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美しい緑が一年中続くタマリュウ。花壇や公共広場ではグランドカバーとして活躍しています。一目見れば、「よく見る植物だ」と思うかもしれません。人気のタマリュウの育て方について気になりませんか。
そこでこちらの記事では
- タマリュウはどんな植物なのか
- タマリュウの育て方における置き場所・水やり・土作り
- タマリュウの育て方における病害虫
- タマリュウの植え付け方法
タマリュウ(玉竜)とはどんな植物?
タマリュウ(玉竜)とはどんな植物かご存じでしょうか。タマリュウについて解説します。日本や中国原産のユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草
タマリュウは、日本や中国原産のユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。漢字では「玉竜」として表記されます。一年を通して緑色の葉を維持して、数年間は開花や実を楽しめる特徴がある植物です。町中の公園や街路樹の根元、お庭などに下草のグランドカバーとしてよく利用されています。グランドカバーとしてよく使われる植物
タマリュウはグランドカバーとしてよく使われる植物です。多くの芝生や芝桜などのグランドカバーは冬に枯れますが、タマリュウは常緑のため枯れません。そのため、グランドカバーとして、公共施設でも広く利用されています。リュウノヒゲの中でも葉が短く扱いやすいのが特徴
タマリュウはジャノヒゲ属のリュウノヒゲの中でも葉が短く扱いやすいのが特徴です。リュウノヒゲには、多くの種類があります。その中でも、タマリュウは葉が短いため、手入れもしやすく管理も簡単です。タマリュウは緑色の葉が短いタイプですが、リュウノヒゲには葉が黒いタイプや葉が長いタイプも多いです。タマリュウは大きくなりにくい点と形が崩れない点から、扱いやすくガーデニングや景観を整えるための下草として人気があります。7月~8月に開花し、その後青い実をつける
タマリュウは7月~8月に開花し、その後青い実を付けます。花は白く綺麗ですが、非常に小さいため目立ちません。さらに、葉に覆われることがあるので、咲いていることに気づかない場合もあるでしょう。花が咲いた後の青い実は非常に美しいので、花が咲く7月~8月そして実が付く秋はタマリュウをよく観察してみてはいかがでしょうか。人が踏む場所には植えない
タマリュウは人が踏む場所には植えないことがポイントです。育てやすい植物ですが、芝生のように何度も人に踏まれると枯れます。注意してください。タマリュウを植えるメリットとは?
タマリュウを植えるメリットを紹介します。暑さ・寒さ・乾燥・湿気すべてに強い
タマリュウは暑さ・寒さ・乾燥・湿気すべてに強い植物です。そのため、今まで植物がうまく育たなかった場所でも育てられる可能性があります。日陰でも育てやすいので、場所を選ばず、栽培できるでしょう。雑草の成長を防ぐ
タマリュウは雑草の成長を防ぐ性質があります。常緑多年草であるため、一年中緑が茂っており、徐々に横へ横へ広がる植物です。そのため、次第に雑草が生えるスペースはなくなっていきます。結果的に雑草の成長を防ぐことができるでしょう。草刈りの手間がかからない
タマリュウは草刈りの手間がかからない植物です。リュウノヒゲの中でも、生育が緩やかで草丈が低い品種なので、芝生のように定期的に高さ調節のための草刈りは必要ありません。雑草もあまり生えないので、草刈りの手間がかからないのは育て方において大きなメリットです。常緑で一年中きれいな緑色を楽しめる
タマリュウは、常緑で一年中きれいな緑色を楽しめます。芝生や芝桜のグランドカバーの多くは、冬は茶色に枯れるので、タマリュウはグランドカバーとしても貴重といえるでしょう。タマリュウの育て方①:置き場所
タマリュウの育て方における置き場所について解説します。真夏の直射日光は避ける
タマリュウは真夏の直射日光は避けてください。日当たり~日陰まで幅広い環境で育ちますが、真夏の直射日光に当たると葉焼けしやすいです。葉焼けしたタマリュウは枯れやすいので、置き場所には注意してください。タマリュウの育て方で注意したいポイントは、真夏の直射日光です。タマリュウはどんな環境でも適応することができる植物
