アンスリウムの株分けの方法!適した時期からその後のケア方法まで

アンスリウムの株分けの方法!適した時期からその後のケア方法まで
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目次

観葉植物では珍しい、真っ赤な花が咲くアンスリウムという品種をご存知でしょうか。このアンスリウムは丈夫な品種でもあるので、初心者の方にもおすすめの植物なんです。ただ、育てていくとやがて大きくなっていきます。大きくなると株分けをして適切な大きさにしてあげる必要が出てきます。ですが、株分けといってもどんなことをすればよいのでしょうか。 この記事では、
  • まず株分けとはどんな作業?
  • いつどんなタイミングで株分けしたら良い?
  • 株分けするために必要な道具とは?
  • 一番重要な株分けの手順は?
  • 株分けを成功させるためのコツ
  • 株分けした後も重要!管理方法をご紹介
  • アンスリウムの基本の育て方
  • 株分け以外にもアンスリウムを増やすことはできる?
  • アンスリウムのおすすめ品種5種
以上の内容をご紹介していきます。 この記事を読めば、アンスリウムの株分け方法を学ぶことができます。ぜひ最後までお読みください。

観葉植物のアンスリウムは株分けに向いてる?

観葉植物のアンスリウムは株分けに向いてる?
アンスリウムは美しい観葉植物の一つで、その鮮やかな葉と独特の形状は多くの人々を魅了しています。株分けは植物が成長する過程で、親株から新しい株を分けて育てる方法です。アンスリウムの場合、健康で成熟した親株から新しい苗を分けることで、一つの親株から複数の魅力的な植物を育てることができます。

そもそも株分けとは

株分けとは、植物を成長している株ごとに分けて、それぞれを新しい植物として育てる方法です。この手法は、植物の繁殖や増殖を行うために用いられます。一つの親株から複数の個体を得ることができるため、効果的な繁殖方法として広く利用されています。一般的な手順としては、成熟した親株を根元から分け、それぞれの部分を個別の鉢や場所に植え付けます。これによって、各々の分けた部分が新たな根や葉を成長させ、独立した植物として成長することが可能となります。

アンスリウムの特性上、株分けが最適な方法

アンスリウムはその特有の特性から、株分けが最適な繁殖方法と言えます。アンスリウムは美しい鮮やかな葉と独特の形状を持つ観葉植物であり、その魅力を多くの人々が楽しんでいます。アンスリウムは特性上、株分けは成果を上げやすく、楽しみながら新たな植物を育てる方法として最適な方法です。

初心者でも簡単にアンスリウムを増やすことができる

アンスリウムの株分けは比較的簡単の増やすことができます。難易度としても容易なので、この記事でご紹介する手順を守れば、成功率も高まります。インテリアとしてもおすすめなアンスリウムを増やすことができるので、ぜひ参考にしてください。

アンスリウムの株分けのサイン

アンスリウムの株分けのサイン
アンスリウムの株分けが適切なタイミングかどうかを知るためには、いくつかのサインを注意深く観察することが大切です。観葉植物であるアンスリウムは、成長や健康状態によって株分けが望ましい時期を示しています。サインを総合的に考慮して、アンスリウムの株分けのタイミングを判断しましょう。

株の安定感がなく傾いている

アンスリウムの育て方において、株の安定感がなく傾いてしまうことは時折見られる現象です。このような状況が生じる場合、株分けを検討するタイミングを考えることが重要です。アンスリウムは美しい葉と独特の形状で人気のある観葉植物ですが、株が傾くことは成長状態や環境に関連して発生することがあります。

主茎が2本に分かれている

主茎が2本に分かれている場合、株分けを検討するタイミングを考えましょう。アンスリウムは美しい葉と独特の形状で愛される観葉植物ですが、時折主茎が2本に分岐することがあります。このような分岐は、成長状態や環境の変化によるものであり、株分けの可能性を示唆しています。

アンスリウムの株分けに適した時期はいつ?

