目次
コアラの大好物としても有名なユーカリは爽やかな香りが特徴でドライフラワーとしても人気の植物です。そんなユーカリにはコンパクトな大きさの「ユーカリ・ムーンラグーン」というお庭でもお部屋でも育てやすい種類があります。 そこで今回は
- ユーカリ・ムーンラグーンの特徴
- ユーカリ・ムーンラグーンの基本の育て方
- ユーカリ・ムーンラグーンの剪定方法
- ユーカリ・ムーンラグーンの植え替え方法
- ユーカリ・ムーンラグーンの増やし方
- ユーカリ・ムーンラグーンに起こりやすいトラブルと対処法
ユーカリ・ムーンラグーンとはどんな品種?
名前のムーンラグーンは「月の入江」という意味で神秘的なネーミングです。名前にも負けないほど美しい白銀色の葉も特徴で、香りもよくお部屋のインテリアにもおすすめ。 まずはユーカリ・ムーンラグーンがどんな品種なのかをご紹介します。スペード型の小さな葉が特徴のユーカリの種類
ユーカリ・ムーンラグーンはスペード型の小さな葉が特徴のユーカリのハイブリット品種(交配種)です。原産地はオーストラリアでスペード型の小さな葉は白銀色で、爽やかな香りも魅力。一般的なユーカリの種類と比べてコンパクトなため、鉢植えにしてお庭やお部屋のインテリアとしても人気の種類です。他にも植木やドライフラワー、リースなどにも利用される品種です。ちなみにユーカリ・ムーンラグーンの爽やかな香りは虫よけ効果もあります。3月~9月の成長期に花を咲かせる
ユーカリ・ムーンラグーンは3月~9月の成長期に開花します。花は白や淡黄色で日当たりが良いほど開花しやすいのが特徴です。白銀色の葉っぱだけでなく、花もしっかり楽しみたい場合は日当たりにも注意して管理する必要があります。ユーカリ・ムーンラグーンの花言葉「新生」「再生」
ユーカリ・ムーンラグーンの花言葉は「新生」「再生」です。花言葉の由来は原産地であるオーストラリアの生育環境からきています。活火山が多いオーストラリアで自生するユーカリは山火事が起きても種から発芽するため、その強い生命力から新生や再生といった花言葉がつけられたようです。厳しい環境でも生まれ変わって生き続けるユーカリは、新しいことに挑戦する人やコツコツ頑張る方へのプレゼントにもおすすめです。ユーカリ・ムーンラグーンの風水効果「邪気払い」
ユーカリ・ムーンラグーンには邪気を払う風水効果があります。より効果を高めるには気の出入り口である玄関に置くのがおすすめです。玄関に植物を置くことで良い運気を呼び込み、悪い気は払ってくれるといわれています。他にもエネルギーを蓄える場所といわれる寝室に置くのも運気アップに繋がりますよ。育てる前に知りたいユーカリ・ムーンラグーンの特徴
ユーカリ・ムーンラグーンの花言葉や風水効果についてお伝えしましたが、実際に育てるときには植物の特徴を詳しく知っておくとケアしやすくなります。ユーカリ・ムーンラグーンを育てるうえで知っておきたい特徴についてチェックしておきましょう。-5℃以上までの耐寒性があり育てやすい品種
ユーカリ・ムーンラグーンは耐寒性があり冬でも枯れにくく、育てやすい品種です。耐寒温度は-5℃のため、寒冷地でなければ冬でも地植えで育てることができます。室内でも育てられるが屋外の方が適している
ユーカリ・ムーンラグーンは鉢植えにして室内でも観賞用として育てられる一方で、屋外で育てたほうが元気に成長します。日当たりと風通しの良い屋外で育てると光合成もしやすくなり、葉色も良くなり丈夫に育つでしょう。 ただし屋外のほうが適しているとはいえ、高温多湿の環境には弱いため、日本の真夏は直射日光を避けた半日陰で管理します。真夏の直射日光は葉焼けをおこす可能性もあるため、遮光ネットを利用するのもおすすめです。遮光ネットはホームセンターでも購入できます。鉢植えでも地植えでも育てられる
ユーカリ・ムーンラグーンは鉢植えだけでなく、地植えでも育てられる植物です。先ほどもお伝えしたように-5℃までなら枯れることはないため、寒冷地でなければ初心者でも育てられるでしょう。鉢植えであればベランダで管理するのもおすすめです。アイビーの中では成長速度が遅い
ユーカリ・ムーンラグーンはユーカリの中では成長速度が遅い品種です。そのため初心者でも育てやすいのも魅力。丈夫なうえに成長もゆっくり楽しめるため、ケアの負担も少なく済むのは嬉しいですね。樹高が高くならない(高さ1m~4m)ためコンパクトな大きさ
ユーカリ・ムーンラグーンは高さが1m~4m程度とコンパクトな大きさのため、鉢植えでお部屋に飾るのはもちろん、ベランダやちょっとしたお庭にも植えられます。管理しやすい樹高であらゆる場所で育てられるため、目的に合わせて栽培環境を選べる植物です。ユーカリ・ムーンラグーンの基本の育て方
