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シマトネリコはお家の庭のシンボルツリーとして人気の高い観葉植物です。背が高い観葉植物のため、インパクトがあり窓など目隠しにもなってくれる心強い存在でもありますが、同時に「あまりに成長しすぎて後悔した」というお声を上げる方が多い一面も持っています。 この記事では、そんなシマトネリコのメリットでもデメリットでもある、「成長しすぎるため庭で植えないほうがいいのか」というお悩みを、以下の流れで解説していきます。
それではまずは、そもそもシマトネリコとはどんな植物なのかについて解説していきます。シマトネリコをご存知ない方も中にはいらっしゃると思うので、まずはどういった特徴も持つ観葉植物なのか、またどんな魅力があるのかをここではお話ししていきます。
上記のようなメリットを見れば、「新居を建てたから、その記念にお家のシンボルツリーを探していた!」といった方などには非常におすすめであるかのように見えますが、実はシマトネリコを植えてみた方の多くは以下のようなことを強く感じていたそうなのです。
続いては、そんなシマトネリコが植えてはいけないと言われる理由について、詳しく一つずつ見ていきましょう。どんな理由からシマトネリコが植えてはいけないと言われるのかを知ることで、あなたがシマトネリコを育てる際の参考になれば幸いです。
ここまでで、シマトネリコがかなり手間や管理がかかってしまうことにお気づきかと思います。しかし、シマトネリコは「育て方のポイント」さえ掴めば実は魅力的な観葉植物でもあります。ここからはシマトネリコの育て方のポイントを解説していきます。
続いては、シマトネリコの代わりにおすすめのシンボルツリーについて解説していきます。先ほどもお話ししたように、シマトネリコには定期的な剪定や、必要であれば業者さんの力を借りるなどの適切な管理が必要な植物です。 しかし、実はシマトネリコだけではなく、他にもおすすめのシンボルツリーがあるので、ここからはそれをご紹介していきます。
最後は、シマトネリコのおすすめの植え方について解説していきます。以下のようなシチュエーションや役割としてシマトネリコを植えたいといった方は、ぜひおすすめの植え方を最後までご覧ください。
- まずはそもそもシマトネリコがどんな植物なのかを解説
- シマトネリコは植えてはいけないと言われるのは本当?
- なぜシマトネリコが植えてはいけないと言われるのか?
- 後悔しないシマトネリコの育て方のポイントを解説
- 育てるか悩み中の方必見!シマトネリコの代わりにおすすめのシンボルツリーをご紹介!
- シマトネリコのおすすめの植え方を解説
- まとめ
そもそもシマトネリコとはどんな植物?

モクセイ科トネリコ属の半常緑広葉樹の高木
シマトネリコは、モクセイ科トネリコ属の半常緑広葉樹の高木です。高木というだけあって、一言で言えば「一年中葉っぱを持つかなり大きい木」と言っても過言ではありません。自生地で成熟すると高さ15〜20メートル以上に達する大型の高木で、広く道路や公園などで見かけることができるシマトネリコは、きちんと適正な高さで剪定されているものばかりです。シンボルツリーとして人気
シマトネリコは、「一年中葉っぱを持つかなり大きい木」であることから、日本をお家の庭には、シンボルツリーとして非常に人気の高い観葉植物でもあります。シマトネリコは葉が年中生い茂っているので、通り沿いに面している窓ガラスなどの目隠しとしても一役買ってくれることからも、庭で栽培される方が多い植物になります。生命力が強く病害虫が発生しづらい
また、シマトネリコの最大の特徴でもある「成長が早く生命力が強い」ということのおかげで、病害虫が発生しづらいといメリットもあります。そのため、病害虫対策や駆除に関しては比較的手入れが容易であるということもあり、特に虫が苦手な方や、害虫駆除の手間が面倒といった方にも非常におすすめの植物でもあります。シマトネリコは植えてはいけないと言われる?

