マンリョウの育て方を紹介!日々のケア方法やトラブルの対処法まで

マンリョウの育て方
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目次

真っ赤な丸い実がありお正月の飾り物としても知られるマンリョウは、よい運気を運ぶとされ古くから縁起物として親しまれてきました。さらにマンリョウはお手入れの手間が少なく、初心者でも育てやすい植物です。 そこで今回は
  • マンリョウの植え方
  • マンリョウの栽培場所
  • マンリョウの水やり
  • マンリョウの植え替え
について詳しく解説します。 マンリョウは一般的な観葉植物とは異なり、室内よりも屋外向きの植物。そのため園芸が趣味な方や庭木を増やしたい人にもおすすめです。マンリョウに起こりやすいトラブルの対処法もご紹介しているため、育てるときのイメージも沸きやすくなりますよ。

マンリョウ(万両)どんな植物なの?

マンリョウ(万両)どんな植物なの?
マンリョウ(万両)はサクラソウ科の植物で林などに生息し、光沢のある葉っぱと赤い実をつけるのが特徴。マンリョウ(万両)という富や繁栄を意味する名前から、お正月の飾り物にも利用される縁起のよい植物です。そのためポジティブな花言葉や幸運を呼ぶ風水効果もあるとされています。前向きで明るい未来が期待できるマンリョウの特徴を知ると植物の興味深い歴史を知ることができますよ。

開花時期は7月〜8月

マンリョウは7~8月の暖かい時期に、白い花弁の小さい花が開花します。花は下を向いて咲き、とても小さいため直径は1㎝もありません。気温が低くなる秋頃から実が付きはじめ、徐々に赤い果実に変化するのも特徴。マンリョウの真っ赤に実った果実を食べるのはヒヨドリなどで、私たち人間にはとっては観賞用です。 赤い実を付ける似たような植物に「センリョウ(千両)」がありますが、こちらもお正月の飾り物として使用されます。センリョウはギザギザした葉っぱの中心に果実をつける一方で、マンリョウは葉の下に垂れ下がるように実をつけるのが特徴です。ちなみにセンリョウも「千両」と書くため、富を表す「裕福」などの花言葉がついています。

マンリョウの基本情報

マンリョウはサクラソウ科ヤブコウジ属の植物で、原産地は日本、中国、台湾、インドなど東南アジアを中心としています。日本では江戸時代から品種改良されてきた古典園芸植物で、高さは1m程度。マンリョウはある程度の耐陰性と耐暑性があるため、生命力が強いのも特徴です。7月に白い花を咲かせたあと小さい実をつけ、冬に向かって赤く染まっていきます。赤い実をつけた姿は長くて3月頃まで楽しめ、名前の縁起のよさからお正月の飾り物としても親しまれてきた植物です。マンリョウは赤い実だけでなく白い実の「シロミノマンリョウ」や黄色い「キミノマンリョウ」もあります。 マンリョウを種まきから育てる場合は、4月~5月の春に実を収穫して行います。ただし発芽するまでには4ヶ月近くかかり、実がなるまでには5年ほどの期間を要すため早く成長させたいときは苗木の方がおすすめです
種まき 4月~5月
植え付け 3月~4月、9月~10月
実がなる時期 11月~3月
肥料 基本的には不要

マンリョウ(万両)の花言葉:「寿ぎ(ことほぎ)」「陰徳」

マンリョウの花言葉には喜びや祝福を表現する「寿ぎ(ことほぎ)」と陰ながら善行をする「陰徳」があります。名前のマンリョウ(万両)からお正月の縁起物として古くから利用されることが由来です。縁起のよい前向きな花言葉で、目に見えない場所でも努力をしている人は報われるというメッセージにも取れますね。マンリョウは熟した実でも落ちずにいる姿からお金持ちを意味する「金満家」や「財産」などの花言葉もあります。貯金を増やしたいときや新築の記念に庭木として植えてみるのも、思いが詰まっていて素敵ですね。