アンスリウムの株分けに適した時期はいつ?
アンスリウムの株分けを行う適した時期は、成長の活発な時期である春から初夏にかけてです。アンスリウムは美しい葉と独特の形状を持つ観葉植物であり、株分けは健康な成長と美しい外観を保つための重要な手段となります。

生育期間の5月〜7月が適期になる

アンスリウムの株分けにおいて、最適な時期は生育期間の5月から7月にかけてです。5月から7月にかけては、アンスリウムの生育が活発な時期です。この季節には、温度と湿度が安定しており、植物は新しい葉を展開し、根もしっかりと成長します。株分けをこの時期に行うことで、新しい株が迅速に根付き、健全な成長を遂げることが期待できます。

寒い時期に株分けすると、株が弱ってしまうので避ける

寒い時期に株分けを行うと、植物の成長に必要な温度と湿度が不足する可能性があります。低温の環境では根の成長が鈍り、新しい株が根付くまでの過程が遅れてしまうことがあります。また、寒さに弱いアンスリウムは、ストレスを受けて病気や虫害に対する抵抗力が低下することがあります。

アンスリウムの株分けに必要なもの

アンスリウムの株分けに必要なもの
アンスリウムの株分けを行う際には、いくつかの必要なものがあります。株分けは新しい株を育てるための重要なステップであり、以下のアイテムを用意することで成功への準備が整います。

鉢のサイズは新しい株の根がしっかりと広がり、成長するためのスペースを提供できる大きさであることが重要です。小さすぎず大きすぎず、新しい株に適切な環境を提供できるサイズを選びましょう。鉢の底には排水孔があり、余分な水が流れ出るような構造が必要です。アンスリウムは水を好みますが、過剰な水は根腐れの原因となります。良好な排水性を持つ鉢を選びましょう。

鉢底ネット

鉢底ネットを敷くことで、鉢の底に排水孔がある場合でも土壌が排水孔を塞ぐのを防ぐことができます。これにより、余分な水が鉢内に滞留するリスクを軽減し、根腐れや病気の予防に寄与します。鉢底ネットが土壌と排水孔の間に敷かれることで、根が通気性のある環境で成長できるよう促進します。根が健康な状態で成長するためには、適切な通気性が不可欠です。

鉢底石

鉢底石を鉢の底に配置することで、土壌が排水孔を塞ぐのを防ぎます。これにより余分な水が鉢内に滞留することを軽減し、アンスリウムの根が適切な湿度状態を保ちながらも過剰な水分に晒されないようにします。鉢底石が排水孔と土壌の間に配置されることで、根が必要な通気性を確保することができます。通気性の高い環境は根の健康な成長に重要であり、鉢底石はその一環として役立ちます。

用土

用土は排水性が良いことが重要です。アンスリウムは過剰な水分を嫌うため、排水が良好で水が溜まりにくい土壌を選びましょう。排水性が悪いと根腐れや病気のリスクが高まります。また、通気性のある用土を選びましょう。根が十分な酸素を得るためには、土壌内での通気性が必要です。通気性が高い用土は根の健康を保つ役割を担います。 用土は適度な保水能力を持つことが望ましいです。アンスリウムは湿度を好む植物ですが、過剰な水分は避ける必要があります。適切な保水能力を持つ用土を選ぶことで、根に必要な水分を適切に供給できます。

園芸用の清潔なハサミ

清潔なハサミを使用することで、株分けや剪定時清潔なハサミは病原菌の感染を防ぐために重要です。感染が広がるリスクを減少させ、アンスリウムの病気に対する耐性を高めることができます。切り口がきれいになります。きれいな切り口は傷ついた部分を最小限に抑え、アンスリウムの健康な再生を促します。鋭い清潔なハサミを使用することで、作業が効率的に行えます。正確な切り込みが行えるため、アンスリウムの株分けや剪定がスムーズに進むでしょう。

割り箸

割り箸の端を使って、土や株に切り込みを作ることができます。これにより、株分けや挿し木の際に適切な場所に切り込みを入れることができます。割り箸を使って植物の茎や葉を整理することができます。枝や葉を支えたり整えたりする際に重宝します。

ジョウロ

ジョウロを使うことで、均一な水やりが可能です。アンスリウムは過剰な水分を嫌う一方で、乾燥も避ける必要があります。ジョウロを使うことで必要な水分を適切に供給し、健康的な成長を促進します。 ジョウロを使うことで、水やりのタイミングを管理しやすくなります。必要な時に適切な量の水を与えることで、アンスリウムがストレスなく成長できる環境を提供します。葉面にも水を与えることで、アンスリウムが湿度を保ちやすくなります。 ただし、直射日光が強い場所での葉面への水やりは日中避けるようにし、葉に残る水が太陽光によって焼かれることを防ぐ必要があります。

