アリッサムの育て方を紹介!お手入れ方法から人気の品種まで徹底解説

アリッサムの育て方
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目次

アリッサム(スイートアリッサム)は、春から秋にかけて可憐な花を咲かせる草花です。花壇や寄せ植え、ハンギングバスケットなど、さまざまな場所に植えられて楽しめます。 そこで今回の記事では、アリッサムの育て方について解説します。
  • アリッサムとはどんな植物?
  • アリッサムの育て方4つのポイントとは?
  • アリッサムを植え付け・植え替える方法
  • アリッサムの株の増やし方とお手入れ方法
  • アリッサムの人気の4品種をご紹介
アリッサムの花を長く楽しむために育て方を詳しく知りたい方、ご自宅を可愛らしい花々で彩りたい方は、ぜひご覧ください。

そもそもアリッサム(スイートアリッサム)ってどんな植物なの?

そもそもアリッサム(スイートアリッサム)ってどんな植物なの?
アリッサム(スイートアリッサム)について解説します。植物の性質を知って、適した環境で栽培しましょう。

地中海沿岸を原産とするアブラナ科ロブラリア属の多年草

アリッサム(スイートアリッサム)は、地中海沿岸を原産とするアブラナ科ロブラリア属の多年草です。育てやすく、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。

本来は多年草だが日本では一年草として扱われることが多い

アリッサムは本来は多年草ですが、日本では一年草として扱われることが多い植物です。日本の夏は高温多湿でアリッサムにとって過酷な環境であるためです。しかし、適切な管理をすることで、多年草として楽しむこともできます。

花壇や寄せ植え、グランドカバーとしても人気がある

アリッサムは小さな花をたくさん咲かせるのが特徴です。色や種類も豊富なため、花壇や寄せ植え、地面を覆って雑草を抑えるグランドカバーとしても人気があります。花壇では他の花とのコントラストを楽しむことができ、寄せ植えではメインの花を引き立たせる役割としてよく使われます。

様々な色のカスミソウのような愛らしい花を咲かせる

アリッサムは様々な色のカスミソウのような愛らしい花を咲かせる植物です。良く出回っているアリッサムは、「スイートアリッサム」と呼ばれるものが多く、ピンク・白・紫などの色があり、ほのかに甘い香りがするのが特徴です。

アリッサムの育て方のポイント①置き場所

アリッサムの育て方のポイント①置き場所
育て方について、ポイントの1つ目は置き場所です。地植えと鉢植え管理でのそれぞれの適切な場所をご紹介します。

地植えの場合

地植えの場合の置き場所について解説します。注意する点に気を付けて、お庭を美しく彩りましょう。

水はけと日当たりのいい場所で管理する

地植えで育てる場合は、水はけと日当たりのいい場所で管理することが大切です。アリッサムは乾燥や多湿を嫌うため、土が湿った状態にならいように注意しましょう。霜や高温多湿の環境にも弱いため、夏場は半日陰に移動したり、冬は霜に当たらないように防寒対策をしたりしましょう。

一段高くした花壇やロックガーデンなどが適している

地面にぴったりと密着するように広がる性質のため、高さのある場所で植えると、花の姿がよく見えます。アリッサムは色とりどりの花を咲かせるため、花壇やロックガーデンのアクセントになります。

鉢植えの場合

鉢植えの場合の置き場所をご紹介します。鉢植え管理の場合は、季節に合わせて鉢を適切な場所に移動させて管理しましょう。

棚の上など泥はねが防げる場所に置くとよい

雨による泥はねは、根腐れや病気の原因になります。鉢植えで育てる場合、棚の上など泥はねが防げる場所に置くとよいです。

春と秋:風通しの良い日向に置く

春と秋の育て方として、風通しの良い日向に置くとよいでしょう。日に当てることで光合成を促し、花つきをよくしてあげます。また、風通しをよくしてあげることで、病害虫の発生を防いであげましょう。

真夏:半日陰の涼しい場所に置く

真夏の育て方として、半日陰の涼しい場所に置いてあげるとよいでしょう。アリッサムは高温多湿に弱く、日中の直射日光に当たると葉焼けや花がしおれることがあります。半日陰の涼しい場所に置くと、花持ちが良くなります。

