スパティフィラムの育て方!症状ごとの正しい対処法まで解説

スパティフィラムの育て方
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目次

スパティフィラムという観葉植物をご存知でしょうか?多年草植物で白い花を咲かせる観葉植物です。純白の仏炎苞をもつ花が美しく、品のある見た目からインテリアグリーン植物としても人気の観葉植物です。植物栽培の初心者さんでも育てやすい品種で、興味を持たれた方も多いのではないでしょうか。 しかしスパティフィラムどのように育てたら良いのか、白い花は本当に咲くのかなど、わからないことも多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では
  • スパティフィラムの特徴
  • スパティフィラムの育て方〜置き場所〜
  • スパティフィラムの育て方〜水やり〜
  • スパティフィラムの育て方〜肥料〜
  • スパティフィラムの植え替え方法
  • スパティフィラムの増やし方
  • スパティフィラムによくあるトラブルと対処方法
などをご紹介していきます。 パティフィラムを上手に育てて美しい白い花を咲かせるためにも、ぜひ本記事を参考にしていただき、スパティフィラムについての知識を身に付けましょう。

スパティフィラムってどんな観葉植物なの?

スパティフィラムってどんな観葉植物なの?
白い花が咲くスパティフィラムはどのような観葉植物なのかを解説します。

スパティフィラムの基本情報を知ろう

スパティフィラムは、東南アジアや中南米の湿地に自生している植物サトイモ科スパティフィラム属の植物になります。開花時期は5月~10月と長く、耐陰性や耐暑性があり日陰でも育てることができので、栽培初心者の方にとっても育てやすい人気植物です。 白の見た目が特徴的な観葉植物ですが、花のように見える白の部分は花ではありません仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる葉の一部であり、花は白い仏炎苞に包まれた白色と黄色の棒のような部分(肉穂花序)なのです。 スパティフィラムが持つ花言葉や白の可憐なルックスから切花として贈り物でも人気があります。それでは花の開花時期や花言葉など、スパティフィラムの特徴について詳しく見てみましょう。

スパティフィラムは斑入りの品種もあり魅力的

スパティフィラムには、「ドミノ」や「メリー」といった斑入りや、サイズ違いなどいくつかの品種が存在します。基本的な育てかたはスパティフィラムと一緒なので、もし栽培される際は、この記事を参考にしてください。

スパティフィラムの花言葉は【上品な淑女】【清らかな心】

上品な淑女」「清らかな心」がスパティフィラムの代表的な花言葉になっております。他にも「包み込む愛」「清々しい日々」などの花言葉を持ちます。どの花言葉も清楚で気品ある雰囲気を漂わせるスパティフィラムの白い花姿から由来しており、女性へのプレゼントなどにもおすすめです。

スパティフィラムの風水効果は【陽の気】

スパティフィラムは花や葉が上向きなことから「陽の気」を持つ植物です。陽の気は、気持ちを明るく活発にし、悪い気を追い払う作用があるといわれています。人が集まるリビングや玄関などに飾ることで、気の流れを改善したり良い気を呼び込むなどといった風水効果を発揮してくれます。

スパティフィラムの育て方のポイント①:置き場所

スパティフィラムの育て方のポイント①:置き場所
スパティフィラムは初心者でも育てやすいとはいえ、白い花を美しく咲かせるためには最低限の知識が必要です。 例えば置き場所一つとっても、スパティフィラムを育てるのに「たくさん日光の当たる場所が良い」と思われでしょうが、スパティフィラムの場合は、強すぎる日光に当てることで花が咲かないなどといったトラブルや葉や株へダメージを与えてしまうこともあります。ここでは季節別に適した置き場所を解説します。

 春・秋の置き場所:カーテン越しの優しい日光が当たる場所

春~初夏の時期は、スパティフィラムがもっとも生育が盛んになる時期です。20度~25度くらいの気温がスパティフィラムにとって一番心地よい気温と言われており、できるだけ風通しのよい場所に置くことで、より株を充実させることができます。 室内であればレースカーテン越しの窓際が適した置き場所でしょう。 屋外であれば、直射日光を避けた半日陰がベスト。暖かく過ごしやすい時期は、スパティフィラムの魅力である花も付きやすいです。

