ゼオライトは、主に観葉植物を育てる時に使用する園芸資材として使用されています。ネットショップだけでなく、園芸店や花屋などで販売されていることも多いです。 しかし、ゼオライトについて詳しく知っているという方やゼオライトの効果についてはあまり知らないのではないでしょうか。なかなか聞きなれない名前で、体に悪いものが含まれているのではないかといった心配をする方もいらっしゃるかもしれません。 今回は、
- ゼオライトとはどのような資材なのか。
- ゼオライトの主な使い道。
- ゼオライトを購入できる場所。
- ゼオライトの正しい使い方。
について解説いたします。 正しい使い方やどのような資材なのかを知ることで、より元気に観葉植物を育てることができるかもしれません。是非最後までご覧ください。
ゼオライトは危険?発がん性ある?
ゼオライトとはどのような園芸資材なのかを知りたいですよね。特に発がん性や危険性については誰もが確認しておきたいと考えるでしょう。はじめに、ゼオライトの特徴や使用することによる効果、安全性などの気になるポイントについて解説していきます。
ゼオライトとは?
ゼオライトとは
沸石類と呼ばれる鉱物の総称を指し、
小さな穴が無数に存在する多孔質を持つことが特徴となっています。園芸資材としての利用のほかにも消化機能の向上や整腸作用を目的に家畜に与えられることもあり、IRACでは
エリオン沸石以外のゼオライトを人に対して発がん性に分類できないとしています。危険ではない園芸資材ということも分かりますね。
ゼオライトは酸性でph5.5〜7.5
ゼオライトは
phがおよそ5.5~7.5と、弱酸性~中性の園芸資材です。ゼオライトが持つ多孔質でアルカリイオンを吸着することで土壌が弱酸性に傾きます。そのためマメ科やバラ科など、
アルカリ性を好む植物を育てる時にはあまり使用しない方が良いでしょう。
ゼオライトを園芸に用いると得られる効果
ゼオライトを園芸資材として使用するとどのような効果を得ることができるのでしょうか。今回はゼオライトが持つ代表的な3つの効果について解説します。
脱臭効果
ゼオライトは多孔質を持ち、表面にある小さな穴に様々な物質を吸着させることができます。その小さな穴に匂いの原因物質が吸着されることで、
土がもつ独特のにおいを軽減させる効果や、空気中の嫌な匂いを軽減する効果が期待できるでしょう。どれも、観葉植物を部屋に飾る時には嬉しい効果となっています。
水質浄化
ゼオライトが持つ多孔質は匂いの原因物質だけでなく、
水の中の有害物質や植物が排出する老廃物を吸着します。特に、
ハイドロカルチャーと呼ばれる栽培方法では水が外に流れず、老廃物の排出を行うことができません。よって、ハイドロカルチャーの植え込み材としてゼオライトを使用することで老廃物を吸着し、水質をよくすることで
植物の成長促進効果や根腐れ防止効果が期待できます。それによって、ハイドロカルチャーに必須な定期的な植え替えの頻度を抑えることができます。
吸放湿・吸水
植物には水と空気の両方が必要となります。ゼオライトがもつ小さな穴に湿度や空気、水を保持することで
植物にとって必要となる湿度や水分を蓄えることができます。腐葉土なども団粒構造を持つため同じような効果を持つものの、ゼオライトにはミクロレベルの穴が開いているためより高い効果が期待できます。
ゼオライトを園芸に用いる具体的な使い方
ゼオライトの効果について解説した後は、具体的にどのような形でゼオライトを使用することができるのかについて解説していきます。どれも簡単に取り入れることができるため、ぜひガーデニングにゼオライトを使用してみてくださいね。
ハイドロカルチャーとして水耕栽培
ハイドロカルチャーの植え込み材には一般的にハイドロボールやハイドロコーンが使用されます。
ハイドロカルチャーの植え込み材に求められる性質は十分な吸水力と保水性、保肥性です。ゼオライトにはハイドロボールやハイドロコーンと同じように小さな穴が無数に存在する構造をとっているため、ハイドロボールやハイドロコーンの代用品としてゼオライトを植え込み材に利用することができます。
ゼオライトは根腐れ防止剤としても利用されるため、ハイドロカルチャーとの相性が良いと言えるでしょう。適度な保水性や保肥性をもち、様々な植物を元気に育てることができます
鉢底にゼオライトを敷いて、土栽培をする
土栽培においてもゼオライトを取り入れることができます。軽石のように
鉢底やプランターにゼオライトを敷き詰めてから通常通りに植物を植えることで、根腐れ防止効果や土の匂い軽減効果を期待できます。また、乾燥を好む植物を育てる時には敷き詰める量を多くすると排水性をよくすることができます。多肉植物やサボテンなどを育てるときに参考にしてみてくださいね。
ゼオライトと土を混ぜて観葉植物を育てる
ゼオライトは鉢底に敷き詰めるだけでなく、赤玉土のように土と混ぜて使用することもできます。鉢底に敷いたとき同様根腐れ防止効果や匂い軽減効果のほか、
土の保水性や保肥性を補うことができます。与えた肥料の効果を長持ちさせ、より生き生きと観葉植物を育てることができるでしょう。こちらも同じく量を多くすることで排水性が高まるためサボテンや多肉植物に向いた土を作ることができるでしょう。
