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皆さんはシクラメンを育てたことはありますか?シクラメンは大栄花園で様々な種類のシクラメンが育てられています。またシクラメンの葉組みという作業を行うことで葉がドーム状になり、花が中央に集まって咲くうえに球根の頭頂部に日光が当たり花芽が育ちやすくなります。とはいえ、シクラメンの葉組みとは一体どうすれば良いのか良くわからないという方も多いと思います。 そこでこの記事では、
- シクラメンの葉組みとは
- シクラメンの葉組みはいつ行う
- シクラメンの葉組みのやり方
- シクラメンの葉組みのあとの管理方法
などについてご紹介していきたいと思います。この記事を読み進めながら、シクラメンの葉組みのポイントや管理方法などについてご理解を深めてくださいね。
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シクラメンの葉組みとは?
そもそもシクラメンの葉組みとはいったいどのような作業を指しているのでしょう。まずはシクラメンの葉組みの仕方からご紹介していきたいと思います。シクラメンの生育をよくする手入れの一種のこと
シクラメンの「葉組み」とは、シクラメンの葉を組み替えていき、生育を良くするための特有の手入れ方法を指します。この葉組みを行うことで、シクラメンの球根頭頂部に日光がしっかり当たり、花芽が活性化してよく咲くようになります。シクラメンのハート形の大きな葉は、そのままにしておくと葉が大きすぎるため球根に当たるはずの日光が葉で遮られ、上手く花芽が形成できなくなってしまいます。 また葉組みを行わないと、お花が四方八方から出て来て、見た目もよくありませんし、何というっても花数も少なくなってしまいます。葉組みが上手くできれば、シクラメンのお花が奇麗に中央に咲きそろうというメリットもありますが、園芸のプロでなければ上手に整えられないことも多々あります。焦らずゆっくり作業して、コツをつかんで慣れていくことが大切です。シクラメン特有の管理方法
シクラメンの葉組みはシクラメン特有の管理方法で、風通しを良くして病害虫の発生を予防したり、球根の中心に日が当たるようにしてシクラメンの成長を促す目的があります。この「葉組み」という方法をマスターすることで、シクラメンを奇麗に咲かせ続けることができるため、是非マスターしてくださいね。株の中心の葉を外側に引っ張り、外側の葉に引っ掛け株の中心部にスペースを作る作業
シクラメンの葉組みの作業は、株の中心の葉を外側に引っ張り、外側の葉に引っ掛け下部の中心部にスペースを作る作業のことです。この作業を行うことで、株の中心に日光をよく当てられ、小さな蕾を大きく成長させられます。こうすることで、単純に見た目を良くできるばかりでなく、カビ・病気などからシクラメンを守ることもできます。シクラメンの正しい葉組みの仕方を知り、花もちをよくしよう
シクラメンの葉組みの正しい方法を知り実践することで、花もちを良くすることも可能です。シクラメンが次々開花し、花もちを良くするためには、太陽の光つまり日光が当たることが大切な条件になります。日光があまり当たっていない状態のシクラメンは、蕾・新しい葉ができにくかったり、せっかく蕾ができても上手くお花が咲かなかったりなど不具合が生じます。シクラメンをきれいに咲かせるために葉組みが必要!
シクラメンをきれいに咲かせるためには葉組みという作業が必要なことは、上記から既に理解いただけたと思います。では葉組みを行うことで、シクラメンにどのようなメリットを与えられるのでしょう。市販のシクラメンは中央に花、外側に葉がある株姿が一般的
市販のシクラメンの姿は中央に花、外側に葉がある株姿が一般的です。シクラメンの花色は赤・ピンク・白が多いですが、紫・グラデーションになっている品種もあります。また花びらがフリルのようになっているもの、花の根元や花びらの先端だけ濃い色に染まっているタイプなどがあります。放っておいて花が綺麗に中央にまとまっているわけではない
シクラメンに何も手をかけずに放っていると、市販されているシクラメンのように、お花が奇麗に中央にまとまって咲くということはありません。その理由は、シクラメンは塊茎という球根のようなものが土に埋まり、その上部から葉芽・花芽が発生して伸びていくためです。最初に咲いた花が終わり、次の花芽が大きくなり咲くようになると、あちこちから花茎が伸び、花が中央に寄りにくくなってしまいます。放っておけば、株の中心に葉が覆い被さってしまう事がある
シクラメンを放置しておくと、株の中心に葉が覆いかぶさってしまうこともあります。株の中心に葉っぱが覆いかぶさるということは、蕾に日光が当たりにくくなり生育できていないということになります。そのため、せっかくできた蕾が成長できず、奇麗な花を咲かせられないというデメリットが生じてしまいます。シクラメンの葉を組み替えを行うと葉がドーム状になり、花が中央に集まる
シクラメンの葉の組み替えを行うことで、葉がドーム状になり花が中央に集まります。その結果まとまって花が咲くうえ、球根の頭頂部に日光が良く当たり、より良質の花芽が育つようになります。もともとシクラメンには葉や茎が根元を中心に回りながら茂る特性があるため、その特性を上手く活用して葉の組み替えを行う方法です。葉組みで得られるメリットは、日当たり・見栄え・風通しのよさなど様々
シクラメンの葉組みを行うことで得られるメリットは、日当たり・見栄え・風通しのよさなど様々です。シクラメンにとって日当たりは成長する上で欠かせないものですし、風通しを良くすることで病害虫の発生からシクラメンを守れます。また見栄えを良くすることで、シクラメンをスッキリ美しい立ち姿に整えられます。シクラメンの葉組みはいつ行う?
