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ドウダンツツジという植物を知っていますか。ガーデニングが好きな方やお庭造りに興味がある方は知っているかもしれませんね。ドウダンツツジは庭木として非常に人気が高く、生け垣としても育てられることがある植物です。園芸店でも苗木を簡単に手に入れることができるためポピュラーな樹木でもあります。 そのため、これから植物を育ててみたいと思っている方でドウダンツツジを育てたいと思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、育て方を知っていないと枯らしてしまわないか不安ですよね。 この記事では、
ドウダンツツジは正しい育て方を続けると4月中旬~5月初旬の春に白いスズランのような形をした花を咲かせます。小さいながらもたくさんの花が咲く様子がとても美しく、庭木として育てることで毎年春の訪れを感じさせてくれる樹木です。病害虫も少なく農薬などの薬剤を使わない育て方でも上手に育てることができますよ。 夏は緑色の涼しげなはっぱを楽しむことができる他、紅葉も非常に美しく秋になり気温が下がるにつれて葉っぱが赤く染まります。花だけでなく紅葉も楽しむことができる樹木となっているため庭植えだけでなく鉢植えや盆栽としても親しまれていますよ。
- ドウダンツツジとはどのような植物なのか
- ドウダンツツジの上手な育て方やそのポイント
- ドウダンツツジが大きくなった時に必要な管理
- ドウダンツツジの上手な増やし方
ドウダンツツジはどんなお花なの?
育て方を解説する前に、ドウダンツツジはどのようなお花なのかについて解説いたします。ドウダンツツジについて知らない方は特によく読んでみてくださいね。ドウダンツツジの基本情報
ドウダンツツジの基本的な栽培スケジュールは以下の通りです。植え付け、植え替え、肥料の与え方、剪定などの詳しい育て方については後ほど解説いたします。ドウダンツツジの生育具合や育てている場所、環境、育て方によって下記のスケジュールは前後します。植え付け | 11月中旬~1月初旬、3月初旬~4月終旬 |
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開花 | 4月中旬~5月初旬 |
肥料 | 2月初旬~3月終旬、5月中旬~5月終旬 |
剪定 | 5月中旬~6月中旬、11月中旬~12月終旬 |
ドウダンツツジの花言葉:「上品」「節制」
ドウダンツツジの花言葉は「上品」「節制」とされています。「上品」という花言葉は白く美しい花や落ち着いたたたずまいから、「節制」という花言葉は厳しい環境でも生き抜くことができるという特徴からつけられたとされていますよ。 このように素敵な花言葉を持つため鉢植えや苗木のプレゼントがおすすめです。ガーデニング好きな方への贈り物としてドウダンツツジを選んでみてはいかがでしょうか。その時には育て方に加えて花言葉も併せて伝えることでより喜ばれるかもしれませんね。ドウダンツツジの風水:【開運】
風水の考え方ではドウダンツツジには開運の効果があるとされています。東南、南、南西、の方角に植えると特に効果を発揮すると言われており、これは中国にてドウダンツツジが春節に花を咲かせると言われていることに由来しているようです。ドウダンツツジの種まきの時期と方法
ドウダンツツジは基本的に苗を植えて育てます。しかし、もしも種をもらうことができたら種まきにも挑戦してみてはいかがでしょうか。種まきでは多くの株を育てることができるほか、稀に突然変異個体が生まれることがありますよ。自分だけのドウダンツツジを育てることができるかもしれませんね。種まきの時期:4月〜5月
ドウダンツツジの種まきの時期は4月~5月の暖かい時期です。発芽するまでに長い時間がかかるため気長に管理を行う必要があります。種まきの方法
ドウダンツツジの種を手に入れたら、以下の方法で種まきからの栽培に挑戦してみましょう。種からのドウダンツツジの育て方は以下の通りです。- トレーに用土を敷き詰め、事前に水分を含ませましょう。
- パラパラとドウダンツツジの種を撒き、その上から土をかぶせます。
- 土が流れ出ないように注意しながら優しく水をたっぷりと与えます。
- 最後に新聞紙を上にかぶせて発芽まで乾燥させないように管理します。
- 発芽したら通常の育て方を行います。
ドウダンツツジの植え方は2つある
ドウダンツツジには2つの植え方があります。それぞれの特徴やポイントについて解説いたします。鉢(プランター)植え