ゼオライトを購入する方法
様々な効果を持ち、広い用途で使用できるゼオライトはどのようにして手に入れることができるのでしょうか。比較的手に入れやすいものを紹介していきます。
すでにゼオライトを使用している観葉植物を買う
初めて観葉植物を買う方は、すでにゼオライトを使用している観葉植物を買うと良いでしょう。自分でゼオライトを混ぜる必要や敷き詰める必要がないため簡単に観葉植物を育てることができます。商品ページやラベルを確認してゼオライトが使用されているかを確認することができます。後ほど、ゼオライトを使用したハイドロカルチャー仕様の観葉植物をいくつか紹介します。
カインズなどのホームセンターで購入する
カインズなどの
ホームセンターでゼオライトが販売されていることがあります。特に園芸コーナーの土が並べられている棚に置かれていることが多いため買い物の際にチェックしておきましょう。また、土や資材としてではなく、ハイドロカルチャー用の資材としても販売されていることがあるためハイドロカルチャー用品の棚も確認しておくと良いでしょう。 ホームセンターの店舗によってはゼオライトの取り扱いがないこともあるため、他店舗からのお取り寄せや各ホームセンターのインターネットショップの使用も検討すると良いでしょう。
ダイソーなどの100均で購入する
カインズなどといったホームセンターでなくても、ダイソーなどの
100均ショップでもゼオライトを購入することができます。特に少しの量を使いたい時や、お試しで使ってみたい時には100均で購入すると余らせることがなく便利です。しかし、店舗によっては取り扱いがない場合があるため、できるかぎり園芸コーナーがある店舗で探すと良いでしょう。
ゼオライトの再利用方法と捨て方
一度利用したゼオライトはどのように処分することができるのでしょうか。また、捨て方だけでなく一度園芸資材として使い終わったゼオライトを再利用して有効活用する方法についても解説していきます。
【再利用方法】水槽内の水をゼオライトで濾過させる
メダカや熱帯魚を飼育している方は水槽の水をろ過するためにゼオライトを再利用することができます。
床砂として利用することができる他、フィルターのろ過材として利用することもできます。ゼオライトの形が崩れだしたら交換の合図となるためこまめに確認しておきましょう。
【捨て方】可燃ゴミとして捨ててOK
ゼオライトは可燃ごみとして捨てても良い園芸資材です。捨て方としては、燃えるゴミの日にほかのゴミと同じように処分しましょう。しかし、
自治体によってはゼオライトの扱いが異なる可能性があるためゼオライトの処分方法についてお問い合わせをするようにしてください。
ゼオライトを使用したおすすめ観葉植物
ゼオライトを使用し、長く簡単に育てやすいおすすめの観葉植物を紹介していきます。これらの観葉植物にはすべてゼオライトが使用されており、初めて観葉植物を育てる方でも安心してガーデニングを始めることができますよ。今回は特に育てやすい3種類を紹介します。
パキラ
パキラは非常に生命力が強く、栽培も容易であるため昔から観葉植物として高い人気を持っています。見た目は手乗りサイズの小さな木のようで、手のひらを広げたような葉が特徴的な観葉植物です。幅広い環境で育てることができ、耐陰性もあるため室内でも元気に育てることができます。ハイドロカルチャーであるため、虫やカビなどのトラブルも少なくおすすめの観葉植物です。
商品名 |
東京寿園 パキラ 土を使わない 観葉植物 単品 おしゃれ 本物 インテリア ゼオライト ハイドロカルチャー 水耕栽培 |
価格 |
2,680円 |
特徴 |
ハイドロカルチャー仕様の観葉植物です。 |
ガジュマル
ガジュマルは日本の沖縄などの亜熱帯地域が原産の観葉植物です。そのため寒さには少し弱いという特徴があります。しかし暖房器具を使用し、人が快適に過ごすことができるリビングなどで十分に冬を越すことができるため育てやすい観葉植物として有名です。太くがっしりとした幹や、キジムナーの伝説など様々な要因で人気が高く、日本中で栽培されています。
商品名 |
東京寿園 ガジュマル 土を使わない 観葉植物 単品 おしゃれ 本物 インテリア ゼオライト ハイドロカルチャー 多幸の木 水耕栽培 |
価格 |
2,680円 |
特徴 |
ハイドロカルチャー仕様の観葉植物です。 |
テーブルヤシ
エキゾチックな見た目で南国気分を感じられる観葉植物です。ダイソーなどの100均でも見かけることがあるほど人気が高いことで知られています。テーブルヤシという名前の通り、成長は比較的緩やかでテーブルの上における程度のサイズを長く楽しむことができます。棚の上や机の上など少しの空きスペースがあるところで育てることができるインテリア性の高い観葉植物です。
商品名 |
東京寿園 テーブルヤシ 土を使わない 観葉植物 単品 おしゃれ 本物 インテリア ゼオライト ハイドロカルチャー 水耕栽培 |
価格 |
2,680円 |
特徴 |
ハイドロカルチャー仕様の観葉植物です。 |
【ちょっとした豆知識】ゼオライトが使われているのは園芸だけではない!
