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まん丸の青い花が特徴的なルリタマアザミ。ドライフラワーとしても人気が高く、育てやすい多年草です。生花としてはあまり見慣れなくても、ドライフラワーを見ると「どこかで見たことがあるかも」と思うかもしれません。ドライフラワーとしても楽しめる人気のルリタマアザミの育て方について気になりませんか。
そこでこちらの記事では
- ルリタマアザミはどんな植物なのか
- ルリタマアザミの育て方における置き場所・水やり・肥料
- ルリタマアザミの育て方における増やし方
- ルリタマアザミの育て方における剪定方法
ルリタマアザミ(エキノプス)ってどんな植物?
ルリタマアザミ(エキノプス)と聞いて、パッとどんな植物なのか思いつく方は少ないでしょう。ここでは、ルリタマアザミについて解説します。地中海沿岸や西アジアを原産とするキク科の多年草
ルリタマアザミは地中海沿岸や西アジアを原産とするキク科エキノプス属の多年草です。ボール状の丸い花が特徴的で人気があります。花が咲く前のつんつんした蕾状態が特に可愛らしいです。生花としては認知度は低いかもしれませんが、ドライフラワーとしてはよく利用されているので、ドライフラワーが好きな方にはなじみの深い花かもしれません。全世界に約120種存在し青や紫、白色の花を咲かせる
ルリタマアザミは全世界に約120種存在し青や紫、白色の花を咲かせます。日本には九州地方にヒゴダイと呼ばれるルリタマアザミが自生していますが、ヒゴダイは園芸品種ではありません。主に栽培されているのは、ヨーロッパ原産のリトロ種であり、さまざまな園芸品種として育成されているそうです。夏の開花期に小花が集まった丸い花序を付けるのが特徴
ルリタマアザミは夏の開花期に小花が集まった丸い花序を付けるのが特徴です。イガグリやウニを思わせるような丸くとげとげした形をしています。花色が青や紫、白色なので暑い夏をすづしく感じさせてくれるでしょう。学名はエキノプスで「ハリネズミに似た」という意味
ルリタマアザミの学名はエキノプスで「ハリネズミに似た」という意味です。ここで、以下の2点について解説します。- 葉や花に棘がある
- 花に毒性は無い
葉や花に棘がある
ルリタマアザミは葉や花に棘があります。そのため、剪定や植え替えなどの手入れには注意してください。開花前の蕾の時が針のように尖っています。葉はアザミの葉に似ており、とげとげしているので手袋をしてお手入れをすると安心です。花に毒性は無い
ルリタマアザミの花には毒性はありません。安心して育ててください。開花前のトゲトゲのイメージが強いので、「毒性があるのかな」と考えがちですが、問題ありません。安心して育ててください。ルリタマアザミの育て方のポイント①置き場所
ルリタマアザミについて知ると育て方について気になりませんか。育て方における置き場所のポイントから解説していきます。日当たりと風通しの良い場所を好む
ルリタマアザミは日当たりと風通しが良い場所を好みます。分類は草花なので、基本的に屋外で育ててください。耐寒性も強いので安心して育てられます。ただし、室内では日当たり不足や風通しの悪さによって枯れる可能性が高いので、注意しましょう。一年を通して日当たりと風通しの良い場所で育てることがポイントです。高温多湿の環境を嫌う
ルリタマアザミは耐寒性が強い反面、高温多湿の環境に弱いです。乾燥を好む植物なので、水のやりすぎに注意してください。水やり後も受け皿に水を溜めていると、土が乾かなくなる原因に。結果的に根腐れを引き起こしてしまうので気を付けましょう。多湿環境にならないように、受け皿に溜まった水はこまめに捨てて、風通しの良い場所で育ててください。梅雨~夏にかけて高温多湿によって枯れることもあるので、なるべく涼しい場所に置くことがポイントです。日照時間が不足すると花が咲かない原因になる
ルリタマアザミは日当たりの良い場所を好む植物です。日照時間が不足すると花が咲かない原因になります。花が可愛いからと言って、鉢を室内に入れると花が咲かなくなるので気を付けましょう。もし、室内で飾りたい場合は、切り花やドライフラワーとして飾ってください。置き場所を変えることができる鉢植えで育てるのが良い
ルリタマアザミは置き場所を変えることができる鉢植えで育てるのが良いとされています。地植えでも良く育てますが、梅雨時期に蒸れやすいので注意が必要です。雨が長く続く日は、鉢植えであれば、軒下や室内に一時的に移動させることが可能です。ぜひ、大事に育ててみてください。ルリタマアザミの育て方のポイント②水やり