冬:防寒対策や軒下に取り込むなど凍らないよう注意

冬の間の育て方として、防寒対策や軒下に取り込むなど、凍らないよう注意する必要があります。霜が降りる前に、鉢を軒下や室内に移動させるか、ハイポネックスの霜よけシートなどで覆って保温してください。冬の間はしっかりとケアしてあげましょう。

アリッサムの育て方のポイント②水やり

アリッサムの育て方のポイント②水やり
育て方について、ポイントの2つ目は水やりです。地植えと鉢植えのそれぞれの水の与え方について解説します。

地植えの場合:基本的に不要

地植えで育てる場合は水やりは基本的に不要です。ただし、長期間雨が降らない場合や土が乾きすぎている場合は、様子を見ながら水やりをしてあげるとよいでしょう。株元が湿ると根腐れの原因になるため、株元に直接水をかけないように注意してください。

鉢植えの場合

鉢植えの水やりについて解説します。適切な水やりで株の健康を維持させましょう。

土の表面が乾いたらたっぷりと

鉢植えで育てる場合、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをするのがポイントです。表面が白っぽくなっていたら乾いているサインです。

水やりのしすぎによる多湿に気を付ける

水やりのしすぎによる多湿には十分気を付けましょう。根腐れの原因となり、植物の成長に悪影響を与えます。春から秋にかけては土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをし、冬は乾燥気味に保つと良いでしょう。また、鉢の底に穴を開けて排水を良くすることも大切です。

アリッサムの育て方のポイント③土

アリッサムの育て方のポイント③土
育て方について、ポイントの3つ目はです。アリッサムに適した用土を使用しましょう。

水はけと通気性がよく肥沃な用土を好む

アリッサムは、水はけと通気性がよく肥沃な用土を好みます。赤玉土と腐葉土を混ぜた土がおすすめです。

赤玉土5:腐葉土3:酸度調整済みピートモス2の配合土などがよい

赤玉土5:腐葉土3:酸度調整済みピートモス2の配合土などを使用するとよいでしょう。このような用土は、水はけと通気性がよく、肥沃で弱酸性〜中性の土壌を作ることができます。アリッサムは、このような土壌で根が張りやすく、健康に育ちます。

市販の草花用培養土でも育てられる

市販の草花用培養土でも充分に育てられます。市販の草花用培養土は水はけと通気性がよく、肥料も配合されているため、アリッサムの栽培に適しています。

苦土石灰を混ぜ込むとよい

アリッサムは酸性土で育てるには向かない植物のため、苦土石灰を混ぜることで土の酸度を下げて弱酸性〜中性に調整してあげるとよいでしょう。苦土石灰は、カルシウムとマグネシウムを含む石灰質の肥料で、土壌改良剤としても使われます。苦土石灰を混ぜることで、アリッサムは根が張りやすく健康に育ち、花色も鮮やかになりますよ。

アリッサムの育て方のポイント④肥料

アリッサムの育て方のポイント④肥料
育て方について、ポイントの4つ目は肥料です。アリッサムは肥料を必要とする植物のため、適切な時期に必要量を与えてあげましょう。

元肥:リン酸分の多い緩効性肥料や有機肥料を土に混ぜ込む

リン酸分は花の開花を促進して有機肥料は土の肥沃度を高めるとともに、水はけや通気性を改善する効果があります。元肥としてリン酸分の多い緩効性肥料や有機肥料を土に混ぜ込むとよいでしょう。

追肥

アリッサムは花をたくさん咲かせるため、追肥が必要です。栄養不足で花数を減らさないように、肥料を施してあげましょう。

9月~11月、2月~6月に緩効性化成肥料を施す

追肥する場合は、9月~11月2月~6月の間に、緩効性化成肥料を施すとよいでしょう。リン酸分は花の開花を促進するため、花期にはリン酸分の多い肥料を選ぶとより花つきがよくなりますよ。

