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植物の健全な成長に欠かせない肥料。ガーデニングや家庭園芸を楽しむ方であれば、肥料について詳しく知りたくなることもあるのではないでしょうか。肥料の中でも特に、リン酸肥料は果実や作物を大きく育てるために重要な種類なのです。たくさんの作物を収穫したいという方はぜひ、リン酸肥料に注目して肥料を選んでみることをおすすめします。
そこでこの記事では、
- リン酸肥料ってなに?
- リン酸肥料の役割と特徴
- リン酸肥料の種類
- 有機肥料と化成肥料のデメリットとメリットをご紹介
- リン酸肥料の作り方
- リン酸肥料が効果的な作物や果物
- おすすめのリン酸肥料5選
- 肥料成分ごとの溶け方や性質の違いについて
- リン酸以外のカリウムや窒素が多い肥料の特徴
以上のポイントを中心に解説していきます。
リン酸肥料について初めて知るという方に向けてわかりやすく、そしてより専門的にも解説していきますのでぜひ最後まで記事をご覧ください。
リン酸肥料ってなに?
そもそもリン酸肥料とはどのようなものなのでしょうか。記事の始めにリン酸肥料について簡単に解説していきましょう。
リン酸を主成分にしている肥料のこと
リン酸肥料は、リン酸を主成分にしている肥料のことを指します。市販されている多くの肥料にはリン酸が含まれていることが多いのですが、その中でも特にリン酸成分が多いものをリン酸肥料と呼んでいるのです。
三要素の窒素、リン酸、カリウムのうちの一つ
植物を育てる上で重要となる三要素は、「窒素」「リン酸」「カリウム」です。このそれぞれの要素が植物の、葉や果実、花、根に良い影響を与えてくれるのでいずれの成分も欠かすことができません。三要素の中でも特にリン酸成分は植物の花付きや実付きを良くしてくれる効果が期待されています。
植物には花付きや枝分かれの促進効果がある
リン酸肥料は遺伝子の元になるDNA(核酸)の重要な構成成分なので、花付きや枝分かれの促進効果が期待されています。具体的にはたくさんの花や実をつける効果や、根がより良く伸びていく効果、発芽や花芽のつきをよくする働きがあるのです。
リン酸はオキソ酸の一種で化学式(H3PO4)の無機酸
リン酸は化学的な側面から見れば、オキソ酸の一種で化学式ではH3PO4と表記します。無機酸という言葉は、中学や高校の化学の授業で聞いたことがある方もいるかもしれませんね。オルトリン酸とも呼ばれていて、化学式だけでなく、元素記号のpと表記されることもあります。
リン酸は英語で「phosphoric acid」と呼ばれている
リン酸は英語では「phosphoric acid」と呼ばれています。植物への効果だけでなく、金属の表面処理剤として用いられたり食品添加物としても加工されたりとリン酸には幅広い用途があるのです。日本ではリン酸肥料を輸入していることも多いので英語でリン酸成分が表記されることもあります。
リン酸は玄米や魚や肉に多く含まれている
私たち人間もリン酸を玄米や魚、肉を通して摂取しています。多くの栄養素を効率的に摂取することが望ましいので、あえてたくさんのリン酸を摂る必要はありません。このようにリン酸は生活のあらゆる場面で登場するとても身近な栄養素なのです。
リン酸肥料の役割・特徴
リン酸の概要が分かったところで、次にリン酸肥料に注目して解説していきましょう。リン酸肥料には様々な役割や特徴がありますので、畑や花壇にまく前にポイントを把握しておくことをおすすめします。
花付き・実付きが良くなる
リン酸肥料の一番のメリットは花付きや実付きが良くなることです。そのため、花木や野菜、果実などを植える時はリン酸成分が欠かせません。肥料を選ぶ際にも、リン酸成分がどのくらい入っているかに注目して選ぶと良いですね。
根の生育を促進させる
花付きや実付きを良くするだけでなく、リン酸肥料は根の生育を促進させる効果も有しています。根がたっぷりと広がることによって、植物が元気に成長しますし葉の茂りも良くなるのです。根をどれだけ健全に成長させられるかどうかも、ガーデニングの成功に欠かせない要素と言えるでしょう。
果実の成熟や品質を向上させる
