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園芸店の店頭で、パンジーを見かけたあなた。シックな色合いで、重なったフリルの花びらの姿に驚きましたか?淡いニュアンスカラーのおしゃれな色。こちらを向いてほほ笑んでいるような花模様の柄。最近は、新しい品種も多くできました。 パンジーは鉢植えのメインにもなり、花壇のアクセントにもなる花です。どんよりとした冬の寒空の下、明るく咲いたパンジーは目を引きます。ガーデニング初心者にも手に入れやすく、育てやすい身近な花です。 しかし、あなたはパンジーの正しい育て方を知っていますか?パンジーは、育て方に少しコツが必要です。 この記事では、
- パンジーはどのような植物なのか?
- パンジーの育て方の詳しい解説
- パンジーのお手入れの注意点
- 豊富なパンジーの品種について
- パンジーを長く楽しむためのコツについて
パンジーってどんな植物なの?
パンジーは、10月〜5月まで次々と花をつける、とても丈夫な植物です。鉢植えに1種類だけ植えても、こんもりと茂りガーデニングの主役になってくれます。花の色がアクセントになり、冬場の花壇の地植えや寄せ植えに欠かせません。気軽に育てられる、ガーデニング初心者におすすめの花です。パンジーの基本情報
パンジーの学名はViola X wittrockiana。寒さに強く、10月から5月まで花が咲き、春の園芸に欠かせません。種をまいたその年に、花を咲かせ種をつける一年草。草丈は、10㎝から30㎝です。黄色や青のカラフルな色から、シックな紫や褐色まで、あなたを魅了するでしょう。ヨーロッパが原産のスミレ科スミレ属
ヨーロッパが原産地であるミレ科スミレ属の植物です。物思いにふける人の顔のように見える花模様から、フランス語の「パンセ(思い・考え)」にちなんで名付けられたと言われています。上手に育てたら半年以上開花する
パンジーの特徴は、その開花期の長さです。10月〜5月まで、途切れず花を咲かせてくれます。ただし、育て方にはコツがあります。上手に育てて、愛らしい花を長く楽しみましょう。ビオラとの違いは花びらの大きさ
ビオラは、パンジーとよく似た花を咲かせます。違いは、花びらの大きさです。花びらが、5㎝以上がパンジー。4㎝以下が、ビオラと呼ばれています。育て方に違いはないので、ご自分のイメージに合う花を選ばれるとよいでしょう。パンジーの花言葉
パンジーは、考え事をしているように見える花模様から「もの思い」「私を思って」と花言葉がつけられました。また、花の色ごとにも花言葉がつけられています。「わたしを思って」
パンジーには、不思議な言い伝えがあります。もともとスミレだったパンジーは、香りがしました。ところが、その香りを求めて人々が花を採取してしまいます。パンジーは神様に「香りを無くして」とお願いをして、今の姿になった。そんな伝説です。「わたしを思って」の花言葉は、思い出の中で香りを思い続けてというパンジーの気持ちを表しているのでしょう。「もの思い」
パンジーの語源となった、フランス語の「パンセ(思い・考え)」からついた花言葉です。花びらの中に、ブロッチと呼ばれる斑紋をつけるタイプのパンジーは、目を伏せて「もの思い」にふける風情があります。色別の花言葉
パンジーは、色によって花言葉が違います。花の色が豊富なパンジーだからこそ、多様な花言葉を持つのでしょう。紫:「思慮深い」「誠実」「揺るがない魂」
紫のパンジーの花言葉は、「思慮深い」「誠実」「揺るがない魂」です。紫色は、知性や優雅さ、上品さをイメージさせます。花言葉から、芯の強い、高貴な姿が思いうかぶでしょう。黄色:「つつましい幸せ」「田園の喜び」
黄色のパンジーの花言葉は、「つつましい幸せ」「田園の喜び」です。春に最初に目に飛び込んでくる花の色は、黄色です。長い冬が終わり、春の喜びのイメージが伝わります。白:「温順」「心の平和」
