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日本では沖縄、ハワイなどの南国でよく見られ、夏の象徴としてイメージが強いハイビスカス。ですが、ハイビスカスは夏だけでなく、環境さえしっかりと整えておけば冬でも鮮やかなお花を咲かせて楽しませてくれる植物です。 そんなハイビスカスのお花をきれいに開花させるには「水やり」がとても重要となります。そこで、今回の記事では
- ハイビスカスをきれいに開花させるには?
- ハイビスカスの水やりの仕方
- もし留守にしてハイビスカスに水をあげれなかったら?
- 地植えしたハイビスカスに水やりは必要?
ハイビスカスの水やりは綺麗な開花に不可欠!
では、まずハイビスカスの水やりについて解説していきたいと思います。ハイビスカスをきれいに開花させるには水やりが重要ですが、それはいったいなぜなのでしょうか?ハイビスカスは植物の中で水分を多く必要とする植物
実は、ハイビスカスは植物の中でも特に水分がたくさん必要となる植物なのです。その理由を解説していきます。温帯に生育し、生育期と休眠期がある
ハイビスカスのように、温帯に生息する植物は「生育期」と「休眠期」の時期が存在します。生育期の時期はたくさん水分が必要となるわけですが、反対に休眠期に入ればあまり水分を必要としないのが特徴です。花をいっぱい咲かせている間は水分がたくさん必要になるため、水切れを起こさないようにすることが大切です。鉢植えで育てられることが一般的
また、ハイビスカスはどちらかといえば鉢植えで育てられるのが一般的。もちろん地植えでも育てることはできます。ただ、鉢植えと地植えでは水やりの仕方が変わってきますので、そこは注意が必要です。また、初夏~初秋になると、害虫が発生しやすくなります。アブラムシやハダニなど、これらの害虫は鉢底などにつくことがありますので、発生を確認したらすぐに対処するようにしておきます。水のやりすぎは、植物にダメージになることも
ただし、水が必要だからといって、たくさん水やりをしすぎてしまえば逆に植物にはダメージを与えることになることもあります。水やりは「何日に1回」とか「1日何回」という風に回数を決めてやることはできません。また、気温が高い時間や低い時間帯に行ってもダメージを与えてしまうことになります。 気を付けることは、日中の暑い時間で水やりをすると、水の温度が高い状態になってしまい、ハイビスカスが蒸れて病気になる可能性も。また寒さにも弱いため、冬の時期は夕方以降も水やりを行うことは止めておくほうが無難です。季節ごとの水やりの頻度やタイミング、その他のお手入れのポイントを解説!
上記の説明の通り、ハイビスカスは季節によって水やりのタイミングやその頻度を変えることがポイントとなってきます。では、次の項目から、季節ごとの水やりの頻度やタイミング、また、そのほかのお手入れのポイントについて解説していきたいと思います。ハイビスカスの水やりの仕方:春から秋の成長期
では、ハイビスカスの水やりの仕方について解説していきたいと思います。まずは、春から秋の成長期にかけての水やりの仕方についてです。根腐れに気を付けつつ、水を切らさないようにたっぷり与える
ハイビスカスの成長期は4月~10月にかけてです。4月~10月くらいまでは水切れを起こさないように気を付けつつ、また水のやりすぎによる根腐れにも注意しつつ、水を切らさないようにたっぷりと水を与えてあげましょう。水切れを起こしてしまうと、せっかくついたハイビスカスの蕾が落ちてしまう原因となりますので、しっかりと観察してあげてください。 生育期の水やりは土の表面が乾いてきたら水やりのタイミングと覚えておきましょう。10月ごろになってくると気温が下がり始めて、徐々に休眠期が近づいてきます。休眠期に近くなると根が水を吸収しなくなってきますので、水やりのタイミングは土が完全に乾いてから、与えるなど乾かし気味に管理するようにしていきます。基本的に1日1回、夏の間は朝と夕方の2回土が乾いたら与える
水やりは基本的に1日1回、気温が上がり始める前に行うのがベストです。夏の場合は、気温が高くなるのが早くなりますので、早朝に水やりを行うようにしましょう。ただし、夏は水やりをしてもすぐに土が乾くくらい気温が高くなりますので、必要であれば夕方にも水やりをしてあげるのがおすすめです。夏に水やりをするときは、葉っぱの汚れを落とす勢いで水をかけてあげると病気予防にもなり、またハイビスカスの周りの温度も下げてくれます。 ただし、夏の昼間に水やりを行うのはやめておきましょう。水が温かいため、逆に土の温度が上がり、その結果ハイビスカスの株全体が蒸れてしまい、葉焼けを起こすなどの軽いやけど状態に陥ってしまうこともあります。夏は早朝と夕方に水やりを行いましょう。水の量は鉢底から溢れるくらい与える