夏の置き場所:直射日光を避けた風通しの良い場所

夏の時期は、半日陰に移動させて栽培するのがおすすめです。30度以上の高温期は、スパティフィラムにとってダメージを受けやすい時期です。風通しよく暖かい気候を好むスパティフィラムにとって、蒸れやすい日本の夏は根腐れを起こしやすい時期です。また、夏場は高温や直射日光により葉焼けを起こすリスクも高まります。サトイモ科の植物は直射日光で葉焼けを起こしやすいという特徴をもちますので十分注意しましょう。 室内であればそのままレースカーテン越しの窓際などの日陰が適した置き場所ですが、エアコンの風で葉が乾燥で傷むので、直接風が当たらないようにしましょう。 屋外の場合は30度以上なら室内に取り込むか、遮光ネットを使って直射日光を避けましょう。

冬の置き場所:室内の暖かい場所で管理

秋から冬にかけての寒い時期は注意が必要です。スパティフィラムは寒さに弱いので、日当たりの良い場所で管理し、最低でも8℃~15℃以上に温度を保つように心がけましょう。 室内であれば窓際に置くのがベストではありますが、朝晩の冷え込みには要注意です。夜になったら窓から離し、朝になったら窓際に戻しましょう。少々面倒ですが、冬の間もできるだけ明るい場所に置くことで株を丈夫に保つ秘訣です。 屋外で育てている場合は、外気温が15℃くらいになってきたら、スパティフィラムを室内へ移動させましょう。

スパティフィラムの育て方のポイント②:水やり

スパティフィラムの育て方のポイント②:水やり
夏と冬では水やりの仕方が異なります。過度に与えると根腐れの原因になりますので、季節や温度によって適した量の水を与えましょう。

土が乾いてからたっぷりと与える

スパティフィラム水を好む植物ですので、育期の5月~9は土の表面が乾きかけたらたっぷりと水やりを行います。 注意しなければいけないのは、真夏の時期の水やりの時間帯です。適した時間に水やりをしないと、根腐れなどの原因にもなります。最もおすすめなのは朝日が昇る前の、1日の中で1番気温が低い時間帯です。ただし猛暑で朝でも30度超える暑さの場合は、水分を含んだまま土が直ぐ熱くなってしまうので時間には注意する必要があります。その場合は夕方か夜の時間帯に水やりがするのがおすすめです。

冬の時期の水やりは頻度を落とす

冬の時期は、気温の低下とともに生育が緩慢になり水をそれほど必要としなくなるので、生育期よりも乾燥気味に、土の表面が乾いてから水をやるようにしましょう。時間帯は夏とは逆の朝か昼の時間に水やりするのが最適です。日が落ちる夕方や夜の時間は気温が下がってくるので、この時に水やりを行うと凍ったり植物に負担をかけるので注意が必要です。

こまめに葉水もする

霧吹きで葉全体に水をかける葉水も欠かせません。スパティフィラムは空気中の湿度が高い環境を好むので、葉水を行い乾燥を防ぎましょう。葉水が足りないと、葉が病気になったり、葉焼けの原因にもなります。特に夏は乾きやすいので注意が必要です。

スパティフィラムの育て方のポイント③:肥料

スパティフィラムの育て方のポイント③:肥料
スパティフィラムには肥料を与える最適な時期があります。肥料を与えることで、スパティフィラムがみるみる育つので、季節別に適した肥料の与え方を解説します。

春:緩効性の置き肥をする

春は、土の表面に置き肥しておくのもがおすすめです。水やりの度に成分が溶けだして効果を発揮してくれます。

夏:2週間に1回、液肥を与える

初夏〜夏の気温が15度~30度程度の季節は、スパティフィラムの生育が旺盛になるので、肥料を与えるのに適しています。この時期に2週間に1回、液肥を与えましょう。根が水分をよく吸い上げ、スパティフィラムがすくすく育ってくれます。

休眠期には肥料を与えない

秋〜冬の気温が15度以下になる時期は、根が水分を吸う力が弱まります。そのため、冬場の施肥は吸いきれずに鉢内に残った水分・養分によって根を傷め根腐れを引き起こすことがあるため、冬場の施肥は避けましょう

