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クリスマスローズは冬の庭を彩る花として人気があり、ガーデニングで楽しむ方も多いのではないでしょうか。クリスマスローズは冬の寒さにも負けない美しい花を咲かせる園芸植物ですが、適切な管理をしてあげないと、病気や害虫の被害にあう場合があります。クリスマスローズを育てている上で、「葉や花が変色してきた…」「クリスマスローズの元気がなくて葉がパリパリ乾燥している…」といったお悩みの声も少なくありません。 この記事では、クリスマスローズがかかりやすい病気や害虫の種類と症状や、対処法を紹介します。
- クリスマスローズの基本情報
- クリスマスローズが病気になったときの症状と原因
- クリスマスローズの病気に効く治療法と対処法
- 病気にならないための、クリスマスローズに施す予防法
クリスマスローズの病気の対処にお悩みの方や、病気にかからないように予防方法を知っておきたい方はぜひご覧ください。
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そもそもクリスマスローズってどんな植物なの?
ここからは、クリスマスローズの基本的な情報をご紹介します。クリスマスローズがどんな植物か知ることで、適切な環境を知ることができます。ぜひご覧ください。東ヨーロッパ・西アジアが原産のキンポウゲ科の多年草
クリスマスローズは、東ヨーロッパ・西アジアが原産のキンポウゲ科の多年草です。学名は「Helleborus orientalis」で、別名「冬の花の女王」とも呼ばれており、日本でも「冬の貴婦人」と呼ばれています。寒さに負けずに美しい花を咲かせることが由来しています。ヨーロッパやアジアの山地に自生する多年草で、日本でも古くから栽培されています。冬から早春に花を咲かせる
クリスマスローズは、冬から早春にかけて開花します。クリスマスローズの名前の由来は、クリスマスの頃にバラのような花を咲かせることから名付けられました。うつむき加減に美しい花を咲かせます。花の色や形は品種によってさまざまで、白・ピンク・黄など、豊富なカラーバリエーションを持っています。八重咲きや半八重咲きの品種もあります。タネで増やされている株は、一株ごとに個性的な花を咲かせるので、好みの花を探す楽しみがあります。丈夫で初心者でも育てやすい
クリスマスローズは耐寒性が強く、初心者でも丈夫で育てやすい園芸植物です。地植えでも鉢植えでも育てることができ、花壇や鉢植えなどに植えると、冬の庭や室内を彩ってくれます。【画像で紹介】クリスマスローズの病気の症状
クリスマスローズが病気にかかったときの症状を解説します。病気について写真と合わせてくわしく知りたい方はぜひご覧ください。写真と見比べて症状を確認してみましょう
クリスマスローズが病気の症状を写真でご紹介します。見比べて症状を確認してみてください。斑点・シミができる
クリスマスローズが病気になった症状のひとつに、斑点・シミができるといったものがあります。以下の二点の症状が現れたら、病気にかかっていると見た方が良いでしょう。黒い斑点・シミができる
クリスマスローズが病気になると、葉っぱなどに黒い斑点・シミができる場合があります。考えられる病気として、黒死病(ブラックデス)や灰色カビ病があげられます。症状が出た時は、早めの対処が必要になります。葉脈に沿って小さな白の斑点ができる
葉脈に沿って小さな白の斑点ができている場合、クリスマスローズが病気になっている可能性があります。挙げられる病気として、べと病が考えられます。適切な処置・予防が必要になります。変色する
クリスマスローズが病気になると、花や葉に変色の症状が現れます。どこの部分が変色しているかによって病気に種類が変わってきます。葉っぱの縁が黒くなる
葉っぱの縁が黒くなる場合、クリスマスローズが黒死病(ブラックデス)や灰色カビ病になっていると疑った方がよいでしょう。古い葉の場合は寿命を終えて変色している場合もあります。病気の場合は、適切な対処が必要です。花が褐色になる