アンスリウムの株分けの仕方

アンスリウムの株分けの仕方
アンスリウムの株分けは慎重な作業が求められますが、正しい手順に従って行うことで新しい株を健康に育てることができます。以下はアンスリウムの株分けの一般的な手順です。

①:アンスリウムを鉢から抜き、古い土を手で崩し落とす

まず、鉢からアンスリウムを取り出します。根が絡まっている場合は、慎重に根をほぐしていきます。次に、取り出したアンスリウムの根を軽く水洗いし、古い土や埃を優しく取り除きます。これによってアンスリウムの根が健康な状態であることを確認し、新しい株を作るための準備を整えることができます。

②:子株の根本をつまみ、ナイフやハサミで親株から分ける

次のステップは、子株の根本をつまみ、ナイフやハサミを使って親株から分けることです。子株の根本をつまむ際には、根を傷つけないように注意深く行います。根が絡まっている場合は、指で根を軽くほぐしてからつまむことで、スムーズに分けることができます。次に、鋭いナイフやハサミを使用して、子株と親株を切り離します。切り込みを入れる際には、根や茎を傷つけないように慎重に行うことが大切です。この作業によって、子株は親株から独立し、新しい株として成長する準備が整います。

③:新しい鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石を2〜3cmの高さまで入れる

次の段階では、新しい鉢の準備を行います。まず、新しい鉢を選びます。適切なサイズの鉢を選んで、アンスリウムの成長に十分なスペースを確保します。鉢底ネットを用意し、新しい鉢の底に敷きます。鉢底ネットは排水性を確保し、余分な水が鉢内に滞留するのを防ぐ役割を果たします。次に、鉢底石を鉢の底に2〜3cmの高さまで敷きます。鉢底石は排水性を向上させ、根が過剰な水分に晒されないようにします。鉢底石が排水孔を塞ぐことを防ぐために、適切な量を均一に配置することが大切です。

④:新しい用土を鉢の1/4ほどまで入れる

新しい鉢の底に鉢底ネットと鉢底石を敷いたら、次に新しい用土を用意します。新鮮で栄養豊富な用土を選び、アンスリウムの成長に適した状態を保ちます。用土を新しい鉢に入れる際には、鉢の1/4ほどまで用土を追加します。この段階で用土を均一に広げ、軽く転圧して固めます。用土の量はアンスリウムの根が適切に広がるのを助けつつ、鉢全体のバランスを保つために重要です。用土の選択と配置はアンスリウムの健康な成長に大きな影響を与えます。

⑤:株分けしたアンスリウムを中央に置く

用意した新しい鉢の中央に、株分けしたアンスリウムを慎重に置きます。根を広げながら配置し、適切な位置で固定します。株を中央に配置することで、成長が均一に進むようになります。根が鉢内で広がりやすいように注意深くアンスリウムを配置し、周囲の用土を均一に追加していきます。根と用土の間に隙間がないように気をつけながら、鉢全体に均等に用土を追加していくことが大切です。

⑥:鉢の2〜3cm下まで土を入れ、割り箸で根本を突き根と土を馴染ませる

新しい株が鉢に配置されたら、根を覆うように新しい用土を鉢の中に入れます。用土を鉢の2〜3cm下まで均一に追加していきます。この段階で適度に用土を固め、株の安定を保つことが重要です。割り箸を使って、根本を突くようにして根と用土を馴染ませます。割り箸の先を用土に挿入し、根を優しく押さえながら土との接触を確保します。これによって根がしっかりと土に固定され、安定した成長環境が整います。

株分けを成功させるためのポイント

株分けを成功させるためのポイント
アンスリウムの株分けを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。以下に成功させるためのポイントをまとめてみました。これらのポイントを順守することで、アンスリウムの株分けを成功させることができます。