スパティフィラムが成長したらすること

スパティフィラムが成長したらすること
スパティフィラムは植え替え株分けを行うことで、より健康的に育ちます。

スパティフィラムの植え替え

スパティフィラムの植え替えに適したタイミングや、鉢植えへの植え替え方法を解説します。

植え替えのタイミング

スパティフィラムの植え替えのタイミングは、2つ小さな子株が生えていることを確認したときです。スパティフィラムは子株を増やす性質を持っているため、気づいたら鉢のサイズが合わなかったり、根詰まりでしおれてしまったりすることがあります。植え替えや株分けを行うことで、再びのびのびと育ててあげることができます。

鉢植えの植え替えの方法

鉢植えの植え替えの方法は、赤玉土と腐葉土を主体とした水はけの良い土に植え替えましょう。スパティフィラムは通気性がよく腐植の多い土壌を好むからです。植え替え時期は5月~9月が適していますが、花が付いている時期の植え替えは控えましょう。

スパティフィラムは伸びすぎた葉を成育期に剪定する

葉の剪定は4月~5月・9月が適期です。小さな枝や葉を切る程度であれば年間を通していつ行ってもかまいません。 休眠期や気温の高い時期に幹を切るなどの大きな剪定作業を行うと枯れるリスクが高まるので控えましょう。

スパティフィラムの増やし方

スパティフィラムの増やし方
スパティフィラムの増やし方には、「挿し木」と「株分け」があります。適切な時期に行うことで、元気なスパティフィラムを増やすことができます。それぞれの増やし方を解説しますので、好きなやり方を選んでみてください。

挿し木

スパティフィラムの増やし方として挿し木があります。挿し木はスパティフィラムの一部を切り取り、それを土や水に挿して根を生えさせる方法です。
  1. ハサミで芽吹いた新芽部分の茎を5㎝程度切る
  2. カットした茎を水揚げするために1時間程度水に浸して挿し穂を作る
  3. 挿し木専用土に挿し穂を挿す
  4. 十分に水をかけて日陰で管理する
挿し木は、5~9月の暖かい季節を目安に行いましょう。最適な時期での挿し木を行うことで、負担が軽減され、親木と同じ姿形の花を咲かせることができます。 寒い季節の挿し木は、根を傷めやすかったり生育過程でも負担が大きかったりと、スパティフィラムにダメージを与えるので控えましょう。

株分け

もう一つのスパティフィラムの増やし方は株分けです。大きく生長したスパティフィラムの株を複数に分ける作業で、生育環境を整えて生長を促します
  1. 株を鉢から抜いて、根の周りの土を落とす
  2. 傷んでいる根(黒っぽい根)をハサミなどで切る
  3. 株分けを行う場合は、手やナイフを使って株を2つ~3つに分ける
  4. 元の株は一回り大きい鉢に、分けた株は適切な大きさの鉢にそれぞれ植え替える
  5. 植え替え後にたっぷり水やりを行い、明るい日陰で管理する
株分けする目安としては、生長して鉢のサイズが合わない、鉢底から根が出ている、新芽が伸びない、水やりしても葉が枯れる、このような状態のときはスパティフィラムの植え替えのサインです。株分けのタイミングは、スパティフィラムがある程度育ったタイミングで行いましょう。 株分けの季節は、春~秋の暖かい時期に行いましょう。株分けすることは、スパティフィラムにとって大きなダメージを伴う作業なので、最適な時期に行うのがポイントです。寒い季節の株分けは、スパティフィラムの負担になって株が弱ってしまうので控えましょう。

ハイドロカルチャーでも育てることができる

ハイドロカルチャーでも育てることができる
ハイドロカルチャーは、植物を栽培するために、人工の土壌であるハイドロボールを利用する方法です。土を使わず、見た目もオシャレに植物を育てられるので小さい観葉植物を育てるのにぴったりです。 スパティフィラムはハイドロカルチャーとの相性も良いです。生長期であれば毎日水やりが必要なほど水を好み、直射日光が苦手で室内で管理が適しているため、ハイドロカルチャーにも向いている植物といえます。