花が褐色になっている場合、クリスマスローズに異変が起こっていると考えてよいでしょう。灰色カビ病やモザイク病などにかかっている可能性があります。病気を特定して、対処する必要があります。乾燥してパリパリになる
クリスマスローズが乾燥してパリパリになっている場合、株が弱って病気にかかっている可能性があります。鉢植えで育てている場合や、地植えで夏の高温多湿の時期に水切れを起こすと、葉が乾燥してパリパリになります。葉が枯れてしまう恐れがあるため、適切に対処しましょう。多湿になるとべとべとし、綿毛状のカビが生える
クリスマスローズが多湿になるとべとべとし、綿毛状のカビが生える原因は、べと病という病気にかかっている可能性があります。べと病は、葉の葉脈に沿って淡黄白色、または暗灰色~灰褐色の斑点ができ、裏面に綿毛状の白カビがはえる症状がみられます。葉や花が縮む
クリスマスローズの葉や花が縮む場合は、水不足や害虫被害も考えられますが、病気にかかっている可能性もあります。黒死病(ブラックデス)と呼ばれるウイルス病は、葉や花が黒く縮んで、枯れてしまう恐れがあります。クリスマスローズの病気の種類
ここからは、クリスマスローズの病気の種類について解説します。病気の種類によって症状の出方がそれぞれ違いますので、参考にしてみてください。黒死病
黒死病(ブラックデス)はカーラウィルスというウイルスによって引き起こされる病気で、アブラムシなどの吸汁性昆虫によって媒介されます。ブラックデスに感染すると、新しい葉や茎、花にコールタールのような黒い斑点や筋が現れ、葉や花がねじれてしまいます。植物の生育も阻害され、最終的には枯れてしまいます。灰色かび病
灰色かび病とは、カビの一種である糸状菌が植物に感染して引き起こす病気です。 この病気はほとんどの植物に発生する可能性があり、葉や茎、花、果実など地上部のあらゆる部分に影響を及ぼします。感染した部分は水浸しのような薄い褐色の斑点ができ、やがて腐敗して灰色のカビに覆われます。このカビは風によって飛散し、他の植物にも感染させます。灰色かび病は低温多湿を好むため、春先や梅雨時期、秋口などに発生しやすくなります。モザイク病
モザイク病とは、植物に感染するウイルスが原因の病気です。ウイルスの種類によって、様々な植物に発生する可能性があります。モザイク病に感染すると、植物の葉や茎・花・果実などにモザイク状の模様や斑点が現れたり、変形したりします。モザイク病は治療ができないので、予防と対策が重要です。べと病
べと病は湿度が高く気温が上がりやすい時期に発生しやすい病気です。カビの一種である糸状菌が原因で、病気が発生した葉は赤褐色の斑点が現れ、葉を指で触るとべとついた感じになります。病気が進行すると、葉の縁が丸まってきます。べと病は水分がある環境で発生しやすく、雨が多い春や秋に多く見られます。立枯れ病
植物に感染するカビの一種が原因で起こる立枯れ病は、根から感染して生育不良を起こし、次第に根が腐り、植物の下部から枯れていきます。立枯れ病は多くの植物に発生する可能性があり、特に水はけの悪い土壌や多湿な環境では発生しやすくなります。立枯れ病は早期発見し早めの対策が必要です。微量栄養素欠乏症
植物に起こる微量栄養素欠乏症とは、植物の生育に必要な微量の元素が不足して、植物の生理機能に異常が起こり、葉・茎・花・果実などに病気のような症状が現れることです。軟腐病
軟腐病とは、植物に感染する細菌が原因で起こる病気です。植物の地ぎわ部や根に水がしみたような病斑ができ、やがて褐色に変化して腐敗します。腐った部分からは独特の悪臭がします。炭疽病
炭疽病とは、カビの一種である糸状菌が原因で起こる植物の病気です。植物の葉や茎などに灰色から黒色の斑点や筋ができ、やがて腐敗してしまいます。胞子を風や雨によって飛散させて、他の植物に感染させます。感染した部分は水浸しのような薄い褐色の斑点ができ、やがて腐敗して灰色や黒色のカビに覆われます。病気になる原因
クリスマスローズが病気になる原因をいくつかご紹介します。原因を知ることで、病気への適切な対処に繋がるため、ぜひご覧ください。カビ・細菌
クリスマスローズは、比較的病気に強い植物と言われていますが、高温多湿な環境ではカビや細菌の繁殖が盛んになり、病気にかかりやすくなります。カビや細菌が繁殖すると、灰色カビ病やうどんこ病などの病気を引き起こします。害虫