リン酸肥料は果実の実付きを良くするだけでなく、成熟度や品質も向上させてくれます。具体的にはより赤く、甘くなったり色が良くなったりする効果が期待できるのです。せっかく果実を育てていても、大きくなってくれなかったり味がイマイチだと悲しいですよね。リン酸肥料を用いることによって、そんな問題も解決してくれるはずです。
光合成を促進し植物内のエネルギーを生み出す
リン酸成分は植物のDNAにも影響を与えてくれる要素ですので、光合成を促進して植物内のエネルギーをより、効率的に生み出してくれます。そのため、リン酸成分は肥料だけでなくサプリメントとしての補給栄養分が有効なのです。
薄くなった葉の色を戻す
日当たりの悪さや温度変化などの環境状態によって、葉の色が薄くなったり悪くなったりしてしまった植物を回復させるためにもリン酸肥料は役立ってくれます。薄くなった葉の色を戻す役割も期待できますので、実や花の付かない観葉植物にもリン酸肥料はおすすめなのです。
リン酸肥料の種類
続きまして、リン酸肥料の種類についてご紹介します。ホームセンターや園芸店では多くの肥料を目にすることがあるのではないでしょうか。その中でもリン酸が多めのリン酸肥料はどのような種類があるのでしょうか。
リン酸の割合が多めの有機肥料
まずはリン酸の割合が多めの有機肥料の種類について解説していきましょう。リン酸が多く含まれている有機肥料には以下のような種類があるのです。
骨粉
骨粉はリン酸が多く含まれている有機肥料の代表とも言える種類です。熱水処理した家畜の骨を砕いてできる骨粉には、リン酸やカルシウムが多く含まれていますので植物の発芽の良さや成熟に大きな影響を与えてくれます。
鶏糞
鶏糞は書いて字の通り、ニワトリの糞を主成分とする有機肥料です。リン酸が多く含まれていますが、植物の必須栄養素である窒素やカリウムも含まれています。匂いがあるのが特徴ですが、大規模な畑などを行う農家さんは鶏糞を使って土壌改良とともに栄養成分を効果的に与えています。
米ぬか
米ぬかは市販されていることは少ないのですが、家庭で廃棄するものを畑にまいて使うこともできる有機肥料です。リン酸だけでなく、窒素、カリウム、ミネラルやビタミンも豊富に含まれています。米ぬかは微生物も好む有機肥料ですので、土壌改良にも役立ってくれるはずです。
リン酸カルシウムが主成分の単肥
ご紹介した有機肥料の他にも、リン酸カルシウムが主成分の単肥が専門店では販売されています。大規模に農業やガーデニングを行う方は、このようなリン酸カルシウムの単肥を購入して必要に応じて配合して使うこともあるのです。
過リン酸石灰
過リン酸石灰は、リン酸成分が多いことで知られる単肥で日本で最初に製造された化学肥料です。即効性があるので、すぐに効果が表れますが過剰にならないように注意しながら用いましょう。そのまま元肥や追肥として与えても大丈夫ですし、油粕などに混ぜ込んで与えても良いですね。
苦土重焼リン
苦土重焼リン(くどじゅうしょうりん)は、緩効性のリン酸と即効性リン酸の両方が含まれていますのですぐに効果を発揮するともに、持続性もある優れた単肥です。また、苦土も含まれていますので合わせて良い影響を土壌に与えてくれます。
熔成リン肥
熔成リン肥は水に流出しにくい特徴があり、リン酸だけでなく石灰や苦土も含んでいる単肥です。ホームセンターなどで見かけることは少ないかもしれませんが、ゆっくりと長く効果が表れるので、特に酸性土壌や火山灰土壌に適した単肥と言えるでしょう。
重焼リン
重焼リンは前の項目でご紹介した苦土重焼リンから苦土成分を抜いた単肥です。リン酸だけを効率的に補給したい時に用いるのが主な用途と言えるでしょう。
リン酸無しのNK化成肥料も存在する
リン酸が多く含まれる有機肥料や単肥をご紹介してきましたが、リン酸無しのNK化成肥料も存在しています。NKとは窒素とカリウムのみの化成肥料を指しますが、こちらはリン酸の過剰摂取が気になる場合に用いたり、水稲用に与えたりすることが主な用途でしょう。目的に合わせて、あえてリン酸無しのNK化成肥料を選ぶこともあります。
有機肥料と化成肥料のメリットデメリット
