マンゴーの育て方を紹介!種から育てる方法から収穫のしかたまで解説

マンゴーの育て方を紹介!種から育てる方法から収穫のしかたまで解説
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目次

マンゴーは、南国の果物として親しまれているフルーツです。甘くジューシーな果肉は、そのまま食べるのはもちろん、スイーツや料理にもよく使われます。そんなマンゴーをご家庭でも育てることができるのをご存知ですか?本記事では、マンゴーの育て方について、基本的なことから実がなるまでのステップまでをご紹介します。 そこで今回の記事では、

  • マンゴーとはどんな植物?
  • マンゴーの育て方7つのポイント
  • マンゴーの剪定や収穫の方法は?
について解説します。 「自宅でマンゴーを育ててみたい」という方や、「くわしい育て方を知って、甘くておいしい実を収穫したい!」という方はぜひご覧ください。

マンゴーってどんな植物?

マンゴーってどんな植物?
マンゴーについて基本的な情報をご紹介します。特性や性質を知ることで、育て方のヒントになります。ぜひご覧ください。

マンゴーの基本情報

マンゴーはウルシ科の果物で、インドが原産地とされています。色や形は品種によってさまざまで、甘みや香りも豊かです。マンゴーにはカロテンやビタミンE、ビタミンCなどの栄養素が多く含まれており、美容や健康にも良いと言われています。ただし、ウルシ科の果樹のため、かぶれやアレルギーを起こす人もいるので注意が必要です。 日本では沖縄県・宮崎県などで栽培されています。
植物名 マンゴー
学目 Mangifera indica l.
草丈 1~3m
耐寒性 やや弱い
耐暑性 非常に強い

濃厚な甘みが特徴のトロピカルフルーツ

マンゴーはトロピカルフルーツの代表格で、濃厚な甘みと香りが魅力です。マンゴーの糖度は品種・栽培方法・収穫時期などによって異なり、平均糖度は12度~14度と言われています。糖度15度を超えるマンゴーは希少で、高級品としてブランド化しています。 宮崎県で栽培されているブランド品「太陽のたまご」は、糖度が15度以上で重さが350gという厳し条件をクリアした最上級の完熟マンゴーです。中でも大玉の「アーウィン」は果皮が赤色、果肉はオレンジ色をしており、甘味と酸味のバランスが良い品種。アーウィンはクセがなくとろっとした濃厚な味わいが特徴です。

原産地では40mにも成長する

マンゴーはインドやインドシナ半島などの原産地では、40mにも成長することがあります。日本では収穫など管理のしやすさを考慮して3~5m程度に栽培されています。

実がなるまでには6~7年かかる

実がなるまでには、一般的に6~7年かかります。マンゴーは、実生(種から育てる方法)で育てると結実まで長い時間がかかります。

暖かい地域では水栽培で育てることもできる

水栽培は土を使わずに水や栄養液だけで植物を育てる方法です。マンゴーは、暖かい地域では水栽培でも育てることができます。

花は総状花序と呼ばれる小さな花が房状で咲く

マンゴーは房状の小さな花を咲かせます。「総状花序」と呼ばれ、両性花と雄花の二種類があり、果実になるのは両性花だけです。両性花は腐敗臭を放ち、ハエなどの受粉昆虫を引き寄せます。雄花は果実にならないため、着果率が上がるように摘蕾処理をします。 開花後に小さなマンゴーが20個ほどついたら、果実の一部を間引く「摘果」をします。残った実に栄養が行き渡り、大きくて甘い果実が育つようになります。形が悪い・割れている・小さい実は取り除きましょう。摘果によって取り除いた熟していない果実は「摘果マンゴー」と呼ばれ、そのままでは酸っぱくて食べられません。漬物・酸素シロップ・ドライフルーツなどに加工するとおいしく食べることができます。

花からは強烈な腐敗臭がする

マンゴーは強烈な腐敗臭を花から放ち、受粉を助けるハエを引き寄せます。一般的に花の受粉を助けるミツバチは、マンゴーの原産地である熱帯地域では温度が高く活動できません。そのため、高温多湿でも活動可能なハエを引き寄せる腐敗臭を発するようになったと言われています。

マンゴーの育て方【種まき】

マンゴーの育て方【種まき】
育て方の解説1つ目は、種まきについてです。マンゴーの種まき方法についてもご紹介します。

マンゴーは種から育てられる

マンゴーは種から育てることができます。しかし、マンゴーの種はほとんど売られていません。国産以外の販売されている種は、カビ防止処理などで発芽しない場合があります。スーパーなどで購入した国産のマンゴーを食べた後に種を取り出して植えるとよいでしょう。