クリスマスローズが病気になる原因は害虫が病気を媒介するケースも多くあります。ここからは、クリスマスローズによくつく害虫をご紹介します。アザミウマ
アザミウマは体長1~2mm程度と小さく、見つけることが難しい害虫です。アザミウマは英名で「スリップス」と呼ばれ、こちらの名前が使われることも多くあります。植物の葉や茎に吸汁針を刺して植物液を吸い、その際にウイルス性の病気を媒介することがあります。クリスマスローズにはミカンキイロアザミウマやミナミキイロアザミウマなどが発生しやすく、葉や花の色が変わったり、成長が悪くなったりする被害があります。葉や花に黒ずんだ汚れや、変形などが見られる場合、アザミウマ(スリップス)が寄生している可能性があるため、注意しましょう。アブラムシ
アブラムシは、植物の葉や茎に吸汁針を刺して植物液を吸う害虫です。体長は数ミリ以下で、緑色や黒色などの色をしています。アブラムシはクリスマスローズの葉や花の成長を阻害したり、ブラックデスやモザイク病などのウイルス性の病気を媒介したりすることがあります。エカキムシ
ハモグリバエという小さな昆虫の幼虫であるエカキムシは、2~3mm程度の体長で、葉の肉の中をトンネル状に食べて進みます。そのため、葉に白い曲がりくねった線ができます。これが「絵を描く」という名前の由来です。エカキムシは4~11月に発生し、葉全体が枯れたり植物の生育が悪くなる被害があります。ハダニ
クリスマスローズの葉や茎に寄生し、植物液を吸うハダニ。体長は0.1~0.5mm程度で肉眼ではほとんど見えません。葉の裏に網を張ったような白い糸や、葉がかすれたように黄色くなるのが特徴です。ハダニは高温乾燥に強く、短期間で大量発生することがあります。植物の成長を阻害したり、ウイルス性の病気を引き起こす原因になります。ナメクジ
ナメクジは、体長が数センチメートルで、灰色や茶色などの色をしています。梅雨時期や夏場に見かける方も多いのではないでしょうか。主に鉢の裏や土の中に潜んでおり、湿った場所を好みます。ナメクジはクリスマスローズの新芽や葉を食べるため、葉に穴が開いたり見た目が損なわれるなどの被害が起こります。カメムシ
カメムシは、体長は数ミリメートルから数センチメートルで、緑色や茶色などの色をしています。クリスマスローズの花や葉に寄生して栄養を吸い取り、花や葉に黒い斑点や変形などの被害を引き起こします。また、つぶすと強烈な臭いを発するため、駆除が困難でやっかいな害虫です。作業に使う道具の使い回し
病原菌が付着した道具を使って作業を行うことで、他の株に感染することがあります。作業に使う道具を使い回す場合は、必ず消毒をしてから使用するようにしましょう。消毒には、アルコールや漂白剤などの消毒液を使うと効果的です。株の深植え
クリスマスローズは、根が浅く張る植物です。深植えをすると、根が酸欠を起こして弱り、病気にかかりやすくなります。クリスマスローズを植え替える際は、株元が地面から1~2cm程度見えるように植え付けるようにしましょう。また、鉢植えの場合は、鉢底から2~3cm程度のスペースを空けて植え付けるようにしましょう。根詰まり
クリスマスローズが病気になる原因のひとつは、株の根詰まりです。クリスマスローズは、根がよく張る植物です。根詰まりをすると、根が十分に伸びることができず、酸欠を起こして弱り、病気にかかりやすくなります。クリスマスローズの病気の治療法
クリスマスローズが病気にかかってしまったときの治療法について解説します。早急に対処することで株が復活できる場合があるため、ぜひご覧ください。黒死病
黒死病(ブラックデス)に感染したクリスマスローズは、葉が枯れたり、茎や根が腐ったりして、枯死してしまいます。黒死病はアブラムシやアザミウマ(スリップス)などの害虫によって伝染するため、感染した害虫を駆除することも予防対策として有効です。治療法や農薬はまだない
残念ながら、黒死病の治療法や農薬はまだ開発されていません。 そのため、このウイルスに対する有効な手立てがないため、予防対策するほかないのが現状です。他の株に伝染しないよう破棄・焼却する