シクラメンの葉組みはいつ行うのがベストなのでしょう?ここからは、シクラメンの葉組みはいつ行えば良いのかという点および理由について解説していきたいと思います。葉組みをする時期に特に決まりはない
シクラメンの葉組みを行う時期に特に決まりはありません。敢えていうなら、高温の8月を避けて9月から葉組みを行うと、シクラメンが病気にかかる率を下げられます。8月~9月の暑い時期に炭疽病が発生しやすいといわれています。葉組みをこまめに行わず放置すると、頭頂部が葉で隠れて日光が頭頂部に十分当たらなくなります。そうなるとシクラメンの健康が損なわれたり、奇麗な花が開花しなくなったりなどの良くない面が現れてしまうため注意が必要です。また日光と同じくらいシクラメンにとって肥料は大切です。シクラメンが次々に花をつけるためには、適度に肥料を与え、花を咲かせるためのエネルギーの補充を行う必要があります。株姿が乱れる際や、球根の頭頂部が隠れて切る際にはその都度行うとよい
シクラメンの葉組みの時期は、株姿が乱れてきたり、中央に葉が茂って球根の頭頂部が隠れてきたタイミングでその都度行うようにしてください。株姿が乱れて見えるようになると、葉が球根の頭頂部を隠していることが多く、その結果頭頂部に日光が当たらず、シクラメン自身が弱っていってしまうことにも繋がります。シクラメンを弱らせないためにも、中央の蕾に日光が当たっていないと感じたら、葉組みをして空間を開け、蕾にしっかり日光が当たるようにしてください。シクラメンの葉組みのやり方
それでは実際にシクラメンの葉組みを行うやり方についてご紹介していきたいと思います。シクラメンの葉組みの方法を正しく理解し、是非実践してくださいね。手順1.葉をかき分け、新芽が出ている部分を探す
まずシクラメンの葉をかき分け、新芽が出ている部分を探します。シクラメンは成長する過程で、葉や茎が混合しながら育っていくため、お花が中心に寄らなくなって花姿が乱れてしまいます。そのような状況から購入したての花が中心にかたまって咲いている状態に戻す方法が「葉組み」です。手順2.新芽を中心に、葉を外側へ動かす
シクラメンの新芽が見つけられたら、新芽を中心部にして葉を外側へ優しく動かします。花芽を優しくつまんで、他の葉をかき分けながら株の中央に寄せていくイメージで行うと簡単に理解できると思います。ここまで出来たら、次のステップに進んでいきましょう。中心に集まる新しい葉を外側に移動させる
シクラメンの中心に集まっている葉は、新しく成長した葉なので、葉に茎が絡まないように注意しながら優しく外側の部分へ移動させていきます。株の中央部に新しく生えた葉を優しく引っ張り、他の茎葉をかき分けながら株の一番外側に移動させるというイメージを持ってください。大きくごわごわした古い葉も中心近くに残るため、外側に移動させる
中央に集まっていた新しい葉を外側へ移動させると、大きくごわごわした古い葉が中心に出てきます。この大きくごわごわした古い葉も外側に移動させてください。中央上部の葉を全て一番外側の下部分に移動させるイメージです。ここまで出来たら葉組みの完成も近いですよ。手順3.外側に移動させた大きい葉を、下に引っ張り、鉢の縁に沿うようにする
シクラメンの外側に移動させた大きい葉を、下に引っ張り鉢の縁に沿うようにします。中央から上にある葉をすべて最下部に移動させるイメージを持って行ってください。ここまで完成すると、シクラメンの花が中央に寄り、最下部に葉っぱが全てまとまっている姿が見られます。シクラメンの葉組み後の管理の仕方
シクラメンの葉組みは完成したけれど、葉組み後の管理の仕方がいまいちよくわからないという方も多いのではないでしょうか。ここからは、シクラメンの葉組み後の管理方法について、項目別にご紹介していきます。葉組み後には日陰に移動させる
シクラメンの葉組み後は、必ず日陰に移動させて管理することが大切です。それまで葉の下に隠れていた花芽を一気に強い光に当てると、環境に適合できずに弱ってしまいます。そのため、徐々に慎重に葉組み後はシクラメンを管理することが大切です。球根の頭頂部にいきなり日光を当てると痛む可能性も
葉組み前のシクラメンの花芽は、葉の下に隠れて日光に当たっていませんでした。そのため、葉組みを行って球根の頭頂部にいきなり日光を当てると痛む可能性が高くなります。いきなり強い光に当てるのではなく、まずは明るい日陰から慣らし、徐々に光に当てていくように心がけてください。2,3日かけて元の日当たりの良い場所に移動させよう