リン酸肥料の種類をご紹介したところで、この項目では有機肥料と化成肥料のメリットとデメリットについて解説していきましょう。肥料は主に、有機肥料と化成肥料から選ぶことが多いので双方の特徴を覚えておくと良いですね。
有機肥料のメリット
まずは有機肥料のメリットについてご紹介しましょう。有機肥料は油粕や鶏糞、牛糞、堆肥などに代表される有機物から構成されている肥料の種類です。
長期間効果が持続する
有機肥料の大きなメリットとして挙げられるのが、長期間効果が持続するという点です。有機肥料はゆっくりと土壌に溶け出しながら効果を発揮するので、持続性の高さに注目して肥料を選びたい時は、特におすすめの肥料と言えるでしょう。
銅や亜鉛やカルシウムなどの微量な必須要素も供給できる
有機肥料には、銅や亜鉛、カルシウムなどの微量な必須要素も含まれています。こちらは、人間にとってのサプリメントのような要素なので植物の健康をさらにアップさせる効果が期待できるのです。
土に微生物が増え環境が良くなる
有機肥料は微生物の餌となる成分が豊富に含まれていますので、土壌中に微生物が増えて環境が良くなります。たくさんの微生物は化学肥料では補えない重要な要素の一つですので、栄養分を与えながら土を肥やしたいという方にはぴったりですね。
有機肥料のデメリット
次に有機肥料のデメリットについてご紹介します。持続性が高く、微生物も豊富な有機肥料ですがデメリットもありますのでポイントを把握して用途に合わせて選ぶと良いですね。
効き目の即効性は薄い
有機肥料は持続性が高い肥料ですが、その分だけ効き目の効果の即効性は薄いデメリットがあります。すぐに植物を元気にしてあげるような効果は低いので、緊急的に肥料が必要な状態には不適切だと言えるでしょう。
有機物を加工しているので臭いが強い場合がある
有機肥料は、家畜の糞や発酵させた有機物を加工しているので臭いが強いデメリットもあります。人家の少ない畑などに使うのには適していますが、換気性の低い室内で育てている観葉植物などに与えると臭いが気になってしまう可能性があることを知っておきましょう。
作成に時間がかかるので価格が高くなる
有機肥料はじっくりと熟成させて作る肥料とも言われていますので、作成に時間がかかりその分だけ価格が高くなってしまいます。有機物から構成される自然派の肥料ですが、コスパはあまり良くないのがデメリットと言えるでしょう。
化成肥料のメリット
有機肥料と相対的な肥料として化成肥料があります。こちらの肥料は化学的に無機質成分から抽出した栄養分から構成されていて、サイズや成分の多少によって様々な種類が販売されているのを見ることが多いのではないでしょうか。
肥料に含まれる成分が一目でわかる
そんな化成肥料の大きなメリットとして挙げられるのが、肥料に含まれる成分が一目でわかるという点です。代表的には植物のための必須栄養素である窒素・リン酸・カリがどのような配分で含まれているのか記載されているのが化成肥料の特徴と言えるでしょう。
即効性があるため作物に栄養がすぐに届く
化成肥料は即効性が高い肥料なので、作物に栄養がすぐに届くメリットが挙げられます。肥料を与える適期が来た段階で、与えてすぐに効果が発揮されるのでタイムロスがなく効果的に栄養を与えることができるのです。
価格が安く簡単に入手できる
化成肥料は、様々な種類が販売されていますが全体的に価格が安い傾向があります。そのため、低価格ですぐにホームセンターや園芸店で購入できるのもメリットと言えるでしょう。植物と合わせてすぐに買うことができるので、忙しい方やちょっとだけガーデニングに手を出してみたいという方にもおすすめです。
化成肥料のデメリット
次に化成肥料のデメリットについても解説していきましょう。お手軽で使いやすい化成肥料ですが、デメリットももちろんありますので把握しておくことをおすすめします。
過剰な施肥の影響により土壌環境が悪化する
化成肥料は与えやすい分、肥料やけを起こしやすい側面もあります。過剰な施肥によって、土壌環境が悪化したり栄養分が偏ってしまったりというデメリットも挙げられますので化成肥料を使用するときには頻度や量をしっかりと守るようにしましょう。
施肥過多の影響により病害虫が発生する