一つ目に、鉢やプランターでドウダンツツジを育てる方法があります。この方法のメリットとしては栽培環境を簡単に変化することができ、置き場所も気軽に変えることができるというものが挙げられるでしょう。 ドウダンツツジを一度地面に植えてしまうと掘り起こさない限りは場所を変えることができません。また、植えてから長い年月が経ち非常に大きく育ってしまったドウダンツツジを移植すると失敗のリスクが大きくなります。そのためできるだけ後悔しないように、成長後のドウダンツツジの大きさを想像して地植えを行うと失敗が少ないですよ。 一方、鉢やプランターで育てると土が乾燥しやすく、植え替えを行う必要があるというデメリットも存在します。特に植え替えはまとまった時間がないと行うことが難しいお手入れになります。こまめなお世話も求められるためたくさんの時間を植物と向き合うことができる方に鉢やプランターでの栽培をおすすめします。地植え
二つ目に、地面に直接苗木を植える地植えという育て方があります。この方法のメリットとしては環境に合えば手間をかけずに育てることができるということが挙げられるでしょう。地面に植えることでドウダンツツジは根を広く広げることができます。雨が降らない日が長期間続かない限りは水やりを行う必要がなく、降雨で十分です。基本的には植え替えを行う必要もありません。 一方、一度決めた場所から簡単に移動することができないデメリットも存在しているため注意が必要です。栽培スタイルやガーデニングに充てることができる時間、ドウダンツツジを育てる目的によって地植えにするか鉢植えにするかを考えることをおすすめします。ドウダンツツジの育て方のポイント①:置き場所
ドウダンツツジの上手な育て方について解説します。はじめにドウダンツツジの置き場所について解説いたします。日当たりの良い屋外がおすすめ
ドウダンツツジは日光をとても好む植物です。そのため、ドウダンツツジを育てる時には室内よりも日当たりの良い屋外がおすすめとなります。特に南向きの場所は一日中日光を浴びることができるためドウダンツツジを育てやすい環境と言えるでしょう。日陰で育てると花付きが悪くなるので注意
ドウダンツツジを室内や日陰で育てると、花付きが悪くなってしまうという問題が発生します。ドウダンツツジの魅力でもある白い花を楽しめなくなってしまうのは残念ですよね。花を楽しむためにも屋外で日当たりの良い場所にドウダンツツジを置くと良いでしょう。ドウダンツツジの育て方のポイント②:水やり
ドウダンツツジの育て方のポイントは水やりです。水やりの方法についても確認しておきましょう。鉢植えの場合
ドウダンツツジを鉢植えで育てている場合、水やりは土が乾燥したのを確認してから鉢底から流れ出すまでたっぷりと与えるようにします。土が湿っているうちに水を与えてしまうとコバエなどの害虫が発生する原因になる他、根が呼吸できなくなることで根腐れが起きてしまいます。地植えの場合
ドウダンツツジを地植えで育てている場合、基本的には水やりを行わなくても良いでしょう。しかし、軒下など雨水が当たらない場所で育てている場合は鉢植えと同じように土が乾燥したらたっぷりと水を与えます。また、晴れた日が続いているときにも水を与えると良いでしょうドウダンツツジの育て方のポイント④:肥料
ドウダンツツジを育てる時に、肥料はどのように与えればよいのでしょうか。ドウダンツツジの肥料の与え方について解説いたします。花付きをよくするために肥料を与える
ドウダンツツジに肥料を与える目的は花付きをよくするためです。一般的に植物が花を咲かせると莫大なエネルギーを消費します。そのため栄養分が足りていない場合や植物が健康でないと花付きが悪くなってしまうことがあります。それを防ぐために、ドウダンツツジには毎年2回の肥料を与える時期があります。肥料の与える時期や方法
ドウダンツツジに肥料を与える時期は2月初旬~3月終旬、5月中旬~5月終旬の2回です。 2月初旬~3月終旬に与える肥料は、ドウダンツツジの花が咲くための栄養分を補給するために与える肥料です。緩効性の化成肥料や油かすなどを土の表面に混ぜ込んで与えましょう。 5月中旬~5月終旬に与える肥料は、ドウダンツツジの花が咲き終わって消費したエネルギーを補給するための肥料です。2月初旬~3月終旬と同様緩効性の化成肥料や油かすを与えると良いでしょう。【成長したらすること】植え替えについて
ドウダンツツジを正しい育て方で長く育てていくとどんどんと大きくなっていきます。もちろん土に埋まって目には見えない根の部分も大きく育っているため、植え替えが必要になる場合があります。鉢植えの場合
鉢植えでドウダンツツジを育てている場合、定期的に植え替えが必要になります。鉢底穴から根が見える。水があまりしみこまないという症状は植え替えのサインです。そのままでは鉢が根でいっぱいになってしまう根詰まりが起こり、最悪の場合は根が呼吸困難になることで根腐れを起こすことがあります。日ごろからこまめにドウダンツツジを観察して適期に植え替えを行いましょう。 水はけのよい土を好むため、腐葉土だけでは過湿状態となりやすいです。腐葉土に赤玉土や軽石などを配合すると良いでしょう。地植えの場合
