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フタリシズカという花をご存知でしょうか?お花屋さんに並ぶことはあまりない花なので、名前を聞いたのも初めてという人が多いと思います。この記事にたどり着いた人の中には、「名前は聞いたことがあるけど見たことはない」という人もいるかもしれませんね。 とても珍しい名前の花ですが、どんな特徴があり、どのような花言葉があるのか気になりませんか?フタリシズカという可愛らしい名前なのでプレゼントにぴったりな気もしますが、花言葉の意味を知らずに贈り逆効果になってしまっては大変です。 そこで、この記事では
- フタリシズカとはどんな植物なのか
- フタリシズカの花言葉
- フタリシズカの花言葉の由来
- フタリシズカの花言葉にあった贈り物のシーン
- 花言葉の意味を込めたフタリシズカの贈り物の体験談
フタリシズカ(二人静)ってどんな植物なの?
フタリシズカは、主に小高い丘や林の中に自生する植物です。地面に根を張る植物ではなく、30cmほどの茎の先に小さな花を咲かせます。4枚の葉が十字状に広がっていて、中心部から2本の花穂が伸びている特徴的な見た目です。花穂の本数は基本2本ですが、1本しかないものや3本以上ついているものもあります。日本が原産地であるセンリョウ科の植物
フタリシズカの原産地は日本で、北海道から九州までの広い地域で自生しています。海外では中国をはじめ朝鮮半島でも見ることができる、センリョウ科チャラン属の多年草です。直射日光に弱く、強い陽ざしを浴びると葉焼けを起こしてしまうため、乾燥が少ない半日陰の適湿地に群生して咲いています。4〜6月の時期に白い花を咲かす
フタリシズカが花を咲かせる時期は、4月~6月です。粒状の小さな花には花弁とガクがなく、2~6cmの穂先に十数輪がまとまって咲きます。派手さはなく可愛らしい花ですが、毒をもっているため鹿にも食べられません。能楽「二人静」が名前の由来
フタリシズカは、能楽の「二人静」という演目に名前の由来があります。源義経の側室だった静御前は亡くなった後に亡霊となり、吉野山で若菜摘みをしていた女の前に現れました。「義経を弔うようにと神官に伝えてほしい。もしこの話を疑われたときは、乗り移って証拠を見せる」と言われた菜摘女は神官のもとへ行き、この出来事を伝えます。それを聞いた神官は菜摘女の話を疑い、信じません。すると静御前の亡霊は菜摘女に乗り移り、神官の前で舞を踊り始めたのです。静御前が2人いるように見えたので二人静という名前が生まれ、花穂を2本咲かせる姿がよく似ていることからフタリシズカの名前がついたのです。別名「サオトメバナ(早乙女花)」とも呼ばれる
田植えの時期に花が咲くことから、サオトメバナという別名がついています。サオトメという名前はどこから来たの?と、思いますよね。田植えをする女性のことを早乙女と呼ぶことから、サオトメバナの名前がついています。フタリシズカの花言葉とは?花言葉の詳細も解説!
フタリシズカには静御前の名前が入っているということはわかりましたが、どのような花言葉があるのでしょうか?同じセンリョウ科にはフタリシズカとよく似た名前のヒトリシズカという花がありますが、花言葉の意味も少し違うようです。花言葉を知れば、フタリシズカの花がもっと好きになりますよ。そもそも花言葉とは?