メリットの反面デメリットも大きい
シマトネリコは何と言っても大きいからこそ、シンボルツリーとして活躍でき、またその美しい姿や生命力が強いなど多くの長所を持つ反面、植える際のデメリットも大きいので注意が必要です。特に成長が速く大きくなりやすいので、その分落ち葉や花が周囲を汚すことがよくあります。「植えてはいけない」「育てて後悔した」という声も
特に実際にシマトネリコを植えた方の多くは、「植えてはいけない」「育てて後悔した」という声を多数挙げています。お家はあくまで「公共の場の中にある個人のスペース」であるだけなので、やはりご近所の方に迷惑をかけてしまうことなどは絶対に避けたいですからね。シマトネリコが植えてはいけないと言われる理由

成長が早く管理が大変
何度もお話ししている通り、シマトネリコは非常に成長が速く、短期間で大きな木になる品種です。そのため、その管理には手間がかかってしまい、適切な剪定や根のケアを怠ると、周囲の環境に影響を及ぼすほどになることも。3年で3mほど成長し、大きくなると10m以上になることも
シマトネリコはわずか3年で3mほど成長し、大きくなると高さ10m以上にもなることもごくごく一般的にあります。その急速な成長は予測しづらく、「いつの間にか大きくなっていた...」なんてことはよくあることですので、スペースに制約がある場所での栽培には注意が必要です。木の陰で日当たりが悪くなることも
また、大きくなるシマトネリコの木は、自宅はもちろん、周囲の植物や建物の日陰になってしまい、日当たりが悪くなることもあります。「どれくらい大きくなっても大丈夫なのか」といった事前の確認など、慎重な配置が必要です。葉を落とすので掃除の手間がかかる
またシマトネリコは、葉を落とすので掃除の手間がかかるといった一面もあります。しかしシマトネリコは一年中葉っぱを生い茂らすことのできる植物ではありましたが、なぜ葉を落とすのでしょうか?その理由は2つあります。シマトネリコは常緑樹なのに葉を落とす
まず結論から言えば、シマトネリコは常緑樹なのに葉を落とします。そのため、「病気だから葉を落とすのか?」といった理由ではない植物の生理的なものであると理解することが重要です。寒くなると落葉する
シマトネリコは原産国が台湾やフィリピン、日本では沖縄といった「温暖な気候」の地域でしか育たない植物であるため、非常に寒さが苦手です。そのため、秋から冬の寒くなる時期にはシマトネリコはごく自然に落葉するので、「寒くなったら落葉するんだな」と覚えておくといいでしょう。新芽の時期に古い葉が枯れ落ちる
また、シマトネリコは新芽の時期に、古い葉が枯れて落ちることがあります。これによって新たな成長に必要な栄養や資源を確保し、新しい葉や枝の成長を促すために葉を入れ替えているだけなのです。虫が寄ってくる
害虫などは生命力が強いのでよって来づらいですが、実はシマトネリコはカブトムシが非常によく集まる木であると知られています。カブトムシの他に、蛾や黄金虫といった昆虫が夏に寄ってくるので、昆虫が好きなお子様や本人がそうなのであれば問題ないポイントですが、苦手な方はあまりおすすめできません。種が落ちたところから勝手に生える
また、シマトネリコは種も落とすので、その種が落ちたところからぐんぐんと新しい芽が生えて、いつの間にか背が高くなるまで成長していきます。かなり痩せ細った環境の悪い土地でも生えてくる生命力の強さがあるので、なんと除草剤にも負けません。「成長してきたら除草剤をまいて対処すればいいかな」といった考えだと、後々かなり痛い目にあってしまうことをお忘れないように...。花が飛び散る
それに、シマトネリコは夏になると白くて美しい花を咲かせる植物です。モクセイ科なので金木犀に似た香りを放ちますが、その花は実になる際に枯れると、大量の花をそこらじゅうに落としてしまいます。そのため、毎年くまなく掃除をしないといけませんが、到底全てを片付けることはできませんよね。飛び散った花や種は、土さえあれば根を生やしますので、近隣のお宅にも迷惑がかかってしまうことも考える必要があります。根張りが強すぎ
