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ブラキカムはコスモスの花姿をコンパクトにしたような可愛らしい植物です。直径2cmほどの可憐な花を咲かせ、様々な品種があるので園芸初心者の方にもよく栽培されています。
ただ、ブラキカムは人気はあるものの、適切な育て方やお手入れをしないときちんと生長せず枯れてしまう可能性もあります。
そこで今回は、
- そもそもブラキカムってどんな植物なの?
- ブラキカムの育て方のポイント
- ブラキカムの植え替え・植え付け
- ブラキカムの増やし方
- ブラキカムのお手入れ
- ブラキカムの人気の品種を紹介
そもそもブラキカムってどんな植物なの?
ここからは、ブラキカムの基本情報について説明していきます。まずはブラキカムの基本情報を知っておきたいという方は参考にしていただけたらと思います。オーストラリアを原産とするキク科ブラキカム属の一年草(多年草)
ブラキカムはオーストラリアを原産とするキク科ブラキカム属の一年草(多年草)です。一年草とは、種子から発芽して成長し、花を咲かせて種子を結実させるサイクルが一年間となっている植物を指します。逆に多年草は、寿命が複数の年にわたります。紫色や白色のデージーのような花を咲かせる
ブラキカムは紫色や白色のデージーのような花を咲かせます。直径1.5~2cm程度の小さな花となっており、品種によって様々な色彩が楽しめます。開花時期は長く、春~秋まで花を咲かせる
ブラキカムの開花時期は長く、春~秋まで花を咲かせます。通常花が少なくなる夏にも咲いているので、彩りのある花壇を楽しむことができるでしょう。ブラキカムの育て方のポイント①置き場所
最初のブラキカムの育て方のポイントは「置き場所」です。植物が健康的に育つためには光合成のできる環境や適切な土壌条件が必要です。これらを考慮せずに配置してしまうと、成長が阻害されたり枯れてしまう可能性が高くなるので注意が必要です。地植えの場合
地植えでの育て方をする場合、日照条件や土壌の質、風通しの良さなどを考えながら置き場所を考える必要があります。日当たりと水はけのよい場所に植える
日当たりと水はけのよい場所に植えましょう。日当たりのよい場所ではブラキカムが光合成を通じてエネルギーを作り出せるため、健康的に生長させることができます。 また、水はけのよい場所に植えることで、土壌の湿度を抑えてカビや真菌の発生を防げます。夏は日よけをする
夏は日よけをしましょう。これは暑い日の直射日光による葉枯れを防ぐためです。鉢植えの場合
鉢植えでの育て方をする場合は地植えとは少し違った注意点があります。秋~春は日向に置く
秋~春は日向に置きましょう。この時期は日照時間が比較的短いため、日向に置くことで光合成を効果的に行えます。また、適切な気温を保つため、風通しの良い場所を選ぶことも重要です。夏は半日陰に置く
夏は半日陰に置きましょう。この時期は強烈な日差しや高温が続くことがあり、葉が日焼けしたり枯れてしまう可能性があります。そのため、半日陰に置くことによって直射日光を緩和します。冬は凍結する場合は室内に入れる
冬は凍結する場合は室内に入れましょう。凍結すると細胞の損傷につながり、場合によっては枯れてしまうこともあります。ブラキカムの育て方のポイント②水やり
次のブラキカムの育て方のポイントは「水やり」です。水やりは多くすればいいというわけではなく、適切な量を適切なタイミングで与えることが重要です。地植えの場合:水やりはほとんど不要
地植えでの育て方をする場合、水やりはほとんど不要です。ただ、完全に土が乾ききっているようでしたら都度水やりをしましょう。鉢植えの場合
鉢植えでの育て方をする場合、地植えより水分が失われやすいので適宜水やりが必要です。土の表面が乾いたらたっぷりと
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。鉢の底から水が流れ出るくらいまで水を与えると、根が十分に水分を吸収できます。夏場は乾燥に特に注意
夏場は乾燥に特に注意しましょう。夏は気温が上昇するため水分が蒸発しやすく、植物が脱水症状を起こさないようにする必要があります。株元だけに水をかけるようにする
株元だけに水をかけるようにしましょう。株元に水をかけることによって、根に直接水分を供給できます。ブラキカムの育て方のポイント③土
次のブラキカムの育て方のポイントは「土」です。適切な用土で管理をしていくことで、健康的に生長させることができます。水はけと保水力のある土を好む