タマリュウはどんな環境でも適応することができる植物です。暑さ・寒さ・乾燥・湿気すべてに強いため、今まで植物がうまく育たなかった場所でも育てられる可能性があります。タマリュウの育て方②:水やり
タマリュウの育て方における水やりについて解説します。鉢植えの場合は土の表面が乾いたら水やり
タマリュウを鉢植えしている場合は、土の表面が乾いたら水やりしてください。鉢植えは地植えよりも乾燥しやすいため、水切れに注意して育てましょう。地植えの場合は根付くまでの間は水やりをする
地植えの場合は、タマリュウが根付くまでの間は水やりします。根付いたら、自然の雨で十分に育つため、水やりは不要になるでしょう。生育がゆっくりなので、根付くまで時間が掛かります。その間に水切れで枯らさないように注意してください。タマリュウの育て方③:土作り
タマリュウの育て方における土作りについて解説します。市販の草花用培養土でも育てられる
タマリュウは市販の草花培養土でも育てられます。タマリュウは庭のグランドカバーとして栽培されることが多いですが、市販の草花用培養土でも育てられるので安心してください。配合する場合は赤玉土7:腐葉土3がおすすめ
もしオリジナルで配合する場合は、赤玉土7:腐葉土3がおすすめです。赤玉土7:腐葉土3で混ぜ合わせた土は基本培土と呼ばれ、植木類に使用されることがよくあります。タマリュウは基本培土でも問題なく育つので、植木と一緒に植えてみてもよいでしょう。タマリュウの育て方④:肥料
タマリュウの育て方における肥料を解説します。植え付け時に腐葉土や堆肥を施しておく
タマリュウには、植えつけ時の土壌に腐葉土やたい肥を施します。肥料を多く必要としないので、草花用の置き肥や液肥を与える必要はありません。腐葉土や完熟牛ふんのような堆肥を土壌に混ぜ込んでおくだけで十分です。追肥は基本必要ない
タマリュウには追肥は必要ありません。肥料を多く必要としない植物であるためです。元肥として混ぜ込んでおいた腐葉土や完熟牛ふんなどの堆肥で一年中元気に育ちます。追肥が基本必要ないので手入れが簡単です。生育が悪いときは春や秋に油かすなどの有機質肥料を与える
タマリュウの生育が悪い時は、春や秋に油かすなどの有機質肥料を与えてください。夏や冬は、生育が緩慢な時期なので、状態が悪くても肥料は与えないようにします。生育期である春や秋に、窒素分の多い油粕を与えると、葉が茂りやすくなります。タマリュウに多い病害虫と対処法
タマリュウの育て方における病害虫と対処法をお伝えします。白絹病に注意
タマリュウは白絹病に注意してください。白絹病とは、地際部分の株元が褐色に変色し、やがて枯れる病気です。褐色になった病気部分には、白い絹糸状のカビを発生させます。高温多湿の環境で発生しやすい
白絹病の原因は高温多湿の環境です。一度発生したら、植えていた場所の土は殺菌剤で消毒することをおすすめします。または、植えていた場所の土は取り除いて、新しい土を入れてください。発生の原因となった土は、しっかりと取り除いておかないと、再び白絹病が発生する可能性があります。タマリュウの植え付けのポイント
タマリュウの育て方における植え付けポイントを解説します、3~4月と9~10月が植え付けの適期
タマリュウは3~4月と9~10月が植え付け適期です。春と秋が生育期なので、これらの時期に植え付けると、スムーズに根付いて成長します。浅植えせずに根を隠すように植える
タマリュウは浅植えせずに根を隠すように植えてください。根が深くまで伸びないので、浅く植え付けると根が乾燥しやすく枯れる恐れがあるためです。土をしっかりと寄せて植えつけてください。植える場所に雑草がある場合は除去する
タマリュウを植える場所に雑草がある場合は除去してください。雑草があると、雑草の根が邪魔で根付かないためです。また、タマリュウよりも背丈の高い雑草の場合は、光を遮ってしまう恐れもあります。植えつけるときは、雑草を綺麗に取り除いて植えてください。ポットタイプとマットタイプの苗の違いとは?
