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"フリルのような花びらが美しいアザレアという植物を見たことはありますか?名前を聞いたことはなくても写真などを見てみると見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。 様々な色を持ち、空間を華やかに演出してくれるアザレアは非常に人気の高い園芸植物として知られています。しかし、育て方についてはあまり詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。 アザレアを育てたいと思っていても、育て方を知らなければ栽培できるかどうか不安ですよね。さらに、間違った育て方をして枯らしてしまうのは避けたいものです。 今回は、
- そもそもアザレアとはどのような植物なのか
- アザレアの基本的な育て方とそのポイント
- アザレアにおおいトラブルと対処方法
アザレアとはどんな植物?
育て方について解説する前に、アザレアとはどのような植物なのかについて解説いたします。アザレアの基本的な情報について知ることで、より愛着が生まれ大切に育てようと思えるようになりますよ。ツツジを交配種としてヨーロッパで生まれた植物
日本の公園などでツツジという花木を見たことはありませんか?実は、アザレアはツツジを交配種として品種改良を行い19世紀の初頭頃ヨーロッパで生まれた植物と言われています。ベルギーを中心として交配が行われ、以降は室内観賞用の花鉢として扱われました。4月頃から美しい花を咲かせる人気の高い鉢花です。大輪八重咲の美しい花が特徴
アザレアの花は交配種のツツジよりも華やかな大輪八重咲きの美しい花です。ピンクや赤、白色、マーブル模様など、様々な色の花を咲かせるアザレアが今日では育てられています。また、アザレアには品種が多いことも魅力の一つです。お気に入りの品種を見つけて飾ったり、寄せ植えにしたりする楽しみもありますよ。初心者でも育てやすく園芸に向いている
アザレアは園芸初心者でも比較的育てやすく、初めて植物を育てるという方にもおすすめな植物です。この記事を読んで育て方を確認し、アザレアの栽培にチャレンジしてみましょう。アザレアの育て方①:置き場所
それでは早速アザレアの育て方について解説していきます。アザレアの育て方のポイントとして一つ目に解説するのは置き場所についてです。アザレアが好む環境を意識しながらどのような場所で栽培すると良いのかを確認していきましょう。日当たりと風通しの良い場所
アザレアは日当たりと風通しの良い場所を好みます。アザレアは美しい花を見て楽しむ植物です。しかし、花を咲かせるには大量のエネルギーを消費するため日当たりの悪いところでは花を咲かせることが難しくなってしまいます。 また、風通しが悪い場所は病気や害虫が発生しやすい環境となってしまうため窓を開け喚起を行う、台などを用いて高さを確保するといった工夫を行います。アザレアに多い病気や害虫については後ほど解説いたします。真夏の直射日光は避ける
アザレアは日当たりを好むものの、あまりにも強すぎる直射日光に当たると葉焼けを起こしてしまうことがあります。特に真夏は非常に直射日光が強く、とても葉焼けを起こしやすいため注意が必要です。レースカーテン越しの柔らかな光が当たる場所で管理を行うと良いでしょう。 もしもそのような場所がない場合は、遮光カーテンなどを使用して直射日光を和らげることもおすすめです。冬は室内に取り込む
アザレアは交配種である日本のツツジと耐寒性が弱く、最低でも5℃以上を保つ必要があります。また、霜にも弱いため基本的には冬は室内に取り込み管理すると良いでしょう。 しかし室内で管理を行う場合、暖房器具から出る風によって乾燥し葉が傷んでしまうこともあるため注意が必要です。暖房器具の風が直接当たるような場所も避けるようにしましょう。冬越しの詳しい方法については後ほど解説いたします。アザレアの育て方②:水やり
アザレアの育て方のポイントとして二つ目に解説するのは水やりの方法です。アザレアは基本的な植物の水やりの方法を徹底することで上手に育てることができます。しかし、間違った水やりの方法を継続すると根腐れなどを起こして枯れることもあるため必ず確認しておきましょう。鉢植えの場合は土の表面が乾いてから水やり
アザレアはメリハリのある水やりが大切です。鉢植えでアザレアを育てている場合は土の表面が乾いているのを確認してから鉢底からたっぷりと水やりを行うようにします。この時に鉢底皿に溜まった水を残しておくと根腐れの原因になるため必ず捨てるようにしましょう。特に春の開花時期は水を切らさないように