ハイビスカスの生育期に与える水の量は、鉢底からあふれるくらいたっぷりと与えます。また、与えるタイミングとして、鉢土が乾いている状態で与えましょう。ただし、鉢皿に溜まった水を放置しておくと、そこから根腐れを起こす原因となりますので、鉢皿の水は必ず捨てるようにしましょう。 また、水やりの注意点として、しっかりと土が乾いている状態で水を与えることです。土がまだ湿っている状態で水を与えてしまうと、土に残っている水分が過剰となって、根っこが呼吸できなくなり、それが根腐れの原因に繋がります。乾燥した状態と土が湿っている状態が交互になるように水やりは調整してやっていきましょう。ハイビスカスの水やりの仕方:冬の休眠期
では次に、ハイビスカスが冬の休眠期に入ったときの水やりの仕方について解説していきたいと思います。ハイビスカスが冬越しをできるような水やりの仕方はいったいどんな方法なのでしょうか。ハイビスカスは、秋から冬に休眠期を迎えるため水やりは控えめでよい
ハイビスカスは、気温が下がってくる秋から冬になると休眠期を迎えます。そのため、水やりは基本控えめでよくて、2~3日に1回くらいのペースで十分です。このときも水やりをやりすぎると根腐れを起こすことになり、ハイビスカスが枯れてしまうので注意しましょう。 ただし、ハイビスカスは条件が整っていれば、冬の間でも開花することがあります。その場合は、これまでと同様の水やりの仕方で管理してあげてください。この時与える水は冷たい水ではなく、室内で一晩汲み置きしておいた水を与えてあげましょう。鉢植えを室内で管理し、土が完全に乾いたら水やりする
また、ハイビスカスは寒さには優れていませんので、冬の間は室内で管理してあげましょう。冬はできるだけ室内で育て、日の当たりやすい場所に置いてあげるようにします。ただ、ヒーターなどの風を直接当てると乾燥してしまうので、部屋を暖かくするのであれば、ハイビスカスに風が当たらないように場所を調整してください。 冬の水やりの目安は、土が完全に乾燥していたら水やりをしましょう。また、水やりを控えていても空気が乾燥しているときは、霧吹きなどで定期的に葉水をあげるようにしましょう。留守中のハイビスカスの水やりはどうすればよい?
ハイビスカスは水やりがとても重要という解説をしてきましたが、もし、ハイビスカスを育てていてどうしても長く留守にしなければならなくなった場合、水やりの心配がでてきますよね。では、留守中のハイビスカスの水やりについて解説していきましょう。特に夏場は2日以上留守にするとなると、乾燥が心配
植物はどうしても水やりが大事な作業になってきますよね。ハイビスカスも例外ではないですが、どうしても家を長く留守にしなければならなくなったとき、水の心配をすることになると思います。冬場ならまだ大丈夫かもしれませんが、水切れを起こしやすくなる夏場は長く留守をするとなると、乾燥が心配になってきますよね。 では、もし長期の留守をすることになったとき、ハイビスカスの水やりの対策とポイントについて下記から解説していきましょう。対策方法:土が乾きにくい環境を作る
まず1つ目の対策として、「土が乾きにくい環境を作る」ことです。その作り方について解説していきます。濡らした新聞紙で鉢の側面を覆う
簡単に言えば、土が乾きにくくなればよいので、濡らした新聞紙を鉢の下に敷いたり、鉢の側面を覆うように巻いたりすれば、水の蒸発を抑えることができます。また、なるべく日陰に鉢を集めるようにすると、土の湿度を保てます。ですが、あまり日陰すぎてもよくないため、適度な日当たりのある場所で置くようにしましょう。腰水をして鉢を水につけておく
また、新聞紙をまく以外にも、腰水という方法もあります。腰水のやり方として、たらいなどの器に鉢の高さから3分の1くらいまで水をため、その中に鉢を入れておくことで、土の湿度が保てるようになります。対策方法:水以外で栄養を補給できるようにする
また、水以外の対策で栄養を補給できるようにしておくことも可能です。では、水以外の対策はどのようなものがあるか、解説していきます。留守の前後に活力剤を与える
どれだけ対策していても、水は蒸発していきます。そのため、水が少なくても栄養を補給できるようにしておけば、植物は調子を落とすことが減ってくれるでしょう。例えば、留守をする前後に活力剤を与えておくようにします。活力剤とは、植物に活力を与えるものですので、栄養の吸収を助ける働きがあります。肥料を土に混ぜておく
また、土に肥料を混ぜておくとさらに安心して留守にすることができるでしょう。できうる限りの対策をしておくことで、外出中でも心配事を減らすことは可能です。出かけている間にも水分は蒸発していきますから、帰宅したらたっぷりの水やりを忘れないようにしてくださいね。地植えのハイビスカスに水やりは必要?