ユーカリ・ムーンラグーンの特徴を把握したここからは基本の育て方を解説します。ユーカリ・ムーンラグーンの置き場所や水やりはもちろん、用土の選び方や肥料の与え方なども大切なケアです。ムーンラグーン、を長く育てるためにもそれぞれのタイミングや量をチェックしておきましょう。置き場所:日当たりと風通しの良い場所
ユーカリ・ムーンラグーンは日当たりと風通しの良い場所で管理しましょう。先ほども触れたように室内よりも屋外のほうが、より元気に育ちます。日当たりの良い環境を好むとはいえ、直射日光に当たると葉焼けする可能性もあるため明るい日陰が最適です。ただし強風にさらされると倒れてしまうため、植え付ける場合は風当たりにも注意してください。水やり
ユーカリ・ムーンラグーンの水やり方法は鉢植えと地植えの場合で異なります。鉢植えの場合:土の表面が乾いてから
鉢植えの場合は土の表面が乾いてからたっぷりと与えましょう。土が乾かないうちに水やりをしてしまうと、過湿状態になり根が腐り、根腐れを起こします。根腐れを起こすとユーカリ・ムーンラグーンは枯れてしまうため、水やりは土を確認してから行いましょう。地植えの場合:乾燥する日が続いた時のみ
ユーカリ・ムーンラグーンを地植えで育てる場合は、定期的な水やりは必要ありません。ただし真夏などに降雨がなく、乾燥する日が続いた場合は水やりをしておきます。冬の水やり:控えめに
気温が低くなる秋~冬は乾燥気味に水やりをしてください。冬は休眠期で生育が緩やかになります。休眠期に水やりをたくさんしてしまうと水分を吸収しきれず根腐れを起こし枯れることもあるため、冬は慎重に行ってください。目安としては土が乾燥してから2~3日後に水やりをするのが最適です。土が乾燥したかわからない場合は、鉢を持ち上げると重さで確認できるため、ぜひお試しください。用土:水はけの良い弱アルカリ性の用土
ユーカリ・ムーンラグーンの用土は水はけの良い弱アルカリ性の土を使用しましょう。鉢植えの場合は赤玉土や軽石などを配合し、排水性と保水性のバランスが良い環境がおすすめです。配合するのが難しい場合は市販の培養土でも問題ありません。地植えの場合は降雨により酸性になりやすいため、植え付ける前にあらかじめ苦土石灰を混ぜておきます。肥料:成長期の3月~9月に
肥料は生育が活発な成長期の3月~9月にのみ与えます。植え付け時には固形タイプの緩効性肥料を混ぜ込み、その後は水で希釈する液体肥料を与えましょう。液体肥料は2週間に1回程度の間隔で、水やりと一緒に行います。すでに希釈されている液体肥料も手軽でおすすめです。ユーカリ・ムーンラグーンは肥料が足りなくなると葉色が黄色くなったり枯れ落ちるため、適切な量を与えて丈夫に育てましょう。冬越し:風が強い場合は屋内移動か支柱で支える
ユーカリ・ムーンラグーンは耐寒性があるため寒さに強いとお伝えしましたが、強風には弱い植物。そのため鉢植えの場合は冬は屋内へ移動しておくと安心です。地植えの場合は支柱で支えておくと風でも倒れにくく、植物を傷めずに冬越できます。支柱は麻ひもなどを使って固定しましょう。ユーカリ・ムーンラグーンの剪定
ユーカリ・ムーンラグーンは基本的な育て方に加えて、剪定をする必要があります。成長に合わせて剪定を行うと、トラブル予防にもなるためポイントをチェックしておきましょう。ムーンラグーンの剪定のポイントは次のとおりです。樹形を整えたり大きくならないようにするために剪定が必要
まずユーカリ・ムーンラグーンを剪定する目的は樹形を整えて大きくならないようにすることです。また樹形を整えることで植物全体に栄養が行き届き、元気に成長してくれます。とくに日本の梅雨時期は高温多湿になるため、葉が茂っていると日当たりも悪くなり害虫がつく可能性もあるため注意が必要です。時期を問わず1年中剪定して大丈夫
ユーカリ・ムーンラグーンの剪定は時期を問わず1年中可能です。ユーカリ・ムーンラグーンは剪定後でも芽吹きやすいため、暑さや寒さに関係なくカットできます。ただし-5℃以下になると剪定後のダメージから回復できなくなるため、寒冷地では注意が必要です。剪定のやり方
ユーカリ・ムーンラグーンの剪定には「摘心」と「透かし剪定」という剪定方法があり、状況や目的に合わせた方法で行います。摘心は枝の先端についた新芽を取り除き、生育バランスを整える方法です。摘心を行うことでコンパクトで育てやすい大きさを維持でき、脇芽が出やすくなるメリットもあります。摘心は新芽の下に生えた葉のすぐ上からカットしましょう。 一方、透かし剪定とは伸びすぎた葉や茂った枝を付け根からカットして、樹形を整える剪定方法です。剪定する前に一度離れた場所から完成図をイメージしておくとスムーズに整えられます。剪定する際は必ず消毒済みの清潔な剪定ばさみを使用しましょう。他の枝をカットした剪定ばさみをそのまま使用すると、病気に感染する可能性もあるため注意してください。ユーカリ・ムーンラグーンの植え替え