白いパンジーの花言葉は、「温順」「心の平和」です。おとなしく素直な「温順」という花言葉は、白く明るいパンジーと似ていますね。青:「誠実な愛」「純愛」
青いパンジーの花言葉は、「誠実な愛」「純愛」です。空の色と同じ青色は、心を和ませてくれます。赤:「思い出」「思想」「もの思い」
赤いパンジーの花言葉は、「思い出」「思想」「もの思い」です。エネルギッシュで明るいイメージの赤色。パンジーの「もの思い」「私を思って」と同じ花言葉です。オレンジ:「天真爛漫」「楽しい気分」
オレンジ色のパンジーの花言葉は、「天真爛漫」「楽しい気分」です。フレッシュで快活なイメージと重なります。パンジーの育て方のポイント①:栽培場所
ここからは、パンジーの育て方を見ていきましょう。ポイントは4つあります。まずは、栽培場所を確認してください。風通しと日当たりのよい場所が適している
地植え、鉢植えどちらにも適しているパンジーですが、栽培に適した環境は同じです。日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。パンジーは太陽を好む植物です。日当たりが悪いと、光を求めるように茎が長くなる徒長をおこします。栽培適温は15℃~20℃ほど
温度にも注意しましょう。栽培に適した温度は、15℃〜20℃です。寒さには強いので、特に防寒をする必要はありません。最低気温が10℃をこえたり、最高気温が20℃以上になったりすると徒長をおこします。日当たりはパンジーの花数に影響する
パンジーは日当たりを好むので、日光の不足は花数に影響します。北向きの場所での栽培は、花数が少なくなるので注意してください。日光不足だと徒長したり病害虫の被害にあいやすくなる
日光が不足すると、徒長をして茎が長くなります。パンジーの草丈の伸びは、風通しの悪化を招く原因。その結果、風通しの悪さが病害虫の被害にあいやすい環境を作ってしまいます。室内のガラス越しの光はパンジーには弱いため外に置くのがおすすめ
光を好むパンジーにとって、室内のガラス越しの光では、必要な日光が足りません。徒長をおこすので、栽培は室外でしてください。寒さには強いので、冬の屋外でも元気に育ちます。寒風が直接当たる場所では葉が紫に変色する場合もある
寒さには強いパンジーですが、寒風が直接当たる場所は避けましょう。葉が紫色に変色することがあります。冬にベランダに置くときは、風向きや日当たりに注意して置き場所を決めましょう。プランターの場合:冬は霜や雪を避けた0℃以上の場所に移動する
プランターで栽培する場合は、雪や霜を避けた場所においてください。夜間や早朝は、0℃以上になる場所におきましょう。高温多湿に弱いため、9月頃に買った苗は涼しい場所で育てる
高温多湿の夏は、パンジーには苦手な季節です。9月頃、早めに苗を購入した場合は、できるだけ涼しい場所で育てましょう。苗は気温が低くなる、10月頃に購入するのがおすすめです。パンジーの育て方のポイント②:水やり
水やりは、植物の栽培にとって欠かせない作業です。また、初心者が失敗をしやすいポイントでもあります。パンジーは乾燥気味に育てるのがポイント
パンジーは、高温で多湿な環境が苦手です。そのため、乾燥を意識して育てる方が元気よく育ちます。冬の水やりは気温が上がり始めた午前中に行う
パンジーは開花期が冬に当たるため、水やりには配慮が必要です。気温が上がり始めた午前中に、行いましょう。もし夕方に水やりをして、そのまま夜間に気温が下がると、土が凍結してしまう恐れがあるからです。表面の土が乾いたらたっぷり水をやる
水やりは、表面の土が渇いたのを確認してから与えます。鉢底から水が流れるほど、たっぷりと水やりをしましょう。地植えの場合は水やりの必要はない
乾燥を好むパンジーは、地植えで育てられます。地植えの場合、水やりの必要はありません。パンジーの育て方のポイント③:土
