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ドライフラワーとして人気のパンパスグラス。パンパスグラスの花穂は非常に可愛らしく、おしゃれが好きな方に人気があります。しかし植物としては、お庭や花壇に植えてはいけないと呼ばれていることをご存じでしょうか。今回はパンパスグラスを植えてはいけないと呼ばれる理由について解説します。 そこでこちらの記事では
- パンパスグラスの基本情報
- 植えてはいけない理由
- 植えるメリット
- 鉢植えでの育て方
パンパスグラスはどんな植物なの?
ドライフラワーとして人気のパンパスグラス。インテリアとして、すでに切られた状態は見たことがある方も多いかもしれません。しかし、鉢植えや地植えで育っている状態を見たことがある方は少ないと思います。ここでは、パンパスグラスがどんな植物なのかを解説します。パンパスグラスの基本情報
パンパスグラスは、別名「シロガネヨシ」とも呼ばれるイネ科シロガネヨシ属の多年草植物です。日本のススキのイメージがありますが、原産地は南アメリカやニュージーランド、ニューギニア。園芸品種を含めると、20種類ほどありますが、いずれも大きくなりやすいです。樹高は1m~3mほど。いずれの園芸品種もパンパスグラスの花色は白~ピンクですが、雌雄異株なので雄株よりも雌株の方が花穂が長く美しい特徴があります。暑さには強いですが、寒さにはそれほど強くないので、関東以北では育てることが難しいでしょう。育てるのがそこまで難しくない
パンパスグラスは、その姿から育てることが難しいと思われがちですが、そこまで難しくありません。日当たりと風通しの良い場所であれば、簡単に育ちます。初心者でも育てやすいので安心して育てることができるでしょう。しかし、葉の縁がノコギリ状になっているため、手入れや触った時に怪我をしないように気を付けてください。また、横に株が広がるので、地植えすると非常に広がります。広いお庭であれば問題ないですが、地植えする際は大きくなることに注意が必要です。ドライフラワーとして人気
パンパスグラスの花穂はドライフラワーとして非常に人気があります。花穂はふわふわとしており、優しい印象。白~ピンク色なので、可愛らしいインテリアにもぴったりです。おしゃれな花瓶やガラス容器に、パンパスグラスのドライフラワーを飾ってお部屋に飾ると、ワンランク上のお部屋を作ることもできます。パンパスグラスのドライフラワーは人気なので、雑貨屋さんや園芸店でも手に入れやすいです。パンパスグラスを庭に植えてはいけない理由
パンパスグラスはドライフラワーやインテリアとして、雑誌写真で紹介されるほど人気はありますが、お庭や花壇に植える植物としては不人気です。むしろ、庭に植えてはいけないとまで言われることも。パンパスグラスを庭に植えてはいけない理由は以下の通りです。- 大きくなりすぎる
- 繁殖力が強すぎる
- 根茎が土を傷める
- 花粉症の原因になる
大きくなりすぎる
パンパスグラスは大きくなりすぎるほど成長することで有名です。樹高は1~3m程度ですが、横幅も同程度広がります。そのため、広いお庭でなければ、大きくなった時に週の植物を飲み込んでしまうかもしれません。コンパクトな品種もありますが、それでも1mほどは大きくなるので、鉢植えで育てるには難しいでしょう。地植えする場合は、あらかじめ周囲に植物がなく、隣家に迷惑がかからない場所に植えてください。コンパクトに育てたい場合は、剪定を繰り返しますが、非常に大変な作業になります。繁殖力が強すぎる
パンパスグラスはガーデニングで栽培するには繁殖力が強すぎると言われています。ここで言う繁殖力とは、横へ横へ広がり大きくなる性質のこと。パンパスグラスは雌雄異株なので、1株だけでは種はできません。異なる雄株と雌株がないと受粉して種を付けないので、1株でどんどん種ができて増えるわけではないので、その点は安心してください。ただし、花壇でガーデニングとしてちょっと栽培したいと言う方には向いていない植物です。 1株では種で増えることができないので、もしパンパスグラスを増やしたい方は、株分けで半分に分けると増やすことができます。ただし小さなうちから、株分けで半分の大きさにすると枯れる可能性があるので、ある程度大きくなぅってから行いましょう。株元から剪定ハサミやノコギリなどで半分に思い切って切ってください。その後、鉢や地面に植え付けて、しっかり水やりすると順調に増えます。ただし株分けしても、その後は大きくなるので、植え付けには注意が必要かもしれません。根茎が土を傷める
パンパスグラスの根茎が土を傷めると言われているため、植えてはいけないようです。パンパスグラスは横に広がる際に、根茎がびっしりと生えます。土に根がびっしり回ることで、土の有機質がなくなり、硬くなります。結果的に土を傷めるようです。定期的に腐葉土やたい肥を土に混ぜ込んで、土を改良してあげると良いでしょう。イネ科植物はススキのように細根が土の中に細かく張るので、土が固定されやすいです。土を傷めないように、定期的に根切りしたりあしてほぐしてあげましょう。花粉症の原因になる
パンパスグラスはイネ科の植物です。そのため、花粉症でイネ科植物にアレルギーがある方は、反応してしまいます。鼻水やくしゃみが止まらなくなるので、イネ科アレルギーの花粉症を患っている方は気を付けてください。パンパスグラスに触ったり、見たりして花がむずむずする方は、イネ科植物に反応する花粉症かもしれません。植えてはいけない?パンパスグラスを庭に植えるメリットもある!