黒死病にかかった場合は、他の株に伝染しないよう破棄・焼却します。黒死病は非常に感染力が強く、治療法や農薬もないため、感染した株は回復することができません。感染した株をそのままにしておくと、他の株にも被害を及ぼす可能性があります。破棄・焼却する際には、感染した株を切り取るときに使ったハサミや鋏などの器具も消毒することを忘れないでくださいね。灰色かび病
クリスマスローズが灰色かび病になった場合の治療法をご紹介します。灰色かび病は他の植物にも感染する可能性があるので、早めに対処しましょう。病変した部分を切り落とす
クリスマスローズが灰色かび病になった場合、病変した部分を切り落とすことで感染を防ぐことができます。切り落とした部分は処分するか、他の植物から離しておくようにしましょう。病変した部分を切り落とした後は、殺菌剤を散布するとよいでしょう。乾燥気味に管理する
灰色かび病は、カビが繁殖しやすい湿度の高い環境で発生しやすい病気です。病気になった部分を切り取り、用土を乾き気味に保ち、風通しを良くして管理しましょう。治療薬を施す
クリスマスローズが灰色かび病になった場合、治療薬を施すことで回復する可能性があります。治療薬としては、ベニカXファインスプレー・ベンレート水和剤・やさお酢などの殺菌剤がおすすめです。モザイク病
モザイク病はウイルスが原因で発生する病気で、一度感染すると植物の生育に悪影響を及ぼします。モザイク病には現在有効な薬剤がないため、予防対策が重要となります。病変した株は他の株から隔離するか、破棄する
クリスマスローズがモザイク病になった場合、病変した株は他の株から隔離・破棄しましょう。モザイク病はウイルスによって引き起こされる病気で、治療法や農薬はありません。ウイルスはアブラムシやスリップスなどの昆虫や、手やハサミなどの器具によって他の植物に伝染します。モザイク病にかかった株は、他の株に感染しないように隔離して管理するか、熱処理するか、第三リン酸ナトリウムの飽和液で消毒して処分しましょう。浸透移行性の殺虫剤を周囲にまく
モザイク病はアブラムシやアザミウマ(スリップス)などの吸汁性害虫によって媒介されるウイルス性の病気です。そのため、これらの害虫を予防することがモザイク病の予防にもつながります。浸透移行性の殺虫剤は、植物の体内に浸透して害虫を退治する効果があります。オルトランやマラソンなどの殺虫剤を定期的に散布することで、モザイク病の発生リスクを減らすことができます。ただし、殺虫剤は植物や人体にも影響を与える可能性があるので、使用方法や使用量には注意しましょう。べと病
べと病は早期発見・早期対処が重要です。病気の進行を防ぐためにも、定期的に植物の様子を観察しましょう。症状のある葉を切り取って殺菌剤を散布する
べと病にかかった場合、感染拡大を防ぐため、症状のある葉を切り取って、殺菌剤を散布することが必要です。また、土を乾燥気味に管理し、風通しを良くすることも効果的です。べと病になった葉は焼却する
べと病は感染力が強く、他の株にも広がる恐れがあります。べと病になった葉は切り取って焼却し、処分しましょう。治療薬を与える
べと病になったクリスマスローズには治療薬を与えましょう。ダコニール・ベストガード粒剤・オルトラン粒剤などの殺菌剤が効果的です。症状のある葉を切り取った後に、苗や周囲の土に散布します。散布の間隔は2ヶ月に1度くらいが目安です。また、予防効果があるロブラール・ベンレート・ジマンダイセンなどの殺菌剤を梅雨に入る前に交互に散布することで、べと病の発生を防ぎます。立枯れ病
クリスマスローズが立枯れ病になった場合、早期の対処が必要になります。早めに適切な処置を行って、感染の拡大を抑えましょう。風通しをよくして乾燥気味に管理する
立枯れ病にかかった場合、風通しをよくして乾燥気味に管理しましょう。立枯病は湿度が高く気温が上がりやすい時期に発生しやすい病気です。風通しをよくすることで、葉や茎の表面の水分を減らし、カビの繁殖を抑えることができます。乾燥気味に管理することで、土中の菌の活動を低下させることができます。ただし、乾燥しすぎるとクリスマスローズの生育に悪影響を及ぼす可能性がありますので、適度な水やりは必要です。立枯病にかかった場合は、症状のある部分を切り取り、殺菌剤を散布することも忘れないでください。新芽が出るまでは水を与えない
