で植物の汁を吸います。これによって植物が枯れる可能性があるためあらかじめ発生を予防することが重要です。ヨトウムシ
ヨトウムシは夜になると地中から出てきて植物の葉や実を食べます。被害に遭った際は速やかに駆除しましょう。ナメクジ・カタツムリ
ナメクジやカタツムリは植物の葉を食べます。こちらも見つけたら取り除くようにしておきましょう。クルクマを寄せ植えで楽しみましょう
クルクマは寄せ植えでもお花を楽しむことができます。ここからは、寄せ植えを楽しむためのポイントについて説明していきます。寄せ植えのポイント
綺麗な寄せ植え作りをするためのポイントは2つあります。クルクマをセンタープランツとして配置するのがおすすめ
クルクマをセンタープランツとして配置するのがおすすめです。クルクマは花姿が大きくて鮮やかなため、他の花より目立ちやすいためです。高低差を活かすのもよい
高低差を活かすのもよいでしょう。クルクマは他の植物と比べて背が高いので、より存在感を出すことが可能です。寄せ植えにおすすめな花・観葉植物
ここからは、寄せ植えにおすすめな花や観葉植物を紹介していきます。寄せ植えとは、複数の異なる植物を一つの容器や鉢に植えこむことを指します。ヒューケラ
ヒューケラは背が低くて葉色が豊富なのが特徴です。ヒューケラは多年草の植物で主に装飾用に栽培されます。カラジウム
カラジウムは彩り豊かな葉模様が特徴です。カラジウムは観葉植物として室内で栽培されることが一般的です。ジニア
ジニアは庭園や花壇の飾りつけによく使われます。ジニアは花の形状や色のバリエーションが豊富で人気があります。千日紅
千日紅はピンクや紫、白といった品種があり、小さい花が密集して咲きます。千日紅は観賞用として育てられることが多いです。クルクマの人気の品種を紹介
ここからは、クルクマの人気の品種を紹介していきます。「クルクマを育ててみたいけれどもどのような品種を選べばいいか分からない」という方は是非参考にしていただけたらと思います。チェリープリンセス
チェリープリンセスは可愛らしい花色としゅっと伸びた葉が特徴の品種です。チェリープリンセスは鉢植えの育て方をすることができますが、地植えでの育て方の方がより大きく成長し、たくさんの花を咲かせることが可能です。アリスマティフォリア(シャローム)
アリスマティフォリア(シャローム)は短い円柱状の花序を出して紫色の花を咲かせます。また、根茎から芭蕉に似た葉を伸ばします。ピンクパール
ピンクパールはカップを重ねたような変わった花姿が特徴です。ピンクパールを育てることによって美しいピンクの花を楽しむことができます。【まとめ】クルクマの育て方を紹介!鉢植えでの育て方から冬越しのポイントまで
ここまで、クルクマの育て方やお手入れ方法、増やし方や人気の品種について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- クルクマは様々な花色の花を咲かせ多くの方に育てられている
- クルクマの育て方のポイントは「置き場所」「水やり」「土」「肥料」となる
- クルクマの植え付けや植え替えは適切なタイミングと方法で行うことが大事
- クルクマは株分けで増やすことが可能
- クルクマは剪定や病害虫に対処することで健康に生長させることができる
- クルクマは寄せ植えで楽しめる
- クルクマには様々な人気の品種がある