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清潔で見た目もおしゃれなことから近年人気のハイドロカルチャー。土を使わず観葉植物を育てられる栽培方法として注目されています。「インテリアの雰囲気を簡単にアップできそう!」と興味を持つ初心者の方も多いでしょう。とはいえ、新しいことへ挑戦する際、「でも本当に大丈夫?」とリスクやデメリットを気にして不安になるのは当然です。
そこで本記事では、「ハイドロカルチャー デメリット」をテーマに、以下を詳しく解説します。
- そもそもハイドロカルチャーとは?
- ハイドロカルチャーのデメリットとは?
- デメリットを抑えるための対策方法
- デメリットを上回るメリットはあるの?
- ハイドロカルチャー栽培におすすめの観葉植物
この記事を読めば、ハイドロカルチャーのデメリットを正しく理解し、不安を解消した上で取り組めるはずです。ぜひ最後までご覧いただき、前向きな気持ちでハイドロカルチャーという新しい栽培方法にチャレンジしてみてくださいね。
ハイドロカルチャーってデメリットはないの?

本来、植物は土に根を張って成長します。だからこそ「土を使わず清潔なのは魅力的だけれど、何かデメリットがあるのでは?」と心配になるのももっともです。まずは、ハイドロカルチャーとは何か、基本から押さえておきましょう。
ハイドロカルチャーとは?
ハイドロカルチャーとは、土を使わない水栽培の一種です。主にハイドロボールという人工の“土”を用いて栽培します。ハイドロボールは粘土を高温で焼いて発泡させた多孔質の石で、細かな穴に空気が含まれ、根に酸素を供給します。無機質・無菌状態で清潔に栽培でき、虫が寄り付きにくく無臭なのが特徴です。
育てやすく人気の栽培方法であるハイドロカルチャー
ハイドロカルチャーは特に水やり管理が楽なのが人気の理由。透明な鉢に入れることで水量が一目で確認でき、水のやり過ぎを防げます。底に穴がない鉢を使うため、水やり頻度も少なめ。旅行などで家を空けても安心です。無機質ゆえに清潔感があり、カビや匂いが発生しにくく、土を持ち込みたくないキッチンなどにもぴったりです。
メリットだけでなくデメリットはどんなものがあるのでしょうか?
こうして見るとハイドロカルチャーは“良いこと尽くし”のようですが、もちろんデメリットも存在します。物事には必ず表と裏があるもの。ここからは「ハイドロカルチャー デメリット」を具体的に見ていきましょう。
ハイドロカルチャー栽培のデメリット

育てやすさや見た目のおしゃれさで人気のハイドロカルチャーですが、把握しておくべきデメリットがあります。正しく認識しておけば、対策につなげやすくなります。
鉢からの植え替え時に枯れるリスクがある
土で育てていた観葉植物をハイドロカルチャーへ移行する際には、根を洗うなど根にダメージを与える作業が発生します。通常は土が根を保護していますが、ハイドロカルチャーではハイドロボールの隙間に根を回すように植え替えるため、どうしても負担がかかります。根は水分・栄養吸収の要。ダメージが大きいと枯れる危険性が高まる点はデメリットです。
小型は豊富でも中〜大型サイズの種類が少ない
ハイドロカルチャーは1980年代にドイツで盛んになった栽培法。日本では歴史が浅く、知識や理解の普及もまだ途中段階です。大型サイズの観葉植物に対応したハイドロカルチャー製品は少なく、選択肢が狭いのが現状です。
大きく育ちにくい・成長が遅いことがある
土植えと比べると、ハイドロカルチャーでは成長が遅かったり、一定の大きさで止まったりするケースがあります。工夫次第で大きく育てることも可能ですが、ある程度の知識や管理が必要で、成長過程を楽しみたい方には不向きな面も。ただし、成長が緩やかな点は「インテリアとしてサイズが変わらず扱いやすい」メリットにもなります。肥料は水溶性液肥を適量与えるのが基本です。
水持ちが良すぎて根腐れしやすい
ハイドロカルチャーは底穴のない容器を使うため、毛細管現象で水が根に伝わります。必要以上に水を与えると、根が水分を吸いすぎて根腐れを起こす可能性があります。「ハイドロボールが水を溜め込む」と言われることもありますが、実際にはハイドロボール自体が水を蓄えるわけではありません。むしろ穴の開いた容器では水切れが早いとされる説も。いずれにせよ、水量管理の難しさはデメリットです。
水位計の調整がやや面倒
基本セットはザル状の内鉢・穴のない外鉢・水位計の3点。水位計自体は便利ですが、ゲージを見ながら適正水位に合わせる作業が手間に感じる人もいます。
育てる点以外でのハイドロカルチャーのデメリット

