目次
涼し気な印象でインテリアにも人気なテーブルヤシは、100均でも小さいサイズが販売されておりキッチンやテーブルに置いても可愛いですよね。 お部屋をおしゃれに演出してくれるテーブルヤシは土ではなく、初心者でも簡単な水耕栽培で育てる方法もあります。 そこで今回は
- 水栽培と土栽培の違い
- 水栽培の種類
- テーブルヤシの水耕栽培の始め方
- 水耕栽培で大切なこと
- 水耕栽培で育てる際の注意点
について解説します。 この記事を読んでくださればテーブルヤシを水耕栽培で育てるコツや注意点を知ることができるため、購入したときよりも元気に育てることができるでしょう。
テーブルヤシは水耕栽培ができる観葉植物です
テーブルヤシは水耕栽培で育てられる観葉植物。土ではなく水に変えるだけで、育て方も違います。そもそも【水耕栽培】を知ってますか?
水耕栽培とは、土を使わず植物を育てる方法です。土を使わない代わりに水と液体肥料、人工の土や石を使用して植物を育てます。水耕栽培は害虫がつきにくく水管理もしやすいため、初心者でも安心して育てることが可能です。テーブルの上に土を置きたくない場合や室内で植物を育てる場合など、水耕栽培は衛生面でも最適。また人工の土を使わず水のみで栽培する方法は「水栽培」といいます。水耕栽培と土栽培は何が違う?
水耕栽培と土栽培ではそれぞれメリット・デメリットがあります。水耕栽培
水耕栽培のメリットは次のとおりです。- 室内の小さなスペースでも栽培できる
- 水管理が楽で初心者でも育てやすい
- 土栽培よりも成長が速い
- 害虫がつきにくい
- 人工の土に植えているため、清潔感が保てる
土栽培
土栽培のメリットは次のとおりです。- 初期費用があまりかからない
- 昔からの育て方で馴染みがある
- 野菜などの作物の味に変化がつけられる
よく聞く【ハイドロカルチャー】は水耕栽培の一種です
土を使わない植物の栽培方法に「ハイドロカルチャー」があります。ハイドロカルチャーも水耕栽培の一種で「ハイドロ」は水を意味し、栽培の「カルチャー」を組み合わせて名づけられました。 ハイドロカルチャーも人工の土と水を使用した栽培方法で、害虫や病気にりにくく初心者にも人気の水耕栽培です。水耕栽培の種類
水耕栽培の種類を紹介します。水耕栽培の種類①:ハイドロカルチャー
ハイドロカルチャーとは、植物を人工の土で栽培する方法。水だけで栽培する「水栽培」とは異なりますが、害虫や病気予防になる点では同じメリットを持ちます。ハイドロカルチャーでの栽培方法には3種類あり、それぞれの形状を知っておくと便利です。ハイドロボールを使う手法
ハイドロボールとは人工的に作られた石のこと。石には小さな穴が開いており、そこから酸素を供給し植物を育てます。無菌のハイドロボールは衛生面が気になる人にもおすすめ。ただし老廃物を排出できないためハイドロボールだけでなく、根腐れ防止剤も必要です。ゼオライトを使う手法
ゼオライトはハイドロボールよりも小さいサイズの粒になっており根腐れ防止剤の役割もしてくれるため、これひとつで一石二鳥。カラーバリエーションもさまざまで、観葉植物をおしゃれに彩ってくれるでしょう。水耕栽培だけでなく土に追加して混ぜることで、土壌改善効果もあります。ジェルポリマーを使う手法
ジェルポリマーは名前のとおりジェル状のボールで、95%が水分でできています。半透明で清潔感もありキッチンに置く時にもおすすめ。水やりも少なく済むため、植物を簡単に育てることが可能。肥料成分が入っているジェルポリマーもあるため、初心者でも安心して育てられます。カラーバリエーションも豊富でビー玉の中に観葉植物が生えているかのような、かわいい見た目も特徴でインテリアに映えるでしょう。ジェルポリマーは水分が多いため、乾燥気味な環境を好む多肉植物やサボテンには向きません。水耕栽培の種類②:水挿し
水挿しとは剪定した観葉植物の枝や茎を水に挿して、新芽を育てること。やり方も簡単で伸びきった茎などをカットして水に挿すだけで、簡単にお部屋のグリーンを増やすことができます。水挿しでは肥料も不要です。水挿しをする際は水がぬるいと植物へ負担がかかるため、温度には気をつけましょう。【初心者必見】テーブルヤシの水耕栽培の始め方
