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秋から冬にかけて黄色い花を咲かせるツワブキ。多くの植物が厳しい冬をやり過ごすために葉を落とす時期にきれいな花を咲かせるツワブキには、厳しい環境でもしっかりと生きる姿にちなんだ花言葉があります。そんな花言葉から、厳しい環境に立ち向かう人へ、応援の気持ちを込めてプレゼントされることの多いツワブキですが、花言葉を正確に知っている方は少ないのではないでしょうか。 この記事では、
- ツワブキという植物の特徴
- ツワブキの花言葉とは
- 怖い意味が心配?花言葉の由来を知ろう
- 花言葉にあった贈り物のシーンとは
- ツワブキを元気に育てる方法
ツワブキってどんな植物なの?
まずは、ツワブキという植物の特徴について解説します。日本では古くから観賞用の植物として愛されてきたツワブキとはどんな植物なのでしょうか。東アジアが原産地であるヒキク科の植物
ツワブキは、キク科ツワブキ属に属する常緑多年草です。ツヤのある濃いグリーンの葉っぱを一年中茂らせ、多くは黄色い花を咲かせます。ツワブキの原産地は、日本をはじめ朝鮮半島、中国などです。主に海岸沿いの崖や岩などに自生していますが、海岸の近くだけではなく低地や山地の日陰でも多く見られます。観賞用として日本庭園や公園でも栽培されているため、見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。同じキク科のふきと似たかたちの葉っぱを持ちますが、潮風に耐えるため葉っぱにツヤがあるのが特徴です。秋から冬の季節に黄色いや白、オレンジの花を咲かす
ツワブキは秋から冬の季節、10月から12月に花を咲かせます。緑が少なくなる季節に濃いグリーンの葉っぱを茂らせるだけではなく、美しい花を咲かせることから観賞用に人気のある植物です。よく見かける黄色の花のほかにも、白色の花やオレンジ色の花を咲かせる種類もあります。また、花持ちがよく、花が咲いてから比較的な長い期間にわたって楽しむことができます。ハスのように丸い艶のある葉っぱを生やす
ツワブキには「ツヤブキ」という別名があります。また、ツワブキの名前は、ツヤのあるふきから転じたという説があります。別名や名前の由来にもあるとおり、それだけ葉っぱのツヤに特徴がある植物です。葉っぱの形は丸くてふきとそっくりですが、ハスのように葉っぱに艶(ツヤ)があるため見分けることができます。漢字の名前「石蕗」=岩場に自生し姿がフキに似ているため
ツワブキは漢字で「石蕗」と表記します。フキは漢字で「蕗」と書きますが、ツワブキの姿かたちは同じキク科のフキとそっくりです。フキに似た植物が岩場に自生している姿は、まさに「石蕗」ですね。ツワブキにはどんな種類の花言葉があるの?
ここでは、ツワブキの花言葉について詳しく解説します。厳しい季節でもグリーンの葉っぱを茂らせて美しい花を咲かせるツワブキには、どんな花言葉があるのでしょうか。そもそも、花言葉とは?
花言葉は簡単にいうと、「その植物の姿から付けられる言葉」のことを言います。例えば、ハート型の葉っぱをしている植物は愛や恋に関する花言葉があったり、鋭く尖った葉っぱを持つ植物は向上心ややる気などに関する花言葉がつけられることがあります。またその花言葉は、特に贈り物をする際に参考にされることが多いです。ツワブキには諦めない姿勢の花言葉がある
ツワブキの花言葉は「謙譲」「謙遜」「愛よ甦れ」「先を見通す力」「困難に負けない」です。多くの植物が冬に備えて葉を落とす季節に、ツヤのある葉っぱを茂らせるだけではなく美しい花まで咲かせるツワブキには、困難な状況でも諦めない姿勢を表す花言葉があります。【謙譲】
人を立てて自分はでしゃばらない。日本では古くから謙譲は美徳であると考えられています。多くの花が咲き誇る春や夏の季節にはジッと控えていて、花の少なくなる季節を待って美しい花を咲かせるツワブキらしい花言葉ですね。ツワブキは古くから日本の多くの地域で自生して観賞用として愛されてきた植物ですから、日本ならではの美意識や日本人としての美徳ととてもよく馴染みます。【謙遜】
控えめでつつましやかな振る舞い。謙遜も謙譲と同じく美徳のひとつとされています。ツヤのあるしっとりとしたツワブキの葉っぱからは落ち着いた大人の雰囲気が漂いますが、ツヤのある葉は厳しい潮風に耐える力も併せ持っています。実力がありしっかりと自分を持っている方が、驕り高ぶらずに控えめでつつましやかな振る舞いをするのは好ましいものです。一方で、実力が不足していて自分に自信を持てないような状況では、謙遜してもうまくいかないことが多いでしょう。そのような場合には、まずはしっかりと実力を身につけることが大切です。【愛よ甦れ】