株分け作業をする前日は水やりを控える

株分け作業を成功させるためには、株分けを行う前日に特定の注意が必要です。その中でも、株分け作業をする前日は水やりを控えることが重要です。新しい株を植え付ける前に、株分けを行う植物に対して水やりを控えることが推奨されます。 根と土が十分に乾燥している状態で株分けを行うことで、根の傷つきを最小限に抑え、成功率を高めることができます。根と土が湿っている状態で株分けを行うと、根が傷つきやすくなるばかりでなく、新しい株が用土に適切に定着しづらくなる可能性があります。そのため、株分け作業を行う前日は、水やりを控え、アンスリウムの根と用土を適切に乾かしておくことが大切です。

株分けに使うハサミやナイフは清潔なものを用意

株分け作業を行う際には、使用するハサミやナイフにも注意が必要です。清潔な道具を用意することが、健康な株分けと新しい株の成功的な成長に繋がります。清潔な道具を使用することで、根や茎を傷つける可能性を最小限に抑えることができます。鋭い道具を使用することで、正確な切り込みを入れることができ、株分けの成功率を高めることができます。

鉢から抜き出すのが難しい場合はハンマーを使用するのがおすすめ

鉢から植物を取り出す際、根が鉢の中で絡まっていたり、土が固まっていたりすることがあります。こうした状況では、力を加えても植物を取り出すのが難しいことがありますが、ハンマーを利用することで効果的に対処することができます。 ただし、ハンマーを使用する際には慎重さが必要です。力を加え過ぎると植物や鉢が破損する可能性があるため、慎重に行うことが重要です。

両株に根が残るようにする

株分け作業では、親株を分けて新しい株を作るため、根を切ることが避けられません。しかし、株分けの際にはできるだけ両株に根が残るように注意を払うことが大切です。根を丁寧に分けることで、新しい株に安定した根付きを促し、健康な成長をサポートします。両株に根が残るようにすることで、新しい株がしっかりと成長し、健康な植物として育つ基盤を築くことができます。

アンスリウムを株分け後のお手入れ方法

アンスリウムを株分け後のお手入れ方法
アンスリウムを株分けした後の適切なお手入れは、新しい株が健康に成長し、しっかりと根付くために重要です。これらのお手入れ方法を順守することで、アンスリウムの株分け後の新しい株が健康に成長し、美しい観葉植物として育つことができます。丁寧なケアと注意深い観察を通じて、新しい株が理想的な状態で育つようサポートしましょう。

株分け後は鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをする

株分け後は新しい株が根付くまでの間、適切な水分供給が必要です。株分けを行った直後や、新しい株の土が乾燥してきたと感じるタイミングで水やりを行います。土が表面から乾いていることを確認しましょう。水を注ぎながら、鉢底から水が流れ出るまで続けます。これによって、用土全体が適切に水分を吸収し、根が水分を摂取できる状態が確保されます。

明るい日陰で管理する

明るい日陰は、直射日光を遮りながらも十分な明るさを確保する環境を意味します。明るい日陰で育てることで、葉を保護し、健康な状態を維持できます。新しい株は根付くまでの間、直射日光を浴びすぎるとストレスを感じることがあります。明るい日陰で育てることで、新しい株の成長をスムーズに促進することができます。

株分け後2週間は肥料は与えない

株分け後において、新しい株が健康に育つためには、株分け後の最初の2週間は肥料を与えないことが重要です。新しい株が根付くまでの間は、根の状態を安定させることが最優先です。株分け後の新しい株は、鉢や用土に適応する過程を経ています。この時期には根が成長し、新しい土に馴染む時間が必要です。肥料を与えることで根の成長が妨げられる可能性があるため、与えないことが大切です。

【基本】アンスリウムの育て方

【基本】アンスリウムの育て方
アンスリウムは美しい葉の形状と独特の魅力で人気のある観葉植物です。その魅力を最大限に引き出すためには、適切なケアと環境が必要です。以下にアンスリウムの基本的な育て方をご紹介していきます。

置き場所

アンスリウムは室内での鑑賞に適しています。室内環境を快適に保ちながら、インテリアの一部として取り入れることができます。適切な鉢や鉢カバーを選び、お部屋の雰囲気に合わせて配置することで、美しいアクセントとなることでしょう。