テーブルヤシを水耕栽培にする方法を解説します。水耕栽培に切り替える際は時期にも注意して、テーブルヤシに負担がかからないようにしましょう。時期は5月~7月がおすすめ
テーブルヤシを水耕栽培にする場合は、気温が暖かい5~7月に植え替えましょう。この時期は「成長期」で、テーブルヤシへの負担も少なく植え替えることができます。気温が下がる冬はテーブルヤシの成長が緩やかになり環境の変化についていけず弱ってしまうため、植え替えは暖かい時期に行いましょう。水栽培で増やす方法
テーブルヤシは水栽培で増やすことが可能。初心者でも簡単な水栽培で増やす方法を解説します。水栽培に必要なもの
- 透明なガラス瓶
- ビニールシート(ビニール袋をカットして広げてもよい)
- きれいな水
- テーブルヤシ
テーブルヤシを水栽培にするやり方
- テーブルヤシを鉢から取り出し、ビニールシートの上で土をほぐしながら取る
- 根っこの土を水で洗い流す
- 透明な瓶にテーブルヤシを入れ、水を入れる
土から水に植え替えるハイドロカルチャーの方法
土からハイドロカルチャーに植え替える方法を紹介します。土から移植するときに必要なもの
ハイドロカルチャーに植え替える際に必要なものは、次のとおりです。- 透明なガラス容器
- ハイドロボールなどの人工の土
- 根腐れ防止剤(ゼオライトを使用する場合は不要)
- 土に植えられているテーブルヤシ
- ビニールシートもしくはビニール袋
- テーブルヤシの根を洗う容器
- 竹串
土から水に移すときのやり方
土から水に移す方法は次のとおりです。今回はハイドロボールで解説していますが流れは同じになります。- 透明のガラス容器の底に根腐れ防止剤を敷き詰める(ゼオライトの場合は不要)
- ハイドロボールを軽く水洗いしてから、ガラス容器の1/4程度の高さまで入れる
- テーブルヤシを鉢から取り出し、根についた土をほぐしながら落とす
- ある程度土が落とせたら根を洗う容器に水を張り、残りの土を優しく落とす
- テーブルヤシを新しい容器の中央に入れる
- 竹串を使ってハイドロボールを隙間がないように入れる
- 容器の1/5程度の高さまで水を入れて完成
水耕栽培テーブルヤシの育てる上で大切なこと
水耕栽培のテーブルヤシを枯らさずに育てるためには、いくつかの条件があります。水やりの量には要注意
水耕栽培では、水の与えすぎに注意しましょう。容器内の水がなくなり乾いてから、水を与えます。このときも水の量は容器の1/5程度にしておきましょう。水を与えすぎると根腐れを起こすため、容器の中の状態を確認してから水やりをします。直射日光を避けた明るい日光が当たるところへ置く
水耕栽培のテーブルヤシは、日光が当たる暖かい場所に置きましょう。水耕栽培では直射日光に長時間当たると、容器の中が蒸されてしまい根が腐る可能性があります。また寒い冬では容器内が冷えてしまい根が弱ってしまうため、玄関や窓際などの気温が低い場所は避けましょう。テーブルヤシの水耕栽培での育て方の注意点
テーブルヤシを水耕栽培で育てる際の注意点を紹介します。肥料を与えるタイミングや分量に注意
水耕栽培では植物が栄養を吸収することができないため、肥料を与える必要があります。ただし肥料を与える際には、適切なタイミングと量を守る必要があります。タイミングを間違えると植物の根を傷めてしまうこともあるため、注意が必要です。 また水耕栽培では、液体肥料を与えましょう。液体肥料は水で希釈して使用し、植物が栄養を吸収しやすく使いやすいのが特徴。液体肥料にも種類があり「化成肥料」と「有機肥料」の2種類があります。有機肥料は枯れ葉や微生物の死骸で作られており、水耕栽培に使用すると水が濁ってしまいます。そのため水耕栽培では水が濁りにくい「化成肥料」を使用しましょう。 肥料のタイミングと量についても詳しく解説します。新しい根が出てから肥料を与える