ルリタマアザミの育て方における水やりのポイントを見ていきましょう。庭植え・地植えの場合:乾燥した時期以外は水やりの必要が無い
ルリタマアザミは庭植え・地植えの場合は、乾燥した時期以外は水やりの必要はありません。根がまっすぐ伸びる直根性の植物なので、地中深くから水分を吸収することができるためです。真夏の雨が降らない時期を除けば、あまり水やりの心配はいりません。鉢植えの場合:土の表面が乾燥したらたっぷり水やりをする
鉢植えの場合は、土の表面が乾燥したらたっぷりと水やりしてください。鉢植えは地植えと違い土の量が限られており、乾燥しやすいです。乾燥に強いとはいえ、まったく水やりをしなければ枯れます。土の表面が乾いたくらいで、鉢底から水が流れるくらいに水やりしましょう。ルリタマアザミの育て方のポイント③用土
ルリタマアザミの育て方における用土のポイントを解説します。水はけが良く、アルカリ性の土を好む
ルリタマアザミは水はけが良く、アルカリ性の土を好みます。乾燥を好むので、水持ちのよすぎる土では根腐れする可能性があるので気を付けてください。また、アルカリ性の土を好むため、土に石灰を加えてアルカリ性に傾くようにしておくと成長が良いでしょう。地植えの場合も、石灰を撒くことがポイントです。市販の「山野草用培養土」が便利
ルリタマアザミを育てる土は、市販の「山野草用培養土」が便利です。山野草用培養土は通気性や水はけが良いので、ルリタマアザミの栽培に向いています。アルカリ性に傾けるため、石灰を少量加えてあげると、なおよいでしょう。赤玉土7:腐葉土3に石灰を混ぜ込んだ配合土でも良い
もしオリジナルで土を作る場合は、赤玉土7:腐葉土3に石灰を混ぜ込んだ配合土でもよいです。赤玉土と腐葉土の配合土を基本培土と言います。この基本大度に、石灰を加えてアルカリ性に傾け上げると、ルリタマアザミにぴったりの土になるでしょう。ただし、水はけが良くなるように作ることがポイントです。鹿沼土や軽石を1割ほど入れてもよいかもしれません。ルリタマアザミの育て方のポイント④肥料
ルリタマアザミの育て方における肥料について解説します。痩せ地でも成長するので特段肥料を与える必要は無い
ルリタマアザミは痩せ地でも成長するので、特段肥料を与える必要はありません。肥料を与えすぎると根を傷めて枯れてしまう恐れさえあるので、基本的にはほったらかして育ててください。ただし、鉢植えの場合で肥料を与えないのであれば、定期的に植え替えを行うことがポイントです。肥料を与える時期:春と秋
もしルリタマアザミに肥料を与えるのであれば、春と秋が適期です。春と秋は生育期なので、肥料の吸収効果が高いためです。生育が緩慢になる真夏や冬には肥料を与えても、効果は薄く根を傷めやすいので気を付けてください。庭植え・地植えの場合:緩効性化成肥料を株元に与える
庭植え地植えの場合は、緩効性化成肥料を株元に与えてください。庭植え・地植えの場合は水やりをほとんど行わないため、株元の土の中に粒状の肥料を混ぜ込んであげるとよいでしょう。自然の雨で浸透して効果を発揮します。液肥は速効性はありますが、効き目が一過性のため与え続けなければなりません。そうすると根腐れに繋がりやすいので注意してください。鉢植えの場合:上記に加え4~5月に液体肥料や置き肥を与える
鉢植えの場合は、上記に加えて4月~5月に液体肥料や置き肥を与えると効果的です。鉢植えの場合は、地植えや庭植えと比べて水やりを行うので、液肥を与えやすいでしょう。置き肥は水に溶けて効果を発揮するので、初心者の方におすすめです。生育期の4月~5月の適期に肥料を効かせると花が咲きやすくなります。ただし、与えすぎは根傷みを引き起こすので注意してください。ルリタマアザミの植え替え・植え付け
ルリタマアザミの育て方における植え替え・植え付けについて見ていきましょう。植え替え・植え付け時期:3~4月
植え替え・植え付け時期は3月~4月です。気温が暖かくなるタイミングで行いましょう。3月~4月は根っこが伸び始めて、新芽が出てくるので、植え替えや植え付けで根が傷んでも回復しやすいです。真夏や真冬の生育が緩慢な時期に植え替えるのは避けてください。植え傷みから回復できずに枯れる可能性があります。植え替え
植え替えのポイントと植え替え手順を紹介します。庭植え・地植えの場合:2~3年に1度株を分けて植え替える
庭植え・地植えの場合は、2~3年に1度株を分けて植え替えてください。植えっぱなしにするとどんどん増えてしまい、風通しが悪くなります。風通しが悪くなると病害虫の発生にもつながるので、気を付けましょう。鉢植えの場合:年に1度一回り大きな鉢植えに植え替える