基本的に、お庭に植えてはいけないとされるパンパスグラスですが、庭に植えるメリットもあります。雑誌の写真にも紹介されるほど、花穂が美しいパンパスグラスを植えるメリットは以下の通りです。- 水やりや肥料が不要で育てやすい
- 病害虫の心配も少ない
- 育ててドライフラワーにすればコストが小さい
水やりや肥料が不要で育てやすい
パンパスグラスが育てやすいとされる理由は、基本的に水やりや肥料が不要とされているためです。地植えで育てることが通常なので、鉢植えのように土の乾燥や水やりを気にする必要はありません。また、イネ科植物のパンパスグラスは、肥料分の少ない痩せた土地でも育ちます。そのため、立派な株づくりをしたいから肥料をたくさん与える必要はなく、手間暇かけて育てる必要もありません。簡単に大きな株づくりをしたい方は、パンパスグラスを植えてみるのも良いでしょう。ぜひ素敵なパンパスグラスを育ててみてください。病害虫の心配も少ない
パンパスグラスは病害虫の被害がほとんどない植物です。そのため、病害虫の心配も少なく、ほったらかしで問題ありません。殺虫剤や殺菌剤を撒くのに大変な思いをする方は、病害虫の心配がないパンパスグラスは、おすすめです。病害虫被害が少ない植物は、お庭管理に置いてメリットと言えます。もし病害虫が発生した場合は、殺虫殺菌剤をスプレーして対処してください。育ててドライフラワーにすればコストが小さい
パンパスグラスを育ててドライフラワーにすれば、購入するコストを抑えられます。ドライフラワーは生花よりも長持ちしますが、置き場所によっては1~2年程度しか持ちません。もし、客間やホテルの一種のような場所に常にパンパスグラスのドライフラワーを飾っておきたい場合は、毎回買うよりも育てたパンパスグラスを乾燥させて、飾った方がコストが小さいです。 パンパスグラスのドライフラワーは1,000~3,000円程度するので、2,000~3,000円程度の苗を植え付けて、毎年花穂を刈り取りドライにした方が、新鮮で美しいパンパスグラスを飾れるでしょう。また、パンパスグラスのドライフラワーは人気があるため、ネット販売してもよいかもしれません。パンパスグラスで収入が得られると、それまでの土代や水やり代などのコストも回収ができる可能性があります。パスグラスを植える場所の条件
「植えてはいけない」と言われるパンパスグラスですが、植えるとするならば、どんな場所に植えるのがよいのでしょうか。パンパスグラスの植える場所の条件は以下の3つです。- 日当たりが良い場所
- 十分なスペースがある場所
- 腐葉土やたい肥を混ぜて土壌の質を向上させる
日当たりがよい場所
パンパスグラスは日当たりの良い場所を好みます。日当たりの良い場所であれば、すくすく育ち大きくなりやすいです。そのため大きくなりすぎて、植えてはいけないと言われるのでしょう。もし広い場所があり、大きくなっても大丈夫から植えたいという方は、日当たりの良い場所に植えてみてください。十分なスペースがある場所
パンパスグラスは十分なスペースがある場所に植えます。大きくなるためです。狭いスペースでは、大きくなった時に周囲に悪影響を及ぼすでしょう。そのため、植えてはいけないと言われます。十分なスペースがあり、他の植物に影響を与える心配がない場合は植えてみてはいかがでしょうか。腐葉土や堆肥を混ぜて土壌の質を向上させる
パンパスグラスを植えるには、腐葉土やたい肥を混ぜて土壌の質を向上させると良いです。パンパスグラスは肥料をそれほど必要としませんが、栄養分があれば大きく育ちやすいです。大きく育てたい方は、土を柔らかくして栄養を蓄えてあげましょう。ただし、大きくなりすぎる傾向にあるため、注意してください。植えてはいけないと言われる所以は大きくなりすぎるところにあるので、腐葉土やたい肥は、ほどほどにすると安心です。パンパスグラスは庭でなく鉢植えがおすすめ!
