目次
- シンビジウムの植え替えの適正な時期は?
- シンビジウムの植え替えに必要なものとは?
- 植え替えのポイントは何?
- 植え替えた後の育て方について
- シンビジウムの基本的な育て方について
シンビジウムの植え替えの適切な時期は?
まずは、シンビジウム(シンビジューム)の植え替えに適切な時期はいつなのか、説明していきたいと思います。また、定期的な植え替えの年数の間隔はどれくらいなのかについても合わせて説明していきたいと思います。新芽が2から3㎝の3月か秋に行うのが最適
シンビジウムの植え替えを行う適切な時期は、新芽が2~3cmほどの大きさになっているときが最適で、できるのならば3月~4月が適切な時期となります。ただし、シンビジウムは開花期がとても長い植物でありますので、株の生育期に入る4月~5月ごろまで花が咲いている場合もあります。 その時は、肥料を与え続け、秋ごろになってから植え替えを行ってあげましょう。ただし、このパターンだと、株はとても充実していますが、来年の開花はあまり期待できない可能性があります。来年も花を楽しみたいのであれば、秋に植え替えを行うのではなく、花が6分咲きくらいの時に花茎を切り、すぐに植え替えてあげるとよいでしょう。切った花は切り花で楽しむことができますよ。成長が早いので1から2年に1回行うのがよい
シンビジウムは根っこの成長がとても早いため、1~2年に1回の頻度で植え替えの作業をしてあげるのがおすすめです。植え替えする回数が少ないと、根詰まりを起こして根腐れしてしまったり、成長が止まってしまって花芽が付かなくなってしまう恐れが出てきます。 また、水苔を使って植え込みをしている場合は、2年以上使っていたら腐ってしまう可能性があり、通気性が悪くなることに繋がります。植え替えに使う鉢は、一回り大きめの鉢植えを用意しましょう。水苔も新しいものに入れ替えてあげます。シンビジウムの植え替えに必要なもの
シンビジウムは植え替えをすることで、来年も花を楽しむことができる植物です。では、その植え替えに必要なものはいったい何が必要となるのか、説明していきます。新しい鉢
シンビジウムを植え替えるときに必要なのは、もちろん新しい鉢植えとなります。今、シンビジウムを植えている鉢植えから、一回りほど大きめの鉢を用意しましょう。ただし、良かれと思って、あまり大きすぎる鉢植えに植え替えてしまうと、逆に生育が遅くなり、翌年は葉っぱばかりが生い茂り、花が咲かない可能性もあるため、注意が必要です。洋蘭用(水苔やバークなど)の植え込み材
次に必要なのは、洋蘭用として使われる、水苔やバークなどの植え込み材です。シンビジウムは通気性があり水はけの良い用土が好みですので、小粒か中粒タイプの通気性の良い洋蘭用を用意しましょう。また、洋蘭用土は水苔やバーク、軽石などがブレンドされているものがあるので、少しでも楽に準備したい方は、こちらのブレンドされた用土を用意するのもおすすめです。剪定用ハサミ
また、剪定用ハサミを準備しておくことも大事です。シンビジウムを違う鉢植えに植え替えるときに、古くなっている根っこや傷んだ部分をハサミでカットするために必要となります。作業時間が短くなるため、用意しておくのが良いでしょう。シンビジウムの植え替え方法の手順
では、シンビジウムを植え替える方法と手順について説明していきましょう。1:シンビジウムを取り出す
まずは、鉢植えからシンビジウムを取り出しましょう。このとき、なるべく慎重に取り出すようにしてください。根っこが絡まり、パンパンになっていると取り出しにくくなったりしているので、その場合は、株を持ち鉢植えのふちを手でたたくと、抜けやすくなります。それでも抜けない場合は、ハンマーなどを使ってふちを叩き、それでも無理な場合は、鉢植えを割りましょう。2:傷んでいたり古い根を剪定する
取り出した後に慎重に土などをほぐしたら、根っこを観察しましょう。古くなっていたり、黒くなっていたり、傷んでいる根っこを見つけたら、それらを剪定していきます。この時、白い根っこはこれから伸びていく根っこですので、切らないようにしてください。剪定した部分は、乾燥させないように注意しましょう。3:新しい鉢に入れ替える