タマリュウにはポットタイプとマットタイプの苗があります。育て方における、ポットタイプとマットタイプの違いを見ていきましょう。ポットタイプは費用を抑えられるが成長に時間がかかる
タマリュウのポットタイプは、費用が抑えられるが成長に時間が掛かります。1ポットに1苗の形で植えられており、園芸店やホームセンターでも手に入りやすいです。タマリュウをグランドカバーとして植えたい場合には、たくさんの数が必要でしょう。マットタイプはすぐに一面を緑化できるが費用は高い
タマリュウのマットタイプはすぐに一面緑化できるが費用は高いです。マットタイプはシート状にタマリュウが連なっており、そのまま土に敷くように植えることができます。植えつけた部分は一面タマリュウでグランドカバーができるので、非常に人気があります。ただし、ポットタイプと比べて、費用が掛かる点には注意してください。ポットタイプのタマリュウの植え付けのやり方
ポットタイプのタマリュウの植え付け方法を紹介します。植えつけ方は以下の通りです。- タマリュウ同士の間隔は10~15㎝ほど空ける
- 10~15㎝の穴を掘る
- 穴に用土を入れる
- 苗の根に付いた土は落として穴に植える
- 水やりをする
タマリュウ同士の間隔は10~15cmほど空ける
タマリュウ同士の間隔は10~15㎝ほど空けてください。成長がゆっくりなので、他の植物に比べて植えるときの間隔は狭くします。植えつけて1年ほどで、隙間がなくなるでしょう。10~15cmの穴を掘る
タマリュウを植え付けるときは、10~15㎝の穴を掘ってください。ポットタイプを植え付けるときは、基本的にはポットの高さ分を掘って植えつければ間違いはありません。ポットの大きさによりますが、10~15㎝の穴を掘れば問題ないでしょう。穴に用土を入れる
掘った穴には、市販の草花用土を入れてください。またはオリジナルで作った用土でもよいでしょう。極端に水はけた水持ちがよい土は避けます。元肥として腐葉土や完熟牛ふんのような堆肥も入れておくとよいです。苗の根についた土は落として穴に植える
ポットタイプの苗の根についた土は落として穴に植えることがポイントです。ポットの土は古くなっており、土の状態が悪い可能性があります。また、根の状態を確認して、黒ずんでいる根があれば取り除いておきましょう。水やりをする
ポットタイプのタマリュウを植え付けたら、水やりしましょう。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりを心がけます。地植えの場合は、新しい根が土に根ずくまで土が乾いたら水やりしましょう。植えつけ後に株を少し引っ張って抵抗感を感じたら、根が土に根付いている証拠です。土に根付けば、自然の雨で十分に育ちます。マットタイプのタマリュウの植えつけのやり方
マットタイプのタマリュウの植え付け方法は以下の通りです。- 植える場所の大きさに合わせてまぅっとをカットする
- 10~15㎝の穴を掘る
- 穴に用土を入れる
- タマリュウを穴に入れる
- 水やりをする
植える場所の大きさに合わせてマットをカットする
マットタイプのタマリュウは植える場所の大きさに合わせてマットをカットしてください。多くの場合は、マットタイプは長方形のシート状です。三角や円形に使用したい場合はハサミで切って、植えつける場所の形にすると便利でしょう。10~15cmの穴を掘る
植えつける場所は10~15㎝の穴を掘ります。マット状のタマリュウであっても、土を掘っておくことがポイントです。マット状のタマリュウを表土においても根付かないので、注意してください。穴に用土を入れる
掘った穴には、市販の草花用土を入れてください。またはオリジナルで作った用土でもよいでしょう。極端に水はけた水持ちがよい土は避けます。元肥として腐葉土や完熟牛ふんのような堆肥も入れておくとよいです。タマリュウを穴に入れる
掘った穴に、マット状のタマリュウを敷くように植えます。土が付き間にも入るように、タマリュウの頭から土をかぶせて隙間に土が入り込むようにすると根が浅くなりません。水やりをする
植えつけたら、タマリュウの頭にかぶせていた土が隙間にしっかり流れ込むように、水やりをしてください。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりを心がけます。地植えの場合は、新しい根が土に根ずくまで土が乾いたら水やりしましょう。植えつけ後に株を少し引っ張って抵抗感を感じたら、根が土に根付いている証拠です。土に根付けば、自然の雨で十分に育ちます。タマリュウの増やし方
タマリュウの育て方における増やし方を解説します。株分けで増やすことができる
タマリュウは株分けで増やすことができます。タマリュウは地下茎が伸びて子株が増えていく植物です。そのため、地下茎を切って株分けして増やすことができます。タマリュウが密生しすぎている場合は、株分けをして間引きして、他の場所に植えてあげるとよいでしょう。3~5月と9~11月が適期
株分けは、3月~5月、9月~11月が適期です。タマリュウの生育期は春と秋なので、これらの時期に株分けすると、根傷みが少なく、比較的早くに根付きます。夏や冬は生育が緩慢な時期で、株分けすると枯れる恐れもあるので注意してください。【まとめ】タマリュウの育て方を徹底解説!特徴から成長後のお手入れ方法まで紹介
ここまでタマリュウの育て方について解説してきましたがいかがですか。 この記事のポイントは- タマリュウはユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草で、一年中葉を茂らせる小型のリュウノヒゲ
- タマリュウの育て方は、「置き場所:日当たり~日陰と幅広く対応」「水やり:鉢植えの場合は土が乾いたら水を与えて、地植えの場合は根付くまで水やりを行う」「土作り:市販の草花用の土で育てることが可能で、植え付け前に元肥として腐葉土などの堆肥を混ぜておく」が重要
- タマリュウの育て方における病害虫は「白絹病」に気を付ける
- タマリュウは「株分け」で簡単に増やすことが可能