6月~7月に種まきをする

マンゴーは6月~7月に種まきをするとよいでしょう。マンゴーの種は、発芽するまでに1週間~2週間かかります。6月~7月は気候が温暖で雨量も多く、マンゴーの種が発芽しやすい時期です。

マンゴーの種まき手順

食べたマンゴーの果実の中から、白く硬い殻に包まれた状態の種を、割って取り出します。殻は手で取り出せないほど硬いため、包丁を使って切り開きます。殻を割ると白い種を包むように茶色い種が出てきます。種まきする際は、この茶色い部分も取り除いておくと発芽しやすくなります。種が黒く変色していたり薄いものは発芽しにくい種のため、状態をよく確認しておきましょう。 取り出した種を5~6号サイズの鉢に埋めます。発芽しやすい種まき専用の土や配合土を用意します。種を横向きに置き、種全部を覆うようにして土をかけましょう。 水栽培の場合は、ペットボトルを容器として使用する方法もあります。種が半分程度つかる水を入れて、3日に1回ほど水を交換しながら発芽をさせましょう。発芽すると種が緑色に変化します。

種まき後は土が乾かないように管理する

マンゴーの種まき後は、土が乾かないように管理することが大切です。土が乾燥すると発芽率が下がったり、発芽しても枯れたりする可能性があります。種は発芽するまでに1週間~2週間かかります。

マンゴーの育て方【植え付け】

マンゴーの育て方【植え付け】
育て方の解説2つ目は、植え付けについてです。適切な時期や植え付け手順をご紹介します。

苗木の植え付けは基本的に3~4月に行う

マンゴーの苗木の植え付けは基本的に3~4月に行うとよいでしょう。マンゴーは温暖な気候を好む植物です。3~4月は気温が暖かくなり始め、マンゴーの苗木がしっかりと根を張りやすい時期です。霜の心配がある地域は、5~6月頃に植え付けるとよいでしょう。

梅雨に入る前の6月に植え付けるのでもよい

マンゴーの植え付けは梅雨に入る前の6月に植え付けてもよいでしょう。マンゴーは霜に弱くあたるだけで枯れてしまう可能性があるため、3~4月の時期に霜の心配がある地域の場合は、5~6月に植え付けると安全です。

マンゴーの植え付け手順

日当たりがよく、風通しと水はけのよい場所を選びます。鉢植えの場合は根鉢を崩さないように丁寧に植え付けましょう。地植えの場合は、苗木の根が広がるように、植え穴は苗木の大きさ×2~×3の大きさに掘り、腐葉土や堆肥を混ぜ込んでから苗木を埋めます。植え付け後は、日当たりの良い場所で管理し、水やりと肥料を適切に与えることで、しっかりと成長していきます。

マンゴーの育て方【用土】

マンゴーの育て方【用土】
育て方の解説3つ目は、用土についてです。マンゴーに適した土をご紹介します。

水はけの良い土を好む

マンゴーは、水はけの良い土を好みます。根腐れを起こさないように、水はけが良く清潔な土で育ててあげましょう。

赤玉土小粒7、腐葉土3の配合を意識する

マンゴーに使用する土は、赤玉土小粒7、腐葉土3の配合を意識するとよいでしょう。この配合は水はけが良く、空気と水分を適度に保つことができます。また、腐葉土は有機質肥料としてマンゴーの栄養補給になります。

マンゴーの育て方【置き場所】

マンゴーの育て方【置き場所】
育て方の解説4つ目は、置き場所についてです。マンゴーの性質に合わせた場所をご紹介します。

日光がよくあたる場所を好む

マンゴーは、日光がよくあたる場所を好みます。日当たりが良いと甘くておいしい果実ができます。

日光があたるほど果実が甘くなる

マンゴーの果実に含まれる糖分は、日光によって作られます。光合成によって糖や酸素が生成され、果実に蓄積されて甘くなります。

冬は最低温度が7~8℃以上の室内に置き冬越しする

マンゴーは、耐寒性が弱く、5℃以下の環境では枯れてしまう可能性があります。冬は最低温度が7~8℃以上の室内に置いて冬越しをさせましょう。

ビニールハウスで育てると冬越しが簡単

マンゴーは、ビニールハウスで育てると冬越しが簡単です。ビニールハウスは、温度や湿度を調節することができるため、室内で冬越しさせるよりもより安定した環境で冬越しさせることができます。

北海道や関東関西などは鉢植えで育てるのがおすすめ

マンゴーは熱帯原産の果樹で、冬に霜に当たると枯れてしまいます。そのため、北海道や関東関西などは、鉢植えでマンゴーを育てるのがおすすめです。冬に室内に取り込んで温度管理をすることができます。