さて、ここまでは鉢植えで育てるときのハイビスカスの水やりの仕方について解説してきました。ハイビスカスは地植えでも育てることはできますが、地植えの際の水やりは必要なのかどうかわからない人もいると思いますので、解説していきたいと思います。基本的に地植えのハイビスカスに水やりは必要ない!
結論から言いますと、地植えのハイビスカスに水やりは基本的には必要ありません。植え付けや植え替えしてから1週間ほどは必要になりますが、新芽が出だしたらその後は水やりは必要なくなります。土が乾きハイビスカスに元気がない場合は地植でも水やりが必要
ただし、土が乾いていてハイビスカスに元気がないときは水やりは地植えでも必要になってきます。特に雨が降らず、日照時間が多くなっている時期が続いているときは、どうしても暑さで地面は乾燥してきますので、水やりは必要になります。ハイビスカスは元気がなくなってくると、葉っぱの色が黄色に変色してきて、これを放置すると枯れてしまう恐れがあります。暑い時期が続く夏場はハイビスカスをしっかりと観察し、水切れを起こさないようにしておくことが大切です。気温が上がり始める前の時間帯に、ホースにハス口をつけてまくのがおすすめ
そんな地植えでの水やりのコツは、気温が上がり始める前にしておくことです。特に夏場は早朝からやるのがベストです。ホースの先にハス口をつけて、葉っぱの汚れを落とすかのように勢いよく水をかけてあげてください。このようにすれば、病気対策にもなり、ハイビスカス周りの温度を下げてくれる効果も期待できます。 地植えでの水やりの注意点として、庭に水たまりができないようにすること、土が流れていかないようにすることです。水たまりができてしまえば、土が常に湿っている状態になってしまい、根腐れの原因となりますので、水が溜まらないように注意しましょう。ハイビスカスの挿し木直後の水やり方法
ちなみに、ハイビスカスを増やす方法として、挿し木がおすすめです。ですが、挿し木をする際にも水やりは必要です。では、ハイビスカスを挿し木した直後の水やり方法について解説していきましょう。「挿し木」とはハイビスカスの増やし方の一種で剪定した枝を土に挿す方法
「挿し木」とは、ハイビスカスを増やす方法の一種です。他にも接ぎ木でも増やすことができますが、簡単な方法で増やせるのが挿し木となります。挿し木は、ハイビスカスの一部を剪定し、その剪定で出てきた枝を土に挿して発根させる方法のことです。 ただし、ハイビスカスにはいろんな品種があり、ハワイアンタイプの品種は挿し木には向いておらず、オールドタイプやコーラルタイプは挿し木に向いている品種のため、挿し木するならこちらのタイプを用意しましょう。また、買ったばかりの株で増やすのは難しいので、一度ハイビスカスをワンシーズン楽しんだ後の株で行うのがおすすめです。 また、ハイビスカスを挿し木する時期はオールドタイプとハワイアンタイプが5月~6月、コーラルタイプは5月~9月がベスト!ただ、ハイビスカスは日本の蒸し暑さのある夏は苦手なので、暑い夏に挿し木をするのは止めておきましょう。挿し木後10日間程度は土が乾かないようにたっぷり水やりする
さて、ハイビスカスを挿し木するための準備が整ったら、挿し木をしていきましょう。前日に挿し木する鉢にたっぷりと水を与えておき、枝の長さを7~10cmほどにし、下の葉っぱを半分落として、これらを2~3cmの深さで土に挿しましょう。 ハイビスカスを挿し木した後、10日間程度は土が乾かないようにたっぷりと水やりをしてあげてください。この時の置き場所として、風のない明るい日陰に置いておくとよいでしょう。その後は土の表面が少し乾いてから水やりする
その後は土の表面が少し乾いてから水やりを行いましょう。発芽には1か月ほどかかりますが、発芽すれば大きめの鉢植えに植え替え、日当たりの良い場所に置いて管理、生育していくにつれて、どんどん鉢を大きくしていけば、ハイビスカスを増やすことができますよ!まとめ
今回の記事では、ハイビスカスの水やりの仕方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? 記事のポイントとして- ハイビスカスをきれいに開花させるためには水やりが必要不可欠!
- ハイビスカスは成長期と休眠期で水やりの方法を変えてあげる必要がある!
- 留守中は新聞紙でマルチングしたり、活力剤や土に肥料を混ぜておくことである程度は安心できる
- 基本的に地植えしたハイビスカスには水やりは必要ないが、雨が降らず土が乾ききってしまっていたらハイビスカスが弱るため、水やりをしてあげる必要もある