ユーカリ・ムーンラグーンが成長したら定期的な植え替えが必要です。植え替えは植物を元気に育てるためには重要な作業で、根腐れ予防にもなります。ユーカリ・ムーンラグーンの植え替えのタイミングと手順について解説します。鉢の底から根が出ていたら植え替えのサイン
ユーカリ・ムーンラグーンの鉢の底から根が出ていたら、植え替えのサインです。水やりをしたあとなど、こまめに鉢底を確認しておくといいでしょう。目安としては1~2年に1回、植え替えをしておくと土の水はけも良くなるため安心です。植え替えに適した時期は春から秋の成長期
ユーカリ・ムーンラグーンの植え替え時期は春から秋の成長期に行いましょう。植え替えは根にダメージを与える行為のため、回復が早い成長期に行います。植え替えのやり方
ユーカリ・ムーンラグーンの植え替えの手順は次のとおりです。- 一回り大きめの鉢に鉢底ネット→鉢底石の順に入れる
- 鉢の1/3まで土を入れる
- 古い鉢からユーカリ・ムーンラグーンを取り出す
- 根についた古い土をほぐし落とし、黒い根がある場合はカットする
- 新しい鉢の中央に置き、土を縁下3cm程度まで入れる
- 最後にたっぷりと水やりをする
ユーカリ・ムーンラグーンの増やし方
成長したユーカリ・ムーンラグーンはそのまま楽しむだけでなく、増やして新たな株を作り出すことも可能です。基本的にムーンラグーンは「挿し木」で増やします。大切に育てた植物を増やせたら、これまでとはまた違った楽しみ方ができるためぜひ試してみてくださいね。ユーカリ・ムーンラグーンは挿し木で増やすことができる
ユーカリ・ムーンラグーンは挿し木で増やせます。挿し木とは名前のとおりカットした枝を土に挿して新しい株を作り出す増やし方。挿し木は初心者でも簡単にできる作業のため、成功率も高いやり方です。挿し木は剪定のときにカットした枝を使うと効率良く増やせます。挿し木に適した時期は6月~7月
挿し木に適した時期は6月~7月の成長期の前半です。生育が活発な成長期の前半に行うことで、発根しやすく、失敗することも少なくなります。挿し木のやり方
挿し木の手順は次のとおりです。- 枝を10~15cmにカットする
- 枝先の葉を3枚程度残し、他の葉っぱは取り除く
- カットした枝の切り口を数時間水に浸しておく
- 鉢に挿し木用の土を入れて、水を与えて湿らせる
- 土の中心に割りばしで穴を開け、挿し穂を挿す
- 挿し穂が倒れないように土を整えて、たっぷりと水やりをする
- 発根し新芽が生えてきたら新しい鉢に植え替える
ユーカリ・ムーンラグーンに起こりやすいトラブルと対処法
ユーカリ・ムーンラグーンの基本的な育て方についてご紹介しました。しっかりケアをしていても成長や環境の変化により、トラブルが起きることもあります。ムーンラグーンに起こりやすいトラブルと対処方は以下の3つです。うどんこ病などの病気
ユーカリ・ムーンラグーンに起こりやすい病気には「うどんこ病」があります。うどんこ病とは5月から7月と10月かから11月に発生しやすい病気で、葉や茎に小麦粉をまぶしたような姿が主な症状です。乾燥した葉や茎に菌が発生することで起こり、放置していると葉や茎が変色して枯れていきます。葉が茂ったり晴れの日が続く初夏に発生しやすく、肥料に窒素が多く含まれたときに起こることも。 うどんこ病が発生したら症状がでている部分を取り除き、薬剤を散布しましょう。ただしうどんこ病は他の植物にも感染する病気のため、取り除いた葉や茎は付近の土には捨てないでください。ハダニなどの害虫
ハダニは体長0.5mm前後の害虫で、乾燥した葉につきます。葉裏につき汁を吸引するため、葉が透けて見えることもあります。ハダニは葉水をしておくことで予防できる一方で、ユーカリ・ムーンラグーンは乾燥を好むため他の植物と比べて発生しやすい害虫です。ハダニは薬剤や散水などで簡単に駆除できるため、早期発見できるように日頃から葉裏までチェックしておくと安心です。水の過不足や日当たり不足により枯れる
ユーカリ・ムーンラグーンは水の過不足や日照不足になると、栄養が十分に行き渡らず枯れていきます。たとえば水のやりすぎや水切れの状態では根腐れを起こし、日当たりが悪いところで管理していると光合成ができずにどんどん弱っていくでしょう。葉が茶色や黄色に変色していたり、茎がブヨブヨしている場合は土の状態と置き場所をチェックして適切な環境で管理してください。ユーカリ・ムーンラグーンはどこで販売している?
