ハオルチアが徒長したらどうすれば良い?原因や対処法・予防方法まで

ハオルチアが徒長したらどうすれば良い?原因や対処法・予防方法まで
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目次

ぷっくりとした肉厚の葉が可愛らしいハオルチア。乾燥に強く育てやすい性質を持っており、多肉植物の中でも人気の高い品種として知られています。そんなハオルチアですが、育てていると茎がヒョロヒョロと伸びてしまうことがあります。徒長すると見栄えが悪いだけでなく、植物の健康的な成長を妨げてしまいます。しっかり管理していたつもりなのに、徒長してしまった原因や直し方が分からず困っている人も少なくないのではないでしょうか。
 
ハオルチアが徒長する原因には何があり、元の状態に直すにはどのような方法があるのでしょうか。
 
そこでこの記事では、
 
  • 徒長したハオルチアをそのままにしてはいけないのはなぜ?
  • ハオルチアが徒長する原因
  • ハオルチアの徒長を予防するには?
  • 徒長したハオルチアの直し方
  • 徒長しやすいハオルチアの人気品種

上記について詳しく解説していきます。

この記事を最後まで読んで頂ければ、ハオルチアが徒長する原因や予防方法がわかります。また合わせて、徒長してしまったハオルチアの正しい直し方や、人気品種についてご紹介しています。これからハオルチアを栽培しようと考えている人や、育てているハオルチアが徒長してしまい困っている人の参考にして頂けたら幸いです。

ハオルチアが徒長したらそのままにするのはNG!

ハオルチアが徒長したらそのままにするのはNG!

徒長自体は病気ではありませんが、そのままにしておくのは良くありません。最初に、ハオルチアを徒長したままにしておくと、株にどのような悪影響を及ぼすのかを解説していきます。

悪影響①茎に隙間ができてしまい、見た目が悪い

ハオルチアが徒長すると、茎の一部が伸びて株がアンバランスになってしまいます。また、本来はぷっくりと肉厚な葉が、薄く細長い状態になることもあります。そうなると茎に隙間ができてしまい、こんもりとまとまった株姿が魅力のハオルチアが残念な見た目になってしまいます。

悪影響②病害虫にも侵されやすくなる

徒長したハオルチアは、見た目だけでなく株の健康にも悪影響を及ぼします。葉や茎が薄くなり柔らかくなることで、病害虫にも侵されやすくなってしまうのです。適切に対処しないとハオルチアが弱り、最悪の場合枯れてしまうことがあるため注意が必要です

悪影響③株全体の体力が下がり、根腐れしやすくなる

徒長は植物にとって良い状態ではないので、そのままにしておくと徐々に株全体の体力が下がって弱ります。貧弱なハオルチアは少しの水やりで根腐れしやすく、復活できないことも少なくありません。取り返しのつかない状態になる前に仕立て直しが必要です。

ハオルチアが徒長する原因や仕立てでの直し方を解説

ハオルチアの徒長をそのままにしてはいけない理由がお分かりいただけたと思います。植物の見栄えを悪くするだけでなく、健康被害の誘因にもなり得るため、徒長を起こさないように育てることが理想的ですね。ハオルチアが徒長する主な原因は日光不足が挙げられますが、他にもいくつかあります。この後一つ一つ詳しく解説していきますので参考にしてください。また、徒長してしまった場合の正しい仕立てでの直し方についても具体的に説明していますのでご覧になってくださいね。

ハオルチアが徒長する原因4選

ハオルチアが徒長する原因4選

徒長することで株に与える悪影響についてお話ししてきましたが、そもそもなぜ徒長してしまうのでしょうか。ここからは、ハルオチアが徒長する原因について説明していきます。

原因①日光が不足している

ハオルチアが徒長する原因の1つ目は、日光不足です。植物が徒長してしまう主な原因になるので、特に室内での栽培の際には置き場所に気を付けましょう。

多肉植物を室内管理する場合は日照不足になりやすい

一般的に多肉植物は、室内で育てられることが多いので日照不足になりがちです。ハオルチアも直射日光に弱い性質を持っていますが、長い期間日光が当たらない環境では徒長してしまいます。植物によって必要とする日照時間は異なるため、その品種に合わせた管理が必要になります。