春の開花時期(4月~5月)は水切れに注意します。開花時期はアザレアはの吸水量がとても増えるためうっかり水切れを起こしやすいです。こまめに土の状態を確認しましょう。 また、開花期は花や蕾に水がかからないようにします。花や蕾に水がかかると花の寿命が短くなったり病気が発生する原因になります。水は土に直接かけるようにして与えるようにしましょう。地植えの場合は基本不要
アザレアを地植えで育てている場合は基本的には水やりは必要ありません。夏場など、あまりにも日照りが続く場合には水を与えるようにしましょう。アザレアの育て方③:土作り
アザレアはツツジを交配したもののため、普通の植物とは少し異なる特徴を持つ土を用意する必要があります。アザレアに適した土がどのようなものなのかを知ることでより元気にアザレアを育てることができますよ。アザレアの育て方のポイント三つめは土作りについて解説いたします。水はけの良い土が適している
アザレアは水はけのよい土を好みます。水はけの悪い土では正しい水やりをしていたとしても根が酸欠を起こし、最終的に根腐れを起こす原因になります。また、アザレアはツツジを交配した植物のためツツジと同じく酸性土壌出なければ育てることができません。必ず用土のphについて確認しておきましょう。配合する場合は鹿沼土7:ピートモス3がおすすめ
用土を配合する場合は水はけと酸性土壌を確保するために鹿沼土とピートモスをそれぞれ7:3で配合するとよいでしょう。鹿沼土は土の団粒構造を構成し、水はけを良くする効果があります。ピートモスは反対に水持ちを良くする効果があります。鹿沼土とピートモスの両方とも酸性が強い土のためツツジの交配種であるアザレアを育てるのに最適と言えるでしょう。アザレアの育て方④:肥料
アザレアは花を咲かせる植物です。そのため、観葉植物よりも肥料を与える効果があります。そこで、アザレアの育て方のポイント四つ目として美しい花を毎年楽しむために必要なアザレアに対する肥料の与え方を解説いたします。開花後にお礼肥をあたえる
アザレアが開花した後すぐにお礼肥として肥料を与えましょう。夏に大きく成長することを考えて即効性のある液体肥料を希釈し水やりの際に与えるか、化成肥料を株本に与えると良いでしょう。9月頃にリン酸の多い緩効性肥料を施す
また、9月頃には翌年の花芽を大きくするためにもリン酸の多い緩効性肥料を与えると良いでしょう。肥料を与えることでアザレアはたくさんの美しい花をつけるようになります。ぜひ肥料を与えてみてくださいね。アザレアの育て方⑤:冬越し
先ほどアザレアの育て方一つ目として置き場所について解説した時に、アザレアは冬の寒さに弱いということを軽く解説いたしました。下記ではアザレアの育て方のポイント五つ目としてアザレアの冬越しの方法について解説いたします。アザレアは寒さに強くない
日本原産のツツジは寒さに強い一方、アザレアは寒さに弱く最低でも5℃以上を保つ必要があります。また、霜に当たっても大きなダメージを受けてしまうため気温が下がってからは天気予報などを確認して霜に注意する必要があります。不織布などをかぶせて霜よけをしても良いでしょう。冬場は室内に移動させる
アザレアは耐寒性が弱いため基本的に冬場は室内に移動させましょう。その際は暖房器具による乾燥などにご注意ください。もしも室内に移動させることができない場合は、水やりを控えめにすることで少しだけ耐寒性を高めることができます。アザレアに多い病害虫と対処法
アザレアを正しい育て方で育てていても、時にはトラブルが発生することがあります。下記ではアザレアに多い病気や害虫の特徴や対処法について解説いたします。特徴を観察して早期発見を目指しましょう。褐斑病
褐斑病は名前の通り、葉などに褐色の斑点ができるという症状が特徴的な病気です。カビの仲間によって引き起こされ、多湿環境でよく発生します。褐斑病が原因と思われる褐色の斑点を見つけた場合、速やかに発生部を取り除くようにします。そのほかにも水やりの際に葉に水をかけないようにする、風通しの良い場所で管理するといった対策を行いましょう。ハダニ
ハダニは夏場によく発生する害虫です。葉から樹液を吸い生育を阻害するほか葉っぱに斑点を残したり、病気を媒介します。ハダニは暖かく乾燥した場所を好みます。そのため夏場に発生しやすい害虫です。ハダニが発生したら葉水を行う、殺虫剤を散布すると良いでしょう。ツツジグンバイムシ
