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ストレリチアという植物を知っていますか。観葉植物に詳しい方やお花が好きな方は園芸店やお花屋さんで見たことがあるかもしれませんね。 しかし、パキラやガジュマルといった人気のある植物に比べるとストレリチアはまだ日本ではあまり普及していないようです。そのため、育て方が分からないという方も多いのではないでしょうか。 今回は、
- ストレリチアとはどのような植物であるのか
- ストレリチアの基本的な育て方と注意点
- 育てる以外のストレリチアの楽しみ方
ストレリチアはどんな観葉植物なの?
はじめに、ストレリチアとはどのような観葉植物なのかについて解説していきます。ストレリチアの別名は【極楽鳥花】と呼ばれている
ストレリチアは「極楽鳥花」という別名を持ち、お花屋さんや園芸店で流通していることがあります。この極楽鳥花という別名は、ストレリチアが咲かせるとても豪華な花に由来しているとされ、鳥の頭のように見える形を持つ鮮やかな橙色の花を咲かせます。この花が極楽鳥という動物に似ていることで極楽鳥花という別名が付けられました。ストレリチアには種類がある
ストレリチアにはいくつかの種類があります。今回はストレリチアとしてよく普及している2つのストレリチアについて解説いたします。ストレリチア・オーガスタ
ストレリチア・オーガスタはストレリチアの中でも大型になりやすく、広い部屋であっても存在感を放つサイズの観葉植物が欲しいという方におすすめです。葉っぱのサイズも大きく、横に広がりやすいため一株でも十分なボリューム感があります。 白色と黒色のコントラストが美しい鳥の頭のように見える花を咲かせます。モノトーンの花を咲かせるため比較的どのようなお部屋にも調和する観葉植物と言えるでしょう。ストレリチア・レギネ
ストレリチア・レギネは、ストレリチア・オーガスタと比べると比較的コンパクトなサイズに収まりすっきりとした印象を受ける観葉植物です。そのため、お部屋にあまり大きすぎる観葉植物は置きたくないという方にもおすすめです。 ストレリチア・レギネの最大の特徴は橙色の鮮やかなお花です。そのため、一般的にストレリチアと聞いて想像されるのはこちらのストレリチア・レギネとなっています。 基本的な育て方としてはどちらも同じとなっているため安心してくださいね。ストレリチアの花言葉
ストレリチアには花言葉がいくつか存在します。育て方の解説に入る前にストレリチアの花言葉についても確認しておきましょう。寛容
ストレリチアの1つ目の花言葉は「寛容」です。上向きに葉をのびのびと伸ばすストレリチアの姿に制約にとらわれない寛容さを見出すことができます。輝かしい未来
ストレリチアの2つ目の花言葉は「輝かしい未来」です。南国らしい鮮やかなグリーンの葉っぱや鮮やかな花を咲かせる姿がキラキラとした輝かしい未来を感じさせてくれますね。気取った恋
ストレリチアの3つ目の花言葉は「気取った恋」です。あまりにも派手な見た目をした花を咲かせるため、どこか気取っているように感じられるのではないでしょうか。そのような花にちなんで気取った恋という花言葉が付けられています。ストレリチアの風水
育て方の解説の前に、ストレリチアと風水の関係についても確認しておきましょう。生活に風水を取り入れたい方は特に読んでおいてくださいね。金運
ストレリチアは橙色の花を咲かせる観葉植物です。風水の考え方では黄色のものは金運を向上させるとされているためストレリチアは金運アップにつながる観葉植物であると言えるでしょう。仕事運
ストレリチアが持つのびのびとした葉っぱによりリラックス効果と、それによる仕事運の向上が期待できます。また、輝かしい未来という花言葉をもつことからも仕事運アップにつながると考えられています。子宝運
ストレリチアの花言葉である「輝かしい未来」にあやかって、子宝運の向上も期待できると言われています。その他、上手に育てることですくすくと大きく育つことにも由来しているようです。ストレリチアの育て方のポイント①:置き場所と温度
ストレリチアの育て方の大切なポイントについて解説していきます。まずはストレリチアが好む置き場所と温度について確認していきましょう。暖かい季節は屋外、寒い季節は室内がおすすめ
ストレリチアは南アフリカやマダガスカルといった1年間を通して気候が温暖という特徴を持つ南国の観葉植物です。そのため暑さには強いものの寒さには弱いという性質があります。 よって、ストレリチアを育てる時におすすめの置き場所は暖かい季節には屋外、寒い季節には室内をおすすめします。下記では詳しい理由について解説していきます。ストレリチアの成長には光がとても重要