今回は園芸資材としてのゼオライトについて紹介しました。しかし、ゼオライトは植物の栽培以外にも様々な用途で私たちの生活に溶け込んでいます。豆知識としていくつかの例を紹介します。
浄水器の水を濾過するもの
浄水器の水をろ過するフィルターの一部にゼオライトが利用されることがあります。ゼオライトが持つイオン交換性を生かして水道水の浄化を行っている商品が多く存在しています。しかし、すべての浄水器にゼオライトが使用されているわけではなくゼオライト以外にも活性炭など別の種類のフィルターが使用されていることもあります。
観賞魚の水槽の底石
観賞魚の水槽の底石にゼオライトを混ぜ込んだものが販売されていることがあります。ゼオライトには魚が排泄するアンモニアイオンを吸着する効果を持つため水質の悪化を防ぎ、長く水を綺麗にすることができます。主にゼオライトは淡水魚用の水槽で利用されることが多いようです。
ペットや家畜などのトイレ砂
ペットや家畜のトイレ砂にもゼオライトが使用されることがあります。特に身近なものは猫砂でしょう。猫砂の中にはゼオライトが持つ匂い軽減抗効果や吸水効果を利用した商品が販売されています。もしも猫を飼っている方は猫砂のパッケージを確認してみてくださいね。
ゼオライトに関してよくある質問
ゼオライトについてよくある質問に応えていきます。疑問点や分からないことなどがある場合には確認しておきましょう。
Q,ゼオライトを使用した観葉植物の水やりなどのお世話方法を教えてください。
観葉植物の栽培方法によって水やりの方法は異なります。 ゼオライトを植え込み材として利用したハイドロカルチャーの場合、水位計や鉢の側面から観察して水が入っていないのを確認してから鉢底の1/4程度の高さまで水を注ぐようにします。完全に水がなくなるのを待たないで水を与えてしまうと根が酸欠状態となるため避けるようにしてください。 ゼオライトを混ぜ込んだ土に植えられた観葉植物や鉢底やプランターにゼオライトを敷き詰めた観葉植物の水やりは、土が乾燥したのを確認してから鉢底から水が流れるまでたっぷりと水を与えます。この時、鉢底皿に溜まった水は必ず捨てるようにしましょう。
Q,ゼオライトの代用できるものはありますか?
根腐れ防止効果を期待できるものはいくつか存在します。 主にハイドロカルチャーに使われる園芸資材の中にはゼオライトのように根腐れ防止効果を持つものが存在します。例えば、イオン交換樹脂材は植物の老廃物を分解することで根腐れを防止する効果があります。また、肥料のように栄養分を持つ商品もあるため同じようにチェックしておくと良いでしょう。 水はけをよくするために用土に混ぜ込む場合、赤玉土や軽石が代用品として利用できます。赤玉土はゼオライトと同じように多孔質の天然土で、水はけをよくするために用土に混ぜ込んで使用することが多い園芸資材です。phも弱酸性で、ゼオライトと似た性質を持ちます。軽石は鉢底に敷き詰めることで排水性を向上させることができます。
Q,ゼオライトとパーライトの違いはなんですか?
構成成分に大きな違いがあります。 ゼオライトはアルミノケイ塩酸と呼ばれる物質で、ケイ素やアルミニウム、酸素といった成分を含んだ園芸資材です。一方、パーライトはガラス質の天然火山岩を加熱処理したもので二酸化ケイ素や酸化アルミニウムなどの岩石に多く含まれる成分で構成されています。パーライトは主に水はけをよくするための園芸資材として利用され、ゼオライトは水はけをよくする以外にも根腐れ防止剤として利用されることもある園芸資材です。
ゼオライトって園芸向け?特徴やおすすめの使い方を徹底解説のまとめ
今回はゼオライトについて解説しました。あまり聞きなじみのない園芸資材でも、意外と猫砂や観賞魚の底砂、浄水器などにも利用されている資材です。是非、ガーデニングにも取り入れて観葉植物を元気に育ててみましょう。 この記事のポイントは、
- ゼオライトには水はけを浴したり、根腐れを防止したりする効果がある。
- ゼオライトには様々な使い方があり、幅広い効果が期待できる。
- ゼオライトは安全性が高く、園芸資材以外にも幅広く使われている。
です。 特に最近人気が高まりつつあるハイドロカルチャーではゼオライトが高い確率で使用されています。また、ハイドロカルチャーだけでなく土栽培の観葉植物にもゼオライトは使用することができるため見かけたときにはぜひ購入してみてくださいね。 最後になりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園では観葉植物や胡蝶蘭を主とした、園芸関係の記事を幅広く掲載しています。ガーデニングに役に立つこと間違いなしのメディアとなっているためほかに記事も確認してみてくださいね。