パンジーの育て方で重要なのは、時期や栽培方法に合わせた土の選択です。パンジーの花を長く楽しむために、土を作ってください。水はけがよく通気性のある土がよい
水はけのよい通気性のある土を用意してください。有機質に富んだ土が適しています。市販の草花用の培養土でよい
鉢植えの場合、市販の培養土をそのまま利用しても良いでしょう。ホームセンターなどで、販売されています。自作する場合は赤玉土6:腐葉土3:堆肥1の割合で
自分で土を混ぜて作る場合は、配合に注意しましょう。「赤玉土6:腐葉土3:堆肥1」の割合で作ってください。元肥が含まれていない土を使う場合は元肥を混ぜる
元肥が含まれていない土を使う場合は、元肥を混ぜてください。パンジーは開花期が長いため、土の中の栄養が必要。元肥は、花付きに影響する重要なポイントです。鉢植えの場合
次に、鉢植えの場合に注意することを見てみましょう。鉢底石を入れるとよい
プランターの底に、鉢底石を入れてください。水はけや通気性を高めてくれます。根腐れ防止のためにも、鉢底石を入れましょう。古土を使う場合は苦土石灰、堆肥や腐葉土、元肥の化成肥料を混ぜる
パンジーの栽培で、古土を使うときには注意してください。パンジーは酸性の土を嫌います。水の流れは、土中のアルカリ成分の流失の原因です。水やりを繰り返した土の成分は、酸化します。そのため、苦土石灰を使って土を整えてください。また、肥料になる堆肥や腐葉土、元肥の化成肥料を土に混ぜましょう。地植えの場合
苦土石灰を使って、土を整えること。肥料を混ぜ込んでおくことは、地植えの場合も必要です。草花用の培養土に入れ替える
たくさんの花を咲かせてくれるように、土を整えましょう。市販の草花用の腐葉土に入れ替えてください。1㎡あたり苦土石灰100gをまいて土の酸度を調整する
地植えの場合も、雨で土のアルカリ成分が流失しています。苦土石灰をまいて、土の酸度を調整しましょう。目安は、1㎡あたり苦土石灰100gです。定植直前に堆肥と化成肥料をすきこむ
苗を定植する直前には、堆肥と化成肥料をすきこみましょう。土の中での分解スピードが異なるので、必ず両方をすき込んでください。パンジーの育て方のポイント④:肥料
土に肥料を与えることが、パンジーの育て方のポイントです。なぜ、ここまで肥料が重要なのでしょうか?それは、パンジーの開花期の長さが影響しています。開花期や成長が鈍い場合に追加で肥料を与える
開花期や成長が鈍いと感じた場合は、追加で肥料を与えましょう。半年以上、花を咲かせ続けるパンジーには豊富な栄養が必要です。成長に必要な肥料をパンジーに届けてください。鉢植えの場合:月2~3回程度薄めた液肥を与える
鉢植えの場合は、月に2〜3回程度薄めた液肥を与えてください。液肥はダイレクトに土に染み込むので、即効性があります。地植えの場合:月に一回ほど緩効性肥料を追加する
地植えの場合は、月に一回ほど緩効性肥料を与えてください。元肥をすき込んだ土が豊富にある地植えでは、ゆっくり作用する緩効性肥料で育ちます。根や葉の様子を観察しながら与える
肥料を与えるときには、根や葉の様子を観察しながら与えてください。肥料の与えすぎは、根に肥料焼けを起こします。冬の間は施肥の必要はなし
成長がゆっくりの冬の間は、追加の肥料は与えなくても大丈夫です。パンジーの植え替え・植え付けについて
ここからは、パンジーの植え替えや植え付けで、注意することを見ていきましょう。パンジーの栽培には、種をまいて植え替える方法と、苗を購入して植え付ける方法があります。まずは、苗を購入して植え付ける時の注意点を確認しましょう。パンジーは一年草のため植え替えは不要
パンジーは一年草のため、植え替えは不要です。毎年新たな苗を購入して、植え付けましょう。苗の植え付けは10月~11月に行う
苗の植え付けは、気温が低くなる10月〜11月に行います。気温の高い時期に植えると、蒸れて元気を失ったり徒長したりするからです。本格的な寒さが来る前のこの時期に、根を育てましょう。冬が来る前にしっかりと育ったパンジーは、春になると多くの花を咲かせてくれます。苗は涼しくなる10月頃に買うのが良い