化成肥料をたくさん与えすぎてしまうと、病害虫が発生しやすくなってしまいます。これは施肥過多による肥料残りの環境が病害虫の発生を誘因しやすいと言われているからです。こちらも化成肥料の用法容量を守ることで対処しましょう。
作物を傷つけてしまう場合がある
化成肥料ばかり使用していると土中の微生物が失われやすくなってしまいますので、作物を傷つけてしまう場合があります。特に肥料が土中に残り、肥料やけの症状を引き起こしてしまうと、植物がしおれたり枯れたりする要因となりますので注意しましょう。
リン酸肥料の作り方
有機肥料と化成肥料の違いやメリット・デメリットが分かったところで、この項目ではリン酸肥料の作り方について解説します。
リン酸を含んだぼかし肥料を作成することが出来る
市販されていることも多いリン酸肥料ですが、よりナチュラルにガーデニングを楽しみたいという方はリン酸を含んだぼかし肥料を作成することもできるので、ぜひこの項目を参考にしてみてください。
ぼかし肥料に必要なもの
まずは、リン酸の入ったぼかし肥料を作成するために必要なものをご紹介します。
米ぬか
米ぬかは、ぼかし肥料のもととなる重要な要素です。自宅で用意しても良いですし、市販しているものを購入しても構いません。
油粕
油粕は、ホームセンターなどで販売されていることが多い商品です。こちらもぼかし肥料を構成する重要な要素と言えるでしょう。
牡蠣殻石灰
牡蠣殻石灰は消毒の役目も果たしてくれるとともに、石灰分を補給してくれます。
ぼかし肥料を作成する手順
では、どのようにぼかし肥料を作成するのか手順について簡単に解説していきましょう。
- 米ぬかと油粕、牡蠣殻石灰を6:3:1の割合でよく混ぜ合わせる
- 40%ほどの目安で水を入れてさらに混ぜ込む
- 肥料袋などに混ぜ合わせたものを入れてしっかりとガムテープで密封する
- 夏場であれば2週間程度、冬場であれば1か月程度で完成する
リン酸肥料が効果的な作物・果物
リン酸肥料についてご紹介してきたところで、この項目ではリン酸肥料が効果的な作物や果物はどのような種類なのかを解説します。こちらで挙げる作物は、リン酸を吸収することによってたくさんの収穫物を得られるメリットが大きいものだと考えて良いでしょう。
作物
まずは、リン酸肥料が有効な作物についてご紹介します。
枝豆
枝豆はリン酸成分が少ないと貧弱な豆にしかならずに、収穫量も少なくなってしまいますので率先してリン酸肥料を与えるようにしましょう。リン酸肥料の効果によって枝豆の収穫量も増加するはずですよ。
オクラ
オクラは花が落ちた先端に作物を付ける植物です。オクラもリン酸肥料が足りないと、やせた小さい姿にしか成長してくれませんのでリン酸成分の高い肥料を与えるようにしましょう。
きゅうり
きゅうりはガーデニング初心者にもおすすめの夏物野菜です。こちらはリン酸肥料を与えることによって、次々と花が咲き結実してきゅうりになりますので化成肥料を与える場合にもリン酸成分に注目して選ぶと良いですね。
果物
次にリン酸成分を与えるのがおすすめの果物についてご紹介します。果物は何年も収穫することになりますので、毎年、リン酸肥料を与えるのが良いですね。ただし、肥料が過多にならないように注意してあげましょう。
リンゴ
リンゴは、リン酸成分を好む果実です。適切な時期にリン酸肥料を与えることによって、花がたくさん咲き、適度に摘果することで大きく品質の良い収穫物を得ることができるはずです。
ブルーベリー
ブルーベリーは植物の中でも珍しく、酸性の土壌を好む果物です。そのため、与える肥料も土壌の酸性度を崩さないようにリン酸肥料を与えるのがおすすめですよ。
カキ
カキは有機肥料と化成肥料を適切に与えることによって、実付きが良くなります。ただし、肥料成分が過多になってしまうと隔年でしか実をつけなくなってしまいますので、化成肥料は少なめで与えるのがポイントです。
おすすめのリン酸肥料5選
この項目では、特におすすめのリン酸肥料5選をご紹介します。こちらで挙げている肥料はいずれも使いやすく、リン酸が多く含まれていますので花や実をたくさんつけたいと考える方はぜひ選んでみてください。
①:サンアンドホープ 過リン酸石灰 2kg