ストレリチアは日光を大変好む植物です。一般的な育て方で栽培できる観葉植物は屋内の明るい光で十分である場合が多いです。しかし、ストレリチアには暗すぎるといったことが多くあります。そのため、できるだけ日光が当たる時間が長い屋外で育てることをおすすめします。 日光が少ないと正しい育て方をしていても開花しにくいうえ、新しい葉っぱを伸ばすことができずそのまま枯れてしまうことがあります。屋内で育てる場合であっても窓辺の明るい場所で育てるようにしましょう。 ただし、直射日光に当ててしまうと葉っぱが茶色や黒色に焦げてしまう葉焼けという現象が起きることがあります。特に夏の直射日光は非常に強く葉焼けしやすいため遮光を行うと良いでしょう。最低でも10℃以上はキープすること
ストレリチアは先ほど解説したように暖かい気候を好む植物です。そのため日本の冬はストレリチアにとって厳しい環境となります。冬が近づき気温が低下してきたらストレリチアを室内に取り込み、最低でも10℃以上を保つことができる場所に置くようにしましょう。ストレリチアの育て方のポイント②:水やり
続いてストレリチアの水やりについて解説していきます。水やりは一見簡単なようで育て方の中でもコツが必要な管理です。しっかり確認していきましょう。春から夏の時期:土の表面が乾いてから、たっぷりと水をやる
春から夏の時期にかけての水やりの方法は、土の表面が乾燥してから鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えるようにします。土が乾燥しないうちに水を与えてしまうと根が呼吸できず根腐れに繋がってしまいます。育て方の失敗の中で初心者の方が特に間違いやすいポイントとなるため確認しておきましょう。秋から冬の時期:土の表面が乾いてから、1週間程度あけた後に水をやる
秋から冬の時期にかけて気温が下がっていくとストレリチアは水をあまり吸収しなくなります。そのため、土の表面が乾燥してから1週間程度あけてからたっぷりと水を与えましょう。 また、鉢底皿に水が溜まっていると根が水浸しになってしまいこちらも根腐れの原因となってしまうため水やりの後は必ず鉢底皿を確認し水を捨てておくようにしましょう。ストレリチアの育て方のポイント④:肥料
ストレリチアは観葉植物として育てる場合と花を育てる場合で育て方が異なります。ストレリチアの肥料の与え方について確認しておきましょう。基本的には肥料なしでストレリチアは成長する
ストレリチアは比較的痩せた土でも育てることができる観葉植物です。大きく育てたい場合や、早く大きくしたいという場合でない限り肥料は与えず水だけを与えていてもストレリチアは枯れることがありません。 また、肥料は適切な育て方をしているストレリチアをさらに元気にするためのものとなっています。間違った育て方をしている場合には効果がないため正しい育て方を確認しておきましょう。花を咲かして楽しみたい方は肥料が必要!
しかし、ストレリチアの特徴の1つでもある鮮やかな花を咲かせたい場合には肥料を与える必要があります。肥料は適切な時期に適切な量を与えることで効果があるためストレリチアへの肥料の与え方について解説します。肥料を与える時期:5月〜9月に
肥料を与える時期は、ストレリチアの成長期である5月~9月の暖かい時期に与えるようにしましょう。適期以外に肥料を与えてしまうと肥料焼けを起こしてしまい根が傷んでしまうことがあります。肥料の種類
肥料にはいくつかの種類があります。肥料ごとに求める効果が異なるためストレリチアにおすすめの肥料を解説します。 まず、ストレリチアにおすすめの肥料の特徴として挙げられるものはリンが多く含まれている肥料です。リンは植物の花や実に関係する栄養素となっているため、ストレリチアの花を咲かせたいという場合に与えると良いでしょう。 また、観葉植物であることから窒素を多く含む肥料を与えると良いでしょう。窒素は植物の葉っぱの成長や葉の色を鮮やかにする栄養素となっているため、観葉植物におすすめの肥料です。しかし、与えすぎると害虫が発生しやすくなるため適量を意識しましょう。 植え替えの時などには固形肥料を与えることで長く少しずつと肥料の効果が現れます。一方、水に溶かして使用する液体肥料は即効性があるため与える時には濃度に注意するようにしましょう。【成長したらすること】ストレリチアの植え替え
ストレリチアは正しい育て方をしていると大きくなる観葉植物です。観葉植物が大きくなった時には植え替えを行う必要があります。以下では育て方の中でも不安に感じてしまいやすい植え替えの方法について解説していきます。植え替えをするタイミング:2〜3年に1回が目安
ストレリチアの植え替えをするタイミングは2~3年に1回となっています。しかし、個体差や栽培環境、育て方によって根の成長速度は変動するため鉢底から根が見える、水の浸透が悪いなどの予兆がある場合も植え替えのタイミングとなります。植え替えをする時期:4月〜10月ごろ
ストレリチアの植え替えを行う時期は4月~10月の間の暖かい時期に行います。初心者の方におすすめの植え替え時期は春と秋の気候が穏やかな時期です。特に春は成長期の直前ということもあり、生育が活発で植え替え後の回復速度が早く成功率が高くなります。植え替えの方法
