春に咲く植物としてイメージするものと言えばチューリップを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。テレビなどで放送されている公園でキレイに管理されて咲いていることも多いですよね。
そんなチューリップは、鉢植えや地植え、花壇などで栽培することが多いと思います。ですが、正しい育て方をや植え方をしていないと失敗してしまうことだってあるでしょう。
そこで今回は、「
チューリップを鉢植えで育てる」場合について詳しく解説していきたいと思います!鉢植えで育てたいと考えている方に参考になればと思いますので、ぜひご覧下さい!
チューリップとはどのような植物?
そもそも、
チューリップはよく聞くけどどのような植物か結局よくわからないな。となっている人も多いかもしれませんので、まずはチューリップはどんな植物なのかを解説していきたいと思います。
チューリップとは、春の庭を彩る球根植物
チューリップのイメージとして、春にきれいに咲いてくれる園芸植物だということはお分かりかと思います。実際にチューリップが開花するのは
3月~5月ごろですが、開花するまでには少し時間がかかる園芸植物でもあります。また、開花する期間は長くても2週間ほどと短めです。
チューリップの球根を植えるのは、10月から11月ごろ
実は、チューリップの球根を植える時期は秋となります。正確な時期は10月~11月ごろに植える必要があります。地域によって植える時期は変わりますが、
少し肌寒く感じるようになってきたら植え頃とされていますよ。
開花までは、約4か月程度かかる
チューリップの球根を秋に植えたら、いつお花を楽しむことができるのか?と思う方もいらっしゃるでしょう。先ほども触れていますが、チューリップは春に咲く花ですので、
3月~5月ごろにお花が楽しめるようになります。もし、11月ごろに植えたらその4か月後ほどで楽しむことができるようになるでしょう。少し期間がかかりますが、根気よく待ちましょう。
チューリップの基本情報
では、続いてはチューリップの基本情報について説明していきたいと思います。
科・属名 |
ユリ科チューリップ属 |
原産地 |
トルコ・北アフリカ |
開花時期 |
3月~5月 |
花の色 |
赤・白・ピンク・オレンジ・黄・紫 |
別名 |
和名:鬱金香(うっこんこう) |
チューリップは
ユリ科に属していて、多年草です。原産地にもあるように寒さにも強いため、高原などで多く自生しています。登録されているチューリップとしては5000種ほども存在していて、国内では原種20~30種類を含め数百種類の園芸品種類が流通していますよ!
また、和名で
鬱金香(うっこんこう)という名前が付けられていますが、日本には江戸時代末期に伝わったとされています。ウコンに似た香りがしていたことからこの和名がつけられたそうです。
鉢へのチューリップの植え方や長持ちさせる正しい育て方を解説
そんなチューリップといえば、鉢植えや地植えなどで栽培されることが多いと思います。育て方によって植え方などが異なります。今回は、
チューリップを鉢植えで育てる場合での正しい育て方を解説していこうと思います。
チューリップの鉢植えに最適な土や鉢・プランターの選び方
ではまず、チューリップを鉢植えで育てる際に最適な土や鉢・プランターの選び方について解説していきたいと思います。
鉢植えのチューリップは、通気性と排水性の高い土を好む
鉢植えで育てるとき、チューリップに最適な土は
通気性と排水性の機能がしっかり備わっている土を好みます。最適な用土について解説していきましょう。
市販の草花用培養土がおすすめ
鉢植えで育てる場合は、
市販で買える草花用培養土を使用しましょう。すぐに用意できますし、必要な肥料なども配合されていたりするのでおすすめです。
自作する場合は、赤玉土と腐葉土、パーライトを6:3:1で混ぜたもの
もし、自分で配合した用土を使いたいという方は、赤玉土と腐葉土、パーライトを用意します。割合は
赤玉土6:腐葉土3:パーライト1の割合で配合しましょう。
深さが20センチ程度あるプランター、または植木鉢を用いる
続いて、用意するプランターを解説していきましょう。
プランターや鉢の大きさは問わない
プランターや鉢植えの大きさは特になく、どんな大きさのものを用意しても大丈夫でしょう。ただし、
深さは必要ですので、
20cmほどあるプランターか鉢を用意することはしましょう、
参考として、直径15センチの5号サイズの鉢に球根を3個植えると上手に育つ
植え付けの参考として、直径15cmの5号サイズの鉢に植える場合は、
球根を3個ほど植えると上手に育ってくれます。密植せずに植えておくと、翌年に開花させるときのエネルギーをたくさん蓄えてくれますよ!ただ、植えっぱなしにせず、1回だけ楽しむと割り切る場合は密植して植えるほうがきれいに見えますよ。
鉢植えのチューリップの植え方と手順
では次に、鉢植えでのチューリップの植え方と手順について解説していきましょう。
①球根は植える前に薄皮を剥いておく
チューリップの球根を鉢植えなどに植える前に、
薄皮を剥いておくことをしておきましょう。チューリップの球根の根っこが出てくる部分に茶色い薄皮がついている場合はしっかり向いておくと根っこがしっかりと出てきやすくなりますよ。
ただ、球根によっては薄皮が剥けにくいものもありますので、その時は無理にはがさずそのまま植えても大丈夫ですよ。
②球根を植える向きをそろえ、尖ったほうを上向きにする
チューリップの球根を植えるときは、
球根の植える向きに気を付けておきましょう。球根が
尖っているほうを上向きに植えるようにします。また、球根の向きを揃えて植え付けると、葉っぱがきれいに揃って美しく見えますよ!