立枯れ病にかかったクリスマスローズには、新芽が出るまで水を与えない対処方法があります。 病原菌が水分や湿気を好むため、用土を乾燥させて菌の活動を抑えることができるからです。表土を新しいものに入れ替える
立枯れ病の対処としては、表土を新しいものに入れ替えるとよいでしょう。立枯れ病の原因菌は表土に近い部分に生息していますので、表土を取り除き、新しい無菌の用土を入れることで感染拡大を防ぐことができます。殺菌剤を散布する
表土を新しいものに入れ替えたら、殺菌剤を散布してた立枯れ病の発生を防ぎましょう。予防効果のある殺菌剤として、ロブラール・ベンレート・ジマンダイセンなどをおすすめします。治療薬を与える
立枯れ病は疫病菌によって引き起こされる病気のため、殺菌剤が有効です 。ダコニール・ベストガード粒剤・オルトラン粒剤などが効果的です。散布の間隔は2ヶ月に1度くらいを目安にするとよいでしょう。微量栄養素欠乏症
クリスマスローズは、マグネシウムなどの微量栄養素が不足すると、生育不良や病害虫の発生などの症状が現れます。適切に対処をして、栄養を補ってあげましょう。硫酸マグネシウム液を噴霧する
クリスマスローズはマグネシウムを多く必要とする植物で、マグネシウムが不足すると葉の色が悪くなったり、花の数や品質が低下したりします。微量栄養素欠乏症の症状が見られる場合、硫酸マグネシウム液を噴霧するとよいでしょう。噴霧の回数は、症状が改善するまで2週間に1回程度が目安です。植え替えを行う
微量栄養素欠乏症になったクリスマスローズは植え替えを行いましょう。新しい用土に触れた根が微量栄養素を吸収しやすくなります。また、植え替えの際には、硫酸マグネシウムや貝化石の粉末などの肥料を混ぜておくと、マグネシウムやカルシウムなどの必要な元素を補給することができます。植え替えの時期は、花が終わった5月か、成長が始まる10~11月が適しています。活力剤などを使用する
クリスマスローズが微量栄養素欠乏症になった場合、活力剤を使用するとよいでしょう。植物の生育に必要な微量栄養素を含む液体や粉末の肥料である活力剤は、病気や害虫に対する抵抗力を高める効果があります。メネデール・プロミック・エードビタスなどがあります。活力剤を使用する時期は、クリスマスローズの生育が旺盛な春~初夏と秋にかけてが適しています。活力剤でフォローアップしてあげましょう。軟腐病
軟腐病にかかったクリスマスローズは、根や茎が腐って悪臭を放ち、葉が萎れて枯れてしまいます。適切に対処していきましょう。根本的な病気の治療はできない
軟腐病は一度かかってしまうと根本的な病気の治療はできないため、予防に努めるほかありません。他の植物に感染拡大しないよう、根や土などに直接触れないようにしましょう。日の当たらない場所で用土を乾かす
用土が湿っていると、病原菌が繁殖しやすくなります。日の当たらない場所で、用土を乾かします。病気が進行していない場合は、新しい葉芽が発生して復活する可能性があります。薬剤を予防的に散布する
薬剤を散布しておくことで、軟腐病にかからないように予防することができます。軟腐病は発症すると治療が難しい病気のため、定期的に薬剤を使用して、病気からクリスマスローズを守りましょう。炭疽病
炭疽病は、葉の表面に黄色や黒い斑点が現れたり、新しい葉を巻き込んだりする症状を引き起こします。治療方法をくわしく解説します。殺菌剤を散布する
クリスマスローズが炭疽病にかかった場合、殺菌剤を散布するとよいでしょう。殺菌剤を散布することで、病原菌の繁殖を抑えて、病気の拡大を防ぐことができます。早期に対処することで、株が復活する可能性があります。治療薬を与える
クリスマスローズが炭疽病にかかった場合、治療薬を与えるとよいでしょう。治療薬には、病原菌の繁殖を抑える効果があります。また、病斑が拡大して枯れてしまう前に、治療薬を与えることで、病気の進行を遅らせることもできます。クリスマスローズの病気の予防法
クリスマスローズの病気に対する予防法をご紹介します。事前に対処しておくことで、病気や害虫被害からクリスマスローズを守ることができます。ぜひご参考ください。風通しをよくする