栽培管理以外にも、生活環境に応じたデメリットがあるので把握しておきましょう。
ペットや小さい子どもがハイドロボールを誤飲する可能性
ハイドロボールは粒径の種類があり、直径4mm以下の小粒も存在します。置き場所によっては、好奇心旺盛な小さな子どもやペットが手を伸ばし、誤って口に入れる危険があります。化学肥料が付着している可能性もあるため、誤飲時はすぐに受診が必要。手の届かない場所に置く配慮が欠かせません。
鉢を倒すと掃除が大変
誤って鉢を倒してしまうと、土植えなら土を集めるだけで済みますが、ハイドロカルチャーは水とともにハイドロボールがこぼれ出ます。球状のため広範囲に転がり、回収が面倒です。
価格が高めになりがち
ハイドロカルチャーは小型サイズ中心にも関わらず、価格が高いと感じることがあります。ハイドロボールや専用容器、水位計などがセットになっている場合が多く、備品代が加算されることで販売価格が高くなりやすいのです。
ハイドロカルチャーのデメリットをなくすためにできることは?

ここまでで、ハイドロカルチャーのデメリットが客観的に把握できたと思います。次は、デメリットをカバーする具体的な対策を見ていきましょう。
容器をガラス製にして水量を可視化する
ハイドロカルチャーは根腐れを起こしやすい側面があります。水量の管理をしやすくするために、ガラス製容器を使って水位を目視でチェックできるようにしましょう。底に市販の根腐れ防止剤を入れておくのも効果的です。
ペットや子どもの手の届かない場所に置く
ハイドロボールの誤飲や鉢の転倒を防ぐには、置き場所の工夫が不可欠。インテリアとして取り入れる前に、手の届かない場所を確保し、転倒防止策も考えておきましょう。
ハイドロカルチャー向きの品種を選ぶ
ハイドロカルチャーは水耕栽培の一種なので、水を好み、日陰でも育つ品種を選ぶと失敗が少なくなります。直射日光下では水温が上がり根を傷めるため、日陰で育てやすい植物がおすすめ。具体例として、パキラ・ポトス・テーブルヤシなどが挙げられます。
ハイドロカルチャーにはメリットもたくさん!対策すれば育てやすい

ハイドロカルチャーはデメリットを理解し対策すれば、十分に育てやすい栽培方法です。見た目がおしゃれでインテリア性が高く、清潔・無臭でカビも発生しにくいのが魅力。土を持ち込めない場所でも観葉植物を楽しめます。デメリットとメリットを比較しながら、自分のライフスタイルに合うか判断しましょう。
ハイドロカルチャーを使用しているおすすめ商品