沖縄など温暖な地域では庭やベランダなどに地植えもできる

マンゴーは、原産地を同じように暖かい環境に適している果樹です。沖縄など温暖な地域では、庭やベランダなどに地植えでマンゴーを育てることができます。

マンゴーの育て方【水やり】

マンゴーの育て方【水やり】
育て方の解説5つ目は、水やりについてです。鉢植えのと地植えでのそれぞれの水やり方法についてご紹介します。

鉢植えの場合

鉢植えの場合の育て方として、くわしい水やり方法を解説します。適切なタイミングで水やりを行いましょう。

土の表面が乾燥したらたっぷり水をあげる

鉢植えで育てる場合、土の表面が乾燥したらたっぷり水をあげるとよいでしょう。マンゴーは水を好む植物ですが、根腐れを起こしやすいため、過湿にならないように土の表面が乾いてから水やりをするようにしましょう。

乾燥に弱いので水切れに注意する

マンゴーは水切れにならない育て方が大切です。土の表面が乾燥したら、たっぷりと水やりをするようにしましょう。夏場で雨が降らない場合は乾燥しやすくなります。特に果実がついている時期は乾きが早いため、水切れに注意をしましょう。

冬は乾燥気味に管理して花芽の分化を促進させる

マンゴーは乾季に花芽をつけるため、秋から冬にかけては水やりを控えめにすることで、花芽の形成を促します 。冬の間は土が乾いてから2~3日後の水やりが適切です。冬は乾燥気味に管理して花芽の分化を促進させましょう。

地植えの場合

地植えの場合の育て方として、くわしい水やり方法をご紹介します。鉢植えの場合とは水やりのしかたが異なるため、ぜひご覧ください。

基本的に水やりをする必要はない

マンゴーを地植えで育てる場合、基本的に水やりをする必要はありません。雨水だけで十分に育つことができます。

乾燥が続いたときにたっぷり水をあげる

地植えでの育て方では水やりの必要はありません。ただし、夏場は乾燥しやすいため、雨が降らないなど乾燥が続く場合は水をあげましょう。また、果実がついている期間は水切れを起こしやすいため、毎日水やりをするとよいでしょう。

マンゴーの育て方【肥料】

マンゴーの育て方【肥料】
育て方の解説6つ目は、肥料についてです。肥料を与える適切な時期と、どのような肥料を施せば良いかご紹介します。

肥料は4月・6月・8月の生育期間に与える

マンゴーは、4月6月8月の生育期間に肥料を与えるとよいでしょう。マンゴーは、成長期に多くの栄養を必要とするため、この時期に肥料を与えることで元気に成長してくれます。

与える肥料は有機質配合肥料

マンゴーに与える肥料は有機質配合肥料がよいでしょう。 有機質配合肥料は、マンゴーの生育に必要な窒素・リン酸・カリなどの三要素だけでなく、微生物酵素や微量要素も含まれています。根や葉の発達を促進し、実の品質や収量を向上させる効果があります。

果実の収穫後にもお礼肥を施す

お礼肥とは、植物が花を咲かせた後や果実を収穫した後に、樹木の低下した樹勢を回復させるたり、株を充実させるために与える肥料のこと。栄養を補って翌年の開花と結実を促進するため、マンゴーの果実の収穫後には、お礼肥を施すとよいでしょう。即効性があり遅効きしない化学肥料を使います。

マンゴーの育て方【病害虫】

マンゴーの育て方【病害虫】
育て方の解説7つ目は、病害虫についてです。マンゴーに発生しやすい病気と害虫について、対処法とあわせてご紹介します。

病気:炭そ病

炭疽病は、マンゴーの葉・果実・花などに発生する病気で、黒色の斑点を形成します。雨や風によって病原菌が飛散して感染することもあります。 病斑が見つかった場合は、速やかに除去しましょう。病斑が広範囲に広がっている場合は、葉や果実ごと切り取ります。また、殺菌剤を散布することで、病原菌の繁殖を抑えることができます。通気性を保つなど育て方に気を付けることで、病気を未然に防ぐことが大切です。

害虫

マンゴーにつきやすい害虫について2種類ご紹介します。害虫は発見次第すぐ対処しましょう。薬剤散布や被害にあった部分を取り除く必要があります。また、未然の対処として、風通しのよい場所で管理することで害虫の発生を防ぐことができます。育て方に気をつけて害虫の発生率を抑えましょう。

カイガラムシ

マンゴーはカイガラムシの被害にあいやすい果樹です。葉・茎・果実などに寄生し、養分を吸汁して樹勢を衰えさせたり、果実品質を低下させます。 また、カイガラムシの排泄物によって病気が発生することもあります。

