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手のひらをパッと広げたような可愛らしい葉の形が特徴的なパキラ。みなさん、ご存知でしょうか。室内用の観葉植物の中でとても人気があり、一度は目にしたことがあるかと思います。育ててみたものの、「何だか上手く育たないなぁ。」「枯れてしまいそう。」と感じたことがある方もいらっしゃると思います。 そこで、この記事では
- パキラを室内で綺麗に保つ方法
- 室内で育てる場合に適した置き場所
- 植え替えや肥料をあげるタイミング
- 夏場・冬場の水やりについて
- パキラに付きやすい病害虫の対策方法
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観葉植物パキラは室内で育てても大丈夫?
パキラはホームセンターや100円ショップなどで流通していて、初心者にとってとても育てやすく人気がある観葉植物です。しかし、生長が早く、室内で育てるにはちょっとしたコツが必要です。まずは簡単に、パキラをどのように育てると元気に保てるかご紹介しましょう。観葉植物のパキラ=大体が室内用の大きさ
原産地中米であるパキラは、本来、高さ10数m以上にも達すると言われている高木です。一般的に売られているパキラは、お部屋に飾るタイプの室内用のサイズ(10cm~2mくらい)に鉢植えに仕立てられて販売されています。初心者でも育て方は簡単だけど、綺麗に保つにはコツが必要
パキラをいつまでも綺麗な状態で育てていくには、少しコツが必要です。面倒なお手入れは不要なので初心者にとってもおすすめで、生育旺盛なパキラを楽しみながらお世話をすることができます。 成長過程を味わいながら、どのように育てたら美しく保てるか、ここから詳しくご紹介します。パキラを室内で楽しむための基本的な育て方
パキラの生長をじっくり楽しむために、室内での育て方として、気を付けるべき点がいくつかありますので詳しく説明していきしょう。①置き場所は、日光と乾燥に気を付けること
置き場所は、できるだけ明るい場所、かつ、乾燥しすぎない場所に置くことが重要です。直射日光は避けて半日陰のような場所
夏場は直射日光が強く、葉焼けを起こしてしまうことがあります。室内ではレースカーテンで日光を遮り、半日陰に置いてあげると良いでしょう。逆に、日が当たらないと、光を求めて変な方向に枝が間延びしてしまうことがあり、バランスが悪くなってしまいます。日当たりが悪いお部屋の場合は少しでも外に出して日の光を当てさせてあげるようにしてあげましょう。室内でも気温が5度以下の場所はNGです
パキラはあたたかい中南米を原産とする観葉植物で、寒さに弱い特徴があります。 そのため、5℃以下になると枯れてしまうため、冬場は暖かい室内に置くようにしましょう。窓際は、夜間や早朝、温度が下がり、冷気が漂うため、なるべく避けた方が無難です。季節や気温によって置き場所を変えることがポイントです。乾燥した風(冬場のエアコン)が直接当たらない場所
乾燥すると葉が傷んでしまいますので、エアコンの風が直接当たらない場所に置くようにしてあげてくださいね。それでも乾燥が気になる時は、霧吹きで葉っぱに水を吹きかける「葉水(はみず)」をしてください。表面が潤い、艶が出ますよ。②水やりは室内であっても時期で異なる
季節によって水やりの仕方が異なります。把握しておくことで、室内でもパキラを一年中、元気に育ててあげることができます。夏場の水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと
夏場はとても暑く、水をあげる頻度が多くなりがちですが、あげ過ぎにならないように注意が必要です。土の表面がカラッと乾いたことを確認したら、朝の涼しい時間帯に鉢底から水が流れるくらいたっぷり水をあげましょう。その後、再度完全に土の表面が乾いたら同じように水を与え、繰り返します。4月~9月は生育期でグングン生長するため、元気よく水を吸い上げます。与えすぎによる根腐れを起こさないように注意してくださいね。冬場の水やりは乾燥気味にさせるくらいでOK!