花言葉が生まれたのは、17世紀ごろのトルコでした。誰かに気持ちを伝えるときに文字や言葉を使わず、花が持つ色や香りなどの特徴に基づき意味を込め思いを託していたのが花言葉のはじまりです。日本に伝わってきたのは19世紀の明治初期といわれているので、ずいぶん後になってからということになります。昔から花言葉とともに花を贈る習慣があったなんて、とても素敵ですよね。フタリシズカには愛情を感じる花言葉がある
フタリシズカには、亡くなった後の静御前の愛情を感じる花言葉がついています。似た名前のヒトリシズカには「隠された美」「愛にこたえて」という生前の静御前の愛情を感じる花言葉がありますが、フタリシズカにはどのような花言葉があるのでしょうか。【静御前の面影】
静御前は義経への愛情がとても深く、敵である頼朝に捕らえられ何か踊るよう命じられた時でさえも頼経を慕った舞を踊り、頼朝を激怒させたという話があります。静御前には、敵地であっても義経を慕い愛を貫く芯の強さがありました。亡霊に乗り移られた菜摘女の姿には静御前の面影があり、亡くなっても深く義経を愛して舞を踊った様子を表しています。【いつまでも一緒に】
フタリシズカの花穂は2本が寄り添うように咲くため、その姿から「いつまでも一緒に」という花言葉がつきました。本当は愛する義経といつまで一緒にいたかったという静御前の願いともとれるので、少し切ない気持ちにもなりますね。フタリシズカに色別の花言葉はない
フタリシズカが咲かせる花は白のみです。日本の伝統色に「二人静」と呼ばれる暗い赤紫色がありますが、これは静御前が着ていた衣装の色を指しています。白以外の花は咲かないので、色別の花言葉もありません。怖い意味はある?フタリシズカの花言葉の由来
フタリシズカの花言葉は深い愛情を感じるものでしたが、亡霊となった静御前が菜摘女に乗り移ったという話は少し怖い気がします。花言葉の由来には怖い意味もあるのでしょうか?フタリシズカに怖い由来はない
フタリシズカの花言葉には怖い意味はなく、そのような由来もありません。静御前が亡霊になって現れたという話から怖い由来があるのでは?と思われてしまうようですが、義経を弔ってほしいといって現れただけで、誰かを呪ったなどという怖い話ではありませんでした。花穂が2本寄り添っている姿に由来
フタリシズカは2本の花穂が寄り添って咲いています。静御前が乗り移った菜摘女が躍る姿と、寄り添うように踊る影のような亡霊の姿は静御前が2人いるように見えたそうです。この様子がフタリシズカの花穂によく似ていることから、花言葉の由来が生まれました。愛する義経といつまでも一緒にいたかったという静御前の叶わぬ願いから、2本の花となったようにも見えます。3月15日・5月26日・5月30日の誕生花
フタリシズカは、3月15日・5月26日・5月30日の誕生花です。家族や友人に誕生日の人がいたら、プレゼントとして贈ってみてはいかがでしょうか。フタリシズカの花言葉にあった贈り物のシーン
フタリシズカには悪い花言葉がないので、贈り物にも向いています。花言葉にあった贈り物のシーンをまとめたので、プレゼントを考えている人は参考にしてくださいね。芯がしっかりとしている友人へのお祝い事に
フタリシズカの由来となった静御前のように、芯がしっかりしている友人へのお祝い事で贈るのはいかがでしょうか。友人のあなたから花言葉の由来とともにフタリシズカをもらったら、きっと喜んでくれると思いますよ。愛情を伝えたいタイミングに
フタリシズカという名前だけでも十分素敵ですが、「いつも一緒に」という花言葉を添えたら、もっとロマンチックになるのではないでしょうか。告白やプロポーズ・記念日のタイミングで、いつも一緒にいたいという気持ちを込めてプレゼントすれば、きっと思いが伝わりますよ。長く付き合いたい取引先への贈り物に
フタリシズカはビジネスシーンでの贈り物にもピッタリです。これから長くお付き合いしていきたい取引先へ、日頃の感謝や一緒に頑張っていきましょうという意味を込めて贈るのも良いですね。花言葉の意味を込めたフタリシズカの贈り物の体験談
フタリシズカの花言葉にあった贈り物のシーンをご紹介してきましたが、参考になりましたでしょうか?ここからは、実際にフタリシズカを贈り物としてプレゼントした人の体験談をご覧ください。誰かに送ろうと考えている人は、イメージしながら読んでみてくださいね。芯がしっかりとしている上司への贈り物に