マンリョウ(万両)の風水

マンリョウには縁起物として親しまれているため、金運アップの風水効果が期待できます。そのため起業するときや新しいことを始めるときにも飾りたい植物です。金運の風水効果を高めたい場合は、西の方角がおすすめ。またマンリョウの赤い実は東もしくは南にあると幸運が舞い込むとされているため、庭木として植える際は目的に合わせて方角も意識してみるといいでしょう。

植え方は2種類ある

植え方は2種類ある
マンリョウの植え方は地植えと鉢植えの2種類があります。先ほどもご紹介したように種からでも育てられる一方で、大きくなるには年月を要すため苗木から育てるのがおすすめです。また地植えと鉢植えそれぞれに適した土も知っておくと、丈夫なマンリョウが育てられますよ。

地植え

地植えで育てる場合は自生地に合わせた環境を選びましょう。マンリョウは常緑樹林に自生するため、直射日光が当たりにくい明るい日陰の場所が適しています。また地植えの場合は風の影響を直接受けにくい場所だとより安心です。土は水はけがよく、乾燥しすぎないようにしましょう。地植えでは植える場所の土に、腐葉土を2割ほど混ぜ込むのがおすすめです。マンリョウを植え付ける時期は4月~5月の春頃か、9月~10月に行います

鉢植え

マンリョウを鉢植えで育てる場合でも室内ではなく、玄関先や庭木として屋外に置きましょう。ただし雪が降る東北地方では庭木としては育てるのは難しいため、気温に合わせて室内への移動をおすすめします。鉢植えの場合も直射日光を避けた明るい場所に置きましょう。用土は水はけのよい土を選び、枯れ葉や微生物により分解された腐植質の多いものを使用します。おすすめの用土は赤玉土8:腐葉土2です。鉢植えの場合も植え付けは、4月~5に行いましょう。

マンリョウ(万両)育て方のポイント①:栽培場所

マンリョウ(万両)育て方のポイント①:栽培場所
庭木としても人気のマンリョウを元気に育てるためには、いくつかのポイントがあります。まずは栽培場所で、先ほどもお伝えしたように直射日光を避けることが大切です。また寒さにも注意が必要なため、耐えられる気温も把握しておきましょう。

西日などの強い直射日光を避けた、明るい日陰や半日陰となる場所

マンリョウは西日などの強い直射日光に弱い植物です。そのため直射日光の当たらない明るい日陰や半日陰で育てましょう。たとえば木に囲まれた場所や裏庭だと、直射日光が当たりにくいため安心です。

0℃前後までは耐えれるが、寒冷地での栽培には適していない

マンリョウは日本でも育てやすい植物のため、ある程度の耐寒性はあります。しかし0℃前後までは耐えられる一方で、冬場に氷点下が続く東北地方などの寒冷地の栽培には適していません。先ほどもお伝えしたように冬場に凍結する寒冷地では、鉢植えにして0℃になる前に室内へ移動しておくと安心です。地植えにする場合は冬場の気温の変化も考慮した場所を選びましょう。

マンリョウ(万両)育て方のポイント②:水やり

マンリョウ(万両)育て方のポイント②:水やり
元気なマンリョウの育て方のポイント2つめは、水やりです。マンリョウの水やりは地植えと鉢植えでは異なります。水やり方法は異なる一方で、どちらも土の状態を観察しておくことは大切なポイントです。

鉢植えの場合

マンリョウを鉢植えで栽培する場合は、土の表面が乾いてからたっぷりと水やりをします。水不足になると生育が悪くなり、葉が枯れるため土の状態は確認しておきましょう。反対に水をやりすぎると鉢内が過湿状態になり根が腐ってしまうため、水やりは必ず土の表面が乾いたのを確認してから行います。反対に土が乾燥しすぎても水切れ状態になるため注意が必要。水切れを起こすと生育が悪くなり葉が枯れてしまい実がならなくなる可能性もあるため、夏場はとくに注意しましょう。 気温が低い冬場も同じく、土の表面が乾いたら水やりをしましょう。ただし冬場の朝方や夜間は気温が一気に下がるため、水が凍らないように日中の水やりをおすすめします