冬場の水やりの方法は、夏場と異なるのでポイントをしっかり抑えておくようにしましょう。やや乾燥気味がベストと言われているため、水やりのタイミングは、まずは表面が乾いたら、4~5日空けてからたっぷり水を与えるようにしてください。この時も、鉢底から水が流れるくらい与え、水やりの一回の量は夏場と同じで問題ありません。水が冷たすぎると弱まってしまうので、暖かい時間帯に、できれば水温が15~20℃くらいのぬるま湯を与えるように意識してあげることが大切です。③植え替えをしてパキラの成長を促進させる
パキラは成長速度が速いので、大きさに合わせて植え替えをし、根腐れを防ぐ必要があります。1~2年に1回は植え替えが必要
同じ鉢で長く育てていると、土の状態が変わり、水はけが悪くなります。また、ぐんぐん生長するため、鉢が小さいままだと根詰まりを起こし枯れてしまいます。鉢の大きさは、ひと回り大きいサイズを用意し、植え替えをしてあげると元気に育ちます。「土に水が染み込まない」、「パキラに元気がない」と感じたときなど、試してみてくださいね。目安として植え替えを行うタイミングは1~2年に一度、時期は5月~7月がおすすめです。植え替え後は室内の日の当たらないところで2週間養生する
植え替え後はパキラの状態が落ち着くまで、養生期間として直射日光を避け、2週間室内に置いておくようにしましょう。その後、徐々に日当たりの良い場所に移し、日光の光を当てる時間を少しずつ増やし、慣らすようにするとダメージを受けることなく育っていきます。室内でパキラを綺麗に保つポイントや注意点
パキラを室内で綺麗な状態に保つために、注意しなければいけないことがいくつかありますのでご紹介します。直射日光で葉焼けを起こすことがある
室内でも強い日差しを長時間浴びると葉の色が茶色くなったり、色素が抜けて白っぽくなったりしまう。この葉焼けを防ぐために、直射日光が強い場合はカーテンで光を遮断し、葉焼けして変色してしまった葉の部分は切り落とすようにしましょう。室内は日光不足に気を付けよう
室内で育てる中で、日光があまり当たらないと返って葉の状態が悪くなり、枝が間延びしてしまい、見栄えやバランスが悪くなってしまいます。 パキラは日当たりの良い環境を好むため、なるべく明るい場所に置くように配慮が必要です。パキラの樹形が乱れたら剪定や切り戻しをする
パキラの樹形が乱れてしまったり、徒長して大きくなりすぎてしまったりと、バランスが悪くなってしまったら、好みの高さで剪定や切り戻しをすることをおすすめします。カットし、新しく芽が生えてくるのを待つと良いでしょう。病害虫によって枯れることもある
パキラが枯れる原因としては、病害虫がくっついている場合も考えられます。ハダニによる症状と対処法
ハダニはパキラの葉の裏に発生し、栄養を吸い取りそのままにしておくと枯れてしまうので要注意の害虫のひとつです。 ハダニによる症状:葉の緑色の色素が抜ける 対処法:定期的に葉の裏を確認する。もし発見したら駆除する。葉水をする。 ハダニは水を嫌う害虫なので、定期的に葉水をすると被害を最小限に抑えることができます。カイガラムシによる症状と対処法
ガイラムシは樹液の栄養を吸い取ってそのまま植物を枯らせてしまう害虫です。 ガイラムシによる症状:株が弱くなる 対処法:乾燥した植物に付きやすいため、定期的に葉水をして寄り付かないように予防するアブラムシによる症状と対処法
アブラムシは様々な植物に発生する害虫で、暖かい時期に繁殖し、群れで新しい芽や葉を食害します。排泄物がすす病を引き起こしてしまうことがあります。 アブラムシによる症状:黒いカビが繁殖している。表面がベタついている。 対処法:葉水で吹き飛ばす。濡らした布や紙で拭き取る。市販の殺虫剤(ぺ二カDスプレー)を使用するのもおすすめです。コバエによる症状と対処法
コバエは繁殖スピードが早く、卵を産み付けて大量発生してしまうことがあります。 対処法:成虫したコバエとコバエが産み付けたタマゴの駆除両方が必要となってきます。成虫したコバエの駆除は、園芸用の殺虫剤を使用したり、掃除機で吸い取ったりすることも効果的です。また、鉢の掃除や侵入経路に殺虫スプレーを吹きかけておくこともおすすめです。そして、タマゴを鉢に産み付けている可能性を加味し、オルトラン粒材を土の表面にまいたり、園芸用の殺虫・防虫効果のある竹酢液を水で薄めて水やりをしたりすると対策ができます。困ったときはハエ取り棒も使用してみることもおすすめします。すす病による症状と対処法
すす病の症状:葉や茎がすすのような黒いカビで覆われている状態 対処法:ハダニやガイラムシなどが残した排泄物が原因で繁殖するので、見つけたら駆除し、寄ってこないように定期的に葉水することが重要。炭そ病による症状と対処法
炭そ病とは、カビがパキラの葉や枝に付着し繁殖していくことを言います。 症状:葉や茎の内側部分に淡褐色の斑点が現れ、そのまま症状が悪化していくと灰白色になり枯れてしまう。 対処法:カビや高温多湿を好むため、梅雨の時期は注意しなければなりません。もし見つけたときは病斑が出ている部分をカットするようにしましょう。室内で育ててるパキラが小さいまま?それなら肥料や活力剤を効果的に使おう
きちんとお世話をしていても「なんだか小さいまま、大きくならないなぁ。」「元気がないのかなぁ。」なんて感じる時はありませんか。そんな時は上手く、肥料や活力剤を使用すると効果が期待できます。肥料と活力剤は何が違うの?