まずは、芯がしっかりとしている上司への贈り物にフタリシズカを選んだ人の体験談です。私は新人の頃からお世話になっている会社の先輩が昇進したときに、お祝いとしてフタリシズカをプレゼントしました。いつも自分の目標に向かって努力している姿がとてもかっこよく、芯がしっかりしていてブレない先輩にピッタリの花です。とても喜んでくれたので、選んで良かったなと思いました。
目標に向かって努力を続ける姿から、芯がしっかりした人だということが伝わってきますよね。立場が変わっても自分の信念を曲げない芯の強さがある人には、フタリシズカがピッタリです。
転職することが決まった上司へ、お世話になった感謝を込めてフタリシズカを贈りました。 芯がしっかりした人なのでこの花を選んだのですが、ハイキングや登山が好きな人でフタリシズカを知っていたので、とても喜んでくれました。
場所が変わっても強い気持ちを持ち続けるという意味で、転職する上司への贈り物としてフタリシズカは最適なプレゼントといえます。ハイキングなどが趣味の人であれば自生しているフタリシズカを見る機会は多く、花言葉を知っている人もいるので、きっと喜んでくれるでしょう。
長く付き合いのある取引先への贈り物に
次にご紹介するのは、長く付き合いがある取引先への贈り物にフタリシズカを選んだ人の体験談です。意外なことに、フタリシズカはビジネスシーンでの贈り物にも選ばれています。開業当時から長い間お付き合いさせていただいている取引先へ、日頃の感謝の気持ちを込めてフタリシズカを贈りました。見たことがない花というところから話がはずみ、「いつまでも一緒に」という花言葉があることを説明すると、「こちらこそ、これからもよろしく」と喜んでいただけたので、贈り物に選んで良かったです。
長いお付き合いになると贈り物がパターン化してしまったり、目新しい贈り物が見つからないなんてこともありますよね。この先も良いお付き合いを続けていきたい取引先へ何かの節目でフタリシズカを贈れば、より一層良い関係を築けることでしょう。
昔からお世話になっている取引先へご挨拶に伺ったときに、フタリシズカを贈りました。派手な花ではありませんが「いつまでも一緒に」という素敵な花言葉があるので、気持ちが伝わり喜んでいただけました。
フタリシズカは白く小さいため派手さや華やかさはありませんが、その分選んだ理由が伝わりやすく喜んでもらえます。長くお付き合いをしている取引先へのプレゼントとして選ばれるのも納得ですね。
誕生花がフタリシズカである友人への誕生日プレゼントに
最後に、誕生花がフタリシズカである友人へプレゼントした人の体験談をご紹介します。 3月15日・5月26日・5月30日が誕生日の友人がいる方は必見です!友人の誕生日に、誕生花を調べてフタリシズカをプレゼントしました。初めて見る花だと言うので花言葉を教え誕生花だということを伝えたら、自分の誕生花とは知らなかったととても喜んでくれました。
自分の誕生花を知らない人は意外と多く、誕生花というものがあること自体相手が知らないこともあります。だからこそ、誕生花がどんな花なのか調べてプレゼントしてくれた気持ちが喜ばれたのでしょう。
花が好きな友人に、誕生花のフタリシズカをプレゼントしました。3月15日の誕生花にはワスレナグサもあるのですが、「いつまでも一緒に」という花言葉に惹かれ、これからも仲良くしてねという意味を込めて選びました。フタリシズカが誕生花とは知らなかったそうですが、とても感激して喜んでくれたのでプレゼントして良かったです。
誕生花はひとつの花だけではないので、特に仲の良い友人へ贈るのであればフタリシズカをおすすめします。花言葉も添えてプレゼントしたら、きっと絆が深まりますよ。
【まとめ】フタリシズカの花言葉とは?由来や贈り物のシーン、体験談を紹介!
ここまでフタリシズカについて解説してきましたが、いかがでしたか?フタリシズカを初めて知った人は花の名前や花言葉の由来に深い意味があると知り、実際に咲いている様子を見たくなったのではないでしょうか。贈り物にフタリシズカを選んでも良いものかと迷っていた人は、花言葉や贈り物にあったシーンがわかり安心できたことと思います。 この記事のポイントは、以下の通りです。- フタリシズカとは、日本に自生している多年草で、2本の花穂に小さな白い花を咲かせる植物
- フタリシズカの花言葉は「静御前の面影」と「いつまでも一緒に」
- フタリシズカの名前の由来は能楽の演目「二人静」
- フタリシズカの花言葉の由来は、源義経の側室・静御前の霊が乗り移った菜摘女と、影になって現れた静御前の姿がとても似ていたこととされている
- 芯がしっかりとした人や、いつまでも一緒にいたい人へ贈るのがおすすめ