ハダニ

ハダニはマンゴーの葉の裏側に寄生し、吸汁被害を引き起こします。ハダニの吸汁によって、葉が黄色く変色したり、落葉したりするなどの被害が起こります。また、病気を引き起こす原因にもなります。

マンゴーの剪定方法

マンゴーの剪定方法
マンゴーは剪定によって枝分かれをする性質のため重要な作業です。また、剪定を行うことで生育を促進し、おいしい実をつけることができます。

夏に果実を収穫したあとに剪定を行う

剪定は夏に果実を収穫したあとに行います。剪定を行うことで、翌年の開花・結実に必要な養分が、新しく伸びる枝に分配されます。また、樹冠内の風通しが良くなることで、病害虫の被害を防ぐことができます。

上方向に伸びる枝を根元から剪定する

徒長枝と呼ばれる上方向に伸びる枝は、花芽がつきにくく樹形が崩れる原因になるため、剪定を行いましょう。下向きや横向きに伸びる枝は、果実を支えて樹形を整える役割を果たすため、残しておきます。

果実のついた枝を少しだけ切り戻す

果実のついた枝を少しだけ切り戻すとよいでしょう。 果実のついた枝は長く伸びているので、半分くらいに軽く切り戻すことで、樹形を整えるとともに、残った果実に栄養を集中させることができます。

マンゴーの剪定手順

軍手・剪定ばさみ・癒合剤を用意しておきます。上方向に伸びて枝がたくさん生えている根元の節を斜めにカットします。剪定後は切り口から病原菌や害虫が侵入するのを防ぐために、癒合剤を塗布しておくとよいでしょう。

マンゴーの収穫方法

マンゴーの収穫方法
マンゴーの収穫方法について解説します。収穫時の注意点もあるため、ぜひご覧ください。

果実の表面が緑から黄色や赤色に変わったときが収穫適期

マンゴーの収穫時期は、果実の表面が緑から黄色や赤色に変わったときです。また、果実の香りが強くなったときや、重さや柔らかさが増した場合も、収穫適期の目安となります。

マンゴーは完熟すると落下してくる

マンゴーは完熟すると、果実の重さに加えて果柄が切れやすくなるため自然に落下します。 マンゴーの果皮にはエチレンという成熟促進物質が含まれています。完熟によって大量にエチレンが放出されて果柄の細胞分裂を阻害し、落下を促すと考えられています。

実が大きくなったらネットを張って防ぐ

マンゴーは果実が大きくなり熟すと甘い香りがするため、鳥や動物に狙われやすくなります。実が大きくなったらネットを張って鳥や動物による被害を防ぐとよいでしょう。また、ネットを張ることで完熟するまで樹上に実を残すことができ、落下した果実を受け止めることができます。

【まとめ】マンゴーの育て方を紹介!種から育てる方法から収穫のしかたまで解説

マンゴーの育て方について解説しました。今回の記事のポイントは、
  • マンゴーは、ウルシ科の果物でインドが原産地の濃厚な甘みが特徴のトロピカルフルーツ。
  • マンゴーは実がなるまでに6~7年かかる。
  • 沖縄などの温暖な地域では、庭やベランダなど地植えで育てることができる。
  • 北海道や関東関西などは、冬に室内に取り込んで温度管理をすることができる鉢植え管理がおすすめ。
  • 種まきからの育て方は、6月~7月に食べ終わった果実から種を取り出してまくとよい。
  • 植え付ける時期は3月~4月が基本だが、霜の心配がある地域では、5~6月頃に植え付けるとよい。
  • マンゴーに使用する土は、赤玉土小粒7:腐葉土3の配合の水はけの良い土が適している。
  • マンゴーは日がよく当たる場所で育てると甘くておいしい実をつける。
  • マンゴーの育て方として、鉢植えの場合は水やりは土が乾いてからたっぷりと与え、地植えの場合は雨水で育つため、基本的に水やりは必要としない。
  • 肥料は4月・6月・8月の生育期に有機質配合肥料を与え、果実の収穫後にもお礼肥を施してあげるとよい。
  • マンゴーに発生する病害虫は、早期の対処と事前の予防が大切。
  • 剪定は夏に果実を収穫したあとに行い、果実についた枝や、上方向に伸びる枝を切り詰める。
  • 収穫期の落下や鳥や動物から守るため、ネットで果実を守るとよい。
マンゴーはそのまま食べるだけでなく、ヨーグルトやアイスクリームと一緒にしたり、ジュースやスムージーにしたりすることもできます。また、カレーやサラダなどの料理にも使われます。 通販サイトでは、冷凍のマンゴーやお菓子など多数の商品が出ています。 マンゴーは、ご家庭でも育てることができる甘くておいしい果物です。ぜひ、この記事を参考にマンゴーの栽培に挑戦してみてくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。