明るい日陰やレースカーテン越しの場所が最適

明るい日陰は、アンスリウムが好む光の環境を提供しつつ、直射日光を避けるために理想的な場所です。葉に柔らかな明るさを届けることで、健康的な成長を促進します。直射日光は葉を傷つける可能性があるため、明るさを確保しながらも日光の強さを和らげることが重要です。 また、レースカーテン越しの場所もアンスリウムに適しています。レースカーテンは光を柔らかく拡散し、葉に優しい光を提供します。このような場所では、葉にダイレクトな日光が当たることなく、美しい葉の魅力を引き立てることができます。

寒さに弱いため、10℃以上を保てる場所で育てる

アンスリウムは寒さに弱い植物ですので、適切な環境を提供するためには、10℃以上の温度を保てる場所で育てることが重要です。寒冷な気温はアンスリウムの成長や健康に影響を及ぼす可能性があります。低温にさらされることで、葉が黒ずんだり、成長が停止したりすることがあります。そのため、アンスリウムを健康に育てるためには、最低でも10℃以上の温度を確保することが不可欠です。

エアコンの風が直接当たらない場所

アンスリウムを育てる際には、エアコンの風が直接当たらない場所を選ぶことが大切です。エアコンの風は、冷たく乾燥した風が出ることがあり、アンスリウムの葉には厳しい影響を及ぼす可能性があります。直接風が当たることで葉の表面が乾燥し、湿度が奪われることがあります。これにより、葉が傷ついたり茶色く変色したりすることがあるため、エアコンの風から遠ざけることが重要です。

水やり

アンスリウムの水やりは、健康的な成長と美しい葉を維持するために非常に重要な要素です。適切な水やりを行うことで、植物の根や葉に必要な水分を提供し、最適な状態を保つことができます。

生育時期の5月〜10月:土が乾いたらたっぷりと水を与える

アンスリウムの生育時期である5月から10月にかけては、土が乾いたらたっぷりと水を与えることが育て方のポイントです。成長期に入るこれらの月には、アンスリウムの水分需要が高まります。土の表面が乾いた状態を確認したら、水をたっぷりと与えてください。水を与える際には、鉢底から水が流れ出るまで行うことで、根全体に均一に水分が行き渡ります。

生育期時以外:土の表面が乾いてから2〜3日後に控えめな量をあげる

生育期以外の時期、つまり冬から春にかけては、土の表面が乾いてから2〜3日後に控えめな量の水を与えることが育て方のポイントです。寒い季節や成長が鈍る時期には、アンスリウムの水分需要が低下します。こうした時期には、土の表面が乾いた状態を数日間待ってから、控えめな量の水を与えるよう心がけましょう。適切な間隔で水を与えることで、根や葉に必要な水分を保ちながらも、過剰な水分を避けることができます。

アンスリウムにとって、こまめな葉水は大切

アンスリウムは自然界では高湿度な環境で育つ植物であり、葉からの水分吸収も重要な生存戦略です。葉に水をかけることで、植物は気孔を通じて水分を吸収し、葉の表面を清潔に保つことができます。 特に室内で育てる場合、湿度が低いことが多いため、葉水を与えることで自然な湿度を維持し、葉が健康的に保たれます。こまめな葉水は、アンスリウムの美しい葉の光沢を保つだけでなく、光合成や気孔の調節にも役立ちます。葉からの水分摂取によって、植物は水分と栄養分を取り込むことができ、健康的な成長を促進します。

肥料

アンスリウムの肥料管理は、植物の健康的な成長と美しい葉の発色をサポートするために欠かせない要素です。肥料は植物にとって必要な栄養分を供給し、成長を促進します。アンスリウムにとっても、適切な栄養素をバランスよく提供することが重要です。肥料を与える際のポイントは次の通りです。

生育時期に、液肥や置肥を与えると元気に育つ

成長期である春から夏にかけて、アンスリウムは活発に新しい葉を成長させる時期です。この重要な時期に、適切な栄養分を供給することで、植物の成長と健康を促進することができます。液体肥料は栄養分が速やかに植物に吸収されるため、成長期には特に効果的です。適切な量の液体肥料を与えることで、必要な栄養素が根や葉に適切に供給され、植物の成長を助けます。