水耕栽培に植え替え直後は、新しい根が出てから液体肥料を与えます。植え替え直後は根が弱っているため、水を吸収しやすくしましょう。その後は2週間に1回水を与える際に、一緒に液体肥料を与えます。 液体肥料を与える時期は4~10月で気温が下がる冬場はテーブルヤシが休暇期に入るため、肥料は必要ありません。毎回液体肥料を希釈するのが面倒な場合は、ハイドロカルチャー専用の希釈しないタイプの液体肥料もあります。大きくしたからといってたくさん与えると逆効果
植物を大きくしたいからとたくさん肥料を追加してしまうと、吸収しきれず苔が生える原因になってしまいます。肥料は規定の量を守りましょう。ハイドロカルチャー栽培ではハイドロボールを綺麗に洗う
ハイドロボールはきれいに洗って、再利用できます。植え替え後は半年~1年に1回程度ハイドロボールをきれいに洗っておくと、苔やカビ予防にもなり清潔な状態を維持できるでしょう。根腐れ防止剤(ミリオンA)を入れ替える
水耕栽培では根腐れしやすくなるため、根腐れ防止剤が必須です。ハイドロボールを洗う際や植え替え時には必ず、根腐れ防止剤を新しいものに入れ替えましょう。 根腐れ防止剤は、ミネラルも入っていて水を浄化してくれる「ミリオンA」がおすすめ。ミリオンAは不純物除去の効果もあるため、老廃物を排出できない水耕栽培で活躍してくれる根腐れ防止剤です。ミリオンAは水耕栽培だけでなく花瓶の水に入れることで、切り花を長持ちさせてくれる効果も。室内にお花を飾る習慣がある人は、持っておくと便利です。水耕栽培のテーブルヤシによくある質問
水耕栽培で育てる場合のテーブルヤシによくある質問にお答えします。Q. 葉の色が薄くなったり白くなってますが、何が原因でしょうか?
A,葉が薄くなったり白くなる原因は、日光不足と根詰まりが原因です。 テーブルヤシの根が成長し植えられている容器の中で窮屈な状態になることを「根詰まり」といいます。根詰まりを放置して葉に栄養が行き届かなくると今度は根腐れを起こし、植物が枯れる原因に。植え替えてから日にちが経過しているようであれば根詰まりの可能性が高いため、一回り大きいサイズの容器に植え替えましょう。 長期間水を与えていない状態が続いても枯れてしまうため、鉢の中が乾燥したらすぐに水を与えましょう。また日光不足になると葉の色が薄くなるため、テーブルヤシは暖かい日光の当たる場所に置いておくと安心です。Q. ハイドロカルチャー用に株分けしようと思いますが、どうやって選んだらいいですか?
A,テーブルヤシを株分けする場合は緑の葉っぱにツヤがあり根がしっかりしていて、バランスがよいものを選びましょう。 緑の葉っぱにツヤがあり根がしっかりした苗を選ぶことで、枯れることなく安心して育てられます。水耕栽培にする場合は大きいものより小さいサイズの方が安定して植えることができるため、バランスよく植えられるものを選びます。株分けする際は説明した3つの条件が揃っているものを選択し、暖かい時期に行いましょう。Q. テーブルヤシの剪定はどこを剪定したらいいですか?
A,テーブルヤシは葉だけを剪定します。 テーブルヤシは根元を剪定すると、新芽が生えてこなくなります。テーブルヤシの成長点は根元にあるため、葉だけを剪定しましょう。葉を剪定する際も、全体の風通しがよくなるようバランスよくカットしていきます。 テーブルヤシの剪定は必ず、5~10月の暖かい時期に行いましょう。寒い冬に剪定すると回復できないため、注意が必要です。【いざ挑戦】テーブルヤシの水耕栽培でうまくいく育て方やコツのまとめ
今回はテーブルヤシを水耕栽培で育てる方法のコツやポイントを紹介しました。 今回の記事では- 水耕栽培は初心者でも室内で、清潔に育てることができる
- 水耕栽培にはハイドロカルチャーと水挿しの方法がある
- テーブルヤシを水耕栽培へ植え替える時期は5~7月
- テーブルヤシは水栽培で増やせる
- 水耕栽培は水やりと直射日光に注意する
- 水耕栽培には液体肥料を使用し、植え替え直後と冬は肥料を与えない