ツツジグンバイムシは葉の裏に付着し樹液を吸う害虫です。葉にかすれたような跡がある場合はツツジグンバイムシが発生している可能性があります。風通しを良くすることで予防することができます。発生した場合はスミチオン乳剤を葉裏に散布します。アザレアの花が咲き終わったら剪定をしよう
アザレアの花が終わった後、そのまま放置していませんか?アザレアの花が終わった後はお手入れを行うことをおすすめします。アザレアの花後剪定について解説いたします。咲き終わった花は花首からカット
咲き終わった花をそのままにしておくと病気の原因になったり、体力を余計に消耗する原因になります。そのため、咲き終わった花は花がら摘みの要領で花首からカットするようにしましょう。全体が丸くなるように刈り込む
また、一通り花が終わったら全体が丸くなるように刈り込みます。このような剪定を行うことで夏に新梢が伸び、翌年の花芽をつけます。アザレアの植え替え・植え付けのポイント
アザレアの育て方について知ると、アザレアを育ててみたくなりますよね。しかし、まずはアザレアを鉢や花壇に植えなくてはなりません。また、アザレアを育てている場合でも成長したら植え替えを行う必要があります。アザレアの植え替えと植え付けのポイントを確認しておきましょう。根詰まりを防ぐために植え替え
アザレアを長く同じ鉢で育てていると根詰まりを起こします。根詰まりを起こすと生育が衰えるほか、花が付きにくくなることがあるため植え替えを行うようにしましょう。2年に1回が目安
頻度としては2年に1回を目安に行います。しかし、これはあくまでも目安です。環境や個体、育て方によっては変化するためご注意ください。その他にも鉢底から根が見える、水やりをすると水がなかなか染み込まなくなったなどのサインがあれば植え替えのタイミングです。アザレアの増やし方
アザレアは非常に美しく、見るだけで心が明るくなりますよね。アザレアの花が好きという方も多いのではないでしょうか。また、トラブルによってアザレアを枯らした時の保険が欲しいという方もいらっしゃるはずです。そのようなときにはアザレアを増やしてみましょう。アザレアは挿し木で増やすことができる
アザレアは挿し木という方法で増やすことができます。挿し木とは、親株から枝を切り取り、それを土などに挿しておくことで新しい株として成長を始める性質を利用した増やし方です。挿し木によってできた株は親と全く同じ遺伝子を持つクローンという性質もあります。 そのため、アザレアの挿し木を行うと親株と子株は全く同じ花をつけるようになります。挿し木のやり方
アザレアの挿し木は以下の方法で行います。ぜひチャレンジしてみてくださいね。適期は植え替えや植え付けを行う5月~6月の時期です。- よく伸びた、十分に太さのある枝を選び、枝先6~7cmを切り取ります。
- 下葉を数枚取り除き、挿し木用土に挿します。
- 根が出るまで水を切らさないように管理を行います。
- 根が出たら適期に植え替えを行い、以降は通常の管理を行います。
アザレアの色別の花言葉を紹介!
アザレアはとても美しい花です。そのため贈り物としてアザレアの鉢植えをプレゼントしたいと考える方も多いのではないでしょうか。そのようなときには花言葉について知っておくとより素敵なプレゼントになりますよ。下記ではアザレアの色別の花言葉について解説いたします。また、プレゼントとして贈る時には育て方も教えてあげると喜ばれますよ。赤:節制
赤のアザレアは「節制」という花言葉を持ちます。丈夫で厳しい環境でも育てることができることからこのような花言葉が付けられたと言われています。ピンク:青春の喜び
ピンクのアザレアは「青春の喜び」という花言葉を持ちます。かわいらしいピンク色の花や、華やかな見た目、青春というキーワードから入学祝いのお花としてプレゼントをしてみてはいかがでしょうか。白:あなたに愛されて幸せ
白のアザレアは「あなたに愛されて幸せ」という花言葉を持ちます。白色の美しいアザレアにピッタリな、ロマンチックな花言葉ですね。結婚祝いのお花やプロポーズのお花にとてもおすすめです。【まとめ】アザレアの育て方を徹底解説!成長後のお手入れからトラブルの対処法まで
アザレアの育て方やよくあるトラブルの対処法、アザレアの花言葉など、今回はアザレアについて解説いたしました。アザレアというお花の魅力について知ることはできましたか? この記事のポイントは、- アザレアは寒さに弱いため冬場は管理に注意する必要がある
- アザレアはツツジと同じく酸性土を好み、アルカリ土では育てられない
- アザレアは肥料を花後と9月に与えるようにするとよい
- アザレアは2年に1回程度、5月~6月に行う