ブラキカムは水はけと保水力のある土を好みます。水分や栄養の供給が適切に行える用土で管理していくことによって、最適な環境を整えられます。地植えの場合:堆肥や腐葉土、赤玉土を混ぜ込む
地植えでの育て方をする場合、堆肥や腐葉土、赤玉土を混ぜ込みましょう。これらを配合することで水はけと保水力のある土を作れます。鉢植えの場合
鉢植えでの育て方をする場合、市販の培養土で育てることが可能です。そのため、初心者の方でも容易に土の選定が行えます。市販の花や野菜用の培養土で育てられる
市販の花や野菜用の培養土で育てることができます。培養土はホームセンターや園芸専門店などで購入可能です。赤玉土4:鹿沼土1:酸度調整済みピートモス3:腐葉土1:パーライト1の配合土など
ご自身で土を作る場合は、赤玉土4:鹿沼土1:酸度調整済みピートモス3:腐葉土1:パーライト1で配合するのがおすすめです。これらを配合することで、水はけと保水力に優れた用土を作ることができます。ブラキカムの育て方のポイント④肥料
最後のブラキカムの育て方のポイントは「肥料」です。適切に肥料を与えることで植物の健康的な成長をサポートできます。元肥:緩効性肥料を施す
元肥として緩効性肥料を施しましょう。元肥は土壌に植物を植える前に施される肥料で、ブラキカムが栄養を吸収しやすいように土壌を改良します。また、緩効性肥料は植物に対してゆっくり栄養を供給できる肥料です。 一年草のブラキカムの場合は4月に緩効性肥料を与えます。4月に緩効性肥料を与えることで開花期に適切な栄養を供給することができます。追肥
追肥は植物に追加の肥料を与えることを指します。鉢植えの場合:3月~11月に液体肥料を与える
鉢植えでの育て方をする場合、3月~11月に液体肥料を与えましょう。3月~11月に液体肥料を与えることで、成長段階での栄養分をサポートできます。地植えの場合はとくに必要ない
地植えでの育て方をする場合は、肥料は特に必要ありません。土に栄養分が足りず、あまり成長しないようであれば検討しましょう。ブラキカムの植え替え・植え付け
ここからは、ブラキカムの植え替え・植え付け方法を説明していきます。植え付け・植え替えの時期:春
植え付け・植え替えの適期は春です。春は成長が始まる段階であり、この時期に植え付けや植え替えをすることで早くから元気に生長させることができます。植え付け
まずは植え付けのポイントについて説明します。苗の選び方
ブラキカムの苗は葉の色が良く、茎が間延びしていないものを選びましょう。また、虫などがついていないかどうかチェックしておくことも重要です。植え付けの手順
ブラキカムの植え付け手順は以下の通りです。- 土壌を準備する
- 植物の大きさに合わせた穴を掘る
- 穴に植物をセットして土を戻す
- 十分に水を与える
植え替え
次に植え替えのポイントを説明します。鉢植えの植え替えのタイミング:1年に1回
鉢植えでの植え替えのタイミングは1年に1回が適切です。頻繁に植え替えをすると植物にストレスがかかってしまい、成長が停滞してしまう可能性があります。植え替えの手順
植え替えをする手順は以下の通りです。- 新しい鉢や場所を選定する
- 新しい土壌を用意する
- 植え替えする植物を取り出して根をほぐす
- 植え替えを行う
- 十分な水を与える
ブラキカムの増やし方
ここからは、ブラキカムの増やし方について説明していきます。株分け
株分けとは、植物の株を分割して新しく増やしていく方法です。株分けの時期:3月
株分けの時期は3月が適期です。3月は成長期の始まりなので、この時期に株分けすることによって根付きやすくなり、成功の可能性が高まります。株分けのしかた
株分けをする方法は以下の通りです。- 根を傷つけないようにブラキカムを取り出す
- 刃物や手で株を分割する
- 分けた部分を新しい場所や鉢に植え付ける
- 十分に水やりを行う
挿し芽
挿し芽で増やしていく方法もあります。挿し芽では親植物から枝や茎の一部を取って、それを新しく栽培します。挿し芽の時期:3月
挿し芽の適期は3月です。3月は成長が始まる時期であり、挿し芽をした植物が成長しやすくなります。挿し芽のしかた
挿し芽をする手順は以下の通りです。- はさみなどで挿し芽となる茎や枝を切り取る
- 埋める部分の葉を取り除く
- 挿し芽を植え付ける
- 十分な水を与える
種まき
種まきでブラキカムを増やす方法もあります。種まきをする際は適切なタイミングで行うことが重要です。種まきの時期:9月~10月