鉢植えの場合はさらに液体肥料を2月~6月に施す

鉢植えの場合はさらに液体肥料を2月~6月に施すとよいでしょう。液体肥料は根に直接吸収されやすく、花の色や形をより美しくする効果があります。

休眠中の夏と冬の施肥は不要

休眠中の夏と冬の施肥は不要です。肥料の施しすぎは根や茎にダメージを与える可能性があるため、注意しましょう。

アリッサムの植え替え・植え付け

アリッサムの植え替え・植え付け
植え付け・植え替えの際には、根を傷めないように丁寧に扱うことが大切です。適切な時期と手順をご紹介します。

植え付け・植え替えの適期:3月~5月、9月~11月

植え付け・植え替えの適期は、気温や湿度の影響を考えると、3月~5月9月~11月が最も適しています。アリッサムは高温多湿や霜に弱く、根が傷つきやすい植物です。真夏や真冬に植え付け・植え替えをすると、株が弱ってしまったり、枯れてしまったりする可能性が高くなります。一方、春や秋は気温が穏やかで土が乾燥しすぎないのため、根がしっかりと張って生長に適した環境となります。

植え付け

植え付けの際の苗の選び方と手順をご紹介します。適切な方法で植え付けることで、キレイに花を咲かせてくれますよ。

苗の選び方

葉がみずみずしく、黄色く変色していない苗を選びましょう。株がぐらぐらとしていないかも確かめることが大切です。

苗の間隔は20㎝ほどあける

苗を植え付ける時は、苗の間隔を20cmほどあけます。株同士が密集して風通しが悪くならないようにするためです。また、花が咲いたときにふんわりとしたじゅうたん状になり、見栄えがよくなります。

植え付けの手順

鉢やプランターに用土を入れます。鉢の底には鉢底石を敷いておきましょう。用土の上に苗を置いて、根鉢の土を崩さないように注意し、埋まるまで土を足します。植え付けたら、たっぷりと水を与えて苗を固定します。

植え替え

植え替えについて解説します。適切なタイミングと注意点もあわせてご覧ください。

多年草として育てる場合は植え替えが必要

多年草として育てる場合は、植え替えが必要になります。土の栄養や水はけを良くするために定期的に行いましょう。

鉢植えの植え替えのタイミング:毎年植え替える

鉢内の土を入れ替えるためにも、毎年植え替えてあげてください。暑くなる前、寒くなる前に植え替えて、しっかり根を張らせましょう。

根を傷つけないよう注意する

植え替えの際は、根を傷つけないよう注意する必要があります。アリッサムの根は直根性で、根が傷つくと生長不良や枯れてしまうことがあります。植え替えの時には、根にはなるべく触らないようにしましょう。

大きな株は地上部を半分ほど刈り込んでから行うとよい

大きな株は地上部を半分ほど刈り込んでから植え替えを行うとよいでしょう。植え替えによる株の負担を減らすためです。

植え替えの手順

根が傷つくと生長不良や枯れてしまうことがあるので丁寧に扱いましょう。大きな株であれば地上部を半分ほど刈り込んで負担を減らし、根を傷つけないよう土を崩さずに、一回り大きな鉢に植え替えます。新しい鉢の底に鉢底石を敷いて、土を1/3入れます。苗の根を傷めないよう注意を払いながら取り出しますしょう。根に付いた土を崩さずに鉢の中心に苗をおき、周りを土で埋めます。水やりをして苗を固定しましょう。

アリッサムの増やし方

アリッサムの増やし方
アリッサムの株の増やし方について解説します。「種まき」「挿し芽」「株分け」の3つの方法があります。それぞれの方法と適切な時期をご紹介します。

種まき

種まきの時期と、季節に合わせた種まき時の育て方について解説します。きちんとした方法で管理してあげましょう。

種まきの時期:9月~10月

種まきの時期は、春に咲かせるために9月~10月が適しています。秋に種まきをして、冬を越せるようにします。秋に咲かせる場合は、春に種まきをすることもできますが、夏の高温多湿に耐えられないことが多いため、おすすめしません。

夏の種まき:寒冷紗などで日よけをおこなう

アリッサムは高温多湿に弱く、直射日光に当たると生育に悪影響を及ぼします。夏に種まきをする場合は、寒冷紗などで日よけをしてあげましょう。

種まきのしかた

種まき用土を入れた育苗ポットを用意します。3粒ほど種をまき、薄く土を被せます。明るい半日陰の風通しがよい場所で、土が湿った状態を保って管理します。発芽適温は15~20℃です。本葉が2枚以上になったら、生育のよい個体を残して間引きをしましょう。発芽から1ヶ月経って本葉が2枚以上つき、ポットの底に根がまわりはじめたら地面や鉢に植え替えます。根はとても傷つきやすいため、そのまま植え替えられるポットを使用するのがおすすめです。