球根を植える際の深さと感覚
続いて、球根を鉢植えに植えるときの深さとその間隔について解説しましょう。
球根と球根の間は、球根1つ分ほど
球根を複数植える場合は、球根と球根の間を1つ分ほど間隔をあけて植えましょう。目安は
大体球根1個分くらいです。
球根を植える深さは、球根を2から3個縦に並べたくらい
鉢植えに球根を植える際、地植えとは違い、
浅めに植えるのがポイントとなります。浅く植えることで、鉢植えの中でしっかりと根っこを張るスペースが保て、育ちやすい環境となってくれます。球根を2~3個ほど縦に並べたくらいが目安です。
鉢内での球根同士の間を狭めることで、寄せ植えにすることができる
もし、鉢植え内で球根同士の間隔を狭めることをしたら、おしゃれに寄せ植えすることだって可能になります。
寄せ植えの際におすすめの花はムスカリやビオラ
もし寄せ植えをしようと考えているのであれば、寄せ植えにおすすめの花は
ムスカリやビオラとなります。ビオラであれば植え付けをする時期もチューリップと同じ時期ですし、ムスカリはチューリップほど大きくならず、草丈が15cmくらいなので脇役として活躍してくれるでしょう。
寄せ植えの場合球根同士の間隔は、1~2センチ
寄せ植えをする場合、球根同士の
間隔を1~2cmほどにします。そうすることで開花したとき鉢植え内のボリューム感が増しますよ!よくテレビで放送される公園の花壇のようになってくれるかもしれません。
鉢植えのチューリップの置き場所
鉢植えに植えたチューリップ、どこら辺に置いたらいいかイマイチわからないという方もいらっしゃるでしょう。最適な置き場所を解説していきましょう。
チューリップは、よく日の当たる風通しのよい場所を好む
チューリップは
日当たりが良くて風通しの良い場所が大好きです。鉢植えの場合だと、発芽するまでは室内で育てていても問題はないですよ。発芽して葉っぱが出てきたときくらいに室内から日当たりの良い場所へ移動させてあげましょう。
湿気がたまるなど、風通しが悪いと
アブラムシなどの病害虫がつくこともあります。アブラムシなどがつかないよう風通しも考えて置き場所も決めましょう。
寒さにあてることが必要なため室内ではなく屋外におく
実はチューリップの開花に必要なこととして、
寒さに当ててあげる必要があります。そうすることで開花してくれるようになります。
雪が積もるような地域でも、外に出して問題ない
寒さにはとても強いため、雪が積もるような地域でも外に出しておいても問題はありません。
適温は5℃ほどとなります。
一方、雪が少なく寒冷な地域では、プランターを囲うなどの工夫が必要
ただ、雪は降らないけど霜が降るような寒冷地域では、鉢植えやプランターを囲うなどの工夫をしてあげる必要があります。土が凍るのを防ぐため、ビニールや不織布などで防寒対策を施しましょう。鉢植えの場合は移動ができますので、軒下などに移動させることでもよいでしょう。
鉢植えのチューリップの水やり
続いて、鉢植えのチューリップの水やりについて解説していきます。
土の表面が乾いたらたっぷり水やりする
鉢植えの土の表面が乾いていたら、
たっぷりと水やりをしてあげましょう。鉢底から流れ出てくるくらいの水やりをしてあげます。土が乾かないうちに水やりをすると
球根が腐ることがありますので、注意してください。また冬場はしっかりと水やりすることが大切です。
植え付け後2週間は根が伸びる時期であり、たっぷりゆっくり水やりする
球根を植え付けてから
2週間は根っこが伸びる時期となります。この2週間はしっかりとたっぷり水やりをあげてください。ただし、ドバドバと勢いよくあげてしまうと、土が流れてしまうので注意しましょう。じょうろなどを使って調節しつつあげてくださいね。
鉢植えのチューリップの育て方で気を付けること
鉢植えでの育て方について必要な作業について解説してきました。次に、鉢植えのチューリップで気を付けておくことについて解説していきます。
チューリップは植え替えが苦手であるため行わない
チューリップは
植え替えが苦手です。なので、一度植えた場所からは植え替えすることがないように考えて植え付ける必要があります。
肥料やりは、追肥を与えない
チューリップは、元肥のみ与えておけば十分で、基本追肥はいりません。
追肥は、球根が腐れる原因となる可能性がある
もし追肥してしまうと、
球根が腐る原因となる可能性があります。もし追肥するのであれば、液体肥料を芽が出てから開花するまで、10日に1回与えるのが効果的です。
元肥は、緩効性肥料を植え付けの際に与える
チューリップは肥料は基本要りませんが、球根を植え付ける際に元肥として
緩効性肥料を与えておきましょう。基本これだけで十分でしょう。
鉢植えのチューリップの花が終わったらどうする?