シクラメンの葉組みが完成したら、少なくとも2~3日かけて元の日当たりの良い場所に移動させるようにしてください。室内で管理する場合は、直射日光が当たらない明るい日陰でしばらくの間休ませ、徐々に元の管理場所に戻すようにしてください。株元に葉組みリングをはめる
シクラメンの株元に葉組みリングをはめることで葉組みの回数を減らすことができます。葉組みリングをはめることで、強制的に葉を寝かせられ、中心により効率的に光をあてられるようになります。葉組みリングは強制的に葉を寝かせるため、見た目が少し不格好になるのがデメリットです。葉組みをしてもシクラメンはすぐに元に戻ろうとする
葉組みを行ってもシクラメンはすぐに元の状態に戻ろうとします。購入した後のシクラメンの葉組みは、手で少しずつ整えていくようにしてください。花が終わり翌年も花を咲かせたい場合に、葉組みリングを使ってみることをオススメします。葉組みリングという丸いワイヤーをはめ、葉が戻らないよう対策しよう
シクラメンに葉組みリングという丸いワイヤーをはめ、葉が戻らないように対策してください。この葉組みリングは、大栄花園などのシクラメンの生産者が、多くのシクラメンの手入れを簡単に行えるように作った画期的なアイテムのため、家庭で管理している数のシクラメンには無理に用意する必要はありません。シクラメンの鉢が多くなってきたり、手作業で葉組みを行うのが大変な場合などの補助的なグッズとして活用することをオススメします。葉組み用のリングのおすすめ商品
それでは、葉組み用のリングのおすすめ商品について商品別にご紹介していきたいと思います。是非お気に入りの一品を見つけて使ってみてくださいね。葉ダレ防止リング 小
三本脚の葉受けリングで、シクラメンの他、エビネ・洋蘭・ベゴニアなどの植物の葉ダレ防止に適しています。適用の鉢の大きさは、5号・6号です。隣の鉢の植物の葉との重なりを防いだり、雨降り後に葉の裏に土が付着して痛むのを防いだりする役割もあります。三本の支柱をしっかり土に挿すことで、安定性が抜群です。商品名 | 葉ダレ防止リング 小 |
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価格 | 780円 |
長さ | 15㎝*28㎝ |
本数 | 5組 |
用途 | 葉ダレ防止リングと、脚のセット。葉の広がりを抑えるのに最適。 |
シクラメンの大きさに応じて、針金で自作する方法も簡単でよい
シクラメンの大きさによっては、市販の葉組みリングがしっくりこない場合もあります。その時はシクラメンの大きさに応じて、針金で自作する方法もあります。市販のものよりもかなり強固なリング支柱を作れますし、リングの間隔も狭くすることも可能です。また支柱をリングを園芸バンドで止めているため、管理方法も簡単です。是非自作の葉組みリングを使ってシクラメンを育ててみてくださいね。【まとめ】シクラメンの葉組みの方法を解説!時期や細かい手順からケア方法まで
この記事では、シクラメンの葉組みの方法や行う時期などについて主に解説してきましたがいかがでしたか?- 葉組みとは、シクラメンの生育を良くする手入れの一種である
- 葉組みはシクラメン特有の管理方法である
- 葉組みとは、株の中心の葉を外側へ引っ張り、外側の葉へ引っ掛け、株の中心部にスペースを作る作業のことである
- シクラメンの正しい葉組みの方法を知ることで、シクラメンの花もちを良くできる
- 市販のシクラメンは、中心に花、外側に葉があるのが一般的である
- シクラメンを放っておくと、花が中心部に来ず、株の中心に葉が覆いかぶさってしまうことがある
- シクラメンの葉の組み替えを行うと、葉がドーム状になり花が中央に集まる
- 葉組みで得られるメリットとしては、日当たり・見栄え・風通しの良さなどが挙げられる
- シクラメンの葉組みをする時期に特に決まりはない
- シクラメンの株姿が乱れている際や球根の頭頂部が隠れている際に葉組みを行うと良い
- シクラメンの葉組みを行う際のポイントは3つある
- シクラメンの葉組みの後の管理方法は日陰で管理し、直射日光に当てないことが大切である