日光を求めて徒長する

ハルオチアをはじめ多くの植物は、十分な日光を浴びていないと徒長してしまいます。これは、株を充実させる前に日光を求めて一部の茎が伸びている状態です。不自然に伸びた茎は見た目が悪いだけでなく、ひょろひょろとしていて貧弱になってしまいます。季節や時間によって置き場所を移動するなどして、日照不足を解消することが大切です。

原因②水分が多すぎる

ハオルチアが徒長する原因の2つ目は、水分が多すぎる事例です。水やりは株や土の状態を観察しながら行うことがポイントです。

水やりの量が多い

ハオルチアの水やりのポイントは、与えすぎないことです。加湿に弱い性質を持っているので、水やりの量や頻度が多いと徒長を招いてしまいます。土が完全に乾いたタイミングや、葉がシワシワになりはじめたら与える程度で十分です。葉の乾燥が気になったらすぐに水やりをするのではなく、葉水で様子をみても良いでしょう。

用土の保水性が高すぎる

水やりの量に気を付けても徒長しやすいのであれば、用土の見直しも必要です。乾燥気味を好むハオルチアは、適度に空気を含んだ水はけのよい土を好みます。保水性が高すぎる土ではうまく育たず徒長も起こしやすい傾向になります。ハオルチアの特性に合わせた土を準備しましょう。

原因③肥料のやりすぎ

ハオルチアが徒長する原因の3つ目は、肥料のやりすぎです。もともとそれほど多くの肥料を必要としないため、基本的には生育期である春から秋の時期に少量施す程度に留めます。特に土が窒素過多の状態になると徒長を招きやすいため注意が必要です。

原因④風通しの良くない栽培環境

ハオルチアが徒長する原因の4つ目は、風通しの良くない栽培環境です。先ほどもお話しした通り、室内で栽培されることが多いハオルチアは風に当たる機会が少なくなりがちです。空気が滞留した場所で株が蒸れると徒長しやすくなってしまうので、日当たりだけでなく風通しを良くすることも忘れないようにしましょう。

ハオルチアの徒長をあらかじめ予防しよう

ハオルチアの徒長をあらかじめ予防しよう

ハオルチアが徒長する原因についてお分かりいただけたと思います。では徒長を起こさないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。ここからは、徒長をあらかじめ予防するための管理方法を解説していきます。

予防法①明るい日陰から日光が当たる場所で管理する

ハオルチアは、あまり日光に当てる必要がなく室内でも栽培が手軽に楽しめる植物です。基本的に直射日光に弱い性質で、明るい日陰を好みます。しかし、あまりにも日に当たらないと日光を求めて徒長を起こしてしまいます。真夏の昼間以外は日の当たる窓際などに置いて管理し、日照不足を解消してあげましょう。

予防法②乾燥気味に管理する

ハオルチアは、通気性と水はけの良い土で乾燥気味に管理することで徒長を予防することができます。

水やりは土が完全に乾いたら行う

多肉植物のハオルチアは、葉の部分にある程度水分を蓄えることができるので頻繁な水やりは必要ありません。土が完全に乾いたタイミングで、たっぷりの水を与えるようにしましょう。なお、休眠期はさらに頻度を減らして月1回程度、少量の水を与えれば十分です。

水はけのよい用土を準備

ハオルチアを健康的に育てるには、水はけの良い土を準備することも重要なポイントです。自分で配合する場合は鹿沼土2:赤玉土2:ピートモス2:川砂2:くん炭2の割合を目安にしましょう。また、ホームセンターなどで購入できる多肉植物用の土も手軽でおすすめです。

予防法③肥料は適度に与える

水やり同様、肥料のやりすぎも注意するべきポイントです。肥料の適量を守って徒長を予防しましょう。

春と秋に1回ずつ

ハオルチアは水と日光があれば育つため、多くの肥料は必要としない植物です。基本的には生育期である春と秋に1回ずつ与える程度で問題ありません。2週間に1回程度の頻度で与えましょう。

薄い液体肥料を霧吹きで与える程度でよい

規定量に薄めた液体肥料、もしくは緩効性化成肥料を水の代わりに少量与えます。肥料の与えすぎは徒長だけでなく根腐れなどの原因にもなります。株を弱らせないためにも、液体肥料は霧吹きを使って与える程度で十分です。

予防法④風通しの良い場所で管理する

意外と見落とされがちですが、風通しの良さも重要なポイントです。室内栽培の植物には特に配慮が必要です。

空気の入れ替えや空調を使おう

室内でハオルチアを育てる場合は、できるだけ窓を開けたり空調を使ったりして、空気の入れ替えをするように心がけましょう。日頃から風通しの良い場所に置くと、光合成が促がされるため徒長を防ぐのに効果的です。