10月頃になると、園芸店の店頭にパンジーの苗が並びます。新しくて珍しい品種は、売れていくのも早い!種類が豊富で、パンジーの栽培温度に適した気温の10月に、苗を購入することをおすすめします。苗は根が乾燥しやすいためすぐに植え付ける
根の乾燥を防ぐため、購入するとすぐに植え付けをしましょう。パンジーの苗の根は乾きやすいので、手早く作業をしてください。ポット苗の根が土を囲んでいたら根切りをし、少しほぐす
園芸店で購入したポット苗を抜くと、根が土を囲むように巻き付いている姿を見ることがあります。成長の早いパンジーの苗では、よく見られる現象です。プランターに植え付ける前に、ポット苗の根の根切りをしてほぐしましょう。- ポットから苗を取り出す
- 底の根の部分を手で剥がす
- 3〜4カ所くらい、垂直に根を切るようにほぐす
苗を植える穴はポット苗の土と同じくらいの深さにする
苗を植える時には、植える深さに注意してください。ポット苗の土と同じ高さになるとように植えます。パンジーの増やし方
パンジーは自分で種を採取して、種から育てられます。ここでは、種を収穫する方法と種まきをして育てる方法を見ましょう。種を収穫したい場合は花がらを摘まずに管理する
咲き終わった花は、やがて種に成長します。種を収穫したい場合は、花がらを摘まずにそのまま見守りましょう。最初は下を向いていたさやが、上を向いたら種が収穫できる合図です。種を採りたい茎以外は摘み取るとよい
種を採りたい茎以外は、摘み取ると管理が楽になります。パンジーも、残った茎にエネルギーをそそげるからです。種まきでの増やし方
種まきでの増やし方は、温度管理に気をつけます。種を保管する温度、発芽に最適な温度。芽が出てからの、日照管理に注意しましょう。適期は8月中旬~9月上旬頃で、発芽適温は20℃前後
夜の気温が下がり始める8月中旬〜9月上旬が、種まきの適期。発芽適温は20℃前後です。冷房の効いた室内で、発芽をさせましょう。まき土は新しい清潔な用土を使うようにする
まき土は、新しい清潔な用土を用意してください。市販のまき土専用土を使うと良いでしょう。ガーデニング初心者には、ピートバンの利用をおすすめします。ピートバンは、容器付きで売られているので、水を含ませるだけで使えるからです。採取した種は7月~8月から冷蔵庫に入れ、1カ月冷やす
採取した種は、しっかり乾かしてから種だけを集めます。7月〜8月の間は、冷蔵庫に入れて保管してください。種の発芽のエネルギーを、夏場の高温で消費されることを防ぐためです。5℃くらいの一定の温度を保てる、野菜室がよいでしょう。底に穴を数か所空けた容器に土を入れ、重ならないように種をまく
穴を数か所空けた底が平らな容器に、土を入れます。容器は、果物パックやアイスクリームの空カップなどを使っても大丈夫です。土を平にならしたら、あらかじめ水で湿らせておきましょう。 パンジーの種はゴマよりも粒が小さく、発芽の時には光が必要です。水やりで種が深く沈み込まないために、先に土を湿らせてください。種が重ならないようにまいたら、薄く土で覆いましょう。芽が出たら戸外に出して朝夕の日光に当てる
発芽をすると、戸外に出して朝夕の日光に当ててください。徒長を防ぐためです。水やりは、表面の土が乾いたら与えましょう。芽を痛めないように、注意してください。本葉が出たら薄めの液肥を与え、葉が2~3枚になったらポットへ
本葉が出てきたら、薄めの液肥を与えてください。葉が2〜3枚になったら、次はポットへの植え替えです。パンジーの開花後のケア方法
パンジーは、長く花を咲かせます。お手入れをして、花の美しさを楽しんでください。ここでは、開花後のパンジーのケア方法を見ていきます。パンジーを長く咲かせるためにはお手入れが重要