古い根っこなどを剪定し終えたら、一回り大きい鉢植えに用土を入れてから、植え付けていきましょう。シンビジウムの株がセンターに来るように置き、新芽が伸びる方向を空けておきつつ、根を広げながら用土で固定していきます。また、この時、株がとても大きく生長しているのであれば、株分けをして、鉢植えに植え替えるようにします。4:用土を整える
シンビジウムをセンターに植えることが出来たら、用土を整えていきましょう。周りに専用の培養土を入れていき、株の周りに隙間がないように埋めていき、最後に軽く土を押さえて安定させておきます。植え替えはこれで完了です!シンビジウムの植え替えのポイント
シンビジウムの植え替えには、いくつかポイントがあります。ここでは、その植え替えの際に重要なポイントについて解説していきたいと思います。一回り大きい鉢に植え替える
一番大事なのは、現在植えられている鉢植えよりも、一回り大きい鉢に植え替えることです。そもそも、シンビジウムを植え替える必要があるのは、成長が早く、根っこが詰まってしまうことと、小さい鉢植えのままだと、来年に花を咲かせるための花芽が付かない可能性があるためです。また、現在の株よりもさらに大きめの鉢植えに植え替えてしまうことでも、花付きが悪くなってしまいます。鉢の大きさには注意しましょう。古いバルブがあれば植え替えと同時に株分けをする
シンビジウムには、バルブと呼ばれる「葉の根元が球根のように膨らんだ部分」があります。ここは、水分や養分を貯め込んでおり、毎年のように新芽を出していき、バルブの数が増えて株も大きくなっていきます。 植え替えをするとき、新芽が出てくるバルブ、古いバルブと3つ以上に株分けをしておきましょう。根っこをほぐさずに、ハサミなどで根っこの3分の1ほどを切り落としましょう。この時も、古くなっている根っこや傷んだ根っこを剪定で取り除いてから、新しい鉢植えに植え替えていきましょう。シンビジウムの植え替え後すぐの育て方
シンビジウムを植え替えた後、すぐにしっかりと育ててあげたいところですが、植え替え直後に同じお世話をしてしまうと、枯れてしまうかもしれません。そこで、植え替えた後の育て方について、解説していきたいと思います。日陰で管理する
シンビジウムを植え替えした直後は、いきなり同じ環境に戻してしまうと、うまく育ってくれない可能性があります。そのため、植え替えをした直後は、木陰などの日陰に置いて管理しましょう。徐々に新しい環境に慣れさせてから栽培してあげることが重要です。植え替え後1週間は水やりと肥料を多めにしない
また、植え替えした直後から、1週間~10日ほどは水やりや肥料を多めに与えないようにしてください。植え替えした直後は、まだしっかりと根っこが根付いていないため、この状態で水やりをしてしまうと、土などが流れていってしまう可能性があり、うまく根付いてくれないことになります。ある程度の養生期間を設けてから、水やりと肥料を与えていきましょう。シンビジウムの基本的な育て方
ここまでは、シンビジウムの植え替えについて解説してきました。最後に、シンビジウムのきれいな花を咲かせるために、基本的にはどのように栽培していけばよいのか、解説していきたいと思います。日当たりのいい場所で育てる
シンビジウムは、基本的には日当たりの良い場所を好みます。そのため、日当たりの良い場所に置いて管理してあげましょう。ただし、日光が強い日に当て続けてしまうと、葉焼けを起こしてしまう可能性があるため、直射日光が強いときは、日陰に移動させてあげるか、寒冷紗(遮光率が高めのもの)をかけて日陰を作ってあげるなど、工夫して当ててあげましょう。真夏は風通しのいい日陰に置いてあげるのも一つの手です。 日陰に移動させた場合は、最低でも4~5時間ほど日光に当ててあげる必要があるため、移動させ忘れがないように注意してください。室内でも、日光に当ててあげることを忘れないようにしてください。 日光に当ててあげることで、花芽がしっかりと発生してくれるようになります。ただ、シンビジウム自体は暑さにはあまり強くない植物でありますので、日本特有の蒸し暑い夏はあまり得意ではないため、夏バテをしてしまうと花芽の発生が悪くなることもあります。夏は涼しくて日当たりの良い場所を与えるのがポイントでしょう。たっぷりと水を与える