冬は生育スピードが鈍くなるので肥料は与えない

寒い季節の冬には、多くの植物と同様にアンスリウムも成長が遅くなる傾向があります。低温や日照不足によって代謝が鈍くなり、根や葉の活動が抑制されることがあります。そのため、成長スピードが鈍くなる冬季には、通常の成長期とは異なる肥料の管理が求められます。 冬季には肥料の与えすぎは逆効果となる可能性があります。植物の成長が遅く、代謝が低下しているため、過剰な栄養分は根腐れや病気のリスクを増加させることがあります。そのため、冬季には肥料は完全に与えない方が良いでしょう。

剪定

アンスリウムの剪定は、植物の健康と美しい形を保つために重要な手入れの一つです。剪定は、不要な葉や茎を切り取ることによって、植物の形を整えたり、空気の循環を促進したりする作業です。アンスリウムの剪定には以下のポイントがあります。

剪定の適期は5月〜10月

アンスリウムの剪定の適切な時期は、5月から10月の間です。春から夏にかけての期間は、アンスリウムの成長が活発な時期です。この時期に剪定を行うことで、新しい葉や枝が健康的に成長し、植物の形を整えることができます。成長期に行う剪定は、切り口が迅速に癒え、新しい成長が促進される利点があります。 ただし、剪定を行う際には植物の状態を注意深く観察し、必要な部分だけを切り取るよう心がけましょう。適切な剪定は、植物の健康を維持しながら美しい形を保つために重要です。

古い葉や花、伸びすぎた根などを定期的に剪定する

古くなった葉やしぼんでしまった花は、植物にとってエネルギーの浪費となります。これらを定期的に剪定することで、植物のエネルギーが新しい成長に集中できます。また、これらの部分が病気や害虫の発生源になることもありますので、剪定によって健康を保つことができます。 また、アンスリウムの根が鉢からはみ出してしまったり、絡まってしまったりすることがあります。伸びすぎた根は鉢内の空間や通気を制限し、植物の健康を損なう可能性があります。適度なサイズに根を整えるためにも、定期的に鉢を外し、伸びすぎた根を剪定することが良いでしょう。

植え替え

アンスリウムの植え替えは、植物の健康状態を維持するために欠かせない作業です。成長期に行うことで、根や土壌の状態を適切に保ちながら、美しい外観と元気な成長を促進することができます。

植え替えの適期は5月〜7月

アンスリウムの植え替えを行う適切な時期は、通常5月から7月にかけての期間です。この時期は成長が活発な春から夏にかけての時期であり、植物が新しい成長を促進する一方で、根を傷つけずに鉢から取り出すことが可能です。また、気温が比較的安定しており、植物がストレスなく新しい環境に適応できる条件が整っています。

1年〜2年に1回は植え替えを行うようにする

アンスリウムの健康な成長と美しい外観を維持するためには、通常1年から2年に1回のペースで植え替えを行うことがおすすめです。アンスリウムは成長に伴って根が広がり、鉢内の土壌も少しずつ劣化していきます。 このため、一定の期間ごとに植え替えを行うことで、新鮮な土壌と適切なスペースを提供し、植物の健康的な成長をサポートすることができます。1年から2年に1回の植え替えペースは、植物の成長や鉢のサイズによっても異なる場合があります。成長が速い場合や鉢のサイズが小さい場合は、より頻繁な植え替えが必要かもしれません。逆に成長が遅い場合や鉢のサイズが大きい場合は、少し間隔を空けて植え替えを行うことも考慮できます。

株分け以外のアンスリウムの増やし方

株分け以外のアンスリウムの増やし方
株分け以外にも、アンスリウムを増やす方法があります。どの方法も成功にはコツや注意が必要ですが、工夫と栽培経験を活かして新しいアンスリウムを育てる楽しみを見つけてみてください。

挿し木:挿し穂をバーミキュライトに挿す増やし方

挿し木は、アンスリウムを簡単に増やす方法の一つです。特に挿し穂をバーミキュライトと呼ばれる軽量な培養材に挿す方法は効果的です。バーミキュライトを使用した挿し木は、湿度と通気をコントロールしやすく、新しい根が発生しやすい環境を提供します。