パンジーを長く咲かせるためには、細やかなお手入れが重要です。パンジーをよく観察して、毎日お手入れをしましょう。パンジーのお手入れ①花がら摘み
花が終わり、花びらがしわしわになったら花がらを摘みましょう。花茎ごと取り除いてください。花がらとは:咲き終わってしおれた花のこと
花がらとは、咲き終わってしおれた花のことです。花びらがしわしわになって丸まった状態になったら、摘んでください。花がらを放置すると種つくりにエネルギーを費やしてしまう
花がらは、種のもとです。植物は種を作ると、種を育てることにエネルギーを費やしてしまいます。株が疲れないように、花がらはこまめに取ってください。花がらを見つけたら茎の付け根に近いところをカットする
花がらを見つけたら、茎の付け根に近い部分からカットします。手で切ってもよいがガーデニング用はさみを使うのがベスト
手でも簡単に切れます。できれば、ガーデニング用のハサミを使ってください。カットした部分を清潔に保てます。パンジーのお手入れ②切り戻し
美しい姿の植物を飾るガーデニング。パンジーの姿を決めるのは、切り戻しの作業です。切り戻しとは:伸びた茎を剪定して株姿をまとめる
切り戻しとは、伸びた茎を剪定する作業のことです。徒長したパンジーの株姿をまとめる時や、株元の花が少なくなった時に行います。丸くこんもりと育てたい時は、中央部を透かすようにカットしてください。カットしたパンジーは、花瓶に飾って楽しめます。花がら摘みと一緒に行うとよい
切り戻しは、花がら摘みと一緒に行うとよいでしょう。咲き終わった花と一緒に、姿を整えます。成長した姿をイメージしならが、カットしましょう。切り戻しをするとよく花が咲くようになり、病気も防止できる
株が乱れたり、徒長したりした部分をカットすると、風通しがよくなります。切り戻しをすると、病気が予防できるのです。また、切り戻しをした部分から新しい芽が出てきて、花付きが回復します。切り戻しは基本的に冬と春に行う
切り戻しは、冬と春に行ってください。冬の切り戻しは、春を迎える前に株を作るために行います。春の姿をイメージしながら、株を整えましょう。春の切り戻しは、徒長した部分や乱れた部分をカットするためです。春は大きく切り戻しをすると、花芽がなくなってしまいます。パンジーを助ける程度の切り戻しをしてください。地面から5節以上伸びた頃を目安に切り戻す
徒長したパンジーが地面から5節以上伸びたら、切り戻しをするタイミングです。切ったところから、新しい芽が出てきます。地面からおよそ3節目のすぐ上で切る
地面から3節目の上あたりを、ハサミでカットしましょう。地面からすぐの場所は、切らないでください。成長できず、株が小さくなってしまいます。変色した葉っぱなども取り除く
切り戻しをする時に、変色した葉っぱも取り除きましょう。風通しをよくすることで、病気や害虫の被害を防げます。パンジーに起こりやすいトラブル
パンジーは丈夫で育てやすい植物ですが、水やりや肥料のタイミングを間違うと病気になってしまいます。雨で傷んだ葉は、早めに取り除いて病気を予防してください。病気
肥料の与えすぎは、病気を招きます。特に冬場は、栄養が過多にならないように注意してください。灰色かび病、うどんこ病
花びらに小さな斑点が発生する「灰色かび病」。葉や茎に小麦粉のような粉がつく「うどんこ病」。かびが原因の病気で、パンジーによく見られます。対処法:病気の部分を切り取り、薬で対処する
症状が軽い場合は、病気が出た部分を切り取って様子をみます。症状が広がる時は、薬を使用して早めに対処しましょう。予防法:日当たりと風通しをよくする
どちらも、風通しが悪い時に発生する病気です。花がら摘みと切り戻しで、日当たりと風通しをよくして予防しましょう。害虫
春になり暖かくなると、害虫の活動も活発になります。特にアブラムシには、注意してください。毎日観察をして、早めに見つけましょう。アブラムシ