ユーカリ・ムーンラグーンの基本的な育て方やトラブルをご紹介しました。育ててみたいと思った方の中には、どこで購入すればいいのか分からない方もいると思います。そこでユーカリ・ムーンラグーンの主な販売場所をまとめました。園芸店・ホームセンター
ユーカリ・ムーンラグーンは園芸店やホームセンターでも購入が可能です。園芸店では質の良いユーカリ・ムーンラグーンが入手できる可能性があり、専門の知識を持つスタッフが対応してくれるため初心者でも安心して購入できるメリットがあります。 ホームセンターでは需要に合わせて植物を仕入れていることがあるため、必ずしも販売されているとは限りません。しかし大量発注することが多いホームセンターでは、販売されていれば比較的リーズナブルな値段で購入できるでしょう。園芸店やホームセンターで購入すると実物を見て状態を確認できるため、実際に育てるときのイメージもつきやすいメリットがあります。Amazonや楽天市場などの通販サイト
ユーカリ・ムーンラグ―ンはAmazonや楽天市場などの通販サイトでも購入可能です。Amazonや楽天市場では希望の大きさの植物を自宅にいながら探せるメリットがあります。またポイントを使ったり貯めることもできるため、お得に購入できます。通販サイトで購入する場合は商品のレビューもチェックしておくと、より良い植物に出会えるかもしれませんよ。メルカリなどのフリマ
メルカリなどのフリマサイトでもユーカリ・ムーンラグーンは購入できます。メルカリなどのフリマサイトでは値段交渉もできるため、通販サイトよりも安く購入できる可能性も。ただしフリマサイトでは粗悪な商品販売をしていることもあるため、しっかりと状態や商品案内をチェックしておきましょう。ユーカリ・ムーンラグーンの楽しみ方
ユーカリ・ムーンラグーンは白銀色の美しい葉が特徴で、さまざまなシーンで活用されています。本記事の最後はユーカリ・ムーンラグーンの楽しみ方をご紹介するため、ぜひ参考にしてみてくださいね。お気に入りの鉢で育てて庭木に
ユーカリ・ムーンラグーンは鉢植えにして庭木として育てるとお庭のアクセントになります。ユーカリの中でも高さが低いため、お庭や玄関前にウェルカムグリーンとして置くのもおすすめです。くすんだグリーンの小さな葉は他の植物とは違った雰囲気で、洋風のお庭にも馴染みますよ。ドライフラワーにしてスワッグに
ユーカリはドライフラワーとしても利用されています。元々乾燥した環境を好む葉は水分が抜けやすく、ドライフラワーにしても葉色がほとんど変わりません。そのためドライフラワーを初めて作る場合でも成功しやすく、スワッグのバランスを整えたいときにも最適です。リースにして個性的に
ユーカリ・ムーンラグーンはリースにして、インテリアと香りを楽しむのもおすすめです。リースにする場合はドライフラワーにはせずに作ります。落ち着いた葉色のリースはどんなお部屋のインテリアにもマッチして、香りを楽しみながら飾れますよ。【まとめ】ユーカリ・ムーンラグーンを紹介!基本の育て方からトラブルの対処法まで
今回はユーカリ・ムーンラグーンについて詳しく解説しました。 今回のポイントは- ユーカリ・ムーンラグーンは耐寒性があり成長速度が遅く、樹高も低いため育てやすい植物
- ユーカリ・ムーンラグーンは日当たりと風通しの良い場所で管理し、冬以外は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりを行い、弱アルカリ性の用土で育てる
- 剪定は1年中可能で樹形や大きさを維持するために行う
- 鉢底から根が出ていたら春から秋のあいだに植え替えを行う
- ユーカリ・ムーンラグーンのトラブルには、うどんこ病やハダニ、水の過不足と日照不足による根腐れなどがある
- ユーカリ・ムーンラグーンは6月~7月に挿し木で増やせる