シンビジウムは、乾燥している環境があまり得意ではない植物です。そのため、土が乾燥している状態が続いてしまうと、花芽の付き具合が悪くなってしまいます。なので、たっぷりと水やりをしてあげるようにしましょう。特に、夏は土が乾燥しやすくなっていますので、水は鉢底からあふれるくらい、たっぷりと与えてあげましょう。鉢の底に皿などを敷いていた場合は、皿に溜まった水は捨てましょう。 また、水を与える際、季節によって与える頻度を変えてあげる必要があります。- 春~夏にかけては、1回~2回程度与えてあげてましょう。
- 秋~冬は、土の表面が乾いていたら、水を与えてあげます。
- 成長期に入ったら、2~3日に1回程度与えましょう。
5から6月に置き肥を与える
シンビジウムは、肥料を与えてあげることで、花芽が付きやすくなる植物でもあります。特に、成長期に肥料をしっかりと与えてあげることで、花芽の発生を促進しやすくなります。特に、5月から6月に置き肥をしてあげることで、栄養の偏りがないようにすることができます。 肥料を使うとき、固形肥料と液体肥料の両方を使うことで、肥料の効果を高めることができます。5月~6月ごろは、固形肥料を使うことで、8月ごろに効果が切れるようにすることで調整するようにします。8月以降は液体肥料を与えるようにしてあげ、花が付いた後の10月以降は肥料を与えないようにしましょう。シンビジウムの育て方の注意点
また、シンビジウムのこれ以外の育て方で、少し注意するべきポイントがあります。そのポイントについて、解説しておきます。夏は強い直射日光に当てない
シンビジウムは、日光は好きですが、あまり当てすぎると葉焼けを起こします。また、近年の夏は直射日光がとても強いため、そのままにしておくと、シンビジウムが枯れてしまう恐れもあります。直射日光が強い日の時は、鉢植えを風通しの良い日陰に移動させるか、日光を遮光できるもので調節してあげましょう。肥料を与えすぎると根腐れする
シンビジウムは、肥料を与えることで花芽の発生を促すことができますが、あまり頻繁に与えてしまうと、根腐れを起こしてしまう恐れがあります。根腐れを起こしてしまうと、対処しない限りは、成長しないどころか枯れてしまうことに繋がります。 そのため、根腐れを起こした場合は、株を植え替えて対処してあげるようにしましょう。根腐れした株を鉢から取り出し、腐っている根っこをすべてカットして取り除き、新しく用意した植え込み用の鉢に植え替えてあげましょう。ただし、冬に根腐れを起こした場合は、春まで待ってから、植え替えをするようにしましょう。植え替えた後は、肥料を与えるのは控えましょう。 また、この時に、水苔をその部分をカットした後に巻き付けてあげると、枯れている部分が復活するかもしれません。一度試してみるのもよいかもしれませんね。まとめ
今回は、シンビジウムの植え替えの必要性や、植え替えの方法や手順について解説してきました。 今回の内容は- シンビジウムの植え替えの適正な時期は、新芽が2~3cmほどの大きさで3月~4月ごろに行うのがベスト。もし、花がついてしまいそうなら、花が咲ききる前に切り取り、すぐに植え替えを行うようにしましょう。
- シンビジウムの植え替えに必要なものは、「一回り大きい鉢植え」「新しい用土」「剪定用ハサミ」があるとよい
- 植え替えのポイントは、株を取り出した後は、古くなっていたり、傷んでいる根っこを切り落とすこと。白い根っこは成長するため、切り落とさないように注意!
- 植え替えた後の育て方は、風通しの良い日陰で管理し、根っこが根付くまでは、水やりと肥料を与えないようにすること
- シンビジウムは、日当たりの良い場所が好みで、土が乾いていたらたっぷりと水やりをしてあげること。肥料は冬以外はしっかりと与えてあげ、夏の直射日光と、肥料の与えすぎには注意すること!
上記の内容について、詳しく解説させていただきました。 シンビジウムを毎年、きれいな花を咲かせるためには、定期的な植え替えを行ってあげる必要があります。また、株がしっかりと成長しているのであれば、株分けを行ってあげるとよいでしょう。肥料の与える時期と、水やりをしっかりとすることで、花芽の発生を促進することができるため、来年もきれいな花を咲かせてくれるようになるでしょう。 ぜひ、この記事を参考に、シンビジウムにとって大切な植え替えを行い、きれいな花を楽しんでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。