肥料と活力剤、一体何が違うのでしょうか。成分や効果など、詳しく説明しましょう。肥料:パキラが育つのに欠かせない栄養素
肥料は「窒素・リン酸・カリ」これら3つの要素が一定以上含まれているものをいいます。この3つの要素は植物の生長に欠かせない成分であり、「肥料の三要素」とも呼ばれています。 それぞれの役割は以下の通りです。- 窒素:葉や茎を大きくさせ、葉の色を濃くする。
- リン酸:花を咲かせ、実をつける役割をする。
- カリ:根の発育を促進する。
活力剤:健康に育つのを助けるサプリメント
活力剤は上記の三要素を一定以上含まないものですが、植物の生長で他に必要な栄養素を補ってくれる役割があります。例えば、鉄、ビタミン類、ホウ素など、適量配合してあるものが活力剤であり、サプリメント的な効果があります。 水やりや肥料をあげているのにパキラの調子がいまいちと感じる時に、補助的役割として活力剤を使用し、栄養を補ってあげましょう。肥料を与えるかは時期で判断する
元気に育てたいがために、 肥料はいつでも与えていいというわけではなく、時期を見極めて判断することが大切です。適した時期に正しく与えるようにしてくださいね。肥料を与えるのは成長期(5月~9月)
肥料を与える時期は、成長期である春から秋(5月~9月)が適しています。 肥料は「観葉植物用」の肥料がおすすめです。緩効性の固形タイプと即効性のある液肥タイプがあり、製品表示の使い方に従って正しく使用しましょう。休眠期(10月~4月)は与えない
冬場は成長が緩やかになり、このタイミングで肥料を与えてしまうと肥料焼けを起こしてしまう可能性があります。大切に育てているのに枯らせてしまい、残念な思いをすることが無いように気を付けてくださいね。活力剤は【元気ない】【植え替え後】【病害虫の被害にあったとき】に与えるのがベスト
活力剤はあくまでもサプリメント的な役割のため、パキラ状態を見て、元気やハリがない、植え替えた直後、何だか安定しない、病害虫によって葉や茎の状態が悪くなってしまったときなどに与えるのが効果的です。 パキラの様子を見て肥料か活力剤のどちらを使用するか判断し、きちんと栄養を与えると長持ちします。是非参考にし、試してみてくださいね。パキラの時期ごとの置き場所を徹底解説
パキラは時期ごとに、置き場所を変えてあげる必要があります。基本的には【日光】【気温】がポイント
パキラを元気に育てるには、 「日光」「気温」この2つがとても重要なポイントです。このバランスが乱れててしまうと生長が鈍くなってしまいますので、季節ごとに意識してお世話をしましょう。パキラの夏場の室内での置き場所
夏場に適したパキラの置き場所を紹介します。レースカーテン越しの場所は半日陰でちょうどいい
耐陰性のあるパキラは日陰でも育ちますが、日の光に当てた方が丈夫に育ちます。置き場所としては、レースカーテン越しの半日陰がベストであり、午前中の柔らかな日差しがとてもおすすめです。日光の当たりすぎは葉焼けを起こす
パキラは日の光を好みますが、真夏日の直射日光は避けるようにしましょう。日光の当たり過ぎによる葉焼けを起こしてしまい、枯れる原因になってしまいます。真夏日は日陰に移動させてあげるように、工夫してあげることが大切です。パキラの冬場の室内での置き場所
冬越しをするために、寒い季節になったら暖かい場所に移動させてあげましょう。気温に合わせて置く場所を変える
パキラは寒さに弱いため、冬場は室内の暖かい場所に置くようにしてあげてください。5℃以下になると枯れてしまう可能性が高くなりますので、お部屋の暖かい場所に移動してあげましょう。窓辺に飾るととてもインテリアとして栄えるので素敵ですが、夜間は冷え込むため、パキラにとって居心地が悪くなってしまいます。窓際に置きたい場合は日中の暖かい時間にすると良いでしょう。寒いから暖房の風を当てるのはNG!葉が乾燥してしまう!