鉢植えの場合は、年に1度一回り大きな鉢植えに植え替えます。ルリタマアザミは直根性なので、根がまっすぐ伸びて根津真理しやすいです。根詰まりすると水分や栄養を吸収できないので、1年に一回は植え替える必要があります。植え替えに用いる鉢は、なるべく深さのある鉢がおすすめです。植え替えの手順
植え替えの手順は以下の通りです。- 鉢からルリタマアザミを優しく取り出す
- 根詰まりしている場合は軽く土をほぐす
- 根が黒くなっていたりスカスカになっていたりする場合は取り除く
- 土に苦土石灰を混ぜ込む
- 一回り大きな鉢に植えなおす
- 植え直したらしっかり水やりする
- 明るい日陰に2~3日ほど置く
植え付け
ルリタマアザミの植え付けについて見ていきましょう。- 苗の選び方
- 植え付けの手順
苗の選び方
苗の選び方のポイントは、ルリタマアザミの株元がグラグラしておらずしっかりしているものを選んでください。また、葉の色が濃いものを選ぶことも重要です。葉が黄色かったり虫に食われていたりすると、植えつけ後の生育が悪いので気を付けましょう。ルリタマアザミの苗は、花付気でないことが多いので、苗の良し悪しの判別が難しいです。株がぐらついておらず葉色が良い苗であれば、ほとんど問題ないでしょう。植え付けの手順
植え付けの手順は以下の通りです。- 鉢からルリタマアザミを優しく取り出す
- 根詰まりしている場合は軽く土をほぐす
- 根が黒くなっていたりスカスカになっていたりする場合は取り除く
- 鉢に入れた土や庭の苦土石灰を撒く
- 土と苦土石灰をよく混ぜて植える
- 植えたらしっかり水やりする
- 鉢植えの場合は明るい日陰に2~3日ほど置く
- 地植えの場合は、数日遮光しておくと安心
ルリタマアザミの増やし方
ルリタマアザミの育て方における増やし方を解説します。増やし方に、主に株分けと種まきがあります。それぞれ見ていきましょう。株分け
ルリタマアザミの増やし方は、株分けです。株分けについて解説します。株分け時期:3~4月
ルリタマアザミの株分け時期は3~4月です。植え替えや植え付けの時期と同時期に行いましょう。気温が上がり始める時期で根や新芽の成長が早いので、株分けの傷みからも回復しやすいです。長年育てていたり、株が大きくなった場合は、植え替えと一緒に株分けをすることがおすすめです。株分けに必要なもの
株分けに必要なものは以下の通りです。- よく切れる清潔な剪定ハサミ、またはナイフ
- 手袋
- 植え替える鉢
- 植え替え用土
- 苦土石灰
株分けの手順
株分けの手順は以下の通りです。- 手袋をする
- ルリタマアザミを鉢や庭から掘り出す
- 腐ったりスカスカしたりしている根を取り除く
- 根の付け根と芽をよく見てハサミやナイフで切り分ける
- 2~3株程度に分ける
- 土に苦土石灰を少量混ぜる
- 根が乾燥しないうちに植え替える
- しっかり水やりして管理する
種まき
ルリタマアザミは種まきでも増やすことができます。ただし、種まきで発芽させて増やした場合は、花が咲くまで3年ほどかかるので、じっくりと育ててください。種まき時期:5~6月
ルリタマアザミの種まき時期は5月~6月です。桜が咲き終わるくらいにしっかりと気温が上がったタイミングで種まきしないと発芽しませんので気を付けましょう。種まきに必要なもの
種まきに必要なものは以下の通りです。- ルリタマアザミの種
- 種まき用の土
- 種を植える鉢
種まきの手順
ルリタマアザミの種まきの手順は以下の通りです。- ルリタマアザミの種を準備する
- 半日、水に浸けておく
- 鉢に種まき用の土を入れる
- 種を撒く
- 土を薄く被せる
- 水を優しくたっぷりと与える
- 明るい日陰で土が乾かないように管理する
ルリタマアザミのお手入れ
ルリタマアザミの育て方におけるお手入れについて見ていきましょう。冬越し
冬越しのポイントは以下の2点です。- 寒冷地以外では戸外で冬越しが可能
- 寒冷地では鉢に移して室内や霜の当たらない場所に移動させる
寒冷地以外では戸外で冬越しが可能
ルリタマアザミは寒冷地以外では戸外で冬越しが可能です。本来寒さに強いためです。宮中地方では、ルリタマアザミの仲間が自生しています。東京以北でなければ、屋外管理で育てられるでしょう。ただし、強い霜雪が降り続く場合は室内に移動させた方が安心です。寒冷地では鉢に移して室内や霜の当たらない場所に移動させる
寒冷地では鉢に移して室内や霜の当たらない場所に移動させてください。東北や北海道の寒さには耐えることができないので、気温が下がり始める秋には土から掘り上げて鉢植えしてください。寒い冬は日当たりの良い室内に移動させると安心です。花がら摘み