ストレリチアの植え替えは以下の通りです。- ハサミや土、ハサミなどを用意する
- ストレリチアを鉢から抜き、古い土を優しくもみほぐす
- 新しい鉢に鉢底石を敷き、半分ほど土を入れる
- ストレリチアを新しい鉢に入れ根が埋まるように土を入れる
- たっぷりと水を与え、倒れないように注意して一週間程度半日陰の場所で管理する
- その後は普通の育て方を再開する
【成長したらすること】ストレリチアの剪定
また、ストレリチアには剪定が必要な場合があります。大きくなりすぎたストレリチアをコンパクトにしたい時には剪定を行いましょう。育て方の中でも困ってしまいやすい剪定について解説します。古い葉っぱや変色している葉っぱを剪定すること
ストレリチアを栽培していると古くなってしまった葉っぱや変色してしまう葉っぱ、病害虫の被害にあってしまった葉っぱが出てしまうことがあります。そのような葉っぱは基本的に元に戻ることはないため病気の予防のためにも剪定によって取り除くようにしましょう。剪定する時期:9月〜10月
剪定をする時期は9月~10月の生育がひと段落し緩やかになり始める時期です。特にストレリチアを寒さから守るために室内に取り込む場合にはストレリチアが大きくなりすぎている場合もあるため管理を行いやすくするためにも剪定を行うと良いでしょう。【注意】ストレリチアは茎が太いので園芸用のハサミで剪定すること
ストレリチアの茎は太いため、普通のハサミでは上手に切れない可能性があります。そのため、園芸用のハサミを使って剪定を行うことを強くお勧めします。病気の蔓延を防ぐために消毒を行う場合もあるため園芸用のハサミを1つは持っておくと安心ですよ。さらにストレリチアを大きくする方法
さらにストレリチアを大きくしたいという方や、ストレリチアを増やしてみたいという方はいませんか。そのような方に向けた解説を行います。株分けのみで増やすことができる
ストレリチアは株分けという方法で増やすことができる植物です。株分けとは植物を根元から分けることで2つの株に分けることを指します。株分けを行うことでストレリチアの数を増やすことができる他、1株当たりの大きさを大きくすることができます。ストレリチアの株分けの手順
ストレリチアの株分けは以下のように行います。- ストレリチアを鉢から抜き取り、優しく土を落とします。
- 3芽程度ずつに根元から株をナイフやハサミで分けます。
- それぞれの株を鉢にストレリチアを入れ、土を継ぎ足します。
- ぐらつかないように水をたっぷりと与え、一週間程度半日陰で管理します。
- その後はいつものストレリチアの管理を行いましょう。
ストレリチアは切り花としても人気
ストレリチアは切り花としても流通しています。花束の中に入っているものを見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。下記ではストレリチアを切り花として楽しむ方法について解説していきます。切り花が人気の理由
ストレリチアの切り花をプレゼントとして贈った方のエピソードをご紹介します。 妻の誕生日にストレリチアの入ったアレンジメントを贈りました。面白い形をした花で初めて花屋さんで見かけたときには強く印象に残ったのを覚えています。花言葉も「輝かしい未来」と素敵だったので迷わず選びました。 ストレリチアが持つ「輝かしい未来」という花言葉はプレゼントにピッタリな花言葉ですね。プレゼントにする時には花言葉も一緒に伝えてみてはいかがでしょうか。 こちらの方は、ストレリチアの花が入った花束をもらったようです。 先日退職祝いのお花として花束をもらいました。その中にひときわ目立つ花を見つけたので調べてみたところどうやらストレリチアという花だったようです。それからその植物が自宅でも育てられるということを知り、今ではストレリチアを実際に育てています。 ストレリチアは自宅でも育てられる植物ということを知らない方は多いようです。日当たりの良い場所で暖かい環境を用意することで簡単に育てることができますよ。年末〜春にかけて出回り、1本500〜800円ぐらい
ストレリチアは年末から春にかけて出回り、1本あたりの値段はおおよそ500~800円となっています。ほかのお花と比べると同じくらいか少し高い程度となっており、比較的お求めやすい価格となっているのではないでしょうか。 自宅で育てることができないけれど、ストレリチアの花を見てみたいという方はお花屋さんを覗いてみてくださいね。ストレリチアの育て方を紹介!もっと大きくする方法や日々のケア方法までのまとめ
今回はストレリチアの基本的な情報やストレリチアの育て方について解説しました。また、ストレリチアは切り花として流通していることも分かりましたね。 この記事のポイントは、- ストレリチアは日当たりが良く暖かい場所を好み、寒さに注意する必要がある
- 花を咲かせたい場合、生育期にリン酸の多く含まれる肥料を与える必要がある
- 大きくなったら植え替えを適宜行う
- 枯れ葉などができたら9〜10月の時期に剪定を行う