発芽後に間引かずに育てるとこんもりとした株に育ちやすい

種まきをして発芽後に間引かずに育てると、こんもりとした株に育ちやすくなります。しかし、間引かないと株が密集して風通しが悪くなる場合があるため、よく観察して間引きが必要な場合は行いましょう。

地植えで植えっぱなしにするとこぼれ種で増えることがある

地植えで植えっぱなしにすると、こぼれ種で自然と増えることがあります。アリッサムの種は小さくて風に飛ばされやすく、鳥や虫に運ばれることもあります。そのため、植えた場所から離れたところにも芽が出ることがあります。こぼれ種で増やす場合は特に手間はかかりませんが、花の色や形が変わってしまう可能性があります。

挿し芽

挿し芽の手順をご紹介します。アリッサムは挿し芽で簡単に増やすことができる植物のため、ぜひ挑戦してみてくださいね。

挿し芽の時期:6月

挿し芽の時期は、新芽が充実していて発根しやすい6月が適しています。また、暑くなる前に挿し芽をして根を張らせることで、夏越しをしやすくするためでもあります。

挿し芽のしかた

新芽の先端を3~5cm程度にカットし、切り口に発根剤をつけます。清潔な用土に挿し、発根するまで水切れしないように水やりをします。発根したら、プランターや花壇に植え替えます。

何本かまとめてさすとこんもりした株に仕立てやすい

アリッサムの挿し芽は、何本かまとめてさすと、こんもりとした株になります。ただし、あまり多くさすと、根が詰まって株が弱くなる可能性があるため、注意しましょう。

株分け

株分けで増やす方法を解説します。注意点とあわせてご覧ください。

根を傷つけないよう注意

アリッサムの根はとてもデリケートで、傷つくと枯れやすくなります。株分けする際は、根を傷つけないように注意しましょう。株分けは植え替えのときなどに、そっと土を落として株を2つに分ける方法がおすすめです。

古い根や病害虫の被害がある根を取り除く

古い根や病害虫の被害がある根は、新しい根の成長を妨げたり、栄養や水分の吸収を悪化させたりする可能性があります。そのため、健康な根だけを残して、株分けした方が、株の生育が良くなります。

株分けのしかた

根を傷つけないように気をつけつつ、株を2~3つに分けます。このとき、古い根や病害虫の被害を受けてしまった根を丁寧に取り除きましょう。新しい鉢や土に植え付けて、水やりや肥料などの管理を行います。株分けした株は、しばらくは弱っているため、風通しのよい半日陰の場所に置いてあげましょう。

アリッサムのお手入れ

アリッサムのお手入れ
お手入れ方法を解説します。アリッサムの花を長く楽しむために、よく観察しながらお手入れをしましょう。

剪定

剪定には適切なタイミングと時期があります。間違った時期に切り戻すと生育不良になる恐れがあるため、きちんとした手順で剪定を行いましょう。適切な剪定を行うと、植物は栄養が行き渡り、元気に育ってくれます。

6月~7月の梅雨前に切り戻しを行う

高温多湿の夏に備えるため、切り戻しは6月~7月の梅雨前に行いましょう。梅雨の前に茎や花を切り取ることで、株元に十分な日光が当たり、風通しがよくなります。根腐れや病気の予防になるため、夏越しがしやすくなります。

9月~10月に伸びすぎた茎を短く切り戻す

花が咲き進んで茎が間延びしてきたら、葉の上で切り取ることで、株の形を整えることができます。9月~10月に伸びすぎた茎を短く切り戻すとよいでしょう。

3月以降は大幅な切り戻しをしない

3月以降に大幅な切り戻しをすると、一番の見ごろに花がなくなるため、注意が必要です。切り戻しの適期以外は、花がら摘みをしながら管理しましょう。

多年草として育てる場合は春の開花後に全体的に切り戻す

多年草として育てる場合は、春の開花後に全体的に切り戻しましょう。夏を越すと脇芽が出て、新しい花が咲きます。

花がら摘み

花がら摘みは、花序のほぼ先端の小花が咲いたら、わき芽の出ている節の上で行いましょう。花の咲きが長く続き、株の形も整います。花がら摘みをするときは、優しく摘んであげてくださいね。