パンジーの花や茎の汁を吸うのが、アブラムシです。繁殖力が高いので、あっという間に増えてしまいます。早めに発見して、被害を広げないようにしましょう。対処法:薬剤を散布する
あらかじめ、薬剤を散布しておくのも方法です。土に染み込んだ薬剤が根から吸収されて、アブラムシを退治します。アブラムシを見つけたら、こそげ落とす。その後に、薬剤を散布するなど早めに対処しましょう。予防法:花がら摘みや剪定を行い、風通しの良い状態をつくる
風通しをよくすることが、害虫も予防します。こまめな花がら摘みと剪定で、風通しの良い状態を作ってください。パンジーの品種
パンジーは、次々に新品種が生み出されています。花の色も、グラデーションや2色以上の色が入っているもの。色が変化していくものとバリエーションが豊かです。淡い色合いはより淡く繊細に、クリアな色はよりはっきりとした発色。何より、花びらが陰影のあるフリルになり、見た目が新鮮になりました。ドラキュラ:覆輪という縁取りが神秘的でインパクトのある花
ドラキュラの見た目は、従来のパンジーの形とは全く違います。フリル咲きと呼ばれる花びらがフリンジに波打って、大きな丸い球体に!さらに、覆輪と呼ばれる縁取りと花びらの色のコントラストがくっきりと現れ、神秘的なインパクトを与えてくれます。寒くなると、発色とフリルが強くなるので、ドラキュラだけで、とても華やかなプランターができあがるでしょう。フリズルシズル:フリンジの花びらがエレガントな花
フリンジの花びらがしっかりと花弁まで入っている、エレガントなフリズルシズル。 花の色に濃淡があるので、フリズルシズルだけのプランターでもグラデーションを楽しめます。特徴は、他のフリンジ品種に比べて開花が早いことです。花の変化を長く楽しんでください。ももこ:ひらひらとしたフリルのような花びら
白い花に、ピンクの濃淡が入るフリルの花びらのももこ。ブロッチと呼ばれる斑紋の濃淡も個体ごとに違うので、同じももこでも違う品種に見えます。それでも、フリルの花弁は同じ。一緒に植えると、統一感があり、かわいいい雰囲気に仕上がるでしょう。愛らしいパステルピンクのパンジーです。シャロンジャイアント:フリンジの強い花とコンパクトな草姿
シャロンジャイアントは、フリンジ系の春咲きのパンジーです。花の大きさが、7㎝〜8㎝の大輪の花を咲かせます。強い波状のフリンジは花の大きさと相まって、大迫力。対照的にコンパクトな草姿なので、シャロンジャイアントの花の大きさがより際立ちます。バレリーナ:中大輪多花性のフリンジ咲き
バレリーナは、フリンジの切れ込みが深く入る中大輪多花性のパンジーです。シックな色合いでボリュームのある花びらを持つバレリーナ。おしゃれな雰囲気を楽しめます。また、花持ちが良いので草姿が乱れにくく育てやすい品種です。似た名前の別の植物もある!
パンジーという名前の植物は、いつも見ているあのパンジーだけ。そう思っていませんか?実は、パンジーという名前の植物は他にもあります。パンジーゼラニウム
名前にパンジーがついていますが、ゼラニウムです。たくさんの花が群集して咲く姿は、パンジーにそっくり。パンジーのような、花弁や模様をしています。ゼラニウムと同じペラルゴニウム属の仲間
パンジーゼラニウムは、ペラルゴニウム属の植物です。ゼラニウムの仲間です。春、株にたくさんの花を咲かせる姿は、パンジーによく似ています。パンジーのような花を咲かせることが名前の由来
名前の由来は、パンジーのような花を咲かせることから来ています。人の顔に見える花模様も、そっくりです。多肉植物のパンジー
パンジーという名の多肉植物があります。ベンケイソウ科エケベリア属
ベンケイソウ科エケベリア属のパンジー。ロゼット状と呼ばれる、葉が放射状に広がる花のような形をしています。ライムグリーンの多肉植物
多肉植物のパンジーは、ライムグリーンの葉に爪先がうっすらピンクの愛らしい姿をしています。パンジーとは姿が違いますが、バラの花のように葉が広がる姿はとても人気です。パンジーは夏越し・冬越しができる?