風通しをよくすることで、カビや細菌などの病原体が繁殖しにくくなり、アブラムシやアザミウマ(スリップス)などの害虫が寄り付きにくくなります。クリスマスローズを地植えにする場合は株と株の間隔をあけて植えるとよいでしょう。ハサミなどの用具を清潔に保つ
ハサミなどの用具を清潔に保つことはクリスマスローズの病気の予防法の一つです。特にブラックデス(黒死病)というウイルス性の病気は、ハサミやナイフなどの器具から感染する可能性があります。クリスマスローズの葉や花を切るときには、第三リン酸ナトリウムの希釈液でハサミやナイフなどの器具を消毒することが必要です。また、熱処理を行うことも効果的です。害虫を防除する
害虫はウイルス性の病気を媒介する可能性があります。害虫を防除することで、クリスマスローズの健康を保つことができるため、行っておくとよいでしょう。殺虫剤を散布する
予防効果のある殺虫剤を、春先から定期的に散布します。害虫は葉の裏側に多く発生するため、重点的に散布しましょう。また、アブラムシやスリップスなどは蕾の中に潜んでいるため、蕾や花にもかけます。害虫を防除することで、病気の発生を抑えましょう。害虫が発生しやすい植物と一緒に植えない
クリスマスローズの病気は、害虫によって媒介されるものが多くあります。そのため、害虫が発生しやすい植物と一緒に植えると、その害虫がクリスマスローズにも寄生し、病気の原因となる可能性があります。害虫が発生しやすい植物と一緒に植えないことが重要です。病気にかかった場所には植え付けない
病気にかかった場所に新しいクリスマスローズを植えると、土壌に残っている病原菌によって感染する可能性があります。病気にかかった場所には植え付けないことが重要です。特に黒死病(ブラックデス)や立ち枯れ病などの重篤な病気にかかった場合には、その場所には数年間はクリスマスローズを植え込まないようにしましょう。病原菌や害虫の卵が土中や用土に残っている可能性がありますので、再植え付けすると再発や感染のリスクが高まります。用土の再利用をしない
用土には病原菌や害虫の卵が残っている可能性があるため、再利用すると感染や発生のリスクが高まります。新しい用土を使うことで、クリスマスローズが生育しやすい環境にしてあげます。用土の再利用は避けた方がよいでしょう。雑草を除去する
雑草はアブラムシやアザミウマ(スリップス)などの住みかとなり、ウイルスを媒介する可能性があります。雑草を放置すると、潜んでいた害虫がクリスマスローズに移動して感染や発生のリスクを高めることになります。また、雑草を除去することで、日の光が入りやすくなり、風通しもよくなります。日光や風通しは、灰色カビ病や立ち枯れ病などカビによる病気の予防にも効果的です。雄しべを取り去る
花粉には、灰色カビ病などの病原菌が付着している可能性があります。そのため、雄しべを取り去ることで、クリスマスローズが病原菌に感染するのを防ぐことができます。予防的に薬剤を散布する
クリスマスローズの病気は、害虫や病原菌によって引き起こされるものが多くあります。そのため、定期的に薬剤を散布することで、病原菌の発生を防ぐことができます。クリスマスローズが病気かも?!見分け方や原因と対処法を解説!のまとめ
クリスマスローズの病気について解説しました。病気や害虫は、クリスマスローズの株に大きな被害をもたらすため、しっかり対処していく必要があります。 今回の記事のポイントは- クリスマスローズは耐寒性が強く、地植えでも鉢植えでも育てやすい品種
- クリスマスローズが病気になると、黒い斑点や変色などの症状が見られるようになる
- クリスマスローズが病気になる原因は害虫による媒介が多く、事前に防除対策をしておく必要がある
- 病気によって、クリスマスローズが復活できる・復活が難しい種類があるため、どの病気にかかっているかよく確認する
- 殺菌剤を散布するなど。事前に病原菌に対する処置を行っておくことで、クリスマスローズの病気の予防になる
- クリスマスローズに病原菌を繁殖させないため、風通しが良い環境に置いてあげる、使っている道具は必ず消毒しておくなどしておくよい