多くの花を咲かせるので定期的に花がらを摘む

アリッサムは多くの花を咲かせる植物のため、定期的に花がらを摘みましょう。花がら摘みをすることで、種ができないようにし、花を長く楽しむことができます。また、花がらは見栄えも悪くするため、摘み取って株全体の見た目を美しく整えてあげましょう。

放置すると株元が蒸れやすくなる

多くの花を咲かせるのため、株元が蒸れやすくなります。蒸れた状態が続くと、病気にかかりやすくなります。また、花がらを摘まないと種ができてしまい、花の咲きが悪くなったり、株が弱ったりする可能性があります。

仕立て方

アリッサムは仕立て方によって、さまざまな形で楽しむことができます。「寄せ植え」「花壇の縁」「グランドカバー」「ハンギングバスケット」についてご紹介します。ご自宅に合わせた仕立て方で美しい花々で彩ってみてくださいね。

寄せ植え

アリッサムは寄せ植えの名脇役としても活躍します。個性の強い花同士で寄せ植えにする場合、間にアリッサムを挟むことで調和が保てます。パンジーやビオラといった花と相性がよいほか、ストックやカレンデュラなど秋から春まで咲く花ともよく合います。寄せ植えの鉢を花壇の縁に置くと、アリッサムが鉢から垂れ下がって、花壇と一体感が出ることでしょう。

花壇の縁

アリッサムは花壇の縁部分に並べて植えることで、縁どりとして利用されることが多い植物です。横に広がる性質を持つため、カーペットのように垂れ下がり、花壇全体を華やかに見せます。花壇の中心には高さのある花木や草花を植えて、アリッサムとのコントラストを楽しむとよいでしょう。

グランドカバー

グランドカバーとは、地面を覆うように植物を植えることで、雑草の抑制や土の保護、景観の向上などを目的とする方法です。アリッサムは小さな花がたくさん咲いて、カーペットのように広がる性質を持つので、グランドカバーに適しています。アリッサムは斑入りの葉も魅力的なため、花が少なくなる真夏や真冬でも、グリーンのアクセントとして楽しむことができます。

ハンギングバスケット

ハンギングバスケットとは、吊り下げるタイプのプランターに色々な種類の植物を一つの鉢やプランターに植えることで、花色や形のコントラストを楽しむ方法です。アリッサムをハンギングバスケットに植えると、小さな花がふわふわと垂れ下がって、とても可愛らしくおしゃれなインテリアになります。

夏越し

アリッサムの夏越しは、環境や管理の工夫によって成功させることができます。夏の間の育て方に気を付けて、花を長く楽しみましょう。

真夏の暑さや梅雨の湿気に弱い

アリッサムは真夏の暑さや梅雨の湿気に弱い植物です。高温多湿を避けるため、鉢植えの場合は、風通しの良い明るい日陰に置き場所を移動させましょう。地植えの場合は、強い日差しと暑さから株を守るために遮光します。また、湿気が多い時期は水やりを控えめにするとよいでしょう。

花後に切り戻して株を休ませる

アリッサムは花後に切り戻しをすると株を休ませることができます。花が咲き終わったら草丈の3分の1くらいに切り戻し、枯れた茎や葉を取り除きましょう。

冬越し

冬越しに成功すれば、春と秋に美しい花を咲かせます。冬の間の育て方に気を付けて、開花期にたくさんのお花を楽しみましょう。

耐寒性はあるが霜に弱い

アリッサムは耐寒性はありますが、霜に当たると株が傷み、花が咲きづらくなります。寒風や強い霜を避けて管理してあげましょう。

寒冷地ではマルチングをするか鉢上げして室内で管理する

寒冷地ではマルチングをするか鉢上げして室内で管理して冬越しさせましょう。マルチングとは、土の表面に藁や落ち葉などを敷き詰めて、根元を保温することです。冬の間に霜や寒風から株を守ることができます。鉢上げとは、育苗中に苗を別の鉢に移植すること。鉢上げをして冬越しさせる場合は、日当たりの良い窓辺などに置き、水やりや肥料は控えめにします。春になったら、元の場所に戻してあげましょう。

地面が凍るような寒さでなければ屋外で管理した方がよい

アリッサムは、比較的寒さに強い植物です。地面が凍るような寒さでなければ屋外で管理した方がよいでしょう。霜に当たらない軒下や防寒対策をしてください。

病害虫

アリッサムに発生しやすい病気「苗立枯病」「灰色かび病」「菌核病」と、つきやすい害虫「アブラムシ」「スリップス」「ハダニ」「コナガ」について解説します。病害虫は、風通しの悪い環境や水やりの過剰などで発生しやすいため、植物の栽培環境を改善して予防しましょう。