同時にカビを予防できる

風通しの良い場所で育てると、徒長を予防できるだけでなく同時に防カビ対策にもなります。湿気や蒸れが苦手なハオルチアに最適な環境になり、さらには病害虫の被害を防ぐことにもつながります。水やりや肥料の与え方に気をつけても徒長を繰り返す場合は、置き場所を見直してみてください。

ハオルチアが徒長した際の直し方3選

ハオルチアが徒長した際の直し方3選

正しい管理方法を心がけていても、徒長してしまうこともあると思います。では、本来の状態に戻すにはどう対処したらよいのでしょうか。ここからは、徒長したハオルチアの直し方を3つご紹介していきます。

仕立てる時期はいずれも成長期の春か秋

徒長したハオルチアは、仕立て直しをして良い状態に戻すことができます。仕立て直しにはいくつかの方法がありますが、いずれも成長期である春か秋の時期に行うようにしましょう。休眠期に仕立てても、うまく芽や根が出ない可能性が高いためおすすめできません。

直し方①株分け

株分けは最もポピュラーで、初心者にもおすすめの方法です。大きめのハオルチアの仕立て直しに適しています。

親株と子株を切り離す

子株がある程度の大きさに成長したら、ナイフを使って親株と子株を切り離します。この時必ず子株に根を付けて分けるようにします。作業中は根を傷つけることがないように注意が必要です。

1週間ほど乾かす

子株を取り分けたら、すぐには植え付けず1週間ほど乾かしましょう。日にちをかけてしっかり乾かすことで切り口を防腐処理できるので、ハオルチアの株分けでは大事な工程になります。

個々の鉢に植え付ける

乾かした後、それぞれ水はけの良い土を入れた鉢に植え付けます。植え付けの際には、あまり深く植えすぎないようにするのがポイントです。株分け後は日当たりの良い場所で管理し、3~4日後から水やりを行いましょう。

直し方②芽かき:株分けほどに大きくないハオルチアで行う

芽かきは株分けできるまでにまだ時間がかかりそうな、小ぶりなハオルチアの仕立て直しに適した方法になります。

芽を親株から切り離す

芽を確認したら、なるべく中心の基部を残すようにして丁寧に切り離します。手で分割しにくい場合はヘラなどを使い、芽を傷つけないように注意しましょう。

1から2週間ほど乾かす

切り離した芽を、1~2週間ほど乾燥させます。芽かきの場合も、雑菌が入らないように切り口をしっかりと乾かすことが大切です。

鉢に数本の芽を挿し、大きくなったら単体で植え替える

鉢を用意して、切り口を乾かした芽を土に数本挿し木のように挿していきます。挿した後は明るい日陰で管理し、発根するまでは水やりを控えましょう。芽が育ち大きくなったら、それぞれの鉢に植え替えて新しい株として育てます。

直し方③胴切り:上に徒長したハオルチアに最適

銅切りは上に伸びて、段のような状態になってしまったハオルチアの仕立て直しに適した方法です。

テグスを用いて切りたい場所を切断する

細めのテグスを用意して、切りたい場所に一周させます。切断の際に葉を傷つけないように、葉をかき分けて奥までしっかりと入れ込みましょう。全周巻き付けたらクロスさせたテグスを思い切り引っ張り、ハオルチアを切断します。

元株を植え替える

元株を鉢から抜いて銅切りした場合は、切断後植え替えをしましょう。風通しの良い半日陰で、切り口と根を乾燥させてから新しい土に植え付けます。

切った胴の間延びした葉を取る

切った胴の方は、間延びして状態の悪い葉を取り除きます。この時点で不要な部分をしっかり除去しておくことで、余分なエネルギー消費を抑えましょう。

切り口を数日乾燥させる

切断したら、切り口から雑菌が入らないように風通しの良い日陰で数日間乾燥させます。水分が無くなり乾いたら、切り口に殺虫剤をかけて再度乾燥させると安心です。

胴を乾いた土に挿す

乾燥した胴を鉢に植え付けます。用土の上に置き、発根するまで風通しの良い半日陰で管理します。水やりは控えめで問題ありません。土の表面が乾いたら湿らす程度の少量の水を与えるようにしましょう。