種まきの適期は9月~10月です。9月~10月に種まきをすることで、春に成長サイクルをスタートさせることができます。種まきのしかた
ブラキカムの種まきは以下の手順で行います。- 種を選定する
- 育苗ポットなどに土を詰める
- ブラキカムの種を均等にまく
- 種まき後に軽く押し込む
- 十分な水分を与える
発芽後の管理
発芽した苗は春まで凍らせないように育てましょう。特に寒い地域の場合は室内に設置することをおすすめします。ブラキカムのお手入れ
ここからは、ブラキカムのお手入れ方法について説明していきます。お手入れを適切に行うことによってブラキカムを健康的に生長させることができます。剪定
剪定は植物の枝や葉を切り取って造形を整えたり、不要な部分を取り除いて成長が必要な部分にエネルギーを行き渡らせることを目的として行います。6月~7月に切り戻しを行う
6月~7月に切り戻しを行いましょう。6月~7月は植物が過密になりやすいため、これらを切り戻しすることで空気や日光の通り道を確保することができます。3月~11月の開花中に花がら摘みを行う
3月~11月の開花中に花がら摘みを行いましょう。花がら摘みとは開花中に花の花弁や雄しべを取り除く作業で、これを行うことで植物は新しい花芽を生成しやすくなります。 また、花がら摘みをすることで整った外観を維持できるため、3月~11月は定期的に観察して剪定を行いましょう。冬越し
ここからは、ブラキカムが冬越しをするポイントを説明していきます。品種によって耐寒性が異なる
ブラキカムは品種によって耐寒性が異なります。そのため、どのくらいの耐寒性がある品種なのか事前に把握しておきましょう。半耐寒性の品種は軒下に入れて霜よけする
半耐寒性の品種は軒下に入れて霜よけしましょう。ブラキカムに霜がかかってしまうと、凍傷を受けて枝や葉が傷つくことがあります。病害虫
ここからは、ブラキカムを育てる上で注意すべき病害虫について説明していきます。うどんこ病
うどんこ病は真菌性の病気で、風通しの悪い場所で育てた場合は特にかかりやすくなります。うどんこ病にかかると葉や茎に症状が現れて、最終的に全体が枯死することがあるため注意が必要です。 風通しと日当たりが良い場所で育てることでうどんこ病の発生を減らすことができます。灰色かび病
灰色かび病は終わった花柄や枯れた葉に発生します。そのため、花柄や枯れた葉は早めに除去しましょう。 また、風通しが悪い場所で発生量が増えるため、環境の改善を行いましょう。ナメクジ
ナメクジは特に新芽や葉を好んで食べます。ナメクジが増えると被害が拡大してしまうため、見つけたらすぐに駆除しましょう。ブラキカムの人気の品種を紹介
ここからは、ブラキカムの人気の品種を紹介していきます。ブラキカムには様々な魅力的な品種があるため、是非検討してみましょう。ブラスコ
ブラスコは鮮やかな紫色の花が特徴の品種です。ブラスコは自然にまとまりやすいので非常に育てやすく人気があります。ゴールドマット
ゴールドマットはライムグリーンの葉と淡い紫色の花が特徴の品種です。ゴールドマットは比較的寒さに強いのもポイントです。ホワイティ
ホワイティはコンパクトで可愛らしい白い花を咲かせます。ホワイティは従来の白系のブラキカムと比べても成長が早いため、長期間花姿を楽しむことができます。チェリッシュ
チェリッシュはピンク色の花を咲かせる半耐寒性多年草品種です。チェリッシュは小さい花をたくさん咲かせ、開花期が長いのが特徴です。パープルステム
パープルステムは紫色の花を咲かせ、茎も紫がかる品種です。パープルステムは丈夫でよく花を咲かせるため、花壇の素材としてよく利用されています。ブラスコバイオレット
ブラスコバイオレットは紫色の花を咲かせ、とても丈夫で育てやすい品種です。ブラスコバイオレットは耐寒性もあるため、陽だまりであれば冬も咲き続けます。【まとめ】ブラキカムの育て方!切り戻しなどのお手入れ方法から人気の品種まで
ここまで、ブラキカムの育て方や植え替え・植え付けの方法、増やし方やお手入れの仕方、おすすめの品種について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- ブラキカムはコンパクトで可憐な花を咲かせる人気の植物
- ブラキカムの育て方のポイントは「置き場所」「水やり」「土」「肥料」となる
- ブラキカムの植え替え・植え付けはタイミングが重要
- ブラキカムの増やし方は株分け、挿し芽、種まきがある
- 剪定や病害虫への対策などのお手入れをすることで適切な育て方ができる
- ブラキカムには様々な人気品種がある