一年草のパンジーですが、環境を整えると夏越し・冬越しができます。パンジーは寒さに強い
寒さに強く暑さに弱いパンジー。環境に合わせた栽培方法をすれば、冬の寒さの厳しい北海道でも花を楽しめます。株を強くすれば北海道などの寒冷な地域でも越冬できる
北海道などの寒冷な地域で冬越しさせるポイントは、株を強く育てることです。パンジーの栽培に最適な温度は、15℃〜20℃。この最適な温度の季節に、しっかりと株を育てます。その地域で最適な気温になる時期に合わせて、栽培をしましょう。冬越しのポイント
冬を迎える前に、株を強くする方法。それは、特別なことではありません。どこの地域でも行う方法です。北海道の場合、種まきを3月〜4月に室内で行うこと。屋外では7月〜8月に種まきを行います。種まきの時期が特殊ですね。北海道の気候で、発芽に最適な気温に合わせているからです。日当たりの良い場所で育てる
株を強くする方法は、日当たりの良い場所で育てることです。どの地域でも、パンジーは日当たりの良い屋外を好みます。北海道の場合は、秋の間にしっかり根を育てましょう。地植えをする場合、雪の下での冬越しになるからです。水を適切に与える
パンジーの様子をよく見て、水やりをしましょう。冬越しをさせるために、根をしっかり育てるためです。間違った水やりをすると、根が弱ってしまいます。肥料を与える
葉の様子から、株に元気がない場合は肥料を与えましょう。肥料は植物にとって、栄養素です。しっかり株を育てるために、よく観察して肥料を与えてください。花がら摘みを行う
花がらをそのままにして育てていると、パンジーは種を作ることにエネルギーを使ってしまいます。冬越しのための強い株を作るために、花がらはこまめに摘んでください。暑さに弱いパンジーは管理次第で夏越しができる場合も
本州ではパンジーは夏の暑さに弱いので、本来は夏越しはしません。しかし、管理をしっかりすることで夏越しができる場合もあります。夏越しのポイント
夏の暑さを避けるため、花壇に植えていたパンジーは鉢植えにしましょう。鉢植えなら、移動させられるからです。パンジーが元気な4月に、植え替えを終えておきます。日陰で管理する
気温が上がる7月、8月は、風通しの良い明るい日陰で育ててください。気温が35℃以上になる場合は、残念ですが日陰でも枯れてしまいます。風通しをよくする
切り戻しをしっかりとして、風通しをよくしておきます。5月中に、夏越しの準備として切り戻しをしてください。小さくコンパクトな姿で、蒸れないようにしておきます。花は多く咲かせすぎず、最小限に楽しむ
6月に入ると、高温で多湿の梅雨に入ります。パンジーがエネルギーを使わなくて良いように、花は咲かせず育てましょう。夏越しのためです。追肥・水やりを控える
株に負担がかかるので、追肥は与えません。高温でパンジーの活動も鈍くなります。水やりも控えてください。パンジーの育て方を解説!種まきの増やし方や日々のケア方法までのまとめ
古くから親しまれているパンジーの魅力を、再認識できたでしょうか?最近では、今までにない色合いや新しい形の品種が、生み出されています。懐かしくそして新しいパンジーを、あなたのガーデニングに取り入れてはいかがですか? この記事では、- パンジーの花言葉やイメージ
- パンジーの姿を崩す徒長とその対処法
- 元気に育てるための土の作り方や植え方の注意点
- 新しいパンジーの品種について
- パンジーを長く楽しむためのコツについて