気をつけたい徒長しやすいハオルチアの人気品種

気をつけたい徒長しやすいハオルチアの人気品種

最後に、ハオルチアの中でも人気の品種をご紹介していきます。それぞれ特徴は多少異なる点もありますが、どの品種も徒長しやすい性質を持っているため環境に配慮して育ててくださいね。

ハオルチア オブツーサ

ぷっくりとした葉が可愛らしい「オブツーサ」。葉の上の部分に「窓」と呼ばれる透明の部分がキラキラと光ることから、「雫石」という別名も持っています。オブツーサはハルオチアの中でも比較的丈夫な性質で、育てやすさが人気の種類です。

ハオルチア レツーサ

レツーサ」は三角形の葉に縦線が入った、スタイリッシュな雰囲気が魅力のハルオチアです。その見た目から「寿」という和名で呼ばれることもあります。レツーサは大型になるものもあり、存在感がある多肉植物をお探しの方にぴったりです。

ハオルチア シンビフォルミス

淡い緑色の葉がロゼット状に広がる姿が特徴の「シンビフォルミス」。葉の先端が半透明で柔らかな雰囲気のハルオチアです。シンビフォルミスの栽培には直射日光が当たらない環境が理想的で、比較的水を好む多肉植物になります。

ハオルチア コレクタ

幾何学的な格子模様が入った三角形の葉が個性的な「コレクタ」。多肉植物の中では最も小型の種類として知られています。コレクタは丈夫な種が多く、耐陰性があり乾燥にも強いので園芸初心者の方にもおすすめのハオルチアです。

ハオルチア 京の華

明るいグリーンの葉が美しい「京の華」は、ハオルチアの中でも特に人気の種類です。寒い時期になると葉の先端がピンク色になり、また違った雰囲気を楽しむことができます。京の華は適切に管理すればよく育ち、増やすのも簡単なので育てやすい多肉植物と言えます。

ハオルチア 青雲の舞

尖った葉先や、白い縦縞模様が爽やかな印象の「青雲の舞」。弱い光でも元気に育ち半日陰の環境を好むため、室内栽培に向いているハオルチアです。青雲の舞は比較的水を好む種類なので、マメに水やりして管理します。

ハオルチア 玉扇

玉扇」はその名の通り、丸みを帯びた葉が扇のように広がる姿が美しいハオルチアです。切断されたかのような葉の形が独特で、マニアの間では高値で取引されることも多い品種です。玉扇は、水はけの良い土で直射日光を避けて育てましょう。

ハオルチア 宝草

優しい色合いでやや尖った形状の葉が特徴の「宝草」。丈夫な性質を持っているので屋外でも栽培できますが、直射日光で葉焼けを起こしやすいので遮光が必要です。宝草は環境が良ければ子株がたくさん出てくるので、簡単に増やすことができるハオルチアです。

ハオルチア 竜鱗

網目模様が入った深い緑色の葉を広げる「竜鱗」。ゴツゴツした質感とギザギザした葉の縁が個性的でファンも多いハオルチアです。竜鱗は耐陰性があり小型なので室内でも飾りやすく、ユニークな多肉植物を育てたい方におすすめです。

まとめ

ハオルチアの徒長について詳しく解説してきました。

本記事の内容は、

  • ハオルチアが徒長すると株姿がアンバランスになるだけでなく、株が弱り病害虫の被害に遭いやすくなったり、根腐れしやすくなったりする。
  • 徒長の原因には日光不足や水分過多の他に、肥料の与えすぎや風通しの悪い環境などが考えられる。
  • 真夏の昼間以外は日に当て、乾燥気味にする。風通しの良い環境で生育期の春と秋に肥料を与えるなど適切な管理方法が徒長を防ぐ。
  • 徒長したハオルチアは株分けや芽かきの他に、銅切りの方法で直すことができる。
  • ハオルチアの人気品種には「オブツーサ」や「レツーサ」、「シンビフォルミス」などがある。

育てやすいハオルチアは生育環境や栽培方法に気を付ければ、特に手がかからずに綺麗に育ってくれるでしょう。室内栽培にも適してるため、お部屋で観葉植物を楽しみたい人や園芸初心者の人にもぴったりです。是非今回ご紹介した管理方法を実践して、健康的で美しいハオルチアを育てる参考にしてくださいね。

東京寿園では他にも植物に関するたくさんの記事をご用意しております。植物の育て方や気になることがあれば、是非参考にしてください。最後までお読みいただきありがとうございました。