地植えの場合

マンリョウを地植えで栽培する場合は、ほとんど水やりは必要ありません。ただし土が乾燥しすぎていたり、雨が降らない日が続くときには水を与えましょう。地植えの場合は水やりの手間が少なく済む一方で、天候や気候の変化には注意して土の状態を観察しておくことをおすすめします。

マンリョウ(万両)育て方のポイント③:肥料

マンリョウ(万両)育て方のポイント③:肥料
マンリョウの育て方のポイント3つめは、肥料についてです。肥料は与え方を間違えると枯れる原因になるため、植物を育てるときの重要なポイントとなります。

マンリョウは肥料を与える必要はない

マンリョウは基本的には肥料を与える必要はありません。地植えでも鉢植えでも肥料を必要としないため、他の植物と比べて手間が少なく育てやすいでしょう。ただしマンリョウを大きくしたい場合は、肥料を与えると生育を促せます。大きくしたいときのみ肥料を与える一方で、量やタイミングには注意が必要です。

肥料を与える場合は少量で!

マンリョウは肥料は必要ありませんが、大きく育てたいときには少量与えましょう。肥料は2月~3月に固形タイプの緩急性肥料を与えます。大きくしたくない場合でも生育が遅いと感じる場合は、3月もしくは10月ごろに固形の油かすを与えるのもおすすめです。油かすは種子などの油を抽出したあとに残ったかすを肥料にしたもので、窒素を多く含んでおり土を柔らかくしてくれます。ただし肥料は与えすぎると肥料焼けを起こす可能性があるため、マンリョウの場合はとくに規定の量よりも少なめにしておきましょう。

【成長したらすること】植え替えについて

【成長したらすること】植え替えについて
植物は成長につれて植え替えが必要になります。マンリョウも鉢植えの場合は植え替えが必要なため、元気な状態を維持するためにも時期とタイミングを確認しておきましょう。

地植えの場合は植え替えが不要

マンリョウを地植えで育てている場合は、植え替えの必要はありません。そのため手間なく育てたい場合は地植えがおすすめです。地植えは場所選びと土の管理ができれば、手間も少なく元気に育ちます。

鉢植えの場合

鉢植えの場合は定期的な植え替えが必要です。定期的な植え替えをすることで、植物に適した環境を維持できます。

鉢植えのタイミング:2年〜3年に1度

鉢植えの植え替えのタイミングは2~3年に1度です。成長とともに鉢の中で根が伸び、窮屈な状態になると根詰まりを起こします。そのため最低でも3年に1度は植え替えをしましょう。植え替えをする際は、古い鉢植えよりも一回り大きいサイズに植え替えます。このとき根が傷つかないように、優しく土をほぐしながら作業してください。マンリョウには葉がクリーム色がかった斑入りの種類もあります。斑入りのマンリョウで根が伸びすぎていないようなら、同じサイズの鉢でも問題ありません。ただし土は必ず新しいものを使用しましょう。

鉢植えの時期:4月〜5月が最適

鉢植えの植え替え時期は4月~5月の春ごろが最適です。マンリョウは暖かい環境を好むため、春ごろに植え替えをすると回復も早くなります。土は先ほどご紹介した赤玉土8:腐葉土2などの新しい水はけのよい土を使用しましょう。

マンリョウは剪定が不要!

マンリョウは成長したあとも枝が生い茂ることが少ないため、剪定は不要です。ただしマンリョウは年月を重ねるうちに小枝部分は上に伸び、古い葉を落としていきます。古い葉を落とした幹部分は長く伸びて不格好になることも。そのため伸びすぎて全体のバランスが悪いときや、増やしたいときには4年ほど感覚を空けて剪定しましょう。剪定時期は4月が最適です。

マンリョウ(万両)の増やし方

マンリョウ(万両)の増やし方
マンリョウは「挿し木」や「取り木」という方法で増やせます。どちらの増やし方も簡単な一方で挿し木は剪定時に注意点があるため、慣れない方は取り木がおすすめです。挿し木も取り木も植え替え時と同じく適切なタイミングで行わないと、マンリョウを傷めてしまうことがあるため注意しましょう。