一度は勢いを失った愛を再びよみがえらせる、という意味の花言葉「愛よ甦れ」。家族や恋人との関係において、忙しい日常の中で愛情が薄れてしまう、あるいは家族愛に変わっていくことがあります。ツワブキの花言葉はそんな環境を変えて、近しい人との愛情をふたたび甦らせたい方に適しています。似たような花言葉としてクワズイモの「復縁」がありますが「復縁」が一度離れてしまった縁をふたたび結び直すのに対して、ツワブキの「愛よ甦れ」は一時期の盛り上がりを失ってしまった愛をふたたび甦らせるという意味の花言葉です。結婚してから時間が経つとどんな仲良し夫婦でも、恋愛感情から家族愛に成熟していくものです。とはいえ、もっと愛情を感じて暮らしたいという方はツワブキをリビングに飾ってみるとよいかもしれませんね。【先を見通す能力】
色とりどりの花が咲き乱れる季節を避けて、秋から冬に花を咲かせるツワブキ。考えようによっては、先を見通す能力を持っている、と言えます。目先の結果に左右されずに、将来的に大きな成果を上げたい方にはおすすめの花言葉です。やみくもに頑張っても報われないことがあります。大きな成果を出すためには、できるだけ未来のビジョンをくっきりと描いて、そのビジョンの実現に向けて着実に努力を続けていくことが大切です。【困難に負けない】
秋から冬にかけて、厳しい環境の中でも美しい花を咲かせるツワブキの姿から、困難に負けない、という花言葉があります。困難に立ち向かい、何かを得ようとしている人におすすめの花言葉です。困難なことに挑んでいる人にツワブキをプレゼントしても良いでしょう。ツワブキには「先を見通す能力」という花言葉もありますから、将来を見据えた上でしっかりと努力を重ねていきましょう。目標が曖昧なままがんばり続けても、うまくいかないことは多いものです。花色別の花言葉はない
ツワブキには、よく見かける黄色の花のほかに、白やオレンジ色の花があります。植物の種類によっては花の色によって違う花言葉を持っていますが、ツワブキは花の色によって花言葉に違いはありません。そのため、ツワブキの色を選ぶときには、好みの色を選ぶことができます。怖い意味はある?ツワブキの花言葉の由来を知ろう
植物をプレゼントするときには、その植物が相手にとって失礼な花言葉の由来を持っていないか気になります。ここでは、ツワブキの花言葉の由来について解説します。怖い意味合いの花言葉の由来はない
植物によっては、いくつかある花言葉のなかに怖い意味の花言葉が含まれていることがあります。特に、黄色い花を咲かせる植物には、黄色のイメージのとおり明るく元気な印象を与える花言葉のほかに、ネガティブな花言葉をもっていることが多いのです。しかし、ツワブキの花言葉には怖い意味は含まれていませんから、大切な人に安心して贈り物をすることができます。「黄色い花を咲かせる植物をプレゼントしたいけれども、ネガティブな花言葉はイヤ」という方にも、ツワブキはおすすめできます。【謙譲】【謙遜】日本的な落ち着きを感じさせる花姿に由来
ツワブキの花言葉の「謙譲」と「謙遜」。いずれも古くから日本人の美徳とされている言葉です。濃い色のグリーンにしっとりとしたツヤのある葉っぱ、つつましやかで美しい黄色の花は日本的な落ち着きを感じさせます。その花姿が、日本人の美徳である「謙譲」や「謙遜」という花言葉の由来となっています。【困難に負けない】寒さの厳しい時期に開花することに由来
常緑多年草であるツワブキは濃い緑の葉っぱを一年中茂らせますが、寒さが厳しくなる秋から冬にかけて開花するという比較的珍しい植物です。「困難に負けない」という花言葉は、ツワブキが寒さの厳しい時期に開花することに由来しています。11月20日・11月30日・12月28日の誕生花
生まれた日にちなんで、1年365日それぞれに誕生花があります。誕生日には、お祝いの気持ちを表すため誕生花を贈ってみてはいかがでしょうか。ツワブキは、11月20日、11月30日、12月28日の誕生花です。同じ日を誕生花とする植物には、- 11月20日:ツワブキ、カラスウリ
- 11月30日:ツワブキ、カスミソウ、アツモリソウ
- 12月28日:ツワブキ、ザクロ
ツワブキの花言葉にあった贈り物のシーン
ここでは、ツワブキの花言葉に合った贈り物のシーンについて解説します。厳しい環境でも諦めずに花を咲かせるツワブキは、どんな場面でのプレゼントに適しているのでしょうか。冬の時期に咲くため、受験勉強を頑張っている人へ切り花を
「困難に負けない」という花言葉を持つツワブキ。受験勉強を頑張っている人へ、応援する気持ちを込めて贈ってみるのはいかがでしょうか。受験を目前に控えた10月から12月にかけて花を咲かせるため、時期も適しています。鉢植えのものはお世話するために負担をかけてしまうかもしれませんから、切り花を贈る方がよいでしょう。勉強以外にも何か頑張っている人に贈る