ハイドロカルチャー仕様で販売されているおすすめ商品をご紹介します。スタートのきっかけにも最適。どこに飾るか想像しながらチェックしてみてください。
パキラ
パキラは別名「発財樹」。金運アップが期待できる縁起の良い植物です。花言葉は「快活」「勝利」で、起業・開店祝いなどの贈答品にも人気。手を広げたような5枚葉が元気な印象で、見ているだけで明るい気持ちになれる観葉植物です。
商品名 | パキラ |
---|---|
価格 | 2,680円 |
育てやすさ | 丈夫で初心者でも育てやすい |
花言葉 | 快活・勝利 |
風水効果 | 金運・恋愛運 |
特徴 | グリーンが鮮やかな5枚の葉が特徴。発財樹として人気。 |
テーブルヤシ
涼しげな見た目で人気のテーブルヤシは、ハイドロカルチャーにするとさらに清涼感アップ。「インテリア映えする」と評判です。南国のイメージとは裏腹に日陰でも育ちやすく、室内のさまざまな場所で栽培可能。細い葉が風に揺れる様子はリラックス効果もあります。
商品名 | テーブルヤシ |
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価格 | 2,680円 |
育てやすさ | 耐陰性があり室内で育てやすい。 |
花言葉 | あなたを見守る |
風水効果 | 健康運・仕事運・リラックス効果 |
特徴 | 耐陰性があり、成長がゆっくりなことからインテリアに馴染みやすい。 |
サンスベリア
サンスベリアは「トラノオ」とも呼ばれ、剣のような鋭い葉が特徴。丈夫で乾燥にも強く、初心者に人気です。マイナスイオンを放出することで知られ、空気清浄効果も期待できます。種類が豊富でミニサイズも多く、ハイドロカルチャー仕様にすると新鮮な印象に。定番品種を新しいスタイルで楽しんでみませんか?
商品名 | サンスベリア |
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価格 | 2,680円 |
育てやすさ | 乾燥に強く育てやすいため初心者におすすめ。 |
花言葉 | 永久・不滅 |
風水効果 | 厄除け・魔除け・健康運 |
特徴 | 肉厚で鋭い葉が特徴。エコプラントとして空気清浄効果がある。 |
Q&A

ハイドロカルチャーのデメリットに関するよくある質問に答えます。導入前の参考にどうぞ。
Q, ハイドロカルチャーのデメリットを減らす根腐れ防止剤はどれがおすすめ?
A, ミリオンAやゼオライトなどの水耕栽培用が定番です。
ミリオンAとゼオライトはいずれも水耕栽培向け根腐れ防止剤で、老廃物を吸着して水をきれいに保つ役割があります。大きな差はないので好みで選んでOK。ミリオンAはハイドロカルチャーに特化、ゼオライトは金魚の水質管理にも使われるほど水質浄化力が高い点が特徴です。
Q, ゼオライトだけでハイドロカルチャーを実践するデメリットは?
A, 水が濁りやすく、コケが生えやすい点です。
ゼオライトはミクロな穴が多数空いた沸石で通気性を確保でき根腐れ防止に役立ちますが、微粒粉が出て水が濁りやすいという欠点があります。また、ハイドロボールよりもコケが発生しやすいとの声もあります。
Q, ハイドロカルチャーの植え込み材でハイドロボール・木炭などがありますが、一番おすすめは?
A, 育てやすさ・扱いやすさではハイドロボールが人気です。
植え込み材にはハイドロボール・木炭・ジェリーボール・ゼオライトなどがあります。木炭は「見た目がクール・消臭効果」、ジェリーボールは「カラフルで華やか」といった特色がありますが、総合的な育てやすさではハイドロボールが無難でおすすめです。
ハイドロカルチャーにデメリットってある?様々な観点から解説のまとめ
ここまで「ハイドロカルチャー デメリット」を中心に解説してきました。おさらいしておきましょう。
- ハイドロカルチャーとは土を使わない栽培方法。
- メリット:清潔・無臭・虫が寄り付きにくい・インテリア性が高い。
- デメリット:根腐れしやすい/根へのダメージリスク/大きめサイズの選択肢が少ない/水位計管理が手間/成長しにくい場合がある。
- 育成以外のデメリット:ハイドロボール誤飲の危険、転倒時の掃除の面倒、価格が高め。
- 対策:ガラス容器で水位を視覚化、置き場所の工夫、ハイドロカルチャー向きの品種を選ぶ。
- 最終的にはメリットも多く、対策を理解しておけば十分楽しめる栽培方法。
もしあなたが「ハイドロカルチャーを導入するか悩んでいる」なら、その迷いの理由がこの記事でクリアになったかもしれません。不安要素への対策が分かれば、あとは一歩踏み出すだけです。今回は育てやすい品種もご紹介しましたので、ぜひインテリアの一部として取り入れてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。