花がら摘みのポイントを見ていきましょう。- 花がらを摘むことで花を長く楽しむことができる
- 花がら摘み時期:花後で色があせてきたタイミング
- 葉の半分くらいまで切り戻しを行う
花がらを摘むことで花を長く楽しむことができる
ルリタマアザミは、花がらを摘むことで花を長く楽しむことができます。花がらをそのままにしておくと、種を付け始めます。種が付き始めると種に栄養が集中するので、花が咲きにくくなるので気を付けてください。花がら摘み時期:花後で色があせてきたタイミング
花がら摘み時期は、花後で色があせてきたタイミングです。ルリタマアザミはドライフラワーにもなる植物なので、花色の変化がややわかりにくいですが、白っぽくなってきたらハサミで切り取ってください。こまめに切り取ることで、新しい花が咲きやすくなります。茎の半分くらいまで切り戻しを行う
花がらを取り除くときは、茎の半分くらいまで切り戻しを行います。そのままドライフラワーとしてお部屋に飾るとおしゃれです。切り取った下の節目から新しい新芽が伸びてくるので、安心して先手してください。剪定
ルリタマアザミの剪定ポイントは以下の2点です。- 剪定時期は夏の花が咲き終わった後
- 込み入ったり枝分かれした部分を剪定する
剪定時期:夏の花が咲き終わった後
剪定時期は夏の花が咲き終わった後です。それまでは、花がらをこまめに取り除く程度に抑えてください。すべての花が咲き終わったら、伸びている茎の半分ほどの長さでバッサリと吉ましょう。込み入ったり枝分かれした部分を剪定する
剪定は、込み入ったり枝分かれした部分を剪定することもポイントです。枝分かれをする植物なので、枝通しが込み合いやすい傾向にあります。そのままにしておくと風通しが悪くなり、病気や害虫の発生にもつながります。定期的に込み合った部分は剪定してすっきりとさせましょう。病害虫
ルリタマアザミに良く発生する病害虫について見ていき舞いsょう。以下の3点が発生しやすいです。- うどんこ病
- 立枯病
- アブラムシ
うどんこ病
ルリタマアザミはうどんこ病になることがあります。うどんこ病とは、うどんの粉つまり小麦粉を振りかけたような白い粉が付く病気です。主に風通しが悪く、湿度が高い条件下で発生しやすい特徴があります。季節的には春(4月~5月)と秋(10月)に発生しやすいです。予防としては、梅雨の時期は雨を避けることと、茂った葉を剪定して風通しを良くしておくこと。 また、うどんこ病にかかった場合は、うどんこ病に効く殺菌剤をまきます。ただし、一度だけではうどんこ病は治らないので、何度もまき、病気が治るまで観察することが重要です。立枯病
ルリタマアザミは立枯病になることがあります。立枯病の病原菌は自然界にいる菌であり、土壌バランスが崩れた際に多く発生して被害をもたらします。生育が順調でも、急にしおれたように枯れるので注意してください。殺菌剤で土を消毒しても、切りがないので、定期的な植え替えをして予防しましょう。 また、立枯病は水のやりすぎでも発生しやすいので、長雨や土の乾燥に気を付けて育てましょう。アブラムシ
ルリタマアザミはアブラムシの被害を受けやすいです。アブラムシは、樹木や草花、多くの植物に発生する吸汁性害虫です。樹液を吸収されて、ルリタマアザミは徐々に弱っていきます。繁殖サイクルも速く、短時間で増える可能性があるので、気を付けてください。ウィルスを媒介しやすいので、見つけ次第、捕殺したり殺虫剤で対処したりしましょう。多くの殺虫剤がアブラムシに有効なので、繁殖する前に早めに最低でも1回は対処することが必要です。【まとめ】ルリタマアザミ(エキノプス)の育て方を紹介!増やし方や手入れまで
ここまでルリタマアザミの育て方について解説してきましたがいかがでしょうか。 この記事のポイントは- ルリタマアザミはキク科エキノプス属の多年草で、青や紫、白色の丸い花を咲かせる植物であり、ドライフラワーに人気
- ルリタマアザミの育て方は、「置き場所:日当たりと風通しの良い場所」「水やり:地植えはほったらかしでOK・鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり」「肥料:基本的には必要はないが、与えるなら春と秋」が重要
- ルリタマアザミの育て方における増やし方は「株分け」「種まき」だが、種まきは開花まで3年ほどかかる
- ルリタマアザミの育て方における剪定方法は、花がらはこまめに切り、夏の花が咲き終わった後に半分ほどバッサリ切る