挿し木

挿し木とは剪定して切り取った枝や茎を土に挿して、株を増やす方法です。マンリョウの挿し木は5月~7月に行い、3~5cm程度にカットした枝を土に挿します。その後は日陰に置き、たっぷり水を与えましょう。挿し木をしてから3~4ヶ月で新芽が出て、根が張ります。ただし剪定をする挿し木の場合は、切りすぎると元の木の実がつきにくくなる可能性があるため慎重に行いましょう。

取り木

取り木とは枝や茎の表皮を取り、株を増やす増やし方です。マンリョウを取り木で増やす時期も5月~7月が最適。幹の樹皮を2cm前後の幅に剥ぎ、剥いだものを水で湿らせます。水で湿らせた樹皮を水苔で覆いビニールを被せて包むと、上手くいけば2~3ヶ月で発根するでしょう。発根後は親株から切り離し、鉢植えの土に挿して半日陰で管理します。

マンリョウ(万両)に起こるトラブル

マンリョウ(万両)に起こるトラブル
マンリョウのトラブルには葉が枯れたり実がならないなどがあり、適切な対処がれきれば回復できる場合もあります。これまでご紹介した育て方が実践できればトラブル予防にもなるため、まずは育てる環境が適しているか原因を把握すると対処しやすくなるでしょう。マンリョウの変化に気づいたときは、早急に対処することで病気などの二次被害の予防にもなります。

マンリョウの葉が枯れる・実がならない原因

マンリョウの葉が枯れたり実がならない原因は主に2つで、土が乾燥しているか直射日光の影響を受けたときです。マンリョウは水不足で乾燥しすぎると水切れを起こし、葉や茎に栄養が届きません。そのため土が乾燥した状態が続くと、葉が枯れてしまいます。またマンリョウは明るい日陰でよく育つため、強い直射日光に長い間当たってしまうと弱ってしまい実がつかなくなることも。マンリョウを育てる場合は土の状態をチェックして、直射日光の影響が少ないところを選びましょう。 またマンリョウは害虫がつきにくい丈夫な植物の一方で、弱ってくるとカイガラムシの被害に遭うこともあります。カイガラムシは白い綿のような見た目をしており、排泄物により植物にダメージを与える害虫です。もしのカイガラムシを発見したときは、ブラシや割りばしなどで取り除きます。このとき土にカイガラムシが落ちないようにシートなどを敷いて、慎重に行いましょう。

復活方法

マンリョウの葉が枯れたり実がつかない場合でも、根が腐っていなければ復活できます。まずは栽培場所が適しているかと土の状態を確認しましょう。原因がわかったら植え替えをして、強い直射日光が当たらない場所で育てます。そして土の乾き具合を確認しながら水やりを行うことで、少しずつ復活していくでしょう。

マンリョウの育て方を紹介!日々のケア方法やトラブルの対処法までのまとめ

今回はマンリョウの育て方について詳しく解説しました。 今回のポイントは
  • マンリョウは屋外で地植えや鉢植えが適している
  • マンリョウに適した栽培場所は直射日光と強風が当たらない明るい日陰で、氷点下になる地域では鉢植えにして室内へ移動する
  • マンリョウの水やりは土の表面が乾いたらたっぷり与えるが、地植えの場合は乾燥しすぎていなければ水は与えなくてもよい
  • マンリョウの植え替えは2~3年に1度の4月~5月に行い、地植えの場合は不要
でした。 マンリョウはお手入れの手間をかけずに育てられるため、初心者でも管理しやすいでしょう。ご紹介したように土の状態と栽培場所に注意して元気なマンリョウを育てられれば、きっとよい運気も舞い込みますよ。真っ赤な実をつけたマンリョウをお正月に生け花として飾るのも素敵ですね。 東京寿園ではマンリョウ以外の植物の記事もたくさん掲載しております。植物にお困りの際はぜひご活用ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。