寒い時期にエアコンの風が直接パキラに当たってしまうと、葉が乾燥してすぐに枯れてしまいます。暖かさを保つことは必要ですが、直接エアコンの風が当たらず、風通しの良い場所に置くように意識してくださいね。室内ではパキラの葉水でさらに大きく育つ!
観葉植物の水の与え方のひとつに、葉水による水やりの方法が頻繁に紹介されています。 パキラを育てていく上で、実は、葉水をすることによるメリットがたくさんあるのです。葉水ってなにか知ってますか?
葉水とは、霧吹きを使用して葉っぱに水を吹きかけることを言います。観葉植物の葉っぱに水を与える手法であり、根からだけなく、葉に水分を与えることで植物を元気な状態に保つことができます。室内のパキラに葉水をするメリット
ここで、葉水をするメリットをお伝えします。葉や枝、幹の乾燥を防ぐことができる
寒い時期になると湿度が下がるのと同時に、お部屋の中のエアコンの風により葉が乾燥してしまいます。乾燥はパキラを枯らせてしまう原因になってしまうため、人間と同じ、水分補給の意を兼ねて葉水をし、葉や幹を潤わせ、健康な状態にしてあげるように心がけておくと安心です。ホコリを取り除くことができる
室内で観葉植物を育てていると、どうしても葉の表面にホコリが積もってしまいます。 見栄えも劣ってしまうのと、観葉植物の光合成を妨げる原因となってしまいます。緑色の艶のある美しい元気な葉を保つために、定期的に葉水し、綺麗な状態を保つようにしましょう。病害虫がパキラに付着することを防ぐ効果がある
パキラに寄り付く病害虫は、乾燥した環境を好むため、葉が潤っている状態を保つことが予防となります。葉水をすることで乾燥を防ぎ、害虫を洗い流すことができます。虫や病気への対策として頭に入れておきましょう。葉水を行う際に注意したいこと
それでは一体、葉水はどれくらいの量や頻度で行うのが適切なのか解説いたします。葉を潤すくらいに毎日行う
頻度としては、基本、毎日行って問題ありません。量は、葉を潤す程度でなるべく細かい霧が出るもので与えてあげましょう。 この時に抑えておきたい点は、葉水をする時間帯です。夏場は涼しい時間帯に行い、逆に冬場は暖かい時間帯に行うようにしてください。気温や水の温度によって葉っぱが傷んでしまうので、季節によって 適した時間帯に行うようにしましょう。葉の裏も行うことで葉水の効果が促進される
葉の表面だけでなく裏も葉水することで、害虫対策をすることができます。軽く吹きかけてあげるだけで葉の健康を保つことと害虫予防を同時にできるので、是非、意識的に行ってあげてくださいね。室内パキラでよくある質問
ここで、パキラを室内で育てるうえでのよくある質問についてお答えします。Q. 植え替えは部屋の中が暖かければ冬場でも大丈夫ですか?
A,パキラには植え替えに適した時期とそうでない時期があります。 植え替えは生育期の5月~7月が最適で、遅くとも9月中旬までに終えると良いでしょう。気温が下がり、寒くなると生長が鈍ります。その時期に植え替えをすると、お部屋の中が暖かくてもダメージを与えてしまいます。そのため、時期を逃してしまったら、慌てず翌年まで待つようにしましょう。Q. 室内で育てているパキラが落葉しています。これは枯れ始めたサインなんでしょうか?
A, 枯れ始めのサインの可能性があります。 考えられることは、水が不足し、乾燥した状態が続いたことで水枯れを起こしてしまった可能性があります。土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげ、霧吹きで毎日葉水をしてあげると元気を取り戻してくれますよ。Q. パキラの成長期に植え替えをしましたが、だんだん枯れてきています。水やり等もたっぷり与えていますが、何が原因でしょうか?
A,水のやりすぎが原因かもしれません。 たっぷり水を与えすぎて逆に根腐れを起こしていることが考えられます。水やりは、土の表面が完全に乾いてからたっぷり行うことが基本です。鉢の中で水分が長時間溜まっていると根が水を吸い上げることができなくなり、土は呼吸ができず、悪循環となり、やがて根が腐ってしまいます。土の状態をしっかり日ごろから観察するようにしてくださいね。パキラの室内での育て方や綺麗に保つポイントのまとめ
ここまで、パキラの室内での育て方や綺麗に保つためのコツについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。 パキラの育て方のポイントとしては、以下の通りです。- 日光・気温を意識し、時期により、水やりの頻度を調整する。
- 季節によって室内での置き場所を変える。
- 葉水をし、乾燥対策と害虫予防をする。