「サンアンドホープ 過リン酸石灰 2kg」は、リン酸成分に特化した即効性の高い肥料です。こちらの商品は、植物の花や実の付きをピンポイントで良くしてくれますので手っ取り早くリン酸成分を与えたいという方におすすめと言えるでしょう。追肥などでリン酸を与えることによって、花や実をつけさせたい場合に有効で粒状態なのでまきやすいメリットもあります。
商品名 | サンアンドホープ 過リン酸石灰 2kg |
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価格 | 1,343円 |
ブランド | サンアンドホープ |
肥料成分 | 成分:N:P:K=0:17.5:0 |
容量 | 2Kg |
②:朝日工業 BMようりん 2kg
「朝日工業 BMようりん 2kg」は、ゆっくりと効果が表れるリン酸肥料です。特に作物や野菜に有効性が高く、多くの収穫が期待できることでしょう。リン酸だけでなく、マグネシウムやケイ酸、ホウ素、マンガンも含んでいますので総合的な効果で植物を元気にしてくれることが期待できます。苦土が含まれることで、酸性土壌をゆっくりと中和してくれるメリットも挙げられます。
商品名 | 朝日工業 BMようりん 2kg |
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価格 | 1,036円 |
ブランド | 朝日アグリア |
肥料成分 | 成分:リンサン20:マグネシウム12:ケイサン20:マンガン1:ホウソ0.5 |
容量 | 2Kg |
③:第一燐酸カリ液肥 480cc リンカリ肥料 リン酸カリ
リン酸とカリウムが含まれている「第一燐酸カリ液肥 480cc リンカリ肥料 リン酸カリ」は、液体状で場所を取らないメリットがあるリン酸肥料です。プロの農家さんや園芸業者も使用することの多いこちらの商品は、特に花芽の形成を促進してくれる効果が期待できます。500倍に希釈して使用するので、コスパの良さもメリットのひとつとして挙げられるでしょう。
商品名 | 第一燐酸カリ液肥 480cc リンカリ肥料 リン酸カリ |
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価格 | 1,100円 |
ブランド | 所沢植木鉢センター |
肥料成分 | リン酸カリ |
容量 | 480cc |
④:リン酸系液体肥料 甘彩六花(アマイロリッカ) (500ml)
「リン酸系液体肥料 甘彩六花(アマイロリッカ) (500ml)」も、液体状の管理しやすいリン酸肥料です。化粧品のようにも見える美しい容器からは、農業や園芸に対するこだわりや品質の良さをうかがい知ることができます。多くの作物や果物に効果があるとともに、特殊技術で吸収しやすい工夫がされていますので高効率で栄養素を補給することができるのもメリットのひとつでしょう。
商品名 | リン酸系液体肥料 甘彩六花(アマイロリッカ) (500ml) |
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価格 | 4,230円 |
ブランド | 甘彩六花 |
肥料成分 | (肥料成分)P-1.6% K-0.3% |
容量 | 500ml |
⑤:レインボー薬品 液体肥料 住友液肥2号実もの・根もの用 800ml
園芸大手のレインボー薬品から発売されている「レインボー薬品 液体肥料 住友液肥2号実もの・根もの用 800ml」は、コスパが良いので初心者にもおすすめのリン酸肥料です。こちらの商品は、植物の成長に欠かせない窒素・リン酸・カリウム成分のみが効果的に配合されていますのでシンプルに植物に栄養を与えたい方におすすめと言えるでしょう。また、連続使用しても塩類が蓄積しにくいので家庭菜園にもぴったりです。
商品名 | レインボー薬品 液体肥料 住友液肥2号実もの・根もの用 800ml |
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価格 | 666円 |
ブランド | レインボー薬品 |
肥料成分 | チッソ10.0%、リンサン5.0%、カリ8.0%" |
容量 | 800ml |
肥料成分ごとの解け方や性質の違い