植えてはいけないと言われるパンパスグラスグラスですが、庭植ではなく鉢植えであれば、育てやすいかもしれません。鉢植えでの育て方ポイントを紹介します。
種まきや植え付けは4から5月か9から10月にする
パンパスグラスの種まきや植え付けは4月~5月、9月~10月にします。パンパスグラスは通常は苗として販売されているため、鉢植えで育てる場合は苗の購入になるでしょう。種から育てたい方は、ネットを利用すると手に入れられるかもしれません。種まきや植え付けは春4月~5月、秋9月~10月の涼しい時期に行いましょう。真夏や真冬のような時期に行うと枯れる恐れがあるので、注意が必要です。発芽するまでは水やりをする
パンパスグラスの種を手に入れることが出来たら、種まきしてみましょう。土に種まきしたら、発芽するまでは水やりをしてください。種は水に濡れて、発芽する前に乾燥してしまうとグッと発芽率が落ちます。結果的に、種まきしたのに発芽しなかったとなるので、発芽するまでは、土の表面が乾いたらしっかりと水やりするようにしてください。保水力と水はけがよい土で育てる
パンパスグラスを鉢植えで育てる場合は、保水力と水はけのよい土で育ててください。地植えの場合は根が地中深くに伸びるので、水やりはあまり必要ありません。しかし鉢植えの場合は、土の量が限られるので、保水力がある土が好まれます。とはいえ、保水力が高すぎると根腐れするので、適度に水はけのよい土を使うことも重要です。庭に植えてはいけない注意したい他の植物ランキング
パンパスグラス同様に庭に植えてはいけないと言われる植物を3種類ランキング形式で紹介します。- キンモクセイ
- ノウゼンカズラ
- サクラ
1位:キンモクセイ
キンモクセイは庭に植えてはいけないと言われることがあります。なぜなら、生育旺盛で想定していた以上に大きくなりやすく、剪定などの手入れが頻繁に必要であるためです。手入れを怠ると、ぐんぐん成長して7~8m以上の大木になることも。さらには、害虫も付きやすいので、殺虫剤を噴霧する手間もあります。ほったらかしで植木や植物を育てたい方にとっては植えてはいけないと言えるでしょう。大きくなっても構わない・こまめな手入れには自信があるといった方は、ぜひ植えてみてください。キンモクセイの素敵な香りを楽しめるでしょう。2位:ノウゼンカズラ
ノウゼンカズラも植えてはいけない植物として有名です。ノウゼンカズラは生育旺盛なつる植物で、伸びすぎると他の樹木や外壁を覆ってしまい、傷めてしまいます。お庭に植えるのは控えた方が無難です。どうしても育てたい場合は、鉢植えで育てると安心かもしれません。広いお庭で、常に手入れを怠らなければ、アーチやトレリスなどで綺麗に咲かせることができますが、管理が大変なので、注意してください。3位:サクラ
サクラは日本人になじみの深い植物で、人気があります。しかし、お庭には植えてはいけないと言われます。公園や観光地では植えられていますが、お家に植えると落ちた花びらの片付けや周囲に影響を及ぼす根っこ、害虫など様々な問題が発生します。花は綺麗ですが、散った後の片づけは非常に大変です。そのままにしておくと湿った花びらはカビが生えたり、虫がわく原因に。大木になると土の中に広がる根っこが周囲の植物や外壁に悪影響を与えます。さらに、桜は葉っぱに虫が付きやすい樹木です。殺虫剤を毎年定期的に葉っぱに噴霧することが重要なので、虫が苦手な方は植えてはいけないでしょう。まとめ
ここまでパンパスグラスについて解説してきましたがいかがでしょうか。 この記事のポイントは- パンパスグラスはイネ科シロガネヨシ属の多年草で、原産地が南アフリカやニュージーランドなどで、地植えにすると非常に大きくなる植物
- 植えてはいけないと言われる理由は、「大きくなりすぎる」「繁殖力が強すぎる」「根茎が土を傷める」「花粉症の原因になる」
- パンパスグラスを植えるメリットは「水やりや肥料が不要で育てやすい」「病害虫の心配が少ない」「ドライフラワーを購入するよりコストが小さい」
- 鉢植えで育てるなら、「植え付けは4月~5月または9月~10月」「種まきは発芽するまで水やり」「保水力と排水性のある土で育てる」が重要
です。 パンパスグラスが植えてはいけないないとされる理由について詳しく知ることができたのではないでしょうか。この記事を参考にパンパスグラスを楽しんでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENにはほかにもたくさんの記事を用意しておりますので、ぜひご覧ください。