地植えの場合、基本的には植え替えをする必要がありません。しかし、日当たりが悪く花付きが悪くなってしまっている。水はけが悪く根腐れを起こしている場合には植え替えを行いましょう。植え替えの方法
ドウダンツツジの植え替えは以下のように行います。一つ一つ工程を確認しながら確認していきましょう。- ブルーシートや新聞紙を敷きます。これによって植え替え作業による汚れを少なくできます。
- 新しい鉢に鉢底石を3cm~5cm敷き詰め、半分程度用土を入れます。
- ドウダンツツジを優しく引き抜き、傷んだ根があれば取り除きます。
- ドウダンツツジがグラグラしないように支えながら、鉢の縁から2cm程度下まで土を加えます。
- 鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと水を与えます。
- 土の嵩が減ってしまった場合は土を継ぎ足し、もう一度水を与えます。
- 風の当たらない日陰で1週間程度安静に管理をします。
- 以降は通常通りの育て方にもどします。
【成長したらすること】ドウダンツツジの剪定について
ドウダンツツジが成長していくと、大きくなりすぎてしまうことがあります。生け垣などに利用する場合は丸く刈り込んでおかないと見た目が悪くなってしまう他、あまりにも茂りすぎてしまうと病気や害虫が発生する原因になってしまうため剪定を行いましょう。花が散ったらすぐに剪定をすること
ドウダンツツジの剪定は、花が散った後である5月中旬~6月中旬に行います。開花後の花を放置しておくとそのまま種を作りエネルギーが足りなくなってしまうため剪定を行いましょう。 また、徒長枝がのびて見栄えが悪くなっている場合は伸びすぎた枝のみの剪定を11月中旬~12月終旬に行っても良いでしょう。 注意点として、ドウダンツツジは花を咲かせた後夏に来年の花芽を作ります。そのため、夏以降に大きな剪定を行うと来年に花が全く咲かなくなってしまうためご注意ください。育て方には問題がないのにもかかわらず花が咲かない場合は剪定の時期を見直しましょう。紅葉だけを楽しみたい場合はいつでも剪定を行って大丈夫です。剪定する方法
ドウダンツツジの剪定の方法は以下の通りです。工程を確認しながら行っていきましょう。- 全体からドウダンツツジを観察して、どのような樹形にしたいかをイメージします。
- イメージ通りになるように大まかに刈り込み剪定を行います。
- 再び全体を確認して、込み入った枝や伸びすぎた枝があれば剪定を行います。
- 病気や害虫が発生している枝や枯れている枝があれば取り除きます。
- 最後に確認をして剪定の作業はおしまいです。
さらにドウダンツツジを大きくする方法:【挿し木】
当初の計画よりも生垣を長くしたいということがある時に役に立つ、ドウダンツツジの増やし方について解説いたします。意外と簡単に増やすことができるため挑戦してみてくださいね。挿し木とは?
挿し木とは、健康なドウダンツツジの枝を土に挿し新しい株を得る技術です。挿し木を行うことで親株と全く同じ遺伝子を持つクローン個体を作り出すことができます。万が一枯れてしまった時の保険や、誰かにプレゼントとしてドウダンツツジを贈りたい時におすすめですよ。挿し木の方法
挿し木の方法は以下の通りです。6月~7月が適期となるため時期を逃さないようにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。- 前年に伸びた枝から10cm~15cmの枝を切り取ります。
- 先端の葉っぱを1~2枚残し、切り口をライターなどで消毒したナイフやカッターで斜めにカットします。
- 切り口に水をしばらく浸けておきます。
- 小粒の赤玉土や鹿沼土をポットに入れ、水で湿らせます。
- 竹串などで刺し穴を作り、挿し穂を土に挿します。あれば発根促進剤を切り口に塗ってから挿すと発根率を上げることができますよ。
- 根が出るまで土が乾燥しないように日陰で管理をします。
- 根が十分に伸びたら鉢に植えます。
- その後は普通の育て方を行います。
ドウダンツツジの育て方を紹介!種まきや日々のケア方法までのまとめ
ドウダンツツジの基本的な情報や上手な育て方、ポイントについて解説いたしました。ドウダンツツジがどのような植物なのか知っていただけましたか? この記事のポイントは、- ドウダンツツジは白い花や赤い紅葉を楽しむことができる植物で、庭木や鉢植えとして楽しむことができる。
- 日当たりが良い場所を好み、日当たりが悪いと花の数が減ってしまう。
- 大きくなったら剪定や植え替えなどの管理を行うことで元気に育てることができる。
- 種まきでも増やすことができるが、一般的には挿し木で増やす場合が多い。