続きまして、肥料成分ごとの溶け方や性質の違いについて解説していきましょう。肥料に含まれているリン酸成分は、その溶け方の違いから水溶性、可溶性、く溶性、不溶性に大別することができます。それぞれの性質や違いを理解しておくとより、適切にリン酸肥料を使うことができるはずです。
水溶性成分
液肥タイプの肥料は基本的に水溶性成分で構成されています。こちらは、即効性が高く冬場などの温度が低い時期でも迅速に植物に栄養を与えることができる通年性がメリットと言えるでしょう。水溶性成分のデメリットとしては、水に溶けることで流出しやすくアルミニウムなどの土中の成分と結合して固定化されてしまう可能性があるという点です。
可溶性成分
可溶性成分は、水溶性成分と似ていますが根からでる根酸や塩酸などに溶ける肥料のことを指します。比較的に早く植物に吸収されますので、こちらも即効性が高い成分と言えるでしょう。可溶性成分はその性質から元肥として使われることの多い種類です。可溶性成分は水溶性と比べると流出しにくいメリットもあります。
く溶性成分
水には溶けることがなく、2%ほどのクエン酸で溶ける成分をく溶性成分と呼びます。クエン酸は根酸の一部ですが、可溶性と異なるのはその溶け方のスピードでしょう。く溶性のほうが、可溶性よりもゆっくりと溶け出すので持続性をもたせたい場合に有効なのです。また、植物の根の周りでした溶けないので流出しにくいメリットもあります。
不溶性成分
不溶性成分は水や酸に溶けにくく、土中のアルミニウムや鉄と結合して植物に吸収されにくくなってしまうので、あまりリン酸肥料として使われることは少ない成分です。
リン酸以外のカリウムや窒素が多い肥料の特徴
最後に、リン酸以外のカリウムや窒素が多い肥料の特徴をご紹介します。リン酸は花や実をたくさんつけるメリットが期待できますが、その他の必須栄養素である窒素とカリウムにも大切な役割があるのです。
窒素の多い肥料
窒素の多い肥料は、葉っぱや茎の成長、慎重を促進する効果がメリットとして挙げられます。硫安や尿素、石灰窒素などが有名ですがこちらは小松菜やホウレンソウなどの葉物野菜を育てる際に使われることが多いのです。葉の色が悪かったり、成長が思わしくなかったりするときは窒素の多い肥料が望ましいのですが、過多になると実は花がつきにくくなってしまうので注意しましょう。
カリの多い肥料
硫酸カリや堆肥などはカリの多い肥料です。窒素が葉、リン酸が実に効果があるならばカリは根に作用する肥料と言えるでしょう。根がしっかりと張ることによって、株の全体が大きくなるため野菜類には有効な肥料なのです。特にピーマンやトマトはリン酸とともにカリの多い肥料がおすすめですので、リンカリ肥料を選んでみてはいかがでしょうか。
【まとめ】リン酸肥料ってどんな効果がある?リン酸の効果から肥料の作り方まで
記事を最後までお読みいただきありがとうございました。
リン酸肥料の種類や効果、性質やおすすめの商品についてより、詳しくなっていただけたかと思います。リン酸肥料は花や実をたくさんつけたい方におすすめの肥料ですので、作物や果物を育てている方はぜひリン酸成分に注目して肥料を選んでみてはいかがでしょうか。
この記事のポイントは以下の通りです。
- リン酸肥料は必須栄養素の中でも、リン酸成分の多い肥料を指す
- リン酸肥料は、植物の実や花の数を増やすメリットや役割がある
- リン酸肥料の種類は骨粉や鶏糞などの有機肥料、リン肥に代表される化成肥料がある
- 有機肥料と化成肥料のそれぞれにメリットとデメリットがある
- リン酸肥料はぼかし肥料として自作することができる
- リン酸肥料が効果的な作物として枝豆やキュウリ、オクラが、果物としてリンゴやカキが挙げられる
- 肥料成分ごとの溶け方や性質の違いとして、可溶性、水溶性、く溶性、不溶性がある
- カリウムが多い肥料は根に、窒素が多い肥料は葉に作用することが多い
今回、おすすめした作物や果物は特にリン酸肥料との相性が良い植物です。どのような植物を育てたいのか、どんなガーデニングを行いたいかによって、肥料の種類や構成を選ぶようにしましょう。
最後まで記事をよんでいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。