水挿し:アンスリウムを切り花にして水挿しする増やし方

水挿しは、新しい根が発生しやすい環境を提供する方法です。透明容器を使うことで根の成長を観察しやすく、楽しさと成長の過程を味わうことができます。アンスリウムの切り花を透明な容器に挿し、水の中に浸けます。茎の切り口が水に浸かるようにし、葉が水に触れないように注意します。数週間から数か月後、アンスリウムの茎から新しい根が出てくるでしょう。根が十分に発生したら、新しい鉢に植え替えます。

紹介した増やし方で増やせるアンスリウムのおすすめの品種

紹介した増やし方で増やせるアンスリウムのおすすめの品種
挿し木や水挿しといった増やし方は、特定の品種によって成功しやすいことがあります。以下にアンスリウムのおすすめの品種をいくつか紹介します。

アンスリウム・フーケリー

アンスリウム・フーケリーは、独特の葉の形と模様が特徴です。葉は鮮やかな緑色をしており、光沢があり、波打つようなフォルムをしています。葉先は尖っており、扇のように広がる葉っぱのフォルムがまるで絵画のようなデザイン性を演出します。アンスリウム・フーケリーの独特な葉の美しさと、比較的管理がしやすい性質から、観葉植物として人気があります。魅力的な外観と豊かな緑が、室内の雰囲気を一層引き立ててくれることでしょう。

アンスリウム・クラリネルビウム

アンスリウム・クラリネルビウムは、その葉の美しさで知られています。葉は大きく、濃い緑色のベースに白い脈が入った模様が特徴的です。アンスリウム・クラリネルビウムは、美しい外観とは裏腹に、寒さに弱い品種なので、多少の手入れと注意が必要な品種です。

アンスリウム・ロイヤルチャンピオン

アンスリウム・ロイヤルチャンピオンは、その名の通り王者のような風格を持ち、真っ赤な美しい花と葉の組み合わせが魅力的なアンスリウムの品種です。アンスリウム・ロイヤルチャンピオンは、大きくて華やかな花と美しい葉が特徴です。花は濃いピンクや赤色を基調とし、その鮮やかな色合いが目を引きます。葉も大きく、濃緑色で光沢があり、シンプルながらも存在感があります。

アンスリウム・ダコタ

アンスリウム・ダコタは、その花の形状と眩しいほどの赤色が特徴的です。花は情熱的なあ赤色をしており、その美しい輝きが観賞価値を高めています。深緑の葉っぱと真紅の花の組み合わせは、お部屋のインパクトになること間違いありません。

アンスリウム・ジゾー

アンスリウム・ジゾーは、その花の色と葉の美しさによって注目を集めています。花は淡いピンクやクリーム色を基調とし、柔らかな色合いが優雅さを演出します。葉も特徴的で、ハート型でありながら複雑な切れ込みが入っており、その独自のフォルムが美しいです。これによって、アンスリウム・ジゾーは室内のアクセントとして一際目を引く存在感を持っています。

【まとめ】アンスリウムの株分けの方法!適した時期からその後のケア方法まで

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した内容は、
  • 株分けとは、既存の株を複数の株へ分ける作業のこと
  • アンスリウムの株分けは初心者でも簡単!
  • 株が不安定、主茎が2つに分かれる、といったサインは株分けのタイミング
  • 寒い時期を避け、5〜7月がおすすめのタイミング
  • 鉢、鉢底ネット、鉢底石、土、ハサミ、割り箸を用意すると良い
  • 成功の秘訣は「前日は水やりをしない」「道具は清潔な物を使用する」「株は両方の鉢に残るよう分ける」の3点を守ると良い
  • 株分け後の管理は普段より慎重に行う
  • アンスリウムは比較的丈夫であるが、寒さには気をつけよう
  • 水やりだけでなく、葉水をすると美しさが保てる
  • 肥料は適宜、液体肥料を与える
  • 剪定をするのであれば、生育期の5月〜7月
  • 植え替えも生育期の5月〜7月なので、剪定と一緒にすると良い
以上の内容をご紹介してきました。 アンスリウムは深い緑の葉っぱの中に、目を引く真っ赤な花が咲く品種です。お部屋のインテリアとしてみ抜群の存在感を持つので、なんとなくお部屋が寂しい時などに取り入れてみてはいかがでしたでしょうか。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。