勉強以外でも、困難に立ち向かって何かを得ようと頑張っている人はたくさんいます。がんばっている方を応援するために、ツワブキを贈ってみるのはいかがでしょうか。困難に負けない、先を見通す能力を花言葉にもつツワブキは、先を見通して将来の成功のために、今この時に困難に負けずにがんばっている方へのプレゼントとしてぴったりです。九州の一部の地域では食べることから畑を持つ人へ
ツワブキはフキと同様に食べることができます。特に、九州の一部の地域では昔からツワブキを食べる習慣があります。ツワブキは畑で栽培することもできますから、畑を持っている人へプレゼントしてもいいかもしれません。贈る際は、相手の迷惑にならないように十分注意する
プレゼントすべてに言えることですが、とても喜んでくれる方がいる一方で、そうでもない方もいます。植物の場合は育てる手間も必要となりますから、贈る際には相手の迷惑にならないように十分注意しましょう。飾るためのスペースも必要になりますから、事前に相手に「ツワブキを飾るためのスペースを確保できるか」を確認してから贈ると安心です。ツワブキの花が終わったらどうしたらいいの?ツワブキの育て方
ここでは、ツワブキの育て方について解説します。ツワブキの花が終わった後も元気に育てるためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。株が弱るため、しおれた花は茎ごと切り取る
花を咲かせて種を残すためには、たくさんの栄養を必要とします。しおれた花をそのまま放っておくと株が弱ってしまうため、花が終わってしおれてきたら茎ごと切り取るようにします。清潔な刃物を使って切り取ることがポイントで、刃物が汚れていると切り口から病原菌やカビが発生するおそれがあります。鉢植えの場合、土が乾いたらたっぷりと水を与える
鉢植えの場合には、土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えることが基本です。水やりには水分を与える以外にも、土の中の空気を入れ替えるという役割もありますから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。なお、地植えの場合には、土がカラカラに乾燥している場合に水を与えれば十分です。根詰まり防止のために植え替えを1〜2年に1度する
ツワブキも植物ですから、少しずつ成長します。土の中は目で見えませんが、土の中で根が伸びて、そのうち植木鉢に根が回っていっぱいになる「根詰まり」の状態になってしまいます。根詰まりの状態になると、根から水分や栄養を吸収できなくなりツワブキの生育に悪い影響を与えます。根詰まりを防止するためには、1〜2年に一度ひと回り大きい鉢に植え替えします。植え替え回数を減らすために大きいサイズの植木鉢を選んだ場合、根から吸収しきれない水分が原因で根が腐ってしまう恐れがありますから、ひと回り大きいサイズに留めておきましょう。剪定は特に必要ない
ツワブキの草丈は30cmから40cm程度で、あまり大きくなりませんから剪定は特に必要ありません。地植えである場合は追肥や植え替えの必要はほとんどない
ツワブキはもともと日本で自生している植物ですから、地植えの場合にはほとんど手間がかかりません。基本的には、追肥や植え替えの必要もありません。風水的に玄関に黄色があると縁起がいい
風水において植物は良い運気をもたらすとされており、室内に植物を飾ることで運気アップが期待できる縁起がいいものです。中でも玄関はすべての運気の出入り口ですから、風水において重要な場所とされています。玄関には陽のイメージをもつ明るい色のアイテムを配置することで運気が上がると言われていますから、黄色の花を咲かせるツワブキを玄関に飾るとさらに縁起がいいでしょう。【まとめ】ツワブキの花言葉とは?花言葉の由来や贈り物のシーンまで徹底解説!
ここまで、ツワブキの花言葉とその由来から、花言葉に合った贈り物のシーン、ツワブキを元気に育てるための方法まで詳しく解説してきましたがいかがだったでしょうか。 この記事のポイントは、- ツワブキは日本など東アジアを原産地とし、秋から冬にかけて美しい花を咲かせる
- ツワブキの花言葉は「謙譲」「謙遜」「愛よ甦れ」「先を見通す能力」「困難に負けない」
- ツワブキの花言葉に怖い意味はなく、贈り物としても適している
- 受験勉強などでがんばっている人への贈り物のシーンに、ツワブキの花言葉は合う
- ちょっとしたコツをおさえれば、花が終わった後もツワブキを元気に育てることができる