また、これは先ほどのお話にも通じますが、シマトネリコは非常に根張りが強力です。そのため、以下のようなことにも注意を払う必要があります。巨大な根がはびこる
特に根張りが強力なシマトネリコなので、仮に「引き抜いて除草したい」となってもかなり大変になることが容易に予想できるでしょう。根張りが強力であれば強力であるほど、枝葉を広範囲に伸ばすので、枝葉の剪定も一苦労です。水道管を破裂させることも
また、根張りが強力であると最悪の場合、地下にある水道管を破裂させてしまうこともあります。ここまで被害があることを考えると、金銭的な損失も多いので、もし植える場合は絶対に「伸びた後のこと」を想定して植える必要があります。見た目がもっさりしている上に個性がない
それに加えて、シマトネリコは見た目がもっさりしている上に個性がありません。というと大事に育てている方に失礼かもしれませんが、実はシマトネリコは庭木のシンボルツリーとして一躍ブームになった過去があるため、「人とかぶってしまう」という意味で、平凡なデザインにどうしてもなってしまうこともあるでしょう。オリジナルや珍しさ、人と被りたくない方にはあまりおすすめできません。近所迷惑になることも
最後はここまでのまとめになりますが、シマトネリコはかなり近所迷惑になりやすい植物であるということです。散らばった花や種から新芽を生やすこと、大きくなりすぎて枝葉が日陰を作ってしまうといった点は、「清潔なお家を保つために日々お掃除を頑張っていらっしゃる近隣のお宅」には、もちろん歓迎はされないでしょう。シマトネリコの育て方のポイント

大きくなることを考慮して植える
最初から、シマトネリコを植えるときは大きくなることを考慮して植える様にしましょう。どれくらいの成長が予想できるのかをあらかじめ考えることが重要です。家・隣家・配管に近い場所に植えない
特に、自宅の家もそうですが、隣家・配管に近い場所に植えない様にしましょう。先ほどもお話ししたように、最悪の場合根っこが水道管を突き破ってしまうこともあります。日当たりなども考慮する
また、日当たりが良過ぎると、成長しすぎてしまうことも考えられるでしょう。成長し過ぎると、家本来日当たりの良かった場所が、日陰に覆われてしまうこともあるでしょうから、日当たりなども考慮しましょう。定期的に剪定を行う
シマトネリコを適切で健康に育てるためには、定期的な剪定が重要です。最低でも年に2回が目安
シマトネリコは成長が早いため、最低でも年に2回の剪定がおすすめです。春と夏に行うことで、成長をコントロールしやすくなります。剪定の際には、古くなった葉や枝を適切に切り取りましょう。成長しすぎたら「芯止め」を行う
また、成長が進み茂りすぎた場合は芯止めを行いましょう。芯止めとは、「ここを適切な高さにしたい」という場所で剪定することで、このことにより植物全体の高さを整えることができます。作業がしやすいよう足元を空けておく
それに、基本的に剪定をしやすくするためには、足元を空けておくことがポイントになります。剪定しやすい環境をあらかじめ作っておけば、年2回の剪定も億劫にならずに済むます。地植えではなく鉢植えで育てる
また、シマトネリコはあまりにも大きくなりやすいので、特に初めての方は地植えではなく鉢植えで育てることから始めてみるのもいいでしょう。鉢植えでは地植えほど大きく育たない
実際のところ、いくらシマトネリコだとしても、鉢植えでは地植えほど大きく育ちません。そのため、「お試し程度」の気持ちの方であれば、特に地植えよりも鉢植えで育てることをお勧めします。処分も楽になる
それに、鉢植えであれば処分も楽になります。もし仮に自宅の雰囲気に合わなかったり、スペース的に合わない場合も、地植えであれば困りますが、鉢植えであれば処分も非常に手軽にできるのもポイントです。業者の力を頼る
「こればかりは対応できない」という方も中に入るかもしれません。そうなったら、プロの手に任せるメリットも知っておくといいでしょう。植木屋や造園屋の方にお願いする