苗立枯病

苗立枯病は、土や水の過湿が原因で発生します。苗立枯病に感染したアリッサムは水浸し状になり、茎が細くくびれて倒れます。また、土の表面や種の周りに青緑色のカビが生えるのが特徴です。

灰色かび病、菌核病

灰色かび病や菌核病はカビの一種です。 灰色かび病は、病斑上に灰色の粉状のかびが生えるのが特徴です。 菌核病は、病斑上に黒色でネズミの糞のような菌核が生じます。

アブラムシ、スリップス、ハダニ

アブラムシ、スリップス、ハダニがつくと、植物の生育に悪影響を及ぼす可能性があります。発見したら、水や石鹸水で洗い流して駆除しましょう。 アブラムシは、茎や葉に吸汁器官を刺して植物の植物液を吸い取り、栄養不足や生育不良を引き起こします。セロハンテープなどにくっつけて捕まる方法も有効です。 スリップスは、葉の裏側に卵を産み、孵化した幼虫が葉の表面をかじって食べます。葉には銀色の斑点や線ができ、やがて枯れてしまいます。ハダニは、葉の裏側に巣を作り、葉の細胞を吸い取ります。葉には白い斑点ができ、やがて黄色くなって落ちてしまいます。スリップスやハダニの駆除方法に、ニームオイルを散布する方法もあります。

コナガ

コナガはアブラナ科の植物を好んで食害する害虫で、葉の表皮を残して葉肉を食べるため半透明の斑点ができます。葉の裏側に卵を産み、孵化したら葉の中にもぐり込んで食べ始めます。オルトランなどの薬剤を散布して、コナガの発生を防ぎます。幼虫を見つけたら、手で取り除くか、水や石鹸水で洗い流しましょう。

アリッサムの人気の品種を紹介

アリッサムの人気の品種を紹介
アリッサムにはたくさんの品種があります。「サミット」「シェリ」「マウンテンゴールド」「スノークリスタル」の4品種の特徴をご紹介します。

サミット

サミットは、サクサチレの小型改良品種です。多くのアリッサムは白やピンクなどの淡い色の花を咲かせますが、サミットは春に明るい黄色の花を咲かせます。

シェリ

シェリは、ピンクからアプリコットのグラデーションのある花を咲かせ、目を楽しませてくれます。シェリは栄養系のアリッサムとされており、生育が早く旺盛で、間伸びせずに綺麗に育ちます。

マウンテンゴールド

マウンテンゴールドは、鮮やかなレモンイエローの花を咲かせる品種です。宿根タイプのため、一度植えると毎年開花を楽しめます。

スノークリスタル

スノークリスタルは別名でスイートアリッサムとも呼ばれ、純白で大輪の花を咲かせる品種です。真っ白で清楚な花は他の花と合わせやすく、エレガントな絨毯のように花壇を彩ってくれます。暑さや寒さに比較的強く、育てやすい品種です。

【まとめ】アリッサムの育て方を紹介!お手入れ方法から人気の品種まで徹底解説

アリッサムの育て方についてご紹介しました。 今回の記事のポイントはこちらです。
  • 日本では一年草として扱われるアリッサムは、育て方に気を付けることで、多年草として楽しむこともできる。
  • 育て方のポイント1つ目の置き場所について、風通しがよく日当たりがいい場所で栽培する。
  • 育て方のポイント2つ目の水やりについて、地植えの場合は基本的に不要だが、鉢植えの場合は土の表面が乾いてから水やりを行う。
  • 育て方のポイント3つ目の土について、水はけと通気性がよく肥沃な用土を使用する。
  • 育て方のポイント4つ目の肥料について、アリッサムは花をたくさん咲かせるため、元肥と追肥を施してあげるとよい。
  • 多年草として育てる場合は、1年に一回植え替えを行う。
  • 剪定や花がら摘みで定期的にお手入れをして、株の健康を維持させる必要がある。
アリッサムは比較的育てやすいお花ですが、いくつかのポイントを押さえることで、より美しく長く咲かせることができます。育て方に気を付けて、ご自宅のお庭やベランダを彩ってみませんか?最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。