植え替えに用意するもの

ハイドロボールへの植え替えに必要なものです。以下の物を準備しましょう。
  • 株分けをした株に合うサイズの入れ物
  • ハイドロボール
  • 根腐れ防止剤

植え替えの手順

ハイドロボールへの植え替え手順です。
  1. 植物の土を洗い落とします。植物の根の周りをほぐしながら余分な土を根を傷めないように注意しましょう。
  2. 容器の底が隠れる位に根腐れ防止剤を入れましょう。根腐れ防止剤を入れないと水が腐りやすくなってしまい、根腐れを起こしやすくなります。
  3. ハイドロボールで植えていきます。容器の1/4位にハイドロボールを入れ、植物の向きなどを確認し位置を決めたら少しずつハイドロボールを足していきます。ピンセットなどで根の隙間にもハイドロボールが入るように整えてあげましょう。ハイドロボールは、使う前に軽く水洗いしておくことで水の濁りが軽減されます。

スパティフィラムによくあるトラブルと対処方法

スパティフィラムによくあるトラブルと対処方法
スパティフィラムの育成で、良くあるトラブルと対処法についてお話しします。

花が咲かない=長く株を元気に育てる

花が咲かない原因は光量不足、肥料不足が原因です。スパティフィラムは適切な季節や温度で光や肥料を与えることを特に心がけましょう。

根腐れ=腐った根を切り、土を替える

スパティフィラムが枯れてしまう原因は水のやり過ぎです。水やり頻度が高過ぎると根腐れします。 土の表面が乾いていてもまだ中は濡れていることがありあるので注意を払いつつ、季節や温度に適した頻度や環境でお水をあげることがポイントです。もし腐れした場合は、腐った根を切り、土を替えてあげましょう。

根詰まり=植え替えをする

根詰まりの原因は、スパティフィラム生長とともに鉢のサイズが小さくなってきて根が詰まルことです。 葉が枯れる、根腐れするなど、スパティフィラムの生育環境にとってよくありません。 鉢底から根が出ている状態であれば、植え替えを行い生育環境を整えてあげましょう

葉焼け=葉焼けした箇所をカットする

葉焼けの原因は、強すぎる直射日光によるものです。スパティフィラムは直射日光を好まないので、レースカーテン越しの光や半日陰などの柔らかな日光に置くようにしましょう。特に夏場は高温により葉焼けリスクが高まるので注意が必要です。もし葉焼けした部分があればカットして整えてあげましょう

ハダニなどの害虫被害=害虫駆除して、傷んだ葉をカットする

ハダニが発生時期は3~10月で、夏が最も大量に増えます。スパティフィラムの生育期の時期とちょうど重なり、ハダニの発生で生育を阻害していきます。予防のため霧吹きなどで葉に水をかけて湿気を与え、見つけたら薬剤を散布するなどして対策しましょう。病気になると葉の全体が痛むので要注意です。傷んだ葉はカットしましょう。

スパティフィラムの育て方!症状ごとの正しい対処法まで解説のまとめ

いかがだったでしょうか。本記事の内容をまとめると以下のようになります。
  • スパティフィラムは熱帯地域に分布している植物で、白い花に見える仏炎苞が特徴的であり、斑入りの品種など観葉植物としても人気である。
  • スパティフィラムの置き場所は暖かい季節は直射日光を避けた風通しの良い場所に置き、冬は室内の暖かい場所で管理する。
  • スパティフィラムは夏と冬では水やりの仕方を変えて、スパティフィラムに合った量の水を与える。
  • スパティフィラムをの肥料は、暖かい時期に肥料を与え、寒い時期は与えない。
  • スパティフィラムは植え替えや株分けを行うことで、より健康的に育つ。
  • スパティフィラムの増やし方には、「挿し木」と「株分け」がある。
になります。 スパティフィラムは初心者に向いている植物とはいえ、実際に育ててみるとなかなかうまくいかないものです。しかし大切に育てて花を咲かせたときは喜びは他では味わえません。今回お伝えした育て方のコツを参考にしていただき、ぜひスパティフィラムを育ててみてください。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。