植木屋や造園屋に相談することで、最悪シマトネリコを処分したいのにできないといった状態を対処できる上に、シマトネリコの育て方などに関する専門知識を得ることもできるでしょう。植え付けや剪定などの作業を任せられる
また、植木屋や造園屋の方は植え付けや剪定などの作業も専門的にされているので、仮に本気で自宅の庭にシマトネリコを植えたい方は、一度植え付けや剪定に関することを聞くためにも、プロの手を借りてみることもいいでしょう。シマトネリコの代わりにおすすめのシンボルツリー

成長が遅く、葉っぱを落とすことが少ない木がおすすめ
シマトネリコの代わりとなるシンボルツリーを選ぶ際は、成長が緩やかで葉を落とすことが少ない種類がおすすめです。これによって、近隣の方々への影響や剪定などのメンテナンスの手間を軽減することが期待できます。ビバーナム・ティヌス:病害虫の被害はほぼなし
ビバーナム・ティヌスはシマトネリコ同様に常緑樹であり、病害虫の被害が少ないメリットがあります。美しい白い花を咲かせ、四季を通じて緑の葉を保持する植物です。ご自宅の日当たりがそれほど良くなくとも成長する植物なので、手入れや管理も簡単なので、初心者さんにおすすめです。ソヨゴ:暑さや寒さに強い
ソヨゴはモチノキ科モチノキ属の常緑樹です。耐陰性もそれなりに強く、暑さや寒さにも強いので比較的育てやすいです。また成長がゆっくりなので、シマトネリコほど速いスピードで成長して欲しくない方にはお勧めです。四季咲きモクセイ:樹形が整いやすく育てやすい
四季咲きモクセイは名前の通りキンモクセイの仲間の常緑樹です。また四季咲きモクセイは樹形が整いやすく育てやすいメリットがあります。それにキンモクセイは秋に花を咲かせますが、四季咲きモクセイは真夏以外一年のうちに何度か花を咲かせます。キンモクセイよりも大きくならない傾向があるので、やや小さめのものがいいという方にもおすすめ。シマトネリコのおすすめの植え方

目隠しにする
お家の目隠しとして活躍する植物を植えたい方は、まさに成長が速く大きくなりやすいという特徴を持ったシマトネリコがおすすめです。窓の高さになるように育てる
シマトネリコを植える際は、大きくなっても窓の高さまで育てるようにしましょう。それ以上大きくすると管理も大変ですし、剪定も一筋縄ではいかなくなるでしょう。剪定をする際は、「成長するであろう余裕」を想定して、その分まで先に剪定することがポイントです。ベランダや窓の前に置く
また、鉢植えでシマトネリコを育てている方は、ベランダや窓の前に置くと簡単に目隠しとしての役割を担ってくれます。まずはバランスやサイズ感の確認も兼ねて、鉢植えから育ててみるのもありですよ。日よけとして利用する
また、日よけとして利用することもおすすめです。シマトネリコは枝葉も簡単に大きくなるので、植えてある側は比較的日陰になってくれます。そのため、「ここまで育てたい」というゴールを明確に持ち、適切なサイズで剪定し続ければ上手に日よけとして活躍してくれるでしょう。【まとめ】シマトネリコを植えてはいけない理由とは?後悔しないために知ろう!
いかがだったでしょうか?シマトネリコは一見非常に育てる上で覚悟が必要な難しい植物かのように思いますが、実は育てるポイントを理解することや、適切にプロの力を借りることで問題を対処できることが重要でしたよね。 今回の記事のポイントは以下になります。- シマトネリコは、モクセイ科トネリコ属の半常緑広葉樹の高木
- シマトネリコが植えてはいけないと言われる理由の多くは、成長が早く管理が大変であり、その成長による被害の大きさによるもの
- しかし、シマトネリコの大きくなることを考慮して植えることや、最低でも年に2回を目安に剪定をするなどの育て方のポイントを理解することで、シマトネリコはうまく育てることができる
- 成長が進み茂りすぎた場合は芯止めを行い、植物全体の高さを整えることがおすすめ
- シマトネリコの代わりになるシンボルツリーは、成長が遅く、葉っぱを落とすことが少ない木がおすすめで、中でもビバーナム・ティヌス・ソヨゴ・四季咲きモクセイがおすすめ