鉢植えのチューリップの花を十分楽しんで、花後のお手入れ方法について解説していきましょう。
花後は、まず花や葉を切る
花が終わったら、まずは花や葉っぱを切り取りましょう。花後のお手入れ方法について解説していきます。
花がら摘みを行う
チューリップの花が終わったら、
花がら摘みを行いましょう。落ちた花びらをそのままにしておくと、病気の原因となってしまいます。見つけ次第、取り除くようにしましょう。
葉が枯れるまで水を切り、枯れたら葉をカットする
花がら摘みを行ったら、葉っぱが枯れるまでは水やりを行います。こうすることで球根に栄養が蓄えられていきます。葉っぱが枯れたらカットしていきます。
球根を掘り出して保管する
葉っぱが黄色くなって枯れたら、球根は掘り上げて保管しておくことがおすすめです。保管することで球根が長持ちします。
球根を植えっぱなしにすると土の中で弱る可能性が高い
もしそのまま球根を植えっぱなしにしていると、
土の中で弱ってしまう可能性が高くなります。特に日本の夏の環境には適してないので、長持ちせず
腐りやすくなります。原種チューリップだと植えっぱなしでも問題ないですよ。
寒い北海道のような地域では、掘り上げなくても良い
ただし、寒い北海道などの寒冷地域では、無理に掘り上げる必要もありません。北海道だと夏でも地中の温度が低いので、無理に掘り上げる必要もありません。
来年の秋ごろにまた植え付けする
球根をしっかりと掘り上げて容器などで保存しておけば、同じように花を咲かせてくれることもあります。そのため、しっかりと夏を越したらもう一度秋ごろに植え付けを行いましょう。
鉢植えチューリップが上を向かず曲がる理由
チューリップといえば、しっかりと上向きに伸びてきれいな花を見せてくれますが、植えているチューリップが上を向かないで曲がってしまうこともあります。その理由について解説していきます。
軟弱病になっているから
鉢植えのチューリップの茎が曲がるとき、
軟弱病というものにかかっている可能性があります。植え付けた時点で地中でかかっている可能性があるため、対処法として、同じ土を使わないで新しい土に植え付けるという方法をとりましょう。
球根が小さく安価なものであったから
チューリップの球根は小さくて安価で売られているものがあります。安いからといって小さい球根を購入すると、サイズが小さいチューリップにしかなれず、茎が曲がることがあります。対処法としては、
球根の大きさが5cm以上のものを選びましょう。
水はけが悪かったから
チューリップのような球根植物は
水はけの悪い多湿の環境は大嫌いです。土の状態が常に湿っていると、根腐れを起こし、発育不良を起こしてしまうのです。また、球根が腐り病気になってしまうことも。しっかりと保湿性と排水性を備えた用土に植え付けることや、水はけの良い場所へ植え付けるようにしてあげましょう。
プレゼントにおすすめなおしゃれな鉢植えチューリップ
鉢植えに植えられているチューリップはプレゼントにも最適です。プレゼントにオススメなおしゃれ鉢植えチューリップを紹介しましょう。
1000円前後の値段から販売されている
鉢植えに植えられているチューリップは1000円前後の値段で販売されていることもあります。開花時期に合わせて調整されていたりするので、春ごろに送るように指定してプレゼントすると喜ばれるのではないでしょうか。
球根付きで、自分で植えられるキットがおすすめ
鉢植えや土など何を用意すればいいかわからない人には、球根がついている栽培キットがおすすめです。球根、土、鉢など容器もついてくるので、初心者の方にはおすすめのプレゼントとなるでしょう。
ギフトにおすすめな鉢植えチューリップを手軽に通販で購入しよう
このように、ギフトとしてチューリップはたくさん販売しており、通販などでお手頃な値段で購入することができます。通販だと指定してプレゼントも渡しやすくなりますし、これを利用してギフトにおすすめな鉢植えチューリップを手に入れてみてはどうでしょう。
【まとめ】チューリップの鉢植え栽培方法を紹介!花後の管理から曲がる理由まで
今回は、
チューリップを鉢植えで育てる方法について解説してきました。チューリップは鉢植えでも花壇でも育てやすい植物ですが、鉢植えで育てると寄せ植えもしやすいですし、場所も移動しやすかったりとメリットも多いです。
しかし、地植えと違って水やりには少し気を使ってあげる必要もありますし、同じ土でまた植え付けてしまうと病気になってしまってうまく育たないなどのデメリットもあります。
ですが、しっかりと管理さえしておけば、きれいな花を春に咲かせてくれるはずですから、この記事を参考に鉢植